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|86|
(21)
リバース・メンタリング・アプローチに基づいた地域人材育成の
可能性:四万十町地域イノベーター養成講座を事例に*
須藤 順**
1. 本研究の目的
 企業内におけるキャ
リア発達支援の観点から発展してきたメ
ンタリングに関する議論は、
教育領域や看護領域などにも展開
され、
進展を見せている。
そう
したなか、
近年、
特にその重要
性が叫ばれつつあるのがアントレプレナーシップ育成や地域
人材育成の現場である。
 アントレプレナーシップ育成や事業創造領域においては、
2005年以降海外を中心に広がるアクセラレーシ
ョ
ンプログラム
の展開(鈴木,2017)に呼応する形でメンターやメンタリングの
重要性が認識されるようになってきた。
これまでそう
した場面
における支援者の役割はア
ドバイザーと呼ばれるように、
専門
的な知識や技術、
経験を持つものが必要な助言を提供すると
いうものが主流であったが、
対話を通じて被支援者の内省を促
し、
自分自身で解決策を見つけ出せるように寄り添うメンター
の存在に注目が集まるようになった。
 しかしながら、
メンターと
しての素養や行動特性を有する人
材の不足が指摘されており、
地域人材育成においてはなおさ
らその傾向が確認できる。
 本研究ではそう
したメンター不足という課題を抱える地域人
材育成場面において、
リバース
・
メンタリング
・
アプローチに基
づいた人材育成の有用性について検討を行っていく
。
具体的
には、
2017年度から2020年度にかけて実施された四万十町
地域イノベーター養成講座をケースに、
リバース
・
メンタ
リ
ング
・
アプローチによる地域人材育成の可能性についてアクシ
ョン
・
リサーチを基に仮説探索を行う。
2.
メンタ
リ
ング
・
ドリ
ブン
・
アプローチ
2.1 メンタ
リ
ングへの注目
 起業家育成や企業内の人材育成、
キャリア育成場面におい
て近年注目されるのが、
「メンタリング(mentoring)」
である。
メンタリングについては様々な定義が試行されているが、
もっ
とも代表的な議論とされるのが、
Kram(1988)である1
。
Kramは、
メンター(mentor)を
「ヤングアダルトや青年たちが大人の世界
や仕事の世界をわたっていく
上での術を学ぶのを支援する
『よ
り経験を積んだ年長者』
」
(Kram,1988=2003:p.2)と定義する。
そ
し
て、
そ
う
したメンターと
し
ての役割を果たすこ
とを
「メンタ
リ
ン
グ」
と呼び、
メンタ
リ
ン
グを受ける側を
「プロテジ
ェ(protégé)」
と
した。
 メンターの定義や役割、
機能については、
Levinson(1978)
やPhillips-Jones(1982)など多様な議論が展開されているが、
Kram(1988)は、
メンタリング機能を、
キャリア的機能(Career
function)と 心理
・社会的機能 (Psychosocial functions)
の2つに分類した2
。キャリア的機能は、
1)スポンサーシッ
プ (Sponsorship)、
2) 推薦 と 可視性 (Exposure& visibility
visibility)、
3)コーチング(Coaching)、
4)保護(Protection)、
5)
やりがいのある仕事の割り当て(Challenging assignments)、
の5つの下位次元によって構成され、
心理
・
社会的機能は、
1)
役割モデリング(Role model)、
2)受容と確認(Acceptance&
confirmation)、
3)カ ウン セリング (Counseling)、
4) 交友
(Friendship)、
の4つの下位次元によって構成される(表1)。
The Possibility of Developing Regional Talents by Reverse
Mentoring Approach: A Case Study of Community Innovator
Training Program in Shimanto Town, Kochi Prefecture
高知大学 教育研究部 総合科学系 地域協働教育学部門 准教授
メンタリングに関する学史的な扱いについては、
久村(1997)、
麗
(2010)に詳しい。
Kram(1988)では、
18組のメンター/プロテジェのペアにインタ
ビュー調査を実施し、
2つの機能を確認している。
*
**
1
2
表1 メンタリング機能の分類
出所:Kram(1988=2003:pp.27-49)及び麗(2010:p.77)を基に筆者作成
|87|
(20)
【文献】
上野千鶴子
(2013)
『女たちのサバイバル作戦』
文芸春秋
大内雅利
(2017)
「農村女性政策の展開と多様化
:
農林水産省における展開
 と都道府県における多様化」
『明治大学社会科学研究所紀要』
56(1) 145-
 189
小田切徳美
(2014)
『農山村は消滅しない』
岩波書店
菊地夏野
(2019)
『日本のポストフェミニズム――
「女子力」
とネオリベラリズ
 ム』
大月書店
国立女性教育会館編
(2017)
『地域連携による女性活躍推進の実践――持
 続可能な地域づく
りに活かす行政と民間のつながり』
悠光堂
斉藤正美
(2017)
「経済政策と連動する官製婚活」
本田由紀・伊藤公男編
 
『国家がなぜ家族に干渉するのか――法案
・
政策の背後にあるもの』
青弓
 社
――――
(2020)
「地方自治体によるライフプラン教育――
『若い時期での
 妊娠
・
出産』
奨励と、
歯止めとなっていない男女共同参画」
『女性学年報』
 41: 3-22
佐藤洋子
(2021)
「女性活躍推進を進める企業で女性が管理職になりたが
 らないのはなぜか――小売業X社における管理職志向のない女性正社
 員の語りから」
『労働社会学研究』
21: 23-42
男女共同参画会議基本問題
・
影響調査専門調査会
(2014)
「地域経済の活
 性化に向けた女性の活躍促進について――多様な主体による女性活躍
 のための支援ネッ
トワークの構築を」
内閣府男女共同参画局
(2020
)
「第5次男女共同参画基本計画策定に当たって
 の基本的な考え方についての公聴会及び意見募集の結果
(集計)
」
 
 
(第5次基本計画策定専門調査会
(第7回)
資料2-1)
 https://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/5th/sidai/pdf/07/02-1.pdf
 
(2021年1月29日アクセス)
――――
(2020)
「第5次男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な
 考え方についての公聴会及び意見募集に寄せられた意見
(第3分野)
」
 
(第5次基本計画策定専門調査会
(第7回)
資料2-2)
 https://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/5th/sidai/pdf/07/02-2-4.pdf
 
(2021年1月29日アクセス)
――――
(2020)
「第5次男女共同参画基本計画パブリックコメントに伴う
 ユースからの提言
(#男女共同参画ってなんですかプロジェクト)
」
(第5
 次基本計画策定専門調査会
(第7回)
資料3)
 https://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/5th/sidai/pdf/07/03.pdf
 
(2021年1月29日アクセス)
中澤高志
(2016)
「
『地方創生』
の目的論」
『経済地理学年報』
62: 285-305
日本経済再生本部
(2013)
『日本再興戦略――JAPAN is BACK』
――――
(2014)
『
「日本再興戦略」
改訂2014――未来への挑戦』
日本創成会議
・
人口減少問題検討分科会
(2014)
「ストップ少子化
・
地方元
 気戦略」
増田寛也編
(2014)
『地方消滅――東京一極集中が招く人口急減』
中央公
 論新社
まち
・
ひと
・
しごと創生本部事務局
(2016)
「地域少子化対策検討のための手
 引き――働き方改革を中心に
(第1版)
」
三浦まり
(2015)
「新自由主義的母性――
『女性の活躍』
政策の矛盾」
『ジェ
 ンダー研究』
18: 53-68
森ます美
(2017)
「地域における女性の活躍推進と男女共同参画社会の実
 現」
国立女性教育会館編
『地域連携による女性活躍推進の実践――持続
 可能な地域づく
りに活かす行政と民間のつながり』
悠光堂
山下祐介
(2014)
『地方消滅の罠――
「増田レポート」
と人口減少社会の正
 体』
筑摩書房
労働政策研究
・
研修機構
(2020)
「新型コロナウイルスと雇用
・
暮らしに関する
 NHK
・
JILPT共同調査結果概要――女性の厳しい雇用状況に注目して」
 https://www.jil.go.jp/tokusyu/covid-19/collab/nhk-jilpt/docs/20201113-
 nhk-jilpt.pdf
(2021年3月5日アクセス)
出産することや管理職になることを希望しない女性たちの声
が取り上げられることは少ない11
。
 だがこのような問題は問題と認識されていないのが現状
である。
第5次基本計画の素案に対して行われたパブリック
コメントでは、
第3分野へ寄せられた意見数は107件であり、
11の重点分野の中で第8分野への意見数
(90件)
に次いで少
なかった。
しかも第3分野に対する意見の中には、
素案時点
では第3分野に含まれていた環境問題に対する意見も多く、
リプロダクティブ
・
ライツの視点が不在であることに対する意
見はごく限られている
(第5次基本計画策定専門調査会
(第7
回)
資料2-1、
2-2)
12
。
「女性活躍」
という耳触りの良い言葉の
裏側で、
人びとに気づかれないまま、
若い女性に子どもを産
み育てるこ
とを強く
求める政策が推し進められているのである。
 筆者の所属する高知大学地域協働学部では、
こうち男女
共同参画センター
「ソーレ」
を協働パートナーとする実習を
2020年から開始し、
筆者はその担当教員として学生とともに
地域の男女共同参画の実現に取り組み始めている。
そこで取
り組んでいくべき
「地域における男女共同参画」
とは、
本稿で
その意味を明らかにしてきたような
「地方創生のための女性
活躍」
では決してない。
一人ひとりの希望する生き方を尊重
するための
「地域における男女共同参画」
のあり方を模索し、
活動に取り組んでいく
ことが必要である。
佐藤
(2021)
では、
「女性活躍」
として示される理想像が
「結婚・出
産し、
管理職になる」
という画一的なモデルであるために、
「女性活
躍」
の対象者とされる管理職候補の独身女性たちが昇進意欲を持て
ないでいることを小売業の事例で論じた。
ただしパブリックコメントの中で、
若い世代からこの点に対し
「女
性の社会資源としての側面を過度に強調しない配慮」
を求める意見
が出たことは心強く、
注目に値する
(第5次基本計画策定専門調査
会
(第7回)
資料3)
。
11
12
 さて、
久村(1997)は経営組織におけるメンタリングの効果に
ついての広範な研究レビューを通じ、
メンター、
プロテジェ、
経
営組織それぞれに対するメンタリングのポジティブな効果を
整理している。
図1を見ると、
メンター
・
プロテジェ両者に対し、
キャリア発達、
キャリア満足、
キャリアサクセス、
給与、
昇進な
どにポジティブな成果を与えることが支持されており、
個人の
キャ
リアに影響を与える概念と
して理解される(久村, 1997; 麗,
2010; Murphy, 2012ほか)。
また、
メンターへの効果と
しては、
「メンタリングを通じた学習による知識
・
技術の向上と再認識」
、
「他者から得られる様々なポジティ
ブな評価」
が指摘される(久
村,1997)。
 一方、
プロテジェ側は、
「学習の促進」
、
「職務遂行意欲
・
職務
満足」
など、
7つのポジテ
ィ
ブな影響が指摘される。
2.2 リバース
・
メンタ
リ
ングの有効性
 これまで一般的に理解されてきたメンタリングを、
伝統的メ
ンタリング観と認識した場合、
そこには次のような暗黙の了解
があった。
つま
り、
「メンター=熟達者」
であるという認識である。
知識や経験が豊富なシニアがメンターと
してプロテジェにアド
バイスやカウンセリング、
教育を行うという基本理解がそこに
はある。
 しかしながら、
働き方や生き方の問い直し、
多様化する価値
観に加え、
社会環境の劇的な変化に伴い、
必ずしも、
これまで
の知識や経験が有益とは言えない世界が我々の目の前には現
VUCAとは、
Volatility
(変動性)
、
Uncertainty
(不確実性)
、
Complexity
(複雑性)
、
Ambiguity
(曖昧性)
の頭文字を取った造語で、
不確実で予測不可能な
時代を表す。
リバース・メンタリングは、
1999年にアメリカのGE社が導入し、
その後、
P&G、
Dell、
Microsoftなどが相次いで開始し、
日本では、
P&G日本本社や資生
堂などで実践されているが、
海外に比べると事例が乏しいことが指摘されている(吉田,2019)。
3
4
れつつある。
VUCA3
時代と呼ばれるように、
不確実で、
予測で
きない社会に突入している現代においては、
そう
した過去の考
え方や姿勢が
「アンラーニング」
(Bonchek, 2016)を阻む可能
性を内在するこ
とになる。
 こ
う
した懸念に対して、
欧米の企業や大学において試行錯誤
を繰り返してきたのが、
「リバース
・
メンタリング」
と呼ばれる方
法である(Murphy, 2012; Jordan& Sorell, 2019)4
。
これまでの
メンターと
プロテジ
ェの役割を逆転させ、
若手がシニアのメンター
となり、
自分たちがシニアよりも知っている知識や技術、
経験
を共有するこ
とになる。
 吉田(2019)によれば、
リバース
・
メンタリングの進展は大きく
3つのフ
ェーズで理解することができる。
第1フ
ェーズは、
1999
年から取り組まれたもので、
シニア社員が若手社員からICTス
キルを学んだり、
新たな技術に関する情報交換が主軸に展開
された。
第2フ
ェーズでは、
ICTに加え、
バイオテク
ノロジーな
ど進歩の著しい専門分野の知識移転や交換へと広が
り
を見せる。
第3フ
ェーズでは、
これまでの要素に加え、
ダイバーシテ
ィやイ
ンクルージ
ョ
ンなどの新しい考え方や価値観といった時代の
「感
覚」
の共有を期待するものや、
そう
した異質な価値観の相互作
用を通じたイノベーシ
ョン創出を目指しての導入が進んでいる
という。
 リバース
・
メンタリングの効果については現時点では更なる
実証が必要な状態であるが、
Jordan& Sorell (2019)では、
離
職率の低下(若手側の)やデジタルスキルの共有及び学習促進、
企業文化の変革促進、
ダイバーシティの
推進といった効果が指摘されている。
ま
た、
Murphy(2012)ではKramらに基づ
いた伝統的メンタリングと対比する形で
リバース
・
メンタリングの機能的特徴を
提示し、
特に、
キャリア支援機能として、
知識共有(Knowledge sharing)、
スキ
ルアップ(Skill development)、
挑戦的
アイデア(Challenging ideas)、
ネット
ワーキング(Networking)、
心理
・社会
的機能と
して、
サポートとフ
ィードバック
(Supportandfeedback)、
肯定と励まし
(Affirmation and encouragement)、
|84|
(23)
|85|
(22)
表2 伝統的メンタリングとリバース・メンタリングの比較
出所:Murphy(2012: p.556)を一部修正し、
筆者作成
新たな視点(New perspective)といった点で異なった特徴を
有するこ
とを指摘している(表2)。
 以上のように、
リバース
・
メンタリングは世代や組織内のヒエ
ラルキーを超えた関係促進を通じて、
メンター
・
プロテジェ双
方の学習を促進する方法と
して一定の効果が期待できる。
加え
て、
「組織の成功循環モデル」
(Kim, 2001)が示すように、
関係
の質の向上にも有効に機能すると考えられ、
相互信頼が醸成
されるこ
とで組織成果へのポジティ
ブな影響も想定される。
こ
の点については、
Murphy(2012)もリバース
・
メンタリングのプ
ロセスを通じて形成された良好な関係性の中でソーシャル
・
キャ
ピタルの醸成が期待できると
しており、
リバース
・
メンタリング
を介してメンターとプロテジ
ェ間の信頼関係の構築に留まらず、
双方の持つネッ
トワークへの橋渡しが可能となり、
新たな視点
や知識獲得を容易とする。
また、
そうした相互信頼関係が構
築されることで、
いわゆる
「プロダクティビティ
・
ロス」
(Diehl&
Stroebe, 1987)を排除する可能性も指摘できるなど、
その活用
が期待できる。
2.3 本研究の視点
 リバース
・
メンタリングの既存研究の対象は基本的には、
企
業内を想定しており、
教育現場等の対象の違いは一部あるも
のの、
それらも原則は同一組織内におけるメンタリングがその
対象となっている。
 本研究では、
先述したリバース
・
メンタリングの有用性を受
け入れ、
それを地域人材の育成場面に適用する試行的なプロ
グラムを構築し、
その効果について検討していく
。
 リバース
・
メンタリング
・
アプローチを採用した理由と
しては、
第一に、
地域において経験豊富なメンターの確保は人的資源
の観点からも難しいこ
と
と、
そう
した人材確保にかかるコス
トを
捻出することは現実的には難しく、
たとえ単年度で有能なメン
ターを確保できたと
しても持続可能な形での展開が難しいとい
う点にある。
第二に、
地域課題解決という取り組むプロジェ
ク
ト
の特性上、
的確なア
ドバイスを提供できる人材がそもそも少な
いという点である。
第三と
して、
筆者らの経験上、
地域における
人材育成場面では専門家や大学教員から受けるサポートがい
わゆる
「支援の逆機能」
を生み出す懸念を内在する点である(石
川,2009)。
たとえ対等な関係を双方が意識したと
しても、
多く
の
場合、
「教える-教えられる側」
、
「支援する側-支援を受ける側」
という関係構造が生まれ、
自発性が削がれる可能性がある。
そ
して、
第四に、
地域人材育成の目的を学習の促進に置く
プログ
ラムの必要性である。
つま
り、
起業するこ
とや何かしらのア
クシ
ョ
ンを通じた結果を生み出すこ
とに焦点を当てるのではなく、
主
体的な学習の誘発を目的とする
こ
と
を目標に設定したこ
と
である。
地域における課題解決プロジェ
ク
トを推進するには様々な困難
が次から次へと目の前に現れる
こ
とが容易に予想でき
る。
したが
っ
て、
短期間で革新的な事業設計を行うこと以上に、
そう
した困
難に対し
て何度も挑戦し続ける、
学習し続ける
「や
り抜く
力(Grit)」
(Duckworth,2016)の獲得が最重要になると考えている。
 以上の理由から、
本研究では、
リバース
・
メンタ
リ
ン
グ
・
アプロー
チを採用した地域人材育成講座を設計し、
その運用を通じて、
地域人材育成におけるリバース
・
メンタリング
・
アプローチの可
能性について検討を行った。
図1 メンタリングの効果 
出所:久村(1997:p.89)を基に筆者作成
|83|
(24) |82|
(25)
3. 事例分析
3.1. 方法
 調査は、
2017年4月から2020年12月まで行ったアクシ
ョン
・
リサーチをベースとしている5
。
アクション
・
リサーチは、
研究
者自らが積極的に現場に関わり、
実務に取り組むことによって
獲得されるデータや知見を活用した研究方法とされ、
「観察→
考察→行動」
の螺旋的循環を辿る(Stringer, 2007; Reason&
Bradbury,2007;JST
・
秋山,2015)。
 研究参加者は筆者が統括した高知大学地域協働学部コミ
ュ
ニティデザイン研究室の研究チーム(2017年度
:
6名、
2018年
度
:
6名、
2019年度
:
12名、
2020年度
:
8名)6
、
四万十町役場人
材育成推進センター横山光一氏、
NPO法人LIFE井上義之氏
で構成され、
加えて毎年度受講生が参加した。
 研究手順は、
横山氏が四万十町の現状及び本事業を通じて
の目標設定を行い、
筆者及び研究チームと協働してプログラム
内容、
受講生へのメンタリングの方針決定を行い、
実施し、
適
宜協議を重ねながらプログラム内容の改善を進めてきた。
 なお、
研究上発生する筆者個人の見解によるバイアスを避
けるため、
研究チームとのミーティングに加え、
横山氏及び井
上氏と実施状況の把握と整理、
評価、
解釈を重ねながら進めら
れた7
。
3.2. 四万十町地域イノベーター養成講座の概要
 地域イノベーター養成講座が目指すのは、
「1人ひと
りが自
分事と
して、
地域課題解決や活性化を目指す
『チャレンジする
人材』
の学びの場」
の創出にある。
 これまで地域における起業家やイノベーターの育成対象
は、
地域課題を解決する斬新で革新的なアイデアの創造やそ
れを担う起業家自体の育成(組織とその能力の育成も含む)に
焦点化されてきた。
しかし、
近年明らかとなってきた社会起業
家研究の文脈ではそう
した特定の起業家や組織のみを育成す
るのではなく、
その周辺にいる生態系(エコシステム)を丁寧
に整えていく
ことの重要性が認識されるようになってきている
(Bornstein,2004)。
 イノベーター養成講座では、
そう
した社会起業家研究の知
見を活か
し、
起業家やイ
ノベーターの育成に特化す
るのではなく、
より良い社会やコミ
ュニティの創造に向け、
自ら行動を起こ
し
たり、
同じよ
うな志で行動を起こす仲間をサポー
トする、
または、
その準備を行っている者を指す、
「チ
ェ
ンジメーカー」
(Bornstein,
2004)と呼ばれる人材の育成を目指している。
 地域が抱える課題は、
複雑で、
特定の個人や組織の力だけ
で解決に導く
ことは難しく、
その解決方法はどこにも明らかに
されてないという特性から、
結果を生むまでには長い年月を必
要とすることも少なくない。
したがって、
地域で困難な課題解
決に取り組む起業家やイノベーターの育成はもちろん、
そう
し
たチャレンジする人材を支え、
協働しながらともに地域を支え
ていく
人材をいかに地域の中に育てていく
かが重要になる。
 加えて、
多く
の地域では、
ある特定の人材による活動があま
りに先鋭的であるこ
とから、
なかなか地域に理解されず、
孤立
するケースも多数報告されている実情を踏まえると、
そう
した
スーパーヒーローや、
起業を志す人に育成対象を限定せず、
自分事で何かチャレンジしたい人を幅広く
受け入れ、
年齢や立
場が違っても町をよく
したいという想いを軸に関係形成を図り、
挑戦するこ
とを応援し合える雰囲気を地域内に醸成するこ
とを
意識したプログラムの設計が重要であるという基本的な考え
方に基づいて講座が設計されている。
3.2.1. イ
ノベーター養成講座の概要と特徴、
成果
①講座概要と運営体制
 講座は、
全6回、
約半年間で展開され(表3〜6)、
運営体制は、
四万十町人材育成推進センターが事務局を担い、
講座自体の
運営とプログラムコーディネート、
メソッ
ドやノウハウの提供、
メンタリングを高知大学地域協働学部コミ
ュニティデザイン研
究室と所属する学生が担当している(図2)。
なお、
各年度の参
加者は、
表7のとおりである。
②対話
・
実践
・
伴走を組み合わせた構造
 講座ではマイプロジェク
ト8
とレゴ®シリアスプレイ®メソッ
本研究は、
四万十町と高知大学地域協働学部コミュニティデザイン研究室が実施した受託研究事業
「四万十町人材育成プログラム
『四万十塾』
実施に
関する研究」
として進められており、
本論文はその成果の一部をまとめたものである。
研究チームには、
高知大学地域協働学部の学生だけでなく、
高知県立大学や他県の大学に通う学生、
イノベーション創出支援に取り組む企業に所属す
る社会人も参画した。
本研究と並行し、
地域における起業家育成プログラムに関する研究については、
須藤(2019)に詳しい。
マイプロジェクトとは、
2005年頃、
慶応大学SFC井上英之ゼミ(当時)から生まれた教育手法として知られ、
自分のライフヒストリーをまとめたme編
シートと、
自分が取り組みたいプロジェクトをまとめらproject編シートの2枚を基本に、
自分自身はもちろん、
受講者同士が対話とアクションを重ね
ながら自己認識を高めていくワークである。
詳しくは、
須藤(2019)、
須子(2014)に詳しい。
レゴ®シリアスプレイ® メソッドは、
レゴブロックを学びの道具と
して使⽤し、
「創る」
「語る」
「観る」
「訊く」
「応える」というプロ
セスを通して、
⾃⼰理解を深めるメソッドとして、
企業や教育機関
で導入が進んでいる。詳しくは、
ラスムセン他(2016)、
須藤・岡本
(2019)を参照のこと。
5
6
7
8
9
ド9
を軸に設計され、
講座全体を通じて、
「対話⇒実践⇒伴走」
を細かく
繰り返しながら展開される。
具体的には図3の通り、
ま
ず、
オフラインで実施される講座では、
対話を主目的に受講生
と学生メンターがそれぞれ自分と向き合い、
自分の価値観や
原体験を共有していく
。
次に、
受講生と学生メンターは自分の
フ
ィ
ール
ドで描いたプロジ
ェ
ク
トの実現に向けてア
ク
シ
ョ
ンを行う。
そして、
講座と講座の間には、
受講生と学生メンターがオンラ
イン上でメンタリングを行い、
アクシ
ョンをしての気づきや新た
な課題などについて対話を行う。
 なお、
オンラインメンタ
リ
ングは受講生と学生メンターがチー
ムに分かれ、
講座開講期間中は変更されない。
そのため、
他チー
表3 2017年度のプログラム
図2 地域イノベーター養成講座の運営体制
表7
各年度の参加者
図3 講座の基本構造
表5 2019年度のプログラム
表4 2018年度のプログラム
表6 2020年度のプログラム 
ムに所属する受講生や学生メンターとの情報共有及び、
日常
的なアクションの報告、
課題提出、
事務局や講師、
ゲストから
の情報提供を行う場と
してオンライン上に非公開のグループを
立ち上げ、
コミ
ュニケーシ
ョンを図っている。
 以上を通じて、
1)一人ひと
りが自分の経験の中から、
自分自
身のミッシ
ョン(使命)を見つけ出す、
2)ジブンゴトで取り組む
こ
とができるプロジェ
ク
トを自分自身で生み出す、
3)ジブンゴト
のプロジェク
トに取り組む仲間同士がともに切磋琢磨しながら
も支え合う関係を創る、
を最終的なゴールに掲げている。
③受講生のアクシ
ョン状況
 受講生については、
起業し、
古民家カフ
ェの運営に取り組ん
でいる者や、
地域内で移動販売事業を立ち上げ取り組みを進
めている者、
地域の木材を活かした移動式サウナの開発販売
に取り組む者、
町内のチャレンジシ
ョ
ップを活用して商品開発
や店舗運営に挑戦する者、
地域資源を活かした新たな事業開
発(リ
トリート事業)に取り組む者の他、
同町で開催されたビジ
ネスプランコンテス
トで大賞を受賞する者や、
高知県が実施し
たビジネスプランコンテス
トで優秀賞を受賞する者も出始めて
いる。
 また、
役場職員や地域おこ
し協力隊と
して、
講座を通じて得
た視点やビジョン、
仲間と連携した取り組みを進めている者も
複数生まれており、
受講生一人ひと
りが自分らしい一歩を踏み
出しつつあると理解できる。
4. 考察
 取り組みを通じて得られた受講生や事務局のイ
ンタビ
ューデー
タを基に、
どのようにリバース
・
メンタリングが機能したのかに
ついて考察を行っていく
。
4-1. 肯定と励ま
し/新たな視点/挑戦的ア
イデア
 リバース
・
メンタ
リ
ングの機能と
して今回特に確認できたのは、
肯定と励ま
し、
新たな視点、
挑戦的ア
イデアの3つの機能である。
肯定と励ましについては次のような声が聴かれた。
 肯定と励まし、
新たな視点、
挑戦的アイデアはほぼすべての
受講生から関連する言及があり、
本プログラムにおいて提供し
たリバース
・
メンタリングの中核的な機能と位置づけるこ
とがで
きる。
つまり、
心理
・
社会的な側面への効果が期待できること
が示唆できる。
一般的にはメンターは経験やスキルを有する
者が行う
こ
とが想定され、
また、
教える側
・
教えられる側の構造
が生まれる可能性が含むが、
学生がメンター役を担う
こ
とでそ
う
した関係構造ではなく、
対等な関係を軸にプロテジェの心理
的な安全な関係の中で自己肯定感を高めるとともに新たな気
づきの獲得につながったと理解できる。
4-2. モチベーシ
ョ
ンの向上
 インタビューを通して顕著に聴かれたのは、
学生メンターと
の関わりを通して、
受講生の活動を前に進める後押しになった
という声や、
もっと頑張らなければとモチベーシ
ョンの向上に
つながったというものであった。
 このように、
学生によるメンタリングが受講者のモチベーシ
ョ
ンの維持、
向上に一定の貢献があったこ
とがわかる。
具体的な
プロジェク
トや事業に対するアドバイスという面では学生がメ
ンターである以上、
そこ
まで専門的なサポー
トは期待できないが、
それ以上に、
活動を前に進めたい、
がんばりたいというモチベー
ションを支えられている点は地域人材の育成においては有効
に機能したと考えられる。
4-3. 専門家や支援者から受けるプレッ
シ
ャーからの解放
 学生メンターによるリバース
・
メンタリングが持つ想定外の
特性と
して明らかとなったのは、
これまで行われてきた専門家
等によるメンタリングやアドバイスによっておこる、
「支援の逆
機能」
を乗り越えるだけではなく、
先述の活動のモチベーシ
ョ
ンにも影響を与える可能性である。
 このように、
事業創造の経験が必ずしも豊富ではない地域
での人材育成の対象に対し、
良かれと思って専門家等の支援
者側が行うサポー
トが意図せざる結果と
して上から目線に受け
止められた
り、
指導されている
と感じ
られて
しま
う
こ
と
も多いなか、
学生がメンターと
してサポートに入ることでそう
した関係構造
に陥らず、
対等な関係の中で、
一緒にアクションする仲間とし
て受け入れられ、
結果的に双方の行動を後押しし合う
こ
とにつ
ながったと考えられる。
5. おわりに
 本研究では、
四万十町で取り組まれる地域イノベーター養
成講座をケースに、
学生がメンター役を担う
リバース
・
メンタリ
ング
・
アプローチによる地域人材育成の可能性について探索的
に検討してきた。
結果と
して、
心理社会的な支援が一定程度機
能したこ
とに加え、
知識共有や知識移転に留まらず、
学習意欲
の向上につながるといった効果が確認された。
また、
そう
した
効果の背景には、
教える側-教えてもらう側といった役割構造
が学生がメンター役となるこ
とで顕在化しにく
く
なり、
対等な関
係性のもとで、
「○○しなければならない」
といったプレッシャー
から解放され、
自然体で活動や学びを進めるこ
とにつながった
可能性が指摘できた。
 しかしながら、
本研究にはまだ多く
の課題が内在しているこ
とも事実である。
特に、
インタビュー分析の厳密性や受講生一
人ひと
りの実際の活動との関連性、
メンタリング内容との整合
|81|
(26) |80|
(27)
「誰もやりたいという
こ
とを否定しない。
元気でいいねとか、
ワクワク
してるねとか、
よく頑張ってるねとか励ましてく
れる。
肯定してくれるっていうことはすごくありがたかった。
そ
れ違うんじゃないとか、
ちょっとまってとか言われるとそ
こで落ち込んでしまう。
やっていることが間違っていない
んだな、
これでいいんだなと思う」
(受講生A)
「半ば行き詰っているときにプロジェクトを肯定される言
葉をもらって、
前向きになれた。現状を克服するための
きっかけになった気がした。
」
(受講生B)
「寄り添って応援をしてくれるところ。
自分たちの持って
いない視点をもっているところ。地域の事を知らないと
ころが逆に良いのかもしれない」
(事務局)
「ちょっとした言葉の中に、
自分でもハッとさせられる気
づきっていうのがあったし。
自分がやろうとしていること
を準備するときに、
自分はやってみれば何とかなるだろっ
ておもってやるけど、
例えば
『○○さん誰を笑顔にさせ
たいですか』
とかって言われると、
ハッとする。
自分が今
まで考えもしなかったことだから」
(受講生C)
「話しているうちにアイデアとか浮かんでく
るからそれが
すごくいいなって思ってて。
多分、
そういったアイデアの
見つけ方っていうのはこういった講座みたいなのの中で
知らず知らずのうちに学んできたのかな」
(受講生D)
「大学生の感性に触れることにより、
間伐材を使ったタイ
ニーハウス事業の構想が生まれた」
(事務局)
「半ば行き詰っているときにプロジェクトを肯定される言
葉をもらって、
前向きになれた。現状を克服するための
きっかけになった気がした」
(受講生B)
「毎回、
講座を受けるたびにもっと行動しないといけな
いなってやる気になれるっていうか、
後押しされるとこ
があるので。そこでやる気が出るし、
みんなからアイデ
アをもらえるのでそれをやろうってなります。
講座を受け
ること自体が自分のモチベーションになるし、
逆に言うと
この講座を受けているからやんないといけないっていう
使命感みたいなものが出てく
る」
(受講生E)
「私自身からすごいパワーをもらいましたって言ってもら
えて、
私自身そんなつもりなかったんですけど、
すごいう
れしかったですね。意識してないんですけど、
そういわ
れたらうれしいですよね」
(受講生F)
「メンターが一緒にやろうって言って同意して動いてくれ
たので取り組みが前に進んだ」
(受講生C)
「ありがたかったのは、
メンターがすごく気にかけてくれ
たこと。
メンターがいろいろ動いてくれて助かった。
一番
心配してくれていた。
進捗を応援してくれたのがメンター
だったのはすごく
うれしかったし、
そこが私のがんばりど
ころにもなった」
(受講生G)
「話を聞いてくれるんで、
すごくありがたいし、
解決策じゃ
ないけど、
こうしたらいいんじゃないっていうのも言って
くれるので、
あ、
そういう考え方もあるんだなって、
そう
いう意見もあるんだなって思いました」
(受講生F)
「アイデアを形にする段階の受講生には、
専門的なアド
バイスは重荷になる場合もあり、
学生とのゆるやかな繋
がりの方が安心感が得られていると思われる」
(事務局)
「受講生にとっては
『アクションを起こそうとしている同じ
立場の仲間』
的な存在であり、
親近感と信頼感を持ちや
すい」
(事務局)
「専門家によるメンタリングは受講生と
『上下の関係』
に
陥りやすく、
思考や行動、
アクション数もメンターに依存
しやすくなるが、
学生の場合は
『横の関係』
の意味合い
が強いため、
受講生の自主的な活動に繋がりやすい」
(事
務局)
 また、
新たな視点と挑戦的アイデアについては次のよう
な声が聞かれた。
|79|
(28)
【引用
・
参考文献】
石川敬之(2009)
「支援と自立のパラ
ドクス
:
企業家育成支援における逆機能と
 その回避」
『奈良県立大学研究季報』
19(3), 79-101.
JST社会技術研究開発センター
・
秋山弘子(2015)
『高齢社会のアクションリ
 サーチ
:
新たなコミュニティづく
りを目指して』
東京大学出版会.
須子善彦(2014)
「オンライン大学において
『学習する組織』
を実現する挑戦 :
 自分事からはじまるプロジェクト学習手法
『マイプロジェクト』
の可能性」
 
『ビジネス
・
ブレークスルー大学レビュー』
(0), 66-80.
鈴木勝博(2017)
「スタートアップ
・
アクセラレータによるベンチャーエコシステ
 ムの強化と拡大」
研究・
イノベーション学会
『年次学術大会講演要旨集』
 32, 274-277.
須藤順(2019)
「地域における起業家育成の新展開
:
四万十町における起業家
 育成プログラムを事例に」
『高知大学学術研究報告』
(68), 109-124.
須藤順
・
岡本廉(2019)
「LEGO SERIOUS PLAY(LSP)メソッ
ドを用いたCreative
 Learning Spiralの展開可能性」
『Collaboration』
(10),68-61.
久村恵子(1997)
「メンタリング概念と効果に関する考察
:
文献レビューを通し
 て」
『経営行動科学』
11(2), 81-100.
吉田倫子(2019)
「リバース
・
メンタリングの事例から」
『Omni-management』
 28(10), 2-7.
ラスムセン R.
・
蓮沼孝
・
石原正雄(2016)
『戦略を形にする思考術
:
レゴ®シリア
 スプレイ®で組織はよみがえる』
徳間書店.
麓仁美(2010)
「メンタリング概念の展開と課題」
『松山大学集』
22(5), 71-101.
Bornstein, D. (2004). How to Change the World: Social Entrepreneurs and
 the Power of New Ideas. Oxford University Press. (井上英之監修
・
有賀
 裕子訳『世界を変える人たち
:
社会起業家たちの勇気とアイデアの力』
ダイ
 ヤモンド, 2007)
Duckworth, A. (2016). Grit: The Power of Passion and Perseverance. New
 York: Scribner. (神崎朗子訳
『やり抜く力
 GRIT(グリッ
ト)
:
人生のあらゆる成功を決める
「究極の能力」
を身につける』
 ダイヤモンド社, 2016)
Diehl, M., & Stroebe, W. (1987). Productivity Loss in Brainstorming
 Groups: Toward the Solution of a Riddle. Journal of personality and
 social psychology, 53(3), 497-509.
Jordan, J., & Sorell, M. (2019). Why Reverse Mentoring Works and How
 to Do It Right. Harvard Business Review. Harvard Business Publishing:
 Joshua Macht.
Kim, D. H. (2001). Organizing for Learning: Strategies for Knowledge Creation
 and Enduring Change. Pegasus Communications.
Kram, K. E. (1988). Mentoring at Work: Developmental Relationships in
 Organizational Life. University Press of America. (渡辺直登
・
伊藤知子訳
 
『メンタリング
:
仕事の中の発達支援関係』
白桃書房, 2003)
Levinson, D. J. (1978). The Seasons of a Man's Life. Random House Digital,
 Inc..(南博訳
『ライフサイクルの心理学(上
・
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講談社学術文庫, 1992)
Marcinkus Murphy, W. (2012). Reverse Mentoring at Work: Fostering
 Cross‐generational Learning and Developing Millennial Leaders.
 Human Resource Manage-ment, 51(4), 549-573.
Phillips-Jones, L. (1982). Mentors & Protégés. Arbor House.
Stringer, E. T. (2007). Action Research. London: Sage Publications. (目黒
 輝美
・
磯部卓三監訳
『アクション
・
リサーチ』
フィ
リア, 2012).
Reason, P. & Bradbury, H. (2007). The SAGE Handbook of Action Research:
Participative Inquiry and Practice (2nd ed.). London: Publications.
Bonchek, M. (2016). Why the Problem with Learning is Unlearning. Harvard
 Business Review.
 (https://hbr.org/2016/11/why-the-problem-with-learning-is-unlearning、
 2021年1月20日検索)
性など、
検証すべき点は山積している。
また、
四万十町におけ
るケースだけを取って一般化するこ
とは不可能であるこ
とも踏
まえ、
他地域における取組との比較検討などを進めていく
必要
がある。
 本研究が多く
の地域が喫緊の課題と
して認識する地域人材
育成に新たな視点が提供できているこ
とを願う。
 
謝辞
;
 本研究を進めるに当たり、
四万十町教育長山脇光章氏、
四万十町役場人材育成推進センター次長武田正人氏及び横山
光一氏、
NPO法人LIFE井上義之氏からは多大な助言を賜り、
厚く
感謝を申し上げます。
また、
地域イノベーター養成講座の
受講生の皆様、
研究チームに参画したすべての学生メンター
にも感謝の意を表します。
|78|
(29)
Transition of the Community Studies
高知大学教育研究部総合科学系地域協働教育学部門/地域協働学部
(専任)
/大学教育創造センター
(兼任)
高知大学地域協働学部
*
**
***
「地域性」
と
「全体性」
を巡るコミュニティ要件の変遷
―― 西洋と日本のコミ
ュニテ
ィ研究の整理を通じて ――*
俣野 秀典**・尾崎 太一***
1. はじめに
 今日、
町内会等の地域コミ
ュニティの衰退や人と人との関係
希薄化、
自殺率の上昇などの様々な社会的課題が同時に顕在
化している。
こ
う
した閉塞的な状況を打開するものと
して期待
されているものの一つが
「コミ
ュニテ
ィ」
である。
漸進的に表面
化する問題の多く
が人やコミ
ュニティの関係性に起因している
と指摘されており、
コミ
ュニテ
ィに関する議論が活発化している
(角,2007)
。
 一方で、
「コミ
ュニテ
ィ
という語には研究者の数ほど定義があ
る
(Cohen, 2005)
」
と指摘されるように、
コミ
ュニティを一義的
に規定するこ
とは難しい。
コミ
ュニテ
ィは多く
の研究者によって
意味づけされ多様な解釈が交錯しており、
コミ
ュニティに再び
注目が集まる一方でコミ
ュニテ
ィが明晰に理解されているとは
言い難い。
 そこで本稿では、
コミ
ュニティのミニマム的な要件とされて
きた
「地域性」
と
「全体性」
に焦点を当てながら、
西洋と日本の
コミ
ュニティ社会学におけるコミ
ュニティ論の系譜を整理する
こ
とを通して、
西洋と日本のコミ
ュニテ
ィ論の変遷とその内にあ
る類似点を明らかにしていく
。
さらに、
今日的な社会状況に伴
うコミ
ュニティ要件の修正を踏まえた新たな類型を提示すると
ともに、
コミ
ュニテ
ィに属する個人の
「選択性」
に着目したコミ
ュ
ニテ
ィ成員の類型化を試みる。
2. 西洋におけるコミ
ュニテ
ィの基本理論
 コミ
ュニティ理論の系譜を系統的に把握するための第一段
階と
して、
西洋における古典的理論の整理を行う。
2.1 テンニース、
マッキーバーの集団類型論とヒラ
リーのコミ
ュ
ニテ
ィ定義
 コミュニティ研究のはしりとしてまず挙げられるのは
Tönniesによる集団類型であろう。
Tönniesは
『社会集団論』
において、
集団の類型的変化を
「ゲマイ
ンシ
ャ
フ
ト」
と
「ゲゼルシ
ャ
フト」
の二項対立によって記述し、
集団の質を決定するものは
人間の
「意思」
による交流や結合であると指摘した
(Tönnies,
1887)
。
 次に、
「ゲマインシャ
フ
ト」
と
「ゲゼルシャ
フ
ト」
を引き継いで
「コ
ミ
ュニテ
ィ
」
と
「ア
ソシエーシ
ョ
ン」
を規定したのがMacIverである。
MacIverは
「コミ
ュニティ」
を社会的存在の共同生活の焦点で
あると
し、
またその範囲を
「共同生活のいずれかの領域」
であ
ると
している
(MacIver,1917)
。
 そして、
従来のコミ
ュニティ論を洗い出し、
コミ
ュニティの定
義には90以上ものバリエーションがあることを発見したのが
Hillery
(1955)
である。
Hilleryはこれまでに検討されてきたコミ
ュ
ニテ
ィ論から94種類に及ぶコミ
ュニテ
ィ定義を整理し、
「地域性」
「社会的相互作用」
「共通の絆」
を一致点と
して抽出した。
2.2 ア
メ
リ
カ農村社会学における村落コミ
ュニテ
ィ研究
 都市と農村の二分法によってコミ
ュニテ
ィの分析を試みた20
世紀初頭のアメリカ農村社会学も、
コミ
ュニティ研究に重要な
知見を多く
遺している。
 Galpin
(1915)
は人々の生活の中心を
「中核の集落」
(village)
と
し、
その周辺の農場から形成される商圏や取引圏を基盤と
し
て新聞社
・
教会
・
高校
・
銀行
・
図書館等の生活サービス圏が重な
り合う範域を
「コミ
ュニテ
ィ」
と規定し、
「ラーバン
・
コミ
ュニテ
ィ」
と
した。
 また、
生活圏の動態化を受けてコミ
ュニティの再定義を図っ
たSanderson
(1932)
は、
村落の中心に学校や郵便局、
図書館
等の
「施設」
が集中しているこ
とに着目し、
そう
した施設が農村
の人々を結合させていると考えた。
すなわち、
明確な境界概念
であったコミ
ュニティを捉え直し、
人々が施設に結びついてい
る範囲と結びつく
こ
とによって生じる人々の行為のありさま、
生
活のありかたをコミ
ュニテ
ィ
と規定した
(倉田,1985)
。

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