携帯情報端末を使った
知的障害・発達障害がある方への
コミュニケーション支援
2013年5月29日
東洋大学
キートン・コム
三宮 直也 (さんぐう なおや)
∼ iPadによる学習支援・生活支援 ∼
タイムスケジュール
10:45∼10:55 1. これからの療育・支援について
11:55∼11:15 2. 携帯情報端末を使った支援
11:15∼11:50 3. iPadの支援アプリ紹介と活用法
11:50∼12:05 4. まとめ
自己紹介
プロフィール
‣ IT企業で約15年間、システム開発・Web開発等に携わる
‣ 発達障害がある長男(14歳/特別支援学校中等部3年)と次男(6歳/特別
支援級1年生)の父親
‣ 妻と自閉症児育児サークルを立ちあげ、ABA・VBなどによる療育を実践
‣ 2011年2月に独立し、ICTを活用した障害がある子ども達の学習支援・生活
支援の活動を開始
活動1: 知育・支援アプリ開発
ダウンロードはこちら→ http://keaton.com/
子ども静かにタイマーYumYum かたちパズル
時計くみたてパズル コインクロス
(iPhone/iPad向け)
活動2: iPad講習会の開催
‣ 主に発達障害・知的障害がある子をもつ保護者・支援
者、特別支援学校の教職員向けのセミナーを実施
‣ 親子で参加できるiPad講習会&ワークショップも
‣ 2011年7月にスタートして、首都圏を中心に15回開催
活動3: ブログ等で情報発信
Keaton.com Blog :
http://blog.keaton.com/
Facebookページ :
http://www.facebook.com/
keatoncom
Twitter : @vochkun
スマホ/タブレット活用術、おすすめアプリ、
ICT教育、支援技術など
これからの
「支援」の話をしよう
これまでの療育・支援は
‣ 指示通りにきちんと行動ができる
‣ 集団でまわりの人に合わせて行動ができる
‣ 知識を教え込むことで出来ることを増やす
私の息子の場合
出来ることは確かに増えた。
しかし、「指示待ち君」になってしまった。。。
これからの支援は
‣ 自分で考え、自分で行動を選択できるように
‣ 自分で納得し、自信を持って行動ができるように
‣ 未知の課題に対応できる応用力を身につける
自己選択とコミュニケーション
そのためのアプローチの一つとして、
「ICT(携帯情報端末)」の活用が有効
携帯情報端末を使った
支援について
携帯情報端末の種類
iOS(アイ・オーエス)
•iPhone/iPod touch
•iPad/iPad mini
Android (アンドロイド)
•XPERIA
•Galaxy S / Galaxy Tab
•NEXUS
•Kindle
・・・・
スマートフォンとタブレットPC
携帯情報端末を支援機器
として活用するメリット
メリット(1)
シンプルで直感的な操作性
‣ タッチパネルで直感的に
使える
‣ 小さな子どもからシニア
まで誰でも簡単
‣ 使いたいときに直ぐ使え
る(起動待ちがない)
メリット(2)
高度なカスタマイズ性
‣多種多様のアプリが
利用可
‣ 本人にあわせてカスタ
マイズが可能
‣ 高度なアクセシビリテ
ィ機能も標準搭載
メリット(3)
導入・運用コストが低い
‣ 専用の福祉機器と比較して導入コストが低い。
‣ 1つ1つのアプリの単価が安い(85円∼数千円)
‣ ただし、今のところiPadの購入に公的な給付制度
を使うのは難しい?
メリット(4)
高い学習効果
‣ 映像と音声で分かりやすく
伝えることができる
‣ 反復学習がしやすい
‣ 即時フィードバック
‣ 学習履歴から苦手ポイント
を発見
メリット(5)
コンパクトであること
‣どこへでも持ち運びが
可能
‣置き場所にも困らない
メリット(6)
興味・関心が高い
‣ デバイスに対する興味/関心が高い
‣ 学習意欲に繋げられれば効果大
デメリット・課題
‣ 特別なニーズに対応したアプリがまだ少ない
‣ のめり込み・ハマりすぎ注意
‣ 情報リテラシー・セキュリティの問題
‣ 専門家の不足
‣ 教師・保護者・支援者が学ぶ必要がある
‣ 視力や姿勢が悪くなる?
悪い例
iPadの支援アプリと
活用法
各ボタンの名称
ホームボタン
音量調整ボタン
サイドスイッチ
スリープ・スリープ解除ボタン
iPhone/iPadの使い方
ロック画面
‣ 画面が消えてたらホームボ
タンを押す
‣ スライドでロックを外す
ホーム画面
‣ フリック操作で画面切り替え
‣ アイコンをタップでアプリ起動
‣ ホームボタンでホーム画面へ
使用する画面
「文字・ことば」「数字・算数」などの
フォルダがあるページ
知的障害・発達障害が
ある子どもの困り感に
応じたiPad活用例
コミュニケーションが苦手な子どもの支援
■ VOCA
(Voice Output Communication Aids)
■ 遠隔コミュニケーションツール
Voice4u ねぇ、きいて。 DropTalk トーキングエイド
メール Skype LINE
絵カードC
文章を読むのが苦手な子どもの支援
(読字障害)
■ 電子辞書
■ 電子書籍リーダー
大辞泉 大辞林
iBooks i文庫 Voice Dream
Reader
VOD
文章を書くのが苦手な子どもの支援
(書字障害)
■ 音声入力
■ ワープロ・メモ
Siri Dragon Dictation
メモ Note Anytime UPAD
■ マッピングソフト
SimpleMind+
物事を覚えて置くのが苦手な子どもの支援
(記憶障害)
■ カメラ
■ ボイスレコーダー
カメラ
ボイスメモ AudioNote
■ リマインダー・アラーム
時計リマインダー
HT Recorder
予定の見通しが立たないと不安になってし
まう子どもの支援
■ タイムエイド
■ スケジューラー
Time Timer LED Timer
カレンダー たすくスケジュール
Lotus
すぐに迷子になってしまう子どもの支援
■ 居場所の確認・通知
■ 地図
Find iPhone いまカエル
マップ Google Maps
友達を探す
生活や行動面に困難がある子どもの支援
■ プレゼンツール
■ 生活習慣・行動改善ツール
Keynote Teachme
5分歯みがき 子ども静かにタイマー
ロイロノート
勉強が苦手な子どもの支援
■ 算数
■ 国語
リンゴの足し算
モジルート ひらがな
こども ゆびドリル
時計くみたてパズル
書き取り漢字練習
かず
こども ゆびドリル
アプリ紹介サイト
‣ キッズアプリCOM
http://www.kids-app.com/
‣ アプリひろば
http://www.oyakoapp.net/concierge/
‣ app記録簿
http://blogs.yahoo.co.jp/bunnene2011
‣ 東京都障害者IT地域支援センター
http://www.tokyo-itcenter.com/
‣ 魔法のプロジェクト アプリレビュー
http://maho-prj.org/app-def/S-101/service/modules/pico/
‣ キートン・コム ブログ
http://blog.keaton.com/
アクセシビリティ機能の活用
‣ 高齢者や障害がある人でも使いやすくする
補助機能
‣ iPhone/iPadには標準で高度なアクセシビ
リティ機能が搭載されている
アクセシビリティ機能の紹介
‣ 見ることや読むことが困難な人をサポートする
‣ VoiceOver(スクリーンリーダー)、テキスト読み上げ
‣ ズーム機能、文字の拡大
‣ 色を反転(黒字に白)
‣ 聴くことが困難な人をサポートする
‣ モノラルオーディオ
‣ オーディオバランスの調整
‣ 肢体不自由のある人をサポートする
‣ AssistiveTouch
アクセシビリティ体験
[設定] → [一般] →
[アクセシビリティ]
視覚サポートを試してみよう
AssistiveTouchを試してみよう
アクセスガイド
(学習に困難のある人をサポートする)
‣ iOS 6で新たに追加された「アクセスガイド」とは?
アップル社のiOS 6の機能紹介ページより
「ガイド付きアクセス」は自閉症などを持つ学生の
みなさんが作業やコンテンツに集中できるようにサ
ポートします。この機能を使えば、ご両親、教師、
管理者のみなさんは、ホームボタンを無効にした
り、スクリーン上の特定のエリアのタッチ入力を制
限することで、1台のiOSデバイスで使えるアプリ
ケーションを1つだけに制限することができます。
音声入力/音声アシスタント
(書くことが困難な人をサポートする)
‣ 音声入力機能
‣ 声で文字入力ができる。
‣ 書字障害のある人、
肢体不自由の人に有用。
‣ 音声アシスタント「Siri(シリ)」
‣ iPhone/iPadに話しかけるだけで様々な
操作を自動でおこなってくれる機能。
※対応機種:iPhone 4S/5、iPad(第3世代、第4世代)、iPad mini、iPod touch(第5世代)
安全に使うには
‣保護カバー
‣ 落下などの衝撃から守る
‣機能制限
‣ 子どもが勝手にアプリを
購入したり、削除したりするのを防ぐ
[設定] → [一般] → [機能制限]
詳しくは→
http://blog.keaton.com/2011/08/important-2-things-for-children-playing-
with-ipad.html
まとめ
携帯情報端末を使うと
「できない」が「できる」に変わる。
正しい使い方を覚えると、生涯使えるス
キルになる。
人生が変わるかもしれない。
テクノロジーは
絶対ではない
‣ テクノロジーありきではだめ
- テクノロジーはツールであり、あくまで手段の1つ
- 本人の気持ちの応えることの方が大事
‣ 導入後のケアも大切
- 先生、保護者、支援者がきちんとケアしてあげる必
要がある
アナログとデジタルの「いいとこどり」が有効
学習教材のデバイスとしてのiPad・紙・PCの特性比較 (2012年 赤堀侃司氏)
ベネッセ教育研究開発センター( http://benesse.jp/berd/focus/1-digital/activity4/index.shtml )より引用
紙とiPadは見事な相互補完関係になっている
学習教材のデバイスとしてのiPad・紙・PCの特性比較
我が家での実践紹介
文字・ことば学習
アナログ ローテク ハイテク
我が家での実践紹介
買い物学習
電子マネーを使ったお買い物
お買い物シミュレーション
お金を使ったお買い物
我が家での実践紹介
スケジュール管理
我が家での実践紹介
トークン表
ICT支援の最終目標
テクノロジーを活用すること
で活動の範囲を広げ、その中
で得意な事や好きな事を発見
し、楽しく充実した生活をお
くってもらうこと
携帯情報端末を使った
ICT支援の秘訣
まず大人が携帯情報端末を
楽しんで使ってみること。
なるべく
自腹で購入して
参考文献
特別支援教育に
おけるATを活用
したコミュニケ
ーション支援
(ジアース教育新社)
[実践]特別支援教育と
AT 第2集
(明治図書出版)
発達障害の子を育
てる本 ケータイ・
パソコン活用編
(明治図書出版)
障がいのある子どもたち
のためのタブレット端末
を利用した学習支援マニ
ュアル
(魔法のプロジェクト)
ご清聴ありがとうございました!
‣ ご質問・お問い合わせ等
E-mail: naoya.sangu@gmail.com
Twitter: @vochkun
Keaton.com Blog
http://blog.keaton.com/

携帯情報端末を使った知的障害・発達障害がある方へのコミュニケーション支援