2013/11/10 - DevLOVE甲子園 1回表
凡庸なSEが、
大規模SIerの集団でできること
[チーム団] よこみち @ykmc09_dev
自己紹介
• 単独1万人ぐらいのSIerに所属(部:約100名、課:約30
名)
• 「石橋を叩いても渡らない」といわれる会社
• 凡庸なシステムエンジニアです。
• 最近やったことはrootユーザで

mv /* /hogehoge
• 社内ではまったく言う機会の無い、名ばかり認定スクラム
マスター
• 2013/03/06 DevLOVE「We energize us - 明日の現場
を高揚させるアプローチを探す-」 に登壇(というかお悩み相談さ
せてもらいました)。
今日 話すこと
• 熱病にかかってしまった凡庸な若手SEが、SIer現場の
前進のためになにに取り組んできたか。
• 現場と向き合うにあたって、なにを心に留めるのか、
を語らせてもらいます。
• 前を向いている人たちと鼓舞しあい、切磋琢磨できる
機会になればと思います。
かつてのストーリー
感じるこう着
• なんとなく降ってくる仕事をこなす日々。
• 枯れたシステムを、顧客や上司から言われたとおり
に保守。
• なんかもっといい方法ありそうだけど、今んとこお
金にもなってるみたいだし、まいっかな。
• 「過剰な線引」
• 「過去への固執」
• 「起こりつつあるパラダイム・シフトへの低意識」
• 「変化することへの恐れ」 Photo by Tjflex2
大海をしる
• 知り合いに誘われ、DevLOVE、デブサミなどへ
• え?!ホッテントリの世界って実在すんの?!(←
• アジャイル開発!?CI!?DDD!?UX!?HCD!?
DevOps!?なにそれ超かっこいい!!衰退業態
SIer!!(←
• しかもなんかみんな目がキラキラしとる!(←
• 現場に足らんのはこれやー!(←
Photo by A.Davey
やっ(てしまっ)たこと。
• どやどや勉強会の開催



「世界の中心はこれや!どや!現場で使え!」
• どやどやメール一斉配信



「このホッテントリ読まん訳ないやろ!どや!知っと
け!」
• どやどや報告会の開催



「こんな勉強会行ってきたど!どや!荒ぶれ!」
Photo by www.guigo.eu
折れる心
• もちろん、リアクションなんてほとんどなし。

• まったくひびかない。

• 俺はこんなにがんばってるのに!

これだからSIerはさ・・・。(←
Photo by vincent.chen
思い出されることば、かけられることば
• ふとかつて出会った言葉が頭をよぎる



「伝わらないのは、伝える側のせい」

• 同志の後輩の言葉



「アプローチはいくらでも工夫できると思うんです。」
Photo by Moyan_Brenn
ほんとうの思い
• はてさて自分の、現場に対する真の思いはなんだった
んだろう?
• 「新鮮な興味のはけ口なの?」「上から目線で見下ろ
したいの?」
• いいやちがう。「絶え間なく皆で前進する現場にいた
い」という思い。
• 「今いる現場は、自分の求めている場所じゃない?」
「私は理想の現場のためになにをやったの?」
• できることをもっと見つけたい。

2013/3/6 DevLOVE We energized us. 。
Photo by Moyan_Brenn
決めたこと
理想の現場を探し求める前に、
今いる場所を理想の現場にする
Photo by MDphotography
取り組んだ(でいる)こと
1. 学ぶことを当然とする風潮をつくる。
(「学んで進む」ことの恐れをなくし、当たり前に)
Photo by bibliothekarin
学ぶことを当然とする風潮をつくる

(「学んで進む」ことのおそれをなくし、当たり前に)
• 若手向け勉強会の立ち上げ
• 本当に「いま知りたいこと」をやるべくアンケートを集め、そ
れをもとに開催。
• まずはこちらから一方的に発表する場。参加も自由。現場です
ぐに活用できなくったっていい。(ハードルを極力低くし、学
ぶことの大切さ、楽しさを知ってもらい、習慣化することを目
的とした)
• 2回目で、8割の参加者が題材書籍を自主購入。
• 水面化で開始し、少しずつステマする。噂を聞きつけて参加す
る中堅社員。部の公式な活動としないか、という打診など。
• いまでは若手がみずから進んで独習し、それを発表する場になっ
た。ざっくばらんな飲み会勉強会へも発展中。
学ぶことを当然とする風潮をつくる

(「学んで進む」ことのおそれをなくし、当たり前に)
• マネージャ向けアジャイル開発勉強会の立ち上げ
• 「多様な可能性を知る」「新しいことを取り入れる」を取
り戻してほしい。
• アジャイル開発を導入することを目的とはせず、まずは価
値を理解してみること、今でもすぐ取り込めるエッセンスを
探すことを目的とした。
• こちらも私が事前準備、資料作成をすべて行い、手ぶらで
きてもらう。
• 議論も白熱し、2回目以降は、皆興味を持っていろいろ調べ
てきてくれる。
• 課内ではKPTが浸透。PRJでインセプションデッキを作っ
てみるマネージャも登場した。
学ぶことを当然とする風潮をつくる

(「学んで進む」ことのおそれをなくし、当たり前に)
• PRJ内読書会の立ち上げ
• 朝会の後、毎日15分だけ時間をもらう。(忙しくても、
一日15分ならリフレッシュがてらと思ってもらう。)
• 興味が最大化しやすいように、PRJの工程に沿った本
を選ぶ。今は製造工程なので「リーダブルコード」。
• これも私がひとりで準備をするところから。
• 最初は面食らったようだが、昔いたPRJの話をしてく
れたり、毎日楽しみにしてくれている。
• 技術紹介会の開催(現状の地続きにある技術紹介、デ
モ。(JavaEE7、WebSocket、HTML5、
Bootstrap))
2. チーム意識を高める。

(手を差し伸べあうチームへ)
Photo by Ranaet
チーム意識を高める

(手を差し伸べあうチームへ)
• 課の月例会議改革
• 30人がただなんとなく連絡事項だけで時間を過ごし
ている会議を、課の一体感、方向感をはぐくむ活動
にしたい。
• 「チーム力を高めることを目的に、内容の刷新を皆
で検討しませんか」と提案。実際の活動内容案はメ
ンバー同士のディスカッションから生まれた。
• 改めて自己紹介LT、自由テーマプレゼン、組織課
題のディスカッションなどなど。
• 今は後輩に会議主導役を引き継ぎ。連鎖が確実につ
ながっている。
3. 若者の主役感を育てる。
(未知のパワーを信じて)
Photo by FurLined
若者の主役感を育てる。
(未知のパワーを信じて)
• かつての私も同じく、大組織の中ではどうしても主体性へのお
それがでる。それを払拭し主役感を芽生えさせたい。
• まずは、気負わずざっくばらんに思っていることを話してみる
場を。
• 部の若手20人全員から、内に秘めたる思い(不安や悩み)を
ヒアリング、ダイアログ。(「考えがまとまってなくてOK」
「ふ∼ん、へ∼でもOK」「結論はださなくてOK」)
• 悩みは千差万別あれど、「現場をもっとよくしたい。でも踏み
出せない」という共通の思いと悩みを確認。現場の改善を競う
イベント「若手カイゼンGP」を開催。(イベント化する=「やっ
てもいい」という枠組みを提供。)
• 部課長などから、それぞれが高く評価されたことで若手の成功
体験に。
取り組んだ(でいる)結果
• 「勉強会/読書会」への なんぞそれ感 は確実になくな
り、有用性を見出してくれている。 学ぶことの定着化
も。

(「スクラムの本、ひとりで読んだことはあったけど、こうしてみなで話しあうとい
かに 読めていなかった かに気づいた。」「次回私が調べてきて主催します!」)
• 若者を含めたみなのベクトルがすこしずつ同じ方向を向
き始め、チームへの貢献を考えてはじめている。

(「これってチーム力につながるか?」「こんなことしてみようと思いますがみなさ
んどう思います?」「こんなに良い課になってきているのに、異動が無念・・・」)
• この火を燃やし続けること、そしてこの火を真の現場の
前進のエネルギーにする必要がある。まだまだ道はは
じまったばかり。

もっとビジネスにつなげるには?価値につなげるには?
私がこころに据えていること
1. いまを受容する
Photo by Chris Erwin
1. いまを受容する
• どこの現場でも(思いの多寡の違いはあれど)それまで築き上
げてきたものがあり、それらすべてを否定してしまう
理由はない。
• 従来のSIerには苦難となるパラダイム・シフトが起
きる、起きているのは事実。
• いま進んでいないことが恥ではなく、いまから進も
うとしないことが恥である。
• これまでが恥の人生だっていい。これからやればい
い。
2.『いま+1℃』を考える
Photo by zaimoku_woodpile
2.『いま+1℃』を考える
• 無理に一気に革命を起こそうとしない。保守的になりがちな
業界組織で、条件反射の壁はどうしてもある。
• 現場、相手の温度を冷静に読み取り、寄り添う。正論/理想論
/持論をかざしすぎたり、無理強い、突っ走りはしない(「熱
い=うざい、迷惑」という等式を植え付けてはいけない。)
• 相手の話を聞く。琴線を探す。(100の現場、相手がいれば、
次なる一手も100ある)
• いまの現場、いまの構成技術、いまの相手の+1℃はなに
か?それを実現する手段がなにかを考える。
• ターゲットにする範囲もすこしずつでよい。最初は"隣の席の
あなたを"。
• 温度の上昇幅は自ずと漸次増加する。
3. 覚悟をきめて踏み出す
Photo by rabbot
3. 覚悟をきめて踏み出す
• 結果的に「報われなかった」と思ってしまうシーンも
多い。献身性を持ち、評価されない覚悟も持つ。
• ひとのためと同時に自分のため。connecting the
dots.
• 小さな成果、副次的な効果をみつける。小さな幸せ
を大切にする。
• だめだったらたまにはおもいっきり愚痴る。(できれば
関係ない人に)
• それまで以上に本業の仕事をちゃんとやる。(当た
り前だけど。付け入られる隙だけは与えない。)
4. 夢破れてしまわぬよう、
仲間を見つける
Photo by vagabondblogger
4. 夢破れてしまわぬよう、仲間を見つける
• やっぱり一人はこころが折れやすい。鼓舞し合い、
時には傷をなめ合える仲間は必要。(先の事例、仲間をみつ
けてからやったものも多いです)
• まずは組織内に仲間を探してみる。可燃性のありそ
うな人や、思いに共通性のありそうな人をターゲッ
ティングし、熱い思いを吐露してみる。
• 最高のパターンは、仲間に加えて「パトロン」。(所属長など、パトロンと
なりうる方とよく話をし、熱い思いを理解してもらう。その方の理想と、自
分の理想の共通点を見出す。)
• 仲間が見つからなければコミュニティ(DevLOVE!)を
活用。
おわりに
凡庸なSEが、大規模SIerの集団でできること
• 自分の真の思いを確かめ、いまを受け入れ、考え、一
歩を踏み出す。たったそれだけ。
• すごくリーダーシップが必要なわけでも、すごく技術
力が必要なわけでもない。
• きっかけがあれば燃える人は、想像以上に多い。その
きっかけになるだけ。(「自燃型」5∼10%、「可燃型」80∼90%、
「不燃型」1∼2%、「消火型」1∼2%、「点火型」5%)
• 今日ここで鼓舞しあい、さらなる一歩を。
同時多発 Energize しませんか?
ありがとうございました
[チーム団] よこみち @ykmc09_dev

凡庸なSEが、大規模SIerの集団でできること - DevLOVE甲子園 2013