More Related Content Similar to 【JSTQB_ALTM】シラバス第2章 (20) 【JSTQB_ALTM】シラバス第2章6. 2.2.2:その他のソフトウェア開発ライフサイクル活動と成果物
• テストが密接に結びつくソフトウェア開発ライフサイクル活動
# 活動内容 テストとの関係性
1 要求エンジニアリング及び要求管理
・要件の変更を認識し、変更に応じてテストをコントロールする
・テストスコープおよび工数見積もり時に、要件を考慮する
2 プロジェクトマネジメント
・テストのスケジュール要件とリソース要件をPjMに伝える
・PJ計画の変更に対応する
3 構成管理、リリース管理、変更管理
・テスト対象プロダクトの配布プロセスの検討
・TAおよびTTAに対し、バージョン管理の確実な実行を指示
4 ソフトウェア開発と保守
・欠陥マネジメント(第4章にて説明)への参加
・テスト対象の配布内容や日程の調整
5 テクニカルサポート
・テクニカルサポート部門への、テスト結果の提供
・テストプロセス改善のための、運用フェーズでの故障の分析
6 技術ドキュメント作成
・テストに必要なドキュメントの、タイムリーな提供
・上記ドキュメント内の欠陥マネジメント
10. • テスト実行およびレポートは、使用する開発モデルの影響を受ける(1/2)
• 例)イテレーティブモデルの場合
• 次イテレーション開始前に以下を行うことが効率的
• 現イテレーションの、完全なテストレポートの作成
• イテレーション前のレビューセッション
• 各イテレーションをミニPJとして扱うことで、前イテレーションで発生
した事象(課題)について修正と調整を行える
• ただしイテレーションは時間的制約があるため、この工数を省くの
が合理的な場合がある
• とはいえ課題を早期に発見/修正しなければ、再発の可能性も
2.2.3:テスト活動とその他のライフサイクル活動の連携
13. • 各テストレベルで明確にする必要があるもの
1. テスト目的
2. テストのスコープとテストアイテム
3. テストベース(&カバレッジ測定手段)
4. 開始基準/終了基準
5. テスト成果物
6. 適用可能なテスト技法
7. 測定指標やメトリクス
8. テストツール
9. リソース
10.責任者
11.(組織や標準への準拠)
2.2.3:テスト活動とその他のライフサイクル活動の連携
全テストレベルで明確に定義し、
テストレベル間のギャップ(重
複・漏れ)を避けるのがベスト
18. 2.2.5 経験ベースのテストのマネジメント
• 経験ベースのテストのマネジメント方法①
• テスト作業の分割(テストセッション)
• テスト作業を30~120分に分割
• 時間を区切ることで作業を絞り込み、
一定レベルのモニタリングとスケジュールを提供する
• 各セッションでは、テストチャータをカバーする
• テストチャータを事前にテスト担当者に伝達
• チャータにより、セッションでカバーするテスト条件を示す
• 集中力の向上および担当者間の重複の回避が可能に
25. 2.3.1 リスクベースドテスト
• システムの品質リスクの例
• レポートでの不正な計算
• ユーザー入力に対する応答の遅れ
• 画面とフィールド(=UI)のわかりにくさ
• 以下を行うことで、品質リスクを軽減したことになる
• リリース前にその欠陥に対応する機会を提供
• テスト条件下でシステムが正しく動作したことの確認
39. 2.3.1.3 リスク軽減
• リスクレベルがテストに与える影響
# 影響を受けるもの 説明
1 テスト開発と実行の工数
・高リスク→精緻なテスト技法を活用(ペアワイズなど)
・低リスク→精緻でないテスト技法を活用(同値分割など)
2 テスト開発と実行の優先度
「リスクレベルに基づいたテスト技法やカバレッジの程度」を規
定している安全保障基準もある
3 テストに関する意思決定
・PJ成果物(テスト含)のレビューの適用
・テストの独立性の度合い
・テスト担当者に求められる経験度合い
・確認テストと回帰テストの実行度合い
51. • 軽量のリスクベースアプローチの性質(2/2)
3. 以下のケースに最適化している
• PJの最も早い段階で導入する場合
• リスク分析の成果物が、(リスク最小化のために)プロダクト仕様
と実装に影響を与える場合
4. 作られた成果物をテスト計画やテスト条件、および後続の
テストマネジメント&テスト分析活動のベースとして使用する
5. 「残存リスクが何か?」を理解できるような
テスト結果の報告に役立てられる
2.3.2 リスクベースドテストの技法
55. • 公式で重い技法とその特徴
# 技法 特徴
1 ハザード分析
各リスクの根底にあるハザード(危害要因)を識別し、
分析プロセスを上流に拡張する
2 エクスポージャーコスト
各品質リスクアイテム(RI)に対して、3つの要因を決定する
1:RIに関連する故障が発生する可能性
2:RIに関連する故障が本番環境で発生した場合の損失コスト
3:故障をテストするためのコスト
3 故障モード影響解析(FMEA)
品質リスクやその原因および影響を識別し、
重要度&優先度&検出率を割り当てる
4 品質機能展開(QFD)
顧客またはユーザーの要件に対する誤解or不十分な理解から
生じる品質リスクに関連する
5 フォールトツリー解析
実際に観察されたor潜在的な故障を分析対象とし、
根本原因を識別するまで分析を継続する
2.3.2 リスクベースドテストの技法
56. 公式度 アプローチ 主な技法
低
高
非公式 ・探索的テスト
軽量
・実用的リスク分析とマネジメント(PRAM)
・体系的ソフトウェアテスト(SST)
・プロダクトリスクマネジメント(PRisMa)
公式
・ハザード分析
・エクスポージャーコスト
・故障モード影響解析(FMEA)
・品質機能展開(QFD)
・フォールトツリー解析
2.3.2 リスクベースドテストの技法
【補足】アプローチごとの公式度と主な技法まとめ
58. • リスクベースドテストの成功のために最も重要なこと
• 「適切なチームがリスク識別とアセスメントに関与すること」
• ステークホルダは「プロダクト品質の構成要素」について独自の理
解があり、「品質」に関して独自の優先度と関心事を持っている
• ステークホルダは「ビジネス」「テクニカル」の2枠に分類される
# ステークホルダ種別 主なロール 特徴
1 ビジネスステークホルダ
・顧客
・ユーザ
・運用スタッフ
・テクニカルサポートスタッフ
・顧客やユーザを理解している
・ビジネスの観点からリスクを評価できる
2 テクニカルステークホルダ
・開発者
・DB管理者
・ネットワーク管理者
・ソフトウェアが失敗に至る過程を理解している
・技術的な観点からリスクを評価できる
2.3.2 リスクベースドテストの技法
65. 2.3.3 テストを選択するためのその他の技法
• 要件ベースドテストについて
• 以下の技法を活用する
1. 曖昧性レビュー
• 要件の欠陥チェックリストを使用し、
要件の曖昧性の識別及び除去を行う
2. テスト条件分析
• 要求仕様を読み、カバーするテスト条件を識別する
• 要件に優先度がある場合、
それに基づいて工数やテストの優先度を割り当てる
3. 原因結果グラフ
• 膨大なテストケースをマネジメント可能な数に減らす
• テスト設計時にテストベースの矛盾を識別する
70. • 対処的アプローチについて
• テスト実行前の準備を行わない
• 提供されたプロダクトに対応することに焦点
• 優先度付と割り当ては動的に行う
• バグの偏在を検知すると、さらなるテストを実施する、等
• 他のアプローチの補完として機能する
• 単独での採用の場合、バグがあまり発生しない重要領域を見逃す傾向が
ある
2.3.3 テストを選択するためのその他の技法
76. 2.4 テストドキュメントとその他の成果物
• テストドキュメントとは
• これらは主に、テストマネジメント活動の一環として作成される
# ドキュメント名 記述内容
① テストポリシー 組織の、テストに関する目的と目標
② テスト戦略 PJに依存しない、組織の一般的なテスト方法
③
マスターテスト計画
(プロジェクトテスト計画)
特定のPJに関する、テスト戦略の実装
④
レベルテスト計画
(フェーズテスト計画)
各テストレベルで実装する特定の活動
78. • テストドキュメントとは【再掲】
# ドキュメント名 記述内容
① テストポリシー 組織の、テストに関する目的と目標
② テスト戦略 PJに依存しない、組織の一般的なテスト方法
③
マスターテスト計画
(プロジェクトテスト計画)
特定のPJに関する、テスト戦略の実装
④
レベルテスト計画
(フェーズテスト計画)
各テストレベルで実装する特定の活動
2.4.1 テストポリシー
80. 2.4.1 テストポリシー
• テストポリシーの記述内容(詳細)
• 組織がテストから得られる価値
• テストの目的(以下例)
• ソフトウェアの確信度合いの構築
• ソフトウェアの欠陥の検出
• 品質リスクレベルの軽減
• テストの目的を達成するための、テスト有効性及び効率性の評価方法
• 一般的なテストプロセスの概要(ISTQBなど)
• 組織がテストプロセスを改善する方法
• テストポリシーは、新規開発&保守の両テスト活動に対応する必要がある
• 組織全体で使用するテスト成果物や用語の標準として参照することもある
81. • テストドキュメントとは【再掲】
# ドキュメント名 記述内容
① テストポリシー 組織の、テストに関する目的と目標
② テスト戦略 PJに依存しない、組織の一般的なテスト方法
③
マスターテスト計画
(プロジェクトテスト計画)
特定のPJに関する、テスト戦略の実装
④
レベルテスト計画
(フェーズテスト計画)
各テストレベルで実装する特定の活動
2.4.2 テスト戦略
84. • 一般的なテスト戦略(1/2)
• これらを1つ、あるいは複数組み合わせて使用する
2.4.2 テスト戦略
# テスト戦略 例 内容
1 分析的戦略 リスクベースドテスト
テストベースを分析して、カバーするテスト
条件を識別
2 モデルベースド戦略 運用プロファイル
実際の状況に基づいて、システムへの入力や、
システムの動作方法等のモデルを作成
3 系統的戦略 品質特性ベース
ISO25000などの、品質標準に関連するテス
ト条件を使用
4
プロセス準拠または
規格準拠戦略
FDAの規定の対象となる
医療システムなど
規格委員会または他の専門家達が定義した一
連のプロセスに準拠
88. • テストドキュメントとは【再掲】
# ドキュメント名 記述内容
① テストポリシー 組織の、テストに関する目的と目標
② テスト戦略 PJに依存しない、組織の一般的なテスト方法
③
マスターテスト計画
(プロジェクトテスト計画)
特定のPJに関する、テスト戦略の実装
④
レベルテスト計画
(フェーズテスト計画)
各テストレベルで実装する特定の活動
2.4.3 マスターテスト計画
89. 2.4.3 マスターテスト計画
• マスターテスト計画について
• 特定のPJで行う全てのテスト作業を対象とする
• 実行するテストレベル、レベル間の関連、テストレベルに対応する
テスト活動も含む
• テスト戦略の実装方法(テストアプローチ)を記述する
• テストポリシーとの整合性が取れている必要がある
• 逸脱や例外がある場合、それら(&それによる影響)も記述する
90. 2.4.3 マスターテスト計画
• マスターテスト計画の代表的な内容(一部抜粋)
1. 「テストする」アイテムおよび品質特性
2. 「テストしない」アイテムおよび品質特性
3. テストスケジュールおよび予算
4. テスト実行サイクル及び、ソフトウェアリリース計画との関連
5. テスト担当部署と、他部署との関連性および提出書類
6. 各テストレベル個別の開始基準、終了基準
7. プロジェクトリスク
8. テスト活動の全体的な管理
9. 各テストレベルを実行する責任の所在
10.各テストレベルにおける入力と出力
92. • テストドキュメントとは【再掲】
# ドキュメント名 記述内容
① テストポリシー 組織の、テストに関する目的と目標
② テスト戦略 PJに依存しない、組織の一般的なテスト方法
③
マスターテスト計画
(プロジェクトテスト計画)
特定のPJに関する、テスト戦略の実装
④
レベルテスト計画
(フェーズテスト計画)
各テストレベルで実装する特定の活動
2.4.4 レベルテスト計画
93. 2.4.4 レベルテスト計画
• レベルテスト計画について
• 各テストレベルで実行する特定の活動を記述する
• テストタイプごとに記述する場合もある
• 主に、マスターテスト計画で触れていない情報を記述する
• スケジュール
• タスク
• マイルストーン
• アジャイルPJでは、スプリント(イテレーション)テスト計画が
レベルテスト計画の代わりになる
99. 2.5 テストの見積り
• 「見積もり」とは
• PJ活動に対する「コストおよび終了日の近似値」を作ること
• 優れた見積もりの特徴
• 経験を積んだ実務者の英知の結集となる
• 関連する参加者のサポートも得られる
• PJのコスト&リソース&タスク&人についての詳細を提供する
• 対象のPJ活動に対し最も可能性の高い「コスト&工数&期間」を出す
• 近年、見積もりに対するベストプラクティスが確立されてきている
• テストの見積もりは、上記プラクティスをテスト活動に適用すること
102. 2.5 テストの見積り
# 考慮すべき要素 備考
1 システムに求められる品質レベル -
2 テスト対象システムのサイズ -
3 過去のPJの履歴データ 他組織の業界データ等を含む場合有
4 テスト戦略、開発プロセスの成熟度、見積もりの正確性 -
5 物理要因
・テスト自動化ツール
・テスト環境/データ
・開発環境
・PJドキュメンテーション
・再利用可能なテスト成果物など
• 見積もりにおいて考慮すべきもの(1/2)
103. 2.5 テストの見積り
• 見積もりにおいて考慮すべきもの(2/2)
# 考慮すべき要素 備考
6 人的要因
・上位レイヤーの責務と期待
・チームのスキル、経験、態度
・チームの安定性、関係性
・テストおよびデバッグ環境
・優れた請負業者などの利用可能性
・ドメイン知識
7 プロセス、技術、組織の複雑さ、ステークホルダの数 -
8 教育やオリエンテーションの必要性 著しい人員増による
9 使える範囲の限られたテストデータ 時間の影響を受けるデータなど
104. 2.5 テストの見積り
• 見積もりの方法
1. 直感、推測、および過去の経験
2. ワークブレークダウンストラクチャ(WBS)
3. チーム見積りセッション
• ワイドバンドデルファイ
4. 企業の標準および基準
5. プロジェクトの総工数またはスタッフ構成の割合
• テスト担当者と開発者の割合など
6. 組織のデータ蓄積およびメトリクス
• 欠陥数、テストケース数、各テストの平均工数など
7. 業界平均および予測モデル
• ファンクションポイント、コードの行数、開発者の工数など
107. 2.6 テストメトリクスの定義および使用
• テストメトリクスのカテゴリ分け
# カテゴリ 測定内容 具体例
1 プロジェクトメトリクス プロジェクト終了基準に対する進捗
テスト結果の割合(実行済み、
合格、不合格など)
2 プロダクトメトリクス プロダクトの属性 テスト範囲や欠陥密度
3 プロセスメトリクス テストor開発プロセスの能力 テストで検出された欠陥の割合
4 人的メトリクス 個人orグループの能力
指定されたスケジュール内での
テストケースの実施
108. 2.6 テストメトリクスの定義および使用
• 人的メトリクスの扱いは慎重に
• 誤った活用をすると破滅的な結果となる
• テスト担当者への適切な動機付けとアセスメントに関しては第7章
• ALでは特に「プロジェクトメトリクス」に重点を置く
• プロダクトメトリクス&プロセスメトリクスにも関連するため
• 詳細はExpert Test Managementシラバス
• メトリクスの利用によってできること
• 継続的な結果報告
• テスト状況の一貫した追跡
109. 2.6 テストメトリクスの定義および使用
• メトリクスは、プロジェクト全体の成功判定に使用する
• 故に、以下を入念に考慮する必要がある(1/2)
# 考慮事項 内容
1 メトリクスの定義
・有用なものに限定する必要がある。
・プロジェクト、プロセス、プロダクトの目的に従って定義しなければ
ならない。
・単一のメトリックでは誤って解釈される可能性があるので、メトリク
スの解釈については、すべてのステークホルダからの合意を求める。
・定義するメトリクスは、適切な数よりも多くなりがち
2 メトリクスの追跡
・生データからメトリクスを算出するまでを極力自動化する
・時間の経過によりデータが変化する場合、メトリックを定義した段階
で合意した解釈以外の情報が影響していることもある。
・測定値が期待している値から逸脱する可能性と、その理由を入念に分
析しなければならない。
110. 2.6 テストメトリクスの定義および使用
• メトリクスは、プロジェクト全体の成功判定に使用する
• 故に、以下を入念に考慮する必要がある(2/2)
# 考慮事項 内容
3 メトリクスのレポート
・マネジメントのため、速やかに理解できる情報を提供することが目的
・特定の時期での「スナップショット」や、時間の経過に伴うメトリッ
クの変化を提示することにより、傾向を評価できる。
4 メトリクスの有効性
・メトリック用に取得された測定値が、プロジェクトの本当のステータ
スを反映していなかったり、過度に良い傾向または悪い傾向を示したり
することがある。
・テストマネージャは、データを提示する前に、正確性、およびデータ
から読み取れるメッセージについて確認しなければならない。
111. 2.6 テストメトリクスの定義および使用
• プロジェクトメトリクスの、主なモニタリング対象(1/2)
# モニタリング対象 例
1 プロダクトリスク
・テストの合格により、完全に対応されたリスクの割合
・一部orすべてのテストが不合格となるリスクの割合
・テストが完了していないリスクの割合
・リスクカテゴリで分類されたリスクのうち、対応されたリスクの割合
・最初の品質リスク分析後に識別したリスクの割合
2 欠陥
・検出された総数と修正された総数の比
・平均故障間隔(MTBF)または故障率
・欠陥のレポートから解決に至るまでのタイムラグの傾向
・新たな欠陥を発生させた欠陥修正の数
112. 2.6 テストメトリクスの定義および使用
• プロジェクトメトリクスの、主なモニタリング対象(2/2)
# モニタリング対象 例
3 テスト
・計画、仕様化(実装)、実行、合格、不合格、ブロック、スキップしたテストの総数
・回帰テストおよび確認テストのステータス(不合格となった回帰テストおよび確認テ
ストの傾向および総数を含む)
・計画している1 日当たりのテスト時間と実際のテスト時間との比
・テスト環境の可用性(計画されたテスト時間のうち、テストチームがテスト環境を使
用できる時間の割合)
4 カバレッジ
・要件および設計要素のカバレッジ
・リスクのカバレッジ
・環境/構成のカバレッジ
・コードカバレッジ
5 確信度合い -(シラバスに記載なし)
114. 2.6 テストメトリクスの定義および使用
• メトリクスは、テストプロセス活動にリンクすることができる(2/3)
# テストプロセス 主なメトリクス
5 テスト実行
・計画したテストケースで、実行、合格、および不合格となったテストケースの割合
・実行、または合格したテストケースにより網羅したテスト条件の割合
・レポート、または解決した欠陥の計画数と実際の数
・達成したカバレッジの計画と実際の比
6
テスト完了基準の
評価
・計画したテスト条件などの数や結果を、合格・不合格ごとに分類した数
・発生した欠陥の総数を、重要度、優先度などで分類した数(第4 章を参照)
・変更の発生数、受け入れ数、ビルドした数、テスト済みの数
・計画上のコスト(or期間)と実際のコスト(or期間)との比 など
7 テスト終了作業
・実行中に「実施、合格、不合格、ブロック、スキップ」となったテストケースの割合
・再利用可能なテストケースの割合
・自動化したテストケースと自動化予定のテストケースの割合
・回帰テストに統合したテストケースの割合 など
116. • テストコントロールについて(1/2)
• 【いつやるか】
• テスト進捗レポートによりテスト計画からの逸脱がわかった時
• 【目的】
• プロジェクトorテストが成功に向かうための軌道修正
• 【対応すべきこと】
• 「テストにより生成された情報」の変化
• 例)予期しない機能領域での大量の欠陥
• 「プロジェクトorテスト状況」の変化
• 例)開発遅延に伴うテスト実行期間の短縮
2.6 テストメトリクスの定義および使用
117. • テストコントロールについて(2/2)
• 【コントロール手段】
• 品質リスク分析、テストの優先度、およびテスト計画の見直し
• リソースの追加、またはプロジェクト活動やテスト活動の追加
• リリース日の延期
• テスト終了基準の緩和または厳格化
• プロジェクトの対象範囲(機能および非機能)の変更
• 【必要なこと】
• テストプロセス全体のメトリクスの収集が必要
• その為、テスト計画時に必要な情報を網羅し、
モニタリングでは、成果物に関する全メトリクスを収集する
2.6 テストメトリクスの定義および使用
118. 2.7 テストのビジネスバリュー
• 優れたビジネスバリューのために、テストの最適化に努める必要がある
• 優れたビジネスバリューを提供しないテスト
• 過剰なテスト:不合理な遅延、余計なコスト
• 過小なテスト:欠陥を漏らしてしまう
• 最適なテスト量はこれらの間に存在する
• 多くの組織では、何らかの意味で価値あるテストを検討している
• しかし、この価値の定量化or明確に記述できるマネージャは存在しない
• 多くのテストマネージャ、テストリーダ、テスト担当者は、
テストの戦術的な詳細事項に集中しがち
• テストに関連する戦略的な上位の問題は無視する
119. 2.7 テストのビジネスバリュー
• テストがもたらす価値
定量/定性 詳細
定量的価値
・リリース前の欠陥の検出
・テスト実行によるリスク軽減
・ステークホルダへの情報提供
→プロジェクト、プロセス、ステータス など
定性的価値
・(品質による)評判の向上
・予定を立てやすいリリース
・確信度合いの向上
・法律上の免責
・生命損失リスクの軽減
120. 2.7 テストのビジネスバリュー
• テストの定量的価値を測定するための「品質コスト」
• プロジェクトor運用のコストを、4つのカテゴリに分類する
②+③<④の時「テストが優れた価値をもたらしている」と言える
# カテゴリ 詳細(例)
① 予防コスト 保守性・セキュリティに優れたコードを記述するような開発者へのトレーニング
② 評価コスト テストケースの記述、テスト環境の構成、要件のレビュー
③ 内部失敗コスト 提供前の、テストまたはレビュー期間中に検出した欠陥の修正
④ 外部失敗コスト 顧客に提供した欠陥ソフトウェアに関連するサポートコスト
※赤字部→テストにかかるコスト
126. 2.9 業界標準適用のマネジメント
• 標準の情報源
適用範囲 標準 説明 例
広
狭
国際標準 主要な作成団体→ISO、IEEE
ISO9126(ISO 25000 に改訂中)
ISO 12207/15504
IEEE 829 / 1028
国内標準 国際標準を国レベルで適用したもの BS 7925-2
ドメイン固有の標準
国際標準または国内標準を特定のド
メインに適合したものや、特定のド
メイン向けに作成したもの
DO-178B(航空関連システム)
Title 21 CFR Part 820(医療システ
ム)
127. 2.9 業界標準適用のマネジメント
• ソフトウェアプロセスに影響を及ぼす標準
• ソフトウェアプロセス改善フレームワーク
• CMMI🄬
• プロジェクトマネジメントフレームワーク
• PMBOK
• PRINCE2🄬
• ITサービスマネジメントに関するフレームワーク
• ITIL🄬
• これらのフレームワークでの用語や活動は、ISTQBと異なる場合もある
• 選択されているフレームワーク、用語を理解する必要がある
128. 2.9 業界標準適用のマネジメント
• 標準は専門家グループにより作成される
• そのため、専門家の経験と知恵だけでなく、弱点も反映される
• 自身の環境に適用される標準が、次のどれであるかの認識が必要
• 公式な標準
• 社内の標準
• 推奨事項
• 複数の標準を使用する場合、その有効性を判断しなければならない
• 標準間での矛盾が、プロジェクトの妨げになることもあるため
• 特定の標準への準拠が必須な場合、その要件を認識し
適切に準拠し続けることが必要
Editor's Notes >TAおよびTTAに対しTest AnalystおよびTechnical Test Analyst の略 >テスト計画~実装は、PJ計画~プログラミングと重複して進行する
テスト計画~実装が、テスト以前の工程とリンクしている
・PJ計画→テスト計画
・ビジネス&要求分析→テスト分析
・ソフトウェア&DB設計→テスト設計
・プログラミング→テスト実装 非機能テストとは→コンポーネントやシステムで、機能に関係しない属性のテスト。たとえば、信頼性、効率性、使用性、保守性、移植性のテスト。(ISTQB-Glossary) >TTA(orTA)
テクニカルテストアナリスト、テストアナリスト >テストチャータ
テスト目的を明記したもの。テスト実施法のアイデアを含む場合もある。探索的テストにて使用する。(ISTQB-Glossary) レポートでの不正な計算
→正確性に関する機能リスク
ユーザー入力に対する応答の遅れ
→効率性と応答時間に関する非機能リスク
画面とフィールドのわかりにくさ
→使用性と分かりやすさに関する非機能リスク
【Colum】ChatGPTによる解説「リスク優先度値として示す場合がある しかし、この数字は順序尺度としての、定性的かつ相対的な評価点として解釈すべきである」について
ここでいう「リスク優先度数(Risk Priority Number)」は、リスクを評価し優先順位を決めるための指標のことを指します。一般的に、リスク優先度数はリスクの発生可能性、重大度、検出困難さなど、複数の要素を元に算出されます。また「序数尺度(ordinal scale)」は、順位や順序を表すための尺度のことです。例えば、「優、良、可」のような評価や、「高中低」のようなランク付けに用いられます。
したがって、この文章は「リスクスコアは数値として表現されるかもしれないが、それは単純な数値以上の意味を持ち、リスクの相対的な優先順位を示す質的な指標として理解するべきである」という意味を持っています。
実用的リスク分析とマネジメント(PRAM)
→Pragmatic Risk Analysis and Management
体系的ソフトウェアテスト(SST)
→Systematic Software Testing
プロダクトリスクマネジメント(PRisMa)
→Product Risk Management
>クロスファンクショナルなステークホルダによる関与
「ビジネス的&技術的観点の両方を代表する」ステークホルダによる関与 >作られた成果物を
リスクマトリクスorリスク分析テーブル
>リスク分析プロセス
→主にリスク識別とアセスメント >あらゆる経験やスキルを持つチーム非エンジニアや若手メンバーも含む 成功したリスクベースドテストであれば、確認内容に対する回答はポジティブなことが多い 【補足】
赤字の部分、ChatGPTによると翻訳内容としては間違っていそう、とのこと
「テストの分析、設計、および実装では、テスト計画作業で決定された割り当てと優先度付けが適用されるべきである。慎重な分析やモデリングが行われることは一般的だが、それらの情報がテストプロセスを進めていくガイドとして活用されないことがよくある。この問題は、特に設計や実装のフェーズで発生する。」
シラバス原文は以下
—-----------------------------------------During test analysis, design, and implementation, the allocation and prioritization determined during test planning must be applied. It is a common breakdown in the test process for careful analysisand/or modeling to occur,only for that information not to be used to guide the test process goingforward. This breakdown typically occurs during design and implementation.
—----------------------------------------- FDA:米国食品医薬品局 FDA:米国食品医薬品局 >非公式なコミュニケーションホールでの会話やつきあいなど
BS 7925-2→the software component testing standard
https://ieeexplore.ieee.org/document/883787