GCP本格採用で遭遇した課題とマイクロサービス的解決

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GCP本格採用で遭遇した課題と
マイクロサービス的解決
第3回 Google Cloud INSIDE
Fringe81株式会社　豊島正規

About me (@mtoyoshi)
本日は8Fよりやってまいりました
Scalaエンジニア
　・サーバーサイド
　・Ad-Tech領域を長く

共に働く仲間と送り合う
ピアボーナスを実現するサービス
〜サイレントヒーローの発見〜

2017年12月に子会社として
Unipos株式会社発足

2017年12月に子会社として
Unipos株式会社発足
不思議とモノリス（大企業化）を避けて
マイクロサービス化した話に見えてきます

本日のテーマ
GCP
x
マイクロサービス
x
アプリ開発の裏側

Why?

新規事業はエンジニアリソース少ない
当初しばらくは売上・利益がない

新規事業はエンジニアリソース少ない
当初しばらくは売上・利益がない
アプリケーション開発専念
コストを抑えたい

GAE(PaaS)がキラーコンテンツ
その他多くのサービスで
無料枠が設定されている

スマホアプリの提供でFirebase利用
スマホアプリへの通知やリアルタイム更新など
iOS
Android
Synchronize
Data Across
Devices
Firebase
Web

アプリ開発の裏側では
試行錯誤がありました

> GAE(PaaS)がキラーコンテンツ
GAEの制約により自社技術が微妙にマッチしない
GAEに寄せる？自分達流を貫く？
いいとこ取り出来る？

> 多くのサービスで無料枠が設定
たとえばDBを例に取ると
cloud datastore？ cloud SQL?
無料枠のありなしやその他特徴の違いを考慮
datastoreかな、、いやSQLが無難かな

> スマホアプリの提供でFirebase利用
Firebaseにまつわる失敗事例を共有
当初の目的以外の効果もあったので共有

さて

Fringe81では Scala(JVM言語)を採用
GAEのJavaは7(※)で
Scalaの最新ver.はJava8を要求
※現在はJava8です

あと、GAE/JはServletコンテナ縛りなので
使う予定だったWebフレームワーク使えない

GAE flexible environment
というのがあった
（プレーンなJava8環境）

インスタンスの起動時間
（スケールアウト性能）
ミリ秒オーダー(S) vs 分オーダー(F)

料金
インスタンス時間(S)
vs
vCPU/メモリ/永続ディスクの使用量(F)

メモリ
最大1GB(S) vs 最大6GB(F)

その他、flexibleはstandardの
taskqueueやmemcached無かったり
standardほどstackdriver群との
統合感はなかったりします

“フレキシブル環境は、
スタンダード環境を補完することを目的
としています。”

なるほど・・・
いっそ、最近事例をよく聞く
GAE(S) x Goというのはどうだろう？

事実、サービスの方向性を探る期間の
プロトタイプをGAE(S) x Go x datastoreで
技術検証を兼ねながら高速開発
※このときはマイクロサービス化は無し

検証が終わると同時に
コードは一旦捨てて再検討
GAE(S) よかった
Goもよかった、Scalaの良さも再確認できた

当初どちらかに寄せようと思っていたが
最終的にはハイブリッドでいくことに
Go
App Engine Standard
Scala
App Engine Flexible

使い分けは？
Go
App Engine Standard
Scala
App Engine Flexible

Go
App Engine Standard
Scala
App Engine Flexible
CQRSに基づく
Command （更新系） Query （読込系）
Responsibility Segregation（責務分離）

Go
App Engine Standard
Scala
App Engine Flexible
CQRSに基づく
Command （更新系） Query （読込系）
Responsibility Segregation（責務分離）
※この場合のflexibleはstandardの
補完的位置づけではない

It is not possible to create an optimal solution
for searching,reporting,and processing transactions
utilizing a single model.
-CQRS documents by Greg Young-

Command（更新系） Query（読込系）
アクセス量に
占める割合
少多
スケール性 △ ◎
複雑さの傾向ビジネスロジックデータ量と応答速度
(R)DB傾向正規化非正規化（速さ重視）
CとQの特徴

アクセス量に
占める割合
少多
(R)DB傾向正規化非正規化
更新系は最も得意なScalaで堅牢に作る
Cならflexibleのスケール性は弱点になりにくい

アクセス量に
占める割合
少多
常時稼働だが最小限でコスト対策
メモリ量のカスタマイズ性高くて安心

Command (GAE flexible)
Adapters
DB
UseCases
Entities(Domains) Repository
RepositoryImpl
Controller
UseCase
Presenter
DDD x CleanArchitecture

アクセス量に
占める割合
少多
standard x Goの速さ・スケール性が活きる
メモリが少し不安だったがGoなら大丈夫そう

Query (GAE standard)
Controller
DAO
DB

なおこのCQRS的分割が
こういう切り口だとすると
Commad Query

通常（狭義）のマイクロサービス分割は
直交する方向性の切り口
microservice1
microservice2
(bounded-context from DDD)

直交概念なので組み合わせ可能
microservice1
microservice2
<Command> <Query>

Command
App Engine Flexible
Query
App Engine Standard
Cloud
Pub/Sub
microservice1
microservice2
マイクロサービス群の連携は
ドメインイベントのPublishとSubscribeで実現

Command
App Engine Flexible
Query
App Engine Standard
Cloud
Pub/Sub
microservice1
microservice2
マイクロサービス群の連携は
ドメインイベントのPublishとSubscribeで実現
DomainEvent

やってみてどうだったか？
Go
App Engine Standard
Scala
App Engine Flexible

QはViewに従うという割り切り
・設計時間が大幅に減る
・Queryに最適化されたDBにより、速く、コードもシン
プルに

Command
App Engine Flexible
Query
App Engine Standard
Cloud
Pub/Sub
microservice1
microservice2
DomainEvent
Cloud Datastore
Qに特化したデータに作り直す
※ Eventual Consistencyに注意

datastoreでは表現できないクエリが
必要になった・・・というときは

Command
App Engine Flexible
Query
App Engine Standard
Cloud
Pub/Sub
microservice1
microservice2
DomainEvent
Cloud Datastore
クエリに応じた対策を講じやすい
（C側に影響を及ぼさずに）
Cloud SQL

GAE(S) x Go x memcached = 速い
CとQで言語を変えるのは難しい判断ですが
結果的には武器が増えてよかったと思います
※[前提] Goやってみたいというメンバーが多かった

まとめ
● GAE(S)でいけないか？をまず考える
● GAE(F)使うなら補完的に（公式）
● CQRSという切り口でCをGAE(F)でQをGAE(S)で
● PubSubでの連携は疎結合で拡張性高い

iOS
Android
Firebase
Web
次にFirebase,
mBaaSとしてではなく

iOS
Android
Synchronize
Data Across
Devices
Firebase
Web
Cloud
Pub/Sub
App
Engine
Cloud
Datastoreスマホ通知やリアルタイム更新用に

FCMTokenに関する失敗
スマホアプリにプッシュ通知するには
FCMTokenが必要
(Firebase Cloud Message)

採番されたFCMTokenを永続化して
通知のたび利用する必要あり

反省
”永続化はServerSide(Scala)の先のDB”
という思い込みが抜けていなかった
Server-Side
(Scala) DBWeb

iOS
Android
Synchronize
Data Across
Devices
Firebase
Web
Cloud
Pub/Sub
App
Engine
Cloud
Datastore
datastoreに書き込むべく
スマホアプリは永続化依頼

iOS
Android
Synchronize
Data Across
Devices
Firebase
Web
Cloud
Pub/Sub
App
Engine
Cloud
Datastore
ドメインイベントに
FCMTokenを含めて渡す
DomainEvent

iOS
Android
Synchronize
Data Across
Devices
Firebase
Web
Cloud
Pub/Sub
App
Engine
Cloud
Datastore
ただしアプリ通知が必要ない
イベントには含まない
DomainEvent

Wait !

ドメインイベント発行側が
その先の利用シーンを知りすぎている
FCMTokenという技術依存のデータが
なぜドメインイベントに？
疎結合・高凝集に違反

iOS
Android
Firebase
Web
Firebase Cloud Messaging用データ
なので直接保存にいくことにした

これをヒントにビュー用データは
ドメイン層に持ち込まずに
ビュー用DBに保存するように
iOS
Android
Firebase
Web

まとめ
当初目的以外に、FBのおかげでこのデータは
ビュー？ドメイン？という議論がしやすくなった
チーム内のデータ感度（責務を意識）が上がった

〜最後に補足的に〜

flexibleはstandardほどstackdriver群
との統合感ないと言いましたが
ちょっとした開発で近づけられます

stackdriver logging
ログ出力されるがログレベルが設定されない
API呼ぶよりもflexibleのDocker上で稼働している
fluentdに持っていかせるのが吉
※詳しくはチームの仲間が書いた記事参照
https://qiita.com/chidakiyo/items/1452ab1ea83279a8e485

stackdriver monitoring
FlexibleのCPU等は標準でメトリクス取得可能

stackdriver trace
アプリからAPI呼び出しして利用可能に
※パフォーマンス改善・プログラム見直しにつながるので
是非有効にしておきたい

以上、ありがとうございました

告知：3/27 自社GCP勉強会します
https://fringe81.connpass.com/event/79893

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