なぜ金融に“ブロックチェーン”なのか?
SBI R3 Japan 株式会社 / ビジネス開発部
ビジネス開発部長 / Cordaエバンジェリスト
山田 宗俊
2020年10月8日
Confidential © 2020 SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved.
Profile
1
日立コンサルティングにて金融機関向けITコンサルティングの経験を経て、
2016年、エンタープライズ・ブロックチェーンCordaを開発するR3に、日本
人社員第一号として参画。業務改善の視点を軸に、日本企業へのブロック
チェーン導入を推進。R3 Cordaを活用したビジネス開発における第一人者。
2019年からは、R3とSBIの合弁会社SBI R3 Japanにて、営業およびマーケ
ティングの責任者として陣頭指揮を執る。FLOCブロックチェーン大学校では、
ビジネスコースのクラス(金融・証券分野への応用)を担当。ブロックチェー
ン技術の普及のため、 Mediumブログで情報発信中。
山田 宗俊
✓ Cordaエバンジェリスト
✓ SBI R3 Japan株式会社
ビジネス開発部・部長
✓ 時々ブロックチェーン講師
✓ 時々ブロガー
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SBI R3 Japanとは?
2
35%
51% 14%
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R3とは?
3
✓ 金融機関、事業会社、業界団体等、350社を超えるエコシステム
✓ グローバルで35を超える規制当局がR3エコシステムに参加
✓ 世界14か国、350人超の従業員が在籍
✓ 有償版製品 Corda Enterpriseを利用する顧客が50社以上
✓ 200超のノードが商用環境で運用中
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なぜ金融に“ブロックチェーン”なのか?
何が課題か? 何ができるか?
キークエスチョン
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金融の課題は何か? - R3の問題意識
5
業務上の課題
取引内容の認識が合わないので、
コンファメーションが必要
システムの課題
業界全体でみると、似たようなシ
ステムに多重投資している
B社A社
取引
フロントオフィス
バックオフィス
フロントオフィス
バックオフィス
✓別々のシステムを利用
✓データが不一致
取引1 取引1
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B社
一方、ブロックチェーンで何ができるか?
6
ブロックチェーンは、データに原本性と信頼を与え、企業間で共有する技術。
これを使えば、サイロ化したデータを連携・同期させることが可能。
A社 C社
Before
ブロックチェーン
✓別々のシステムを利用
✓データ共有に時間差あり
✓データが不整合
A社システム B社システム C社システム
B社A社 C社
After
ブロックチェーン
✓共通アプリの利用
✓データ共有はリアルタイム
✓データが同期
アプリケーションは共通化(DBは別々)
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✓取引内容の不一致
✓業界全体で多重投資
✓データに原本性を付与
✓データを個社内で保存
✓企業間ワークフローを提供
キークエスチョンに戻ると…
ブロックチェーンが、各金融機関がデータを社内に保存しつつ、
共通アプリを通じて他金融機関とデータを同期することで、
認識相違なく取引を記録できる技術だから
なぜ金融に“ブロックチェーン”なのか?
何が課題か? 何ができるか?
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ブロックチェーンが金融の課題を解決する
8
B社A社
取引
フロントオフィス
バックオフィス
フロントオフィス
バックオフィス
取引1 取引1
業務上のメリット
マニュアルによる確認作業が不要
に。ノンコア業務コストを削減。
システムの課題
個別システム開発は不要。新規シ
ステム投資・メンテコストを削減。
✓共通アプリを利用
✓データが一致
既存システムを置き換えずそのまま、
裏でデータ連携の仕組みとして
ブロックチェーンを使用すれば良い
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✓ 世界3大ブロックチェーンの一つとして認知されている
✓ 実用段階にあるアプリが30以上
✓ 他基盤からCorda乗り換えたアプリは30以上
✓ 600TPS(1秒間に処理できるトランザクション数)を記録
✓ 3,000人を超える認定Corda技術者に支えられている
Cordaとは?
金融事例紹介
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Marco Polo(貿易金融/オープンアカウント取引)
段階 POC Pilot Production
ソリューション名
ユースケース 貿易金融 (オープンアカウント取引)
開発会社 TradeIX
ユーザー
SMBC, BNP Paribas,
Commerzbankなど35行の大手金
融機関(2020年3月時点)
国 グローバル
背景、課題
• 運転資金を必要とするサプライ
ヤーが資金調達できていない
• 貿易取引は伝統的に紙ベース
• コロナ禍を背景にデジタル化が進
展
特徴、利点
• 自動化による事務負担の削減
• 書類受渡しの時間短縮
• 貿易書類の突合時間削減
Next Step
• SMBCが2020年内に商用化を予定
• サプライヤーペイ等の新機能を段階的
にリリース
例:Payment Commitment(支払保証)
輸出者銀行
/SMBC
輸出者 ①請求データ
②出荷データ
輸入者銀行
/SMBC
輸入者③発注データ
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段階 POC Pilot Production
ソリューション名
ユースケース 貿易金融 (LC取引)
開発会社 Contour
ユーザー
HSBC, Standard Chartered Bank,
Citi, Bangkok Bankなど15行の大
手金融機関(2020年9月時点)
国 グローバル (アジアを中心)
背景、課題
• 貿易取引は伝統的に紙ベース
• 信用状発行は時間とコストが大
• コロナ禍を背景にデジタル化が推
進
特徴、利点
• 大手金融機関8行が出資
• バイヤー、サプライヤー間で情報
共有しながらL/Cのドラフト作成
Next Step
• パートナーを拡大し、ソリューション
を連携させることで、よりエンド・
ツー・エンドでの業務をサポート
パートナーのソリューションとAPI連携して、
グローバルな貿易ネットワークを目指す
Contour(貿易金融/LC取引)
2020年10月に商用化
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段階 POC Pilot Production
ソリューション名
NDAS
(NASDAQ Digital Assets Suite)
ユースケース STO, 証券決済
開発会社 NASDAQ Market Technology
ユーザー
将来的には世界50か国150社を超え
る取引所、クリアリングハウス等、
NASDAQの既存のお客様が対象に。
国 グローバル
背景、課題
• 相対でのOTC市場は電話での取引
が主流
• 2020年4月にCorda採用を決定
特徴、利点
• デジタル資産の発行、カスト
ディー、DvP決済等の分野で
Cordaを統合予定
• 債券、外国為替、コモディティー
等の分野から着手
• ポストトレードの決済やリコンサ
イル作業の削減
Next Step
• 商用化時期は未決定
• 航空会社のロイヤリティーポイントや
コンテナ船のスペース等、非金融分野
のトークン化も検討
NASDAQ Digital Assets Suite (STO, 証券決済)
マイクロサービスとしてSaaS型でサービス提供
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段階 POC Pilot Production
ソリューション名 Spunta
ユースケース 銀行間決済のリコンサイル
開発会社 NTTデータ
ユーザー
イタリアの全銀行
※2020年10月に導入済み
国 イタリア
背景、課題
• マニュアル対応していた決済情報
の不一致を検出
• コミュニケーション(電話、メー
ル、FAX)をDLTで標準化
• イタリアの”全銀協”であるABIが
主導、
特徴、利点
• オペレーション・リスクの軽減
• 月次から日次ベースでのリコンサ
イル Next Step • シンジケートローンやKYC等への拡大
Spunta(銀行間決済のリコンサイル)
ダッシュボードを通じて、ノストロ・ボストロ口座の
情報が完全に透明化(これまでは電話でいちいち確認
していた)
2020年3月に商用化
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段階 POC Pilot Production
ソリューション名 BCPostTrade
ユースケース FXコンファメーション
開発会社
SBI リクイディティーマーケットが
主導、株式会社シーエーシーが開発
ユーザー
現状非公開(SBI内外の機関投資家
5社)
国 日本
背景、課題
• お客様ごとにコミュニケーション
の方法(電話、メール)が別々
• 高額な取引の記帳を、担当者の手
作業に頼っており、オペレーショ
ン・リスクが高かった
特徴、利点
• コミュニケーションの方法を一つ
のアプリで完結
• オペレーション・リスクの軽減
• コンファメーション業務の効率化
Next Step
• 為替以外の伝統的金融商品やデジタ
ル・アセットへのスコープ拡大
• 注文や決済機能の拡充
BCPostTrade(FXコンファーメーション)
セルサイド(SBI LM)の入力内容、バイサイド(お
客様)のステータス変更(コンファメーション)はリ
アルタイムに両社で共有
2020年4月に商用化
Cordaを活用した初の国内事例
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段階 POC Pilot Production
ソリューション名 SDX (Six Digital Exchange)
ユースケース STO, 証券決済
開発会社 Accenture
ユーザー
スイス取引所
ABN AMRO, Barclays, BNP
Paribas, Citi, Commerzbank,
Credit Suisse, UBS,Deutsche
Bank, HSBC等
国 スイス(グローバル)
背景、課題
• STO関連で初めてCordaを採用
• CordaのTokenSDKが開発される
きっかけに
特徴、利点
• ポストトレード(清算、決済)で
Cordaで置き換えて、T+2→リア
ルタイム証券決済を実現
Next Step
• 商用化時期は2020年中
• 美術品等の非金融資産のデジタル資産
化(トークン化)
• 資金決済は将来的にスイスフランの
CBDCを活用予定(SNBと協働研究)
SDX(スイス、デジタル資産取引所)
トレーディング(マッチング)部分については、既存
システムSICのxstreamを活用、ポストトレード部分
にてCordaを活用。
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段階 POC Pilot Production
ソリューション名 HQLAx
ユースケース
短期金融市場
債券貸借取引(担保交換)
開発会社 HQLAx
ユーザー
ドイツ取引所, Commerzbank,
Credit Suisse, UBS, Clearstream,
Euroclear Bank, J.P. Morgan,
Goldman Sachs等
国 スイス(グローバル)
背景、課題
• バーゼルⅢ導入に伴う柔軟な流動
性確保、迅速な資金調達
特徴、利点
• 国債や社債等の証券を複数まとめ
てバスケットとし、それを原資産
としたデジタル担保レコード
(DCR)を発行
• DCRをリアルタイムで交換
• オブザーバーノードを活用
Next Step
• DvP決済の実現
• 証券以外のトークン化やデリバティブ
取引における担保差し入れへの応用等
HQLAx(ドイツ取引所)
Eurex Repo電子取引市場
担保交換のための新たな市場
デジタル担保レジストリ
証券バスケットの所有権交換
を実現(DvD決済)
第三者機関(TTPs)
参加者に代わり複数のカスト
ディアンで証券バスケットを
保持
トライパーティエージェン
ト(カストディアン、国際
決済機関)
TTPsにおいて証券を保管
2019年12月に商用化
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段階 POC Pilot Production
ソリューション名 トヨタグループ電子商取引基盤(仮)
ユースケース サプライチェーン・マネジメント
開発会社 豊田通商システムズ
ユーザー トヨタグループ関連企業
国 日本、海外
背景、課題
• 今後花開くと見ているブロック
チェーンをつぼみ段階で手の内化
• 従来から検討していた商取引DX
推進にブロックチェーンを活用
特徴、利点
• 印紙代・郵送費等のコスト削減効
果は、140万円/社/年、500社導
入想定で7億円/年
• 5日間かかっていた契約締結にか
かる時間を10分(1/720)に短縮
• データ規制国対応(海外ノード)
Next Step
• 2021年1月に商用化予定
• 契約管理を足掛かりに、見積・請求書、
受発注、精算、最終的にはトレーサビ
リティーへとスコープを拡大
トヨタグループ電子商取引基盤(サプライチェーン)
A社ノード B社ノード C社ノード
Step.1
電子契約サービス
(2021年1月開始)
Step.1
同左
Step.1
同左
Step.2
見積・請求書発行
Step.3
受発注サービス
Step.4
精算サービス
…
Step.2
同左
Step.3
同左
Step.4
同左
Step.2
同左
Step.3
同左
Step.4
同左
サプライチェーン・トレーサビリティ
…
…
ブロックチェーン商取引基盤提供サービス
ご清聴ありがとうございました。
ご質問等ありましたら弊社までお気軽にお問合せ下さい。
お問い合わせ先:info-srj@sbir3japan.co.jp

Fit 2020 yamada presentation v2

  • 1.
    なぜ金融に“ブロックチェーン”なのか? SBI R3 Japan株式会社 / ビジネス開発部 ビジネス開発部長 / Cordaエバンジェリスト 山田 宗俊 2020年10月8日
  • 2.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. Profile 1 日立コンサルティングにて金融機関向けITコンサルティングの経験を経て、 2016年、エンタープライズ・ブロックチェーンCordaを開発するR3に、日本 人社員第一号として参画。業務改善の視点を軸に、日本企業へのブロック チェーン導入を推進。R3 Cordaを活用したビジネス開発における第一人者。 2019年からは、R3とSBIの合弁会社SBI R3 Japanにて、営業およびマーケ ティングの責任者として陣頭指揮を執る。FLOCブロックチェーン大学校では、 ビジネスコースのクラス(金融・証券分野への応用)を担当。ブロックチェー ン技術の普及のため、 Mediumブログで情報発信中。 山田 宗俊 ✓ Cordaエバンジェリスト ✓ SBI R3 Japan株式会社 ビジネス開発部・部長 ✓ 時々ブロックチェーン講師 ✓ 時々ブロガー
  • 3.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. SBI R3 Japanとは? 2 35% 51% 14%
  • 4.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. R3とは? 3 ✓ 金融機関、事業会社、業界団体等、350社を超えるエコシステム ✓ グローバルで35を超える規制当局がR3エコシステムに参加 ✓ 世界14か国、350人超の従業員が在籍 ✓ 有償版製品 Corda Enterpriseを利用する顧客が50社以上 ✓ 200超のノードが商用環境で運用中
  • 5.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. 4 なぜ金融に“ブロックチェーン”なのか? 何が課題か? 何ができるか? キークエスチョン
  • 6.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. 金融の課題は何か? - R3の問題意識 5 業務上の課題 取引内容の認識が合わないので、 コンファメーションが必要 システムの課題 業界全体でみると、似たようなシ ステムに多重投資している B社A社 取引 フロントオフィス バックオフィス フロントオフィス バックオフィス ✓別々のシステムを利用 ✓データが不一致 取引1 取引1
  • 7.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. B社 一方、ブロックチェーンで何ができるか? 6 ブロックチェーンは、データに原本性と信頼を与え、企業間で共有する技術。 これを使えば、サイロ化したデータを連携・同期させることが可能。 A社 C社 Before ブロックチェーン ✓別々のシステムを利用 ✓データ共有に時間差あり ✓データが不整合 A社システム B社システム C社システム B社A社 C社 After ブロックチェーン ✓共通アプリの利用 ✓データ共有はリアルタイム ✓データが同期 アプリケーションは共通化(DBは別々)
  • 8.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. 7 ✓取引内容の不一致 ✓業界全体で多重投資 ✓データに原本性を付与 ✓データを個社内で保存 ✓企業間ワークフローを提供 キークエスチョンに戻ると… ブロックチェーンが、各金融機関がデータを社内に保存しつつ、 共通アプリを通じて他金融機関とデータを同期することで、 認識相違なく取引を記録できる技術だから なぜ金融に“ブロックチェーン”なのか? 何が課題か? 何ができるか?
  • 9.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. ブロックチェーンが金融の課題を解決する 8 B社A社 取引 フロントオフィス バックオフィス フロントオフィス バックオフィス 取引1 取引1 業務上のメリット マニュアルによる確認作業が不要 に。ノンコア業務コストを削減。 システムの課題 個別システム開発は不要。新規シ ステム投資・メンテコストを削減。 ✓共通アプリを利用 ✓データが一致 既存システムを置き換えずそのまま、 裏でデータ連携の仕組みとして ブロックチェーンを使用すれば良い
  • 10.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. 9 ✓ 世界3大ブロックチェーンの一つとして認知されている ✓ 実用段階にあるアプリが30以上 ✓ 他基盤からCorda乗り換えたアプリは30以上 ✓ 600TPS(1秒間に処理できるトランザクション数)を記録 ✓ 3,000人を超える認定Corda技術者に支えられている Cordaとは?
  • 11.
  • 12.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. 11 Marco Polo(貿易金融/オープンアカウント取引) 段階 POC Pilot Production ソリューション名 ユースケース 貿易金融 (オープンアカウント取引) 開発会社 TradeIX ユーザー SMBC, BNP Paribas, Commerzbankなど35行の大手金 融機関(2020年3月時点) 国 グローバル 背景、課題 • 運転資金を必要とするサプライ ヤーが資金調達できていない • 貿易取引は伝統的に紙ベース • コロナ禍を背景にデジタル化が進 展 特徴、利点 • 自動化による事務負担の削減 • 書類受渡しの時間短縮 • 貿易書類の突合時間削減 Next Step • SMBCが2020年内に商用化を予定 • サプライヤーペイ等の新機能を段階的 にリリース 例:Payment Commitment(支払保証) 輸出者銀行 /SMBC 輸出者 ①請求データ ②出荷データ 輸入者銀行 /SMBC 輸入者③発注データ
  • 13.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. 12 段階 POC Pilot Production ソリューション名 ユースケース 貿易金融 (LC取引) 開発会社 Contour ユーザー HSBC, Standard Chartered Bank, Citi, Bangkok Bankなど15行の大 手金融機関(2020年9月時点) 国 グローバル (アジアを中心) 背景、課題 • 貿易取引は伝統的に紙ベース • 信用状発行は時間とコストが大 • コロナ禍を背景にデジタル化が推 進 特徴、利点 • 大手金融機関8行が出資 • バイヤー、サプライヤー間で情報 共有しながらL/Cのドラフト作成 Next Step • パートナーを拡大し、ソリューション を連携させることで、よりエンド・ ツー・エンドでの業務をサポート パートナーのソリューションとAPI連携して、 グローバルな貿易ネットワークを目指す Contour(貿易金融/LC取引) 2020年10月に商用化
  • 14.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. 13 段階 POC Pilot Production ソリューション名 NDAS (NASDAQ Digital Assets Suite) ユースケース STO, 証券決済 開発会社 NASDAQ Market Technology ユーザー 将来的には世界50か国150社を超え る取引所、クリアリングハウス等、 NASDAQの既存のお客様が対象に。 国 グローバル 背景、課題 • 相対でのOTC市場は電話での取引 が主流 • 2020年4月にCorda採用を決定 特徴、利点 • デジタル資産の発行、カスト ディー、DvP決済等の分野で Cordaを統合予定 • 債券、外国為替、コモディティー 等の分野から着手 • ポストトレードの決済やリコンサ イル作業の削減 Next Step • 商用化時期は未決定 • 航空会社のロイヤリティーポイントや コンテナ船のスペース等、非金融分野 のトークン化も検討 NASDAQ Digital Assets Suite (STO, 証券決済) マイクロサービスとしてSaaS型でサービス提供
  • 15.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. 14 段階 POC Pilot Production ソリューション名 Spunta ユースケース 銀行間決済のリコンサイル 開発会社 NTTデータ ユーザー イタリアの全銀行 ※2020年10月に導入済み 国 イタリア 背景、課題 • マニュアル対応していた決済情報 の不一致を検出 • コミュニケーション(電話、メー ル、FAX)をDLTで標準化 • イタリアの”全銀協”であるABIが 主導、 特徴、利点 • オペレーション・リスクの軽減 • 月次から日次ベースでのリコンサ イル Next Step • シンジケートローンやKYC等への拡大 Spunta(銀行間決済のリコンサイル) ダッシュボードを通じて、ノストロ・ボストロ口座の 情報が完全に透明化(これまでは電話でいちいち確認 していた) 2020年3月に商用化
  • 16.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. 15 段階 POC Pilot Production ソリューション名 BCPostTrade ユースケース FXコンファメーション 開発会社 SBI リクイディティーマーケットが 主導、株式会社シーエーシーが開発 ユーザー 現状非公開(SBI内外の機関投資家 5社) 国 日本 背景、課題 • お客様ごとにコミュニケーション の方法(電話、メール)が別々 • 高額な取引の記帳を、担当者の手 作業に頼っており、オペレーショ ン・リスクが高かった 特徴、利点 • コミュニケーションの方法を一つ のアプリで完結 • オペレーション・リスクの軽減 • コンファメーション業務の効率化 Next Step • 為替以外の伝統的金融商品やデジタ ル・アセットへのスコープ拡大 • 注文や決済機能の拡充 BCPostTrade(FXコンファーメーション) セルサイド(SBI LM)の入力内容、バイサイド(お 客様)のステータス変更(コンファメーション)はリ アルタイムに両社で共有 2020年4月に商用化 Cordaを活用した初の国内事例
  • 17.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. 16 段階 POC Pilot Production ソリューション名 SDX (Six Digital Exchange) ユースケース STO, 証券決済 開発会社 Accenture ユーザー スイス取引所 ABN AMRO, Barclays, BNP Paribas, Citi, Commerzbank, Credit Suisse, UBS,Deutsche Bank, HSBC等 国 スイス(グローバル) 背景、課題 • STO関連で初めてCordaを採用 • CordaのTokenSDKが開発される きっかけに 特徴、利点 • ポストトレード(清算、決済)で Cordaで置き換えて、T+2→リア ルタイム証券決済を実現 Next Step • 商用化時期は2020年中 • 美術品等の非金融資産のデジタル資産 化(トークン化) • 資金決済は将来的にスイスフランの CBDCを活用予定(SNBと協働研究) SDX(スイス、デジタル資産取引所) トレーディング(マッチング)部分については、既存 システムSICのxstreamを活用、ポストトレード部分 にてCordaを活用。
  • 18.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. 17 段階 POC Pilot Production ソリューション名 HQLAx ユースケース 短期金融市場 債券貸借取引(担保交換) 開発会社 HQLAx ユーザー ドイツ取引所, Commerzbank, Credit Suisse, UBS, Clearstream, Euroclear Bank, J.P. Morgan, Goldman Sachs等 国 スイス(グローバル) 背景、課題 • バーゼルⅢ導入に伴う柔軟な流動 性確保、迅速な資金調達 特徴、利点 • 国債や社債等の証券を複数まとめ てバスケットとし、それを原資産 としたデジタル担保レコード (DCR)を発行 • DCRをリアルタイムで交換 • オブザーバーノードを活用 Next Step • DvP決済の実現 • 証券以外のトークン化やデリバティブ 取引における担保差し入れへの応用等 HQLAx(ドイツ取引所) Eurex Repo電子取引市場 担保交換のための新たな市場 デジタル担保レジストリ 証券バスケットの所有権交換 を実現(DvD決済) 第三者機関(TTPs) 参加者に代わり複数のカスト ディアンで証券バスケットを 保持 トライパーティエージェン ト(カストディアン、国際 決済機関) TTPsにおいて証券を保管 2019年12月に商用化
  • 19.
    Confidential © 2020SBI R3 Japan, Inc. All Rights Reserved. 18 段階 POC Pilot Production ソリューション名 トヨタグループ電子商取引基盤(仮) ユースケース サプライチェーン・マネジメント 開発会社 豊田通商システムズ ユーザー トヨタグループ関連企業 国 日本、海外 背景、課題 • 今後花開くと見ているブロック チェーンをつぼみ段階で手の内化 • 従来から検討していた商取引DX 推進にブロックチェーンを活用 特徴、利点 • 印紙代・郵送費等のコスト削減効 果は、140万円/社/年、500社導 入想定で7億円/年 • 5日間かかっていた契約締結にか かる時間を10分(1/720)に短縮 • データ規制国対応(海外ノード) Next Step • 2021年1月に商用化予定 • 契約管理を足掛かりに、見積・請求書、 受発注、精算、最終的にはトレーサビ リティーへとスコープを拡大 トヨタグループ電子商取引基盤(サプライチェーン) A社ノード B社ノード C社ノード Step.1 電子契約サービス (2021年1月開始) Step.1 同左 Step.1 同左 Step.2 見積・請求書発行 Step.3 受発注サービス Step.4 精算サービス … Step.2 同左 Step.3 同左 Step.4 同左 Step.2 同左 Step.3 同左 Step.4 同左 サプライチェーン・トレーサビリティ … … ブロックチェーン商取引基盤提供サービス
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