元論文を、じっくり
観察してみたの
Y先生のEBM講座:有名なNyman先生の
スプリットマウスデザインの論文を読んでみよう
http://www.ghibli.jp/
なぜ、Nyman先生の論文を読むのか?
このような状況、実は日本じゃ多いのですよね~。そんな場合、一度でもNyman先生
のスプリットマウスデザインの論文を読んでいれば・・・と切に思います。
1カ月に1回
歯科医院で歯石除去し
ているのに、歯みがき
で出血するんだよ!
し・・・歯石だけ取って
も歯間ブラシなど使っ
て歯みがきが上手でな
ければ、治らないよ~。
Nyman S, Sarhed G, Ericsson I, Gottlow J, Karring T.
Role of "diseased" root cementum in healing following treatment of
periodontal disease. An experimental study in the dog.
J Periodontal Res. 1986 Sep;21(5):496-503. doi: 10.1111/j.1600-
0765.1986.tb01485.x.
Nyman S, Westfelt E, Sarhed G, Karring T.
Role of "diseased" root cementum in healing following treatment of
periodontal disease. A clinical study.
J Clin Periodontol. 1988 Aug;15(7):464-8. doi: 10.1111/j.1600-
051x.1988.tb01601.x.
以下の解説は、Deepleで翻訳 著作権の問題より一部を抜き出している
都合良く抜き出してないか、各自確認して下さい。
Nyman S, Sarhed G, Ericsson I, Gottlow J, Karring T.
Role of "diseased" root cementum in healing following treatment of
periodontal disease. An experimental study in the dog.
J Periodontal Res. 1986 Sep;21(5):496-503. doi: 10.1111/j.1600-
0765.1986.tb01485.x.
Nyman S, Westfelt E, Sarhed G, Karring T.
Role of "diseased" root cementum in healing following treatment of
periodontal disease. A clinical study.
J Clin Periodontol. 1988 Aug;15(7):464-8. doi: 10.1111/j.1600-
051x.1988.tb01601.x.
以下の解説は、Deepleで翻訳 著作権の問題より一部を抜き出している
都合良く抜き出してないか、各自確認して下さい。
PICOを見てみよう
Patient:5頭のビーグル犬。1歳。
歯周病を作り出す:歯の歯頚部周りにプラーク回収用のコットンフロスの結紮を行った。4ヶ月
間(120日)の期間の終了時に、歯根の長さの半分に相当するレベルまでアタッチメントの破壊
が進行したことを確認して、結紮を除去した。
その後2カ月経過をみた。
1頭の中の歯を左右に分けて、実験群と対照群とした←スプリットマウスデザイン
PICOを見てみよう
Intervention:
6カ月目(180日目):頬側と舌側の粘膜剥離を行い
歯槽骨堤のレベルで頬側の根面に小さな切り込み(notch)を設けた(これは、後で組織を取
り出したときに、この時点の骨レベルがどこだったか分るようにした)。
根はスケーリングされず、ラバーカップ、歯間ゴムチップ、研磨ペーストを使用してのみ研
磨されました。
これにより、「感染した」根のセメント質ではなく、軟らかい歯根の堆積物だけが除去され
ました。柔らかい細菌性沈着物の適切な除去は、開示溶液(Di-aplac*)を使用して判断した。
2ヶ月間の治癒期間:術後14日後に抜糸した。0.2%クロルヘキシジンジグルコン酸溶液
(Hibitane®, ICl, Macclesfield, U.K.)を週3回外用することでプラークコントロールを
行った。
8カ月目(240日目):屠殺して、組織を取り出して生検した。
PICOを見てみよう
Comparison:
6カ月目(180日目):頬側と舌側の粘膜剥離を行い
歯槽骨堤のレベルで頬側の根面に小さな切り込み(notch)を設けた(これは、後で組織を取
り出したときに、この時点の骨レベルがどこだったか分るようにした)。
根面をスケーリングし、露出した根のセメント質をダイヤモンドバーを用いて完全に除去し
た。
2ヶ月間の治癒期間:術後14日後に抜糸した。0.2%クロルヘキシジンジグルコン酸溶液
(Hibitane®, ICl, Macclesfield, U.K.)を週3回外用することでプラークコントロールを
行った。
8カ月目(240日目):屠殺して、組織を取り出して生検した。
PICOを見てみよう
GM:歯肉縁
alCT:歯肉結合組織
(炎症性浸潤の先端)
aJE;C:歯肉上皮の
先端終端
N:6カ月目に作った
ノッチ
Outcome:病理組織なので、炎症の範囲が分る
非炎症性の隣接結合組織
を有する結合上皮の長さ
コラーゲン線維を挿入し
て新たに形成されたセメ
ンタムの長さ
治癒し
た非炎
症性歯
周組織
炎症性隣接結合組織
PICOを見てみよう
分析方法:
組織学的調製に失敗したため、試験根2本と対照根1本を検査対象から除外した。対の統計
分析に利用可能な材料は、このようにして27本の試験根と27本の対照根から構成された。
各距離はmm単位で測定した。試験根と対照根の平均値を各犬について計算した。対応のあ
るスチューデントのt-検定は、その後、テスト根とコントロール根の間の組織学的データの
違いを分析するために使用された。
平均は、「mean value for all dogs」と記載がある。
?症例数は、5なの?27なの? Table 1には、n=5 とある。
結果
独立t:論文には、平均と標準偏差などの記載のため、対応のあるt検定は使えず。スプリットマウス
なので等分散と仮定して独立したt検定を採用。
症例数が、5と27の両方で計算。http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/JavaScript/t-test.html
同等性の計算は、行えなかった。
実験群(5頭) 対照群(5頭) 症例数(独立t)
論文記載
歯の数 平均 標準偏差 歯の数 平均 標準偏差 5なら 27なら
N - GM ノッチから全長 27 2.94 0.78 27 3.39 0.49 0.31 0.01 NS
GM-alCT 炎症性隣接結合組織 27 0.81 0.27 27 0.72 0.22 0.58 0.19 NS
aJE;C-
alCT 非炎症性隣接結合組織 27 0.97 0.11 27 0.87 0.15 0.26 0.01 NS
N-aJE;C コラーゲン線維を挿入 27 1.05 0.78 27 1.76 0.38 0.10 0.00 NS
N-alCT 治癒非炎症性歯周組織 27 2.13 0.65 27 2.67 0.54 0.19 0.00 NS
Nyman S, Sarhed G, Ericsson I, Gottlow J, Karring T.
Role of "diseased" root cementum in healing following treatment of
periodontal disease. An experimental study in the dog.
J Periodontal Res. 1986 Sep;21(5):496-503. doi: 10.1111/j.1600-
0765.1986.tb01485.x.
Nyman S, Westfelt E, Sarhed G, Karring T.
Role of "diseased" root cementum in healing following treatment of
periodontal disease. A clinical study.
J Clin Periodontol. 1988 Aug;15(7):464-8. doi: 10.1111/j.1600-
051x.1988.tb01601.x.
以下の解説は、Deepleで翻訳 著作権の問題より一部を抜き出している
都合良く抜き出してないか、各自確認して下さい。
PICOを見てみよう
Patient:11人。45-69歳。
中等度歯周病・切歯、犬歯、小臼歯
(quadrantsという用語が使われている:直交座標で区切ら
れた四つの平面の一つ)
実験群85本・対照群85本
すべての患者にケースプレゼンテーションと、自分で行う
口腔衛生対策についての詳細な説明が行われた。実験目的
のために、手術前にスケーリングとルートプレーニングを
行わなかった。
1頭の中の歯を左右に分けて、実験群と対照群とした←ス
プリットマウスデザイン
FineGraphicsさんによる写真ACからの写真
PICOを見てみよう
Intervention:
頬側と舌側の粘膜剥離を行い、肉芽組織を除去。
スケーリングとルートプレーニングは行なわなかった。
ラバーカップ、歯間ゴムチップとポリッシングペーストを使用して研磨することにより、ソフトな微生
物の堆積物を除去した。
これにより、「感染した」根のセメント質(cementum)ではなく、軟らかい歯根の堆積物だけが除去
されました。柔らかい細菌性沈着物の適切な除去は、開示溶液(Di-aplac*)を使用して判断した。
試験部位のcalculusはキュレットを使用して除去したが、セメンタムの除去を可能な限り避けるか、少
なくとも最小限に抑えるように注意を払った。すなわち、 calculus堆積物は、スケーリングによって除
去されるのではなく、根の表面から「切り取られた」だけであった。
術7日後に抜糸した。各手術後4週間の間、患者は1日2回、0.2%クロルヘキシジンジグルコン酸溶液で2
分間口内をすすいだ。さらに、手術終了後3ヶ月間は、2週間に1回「プロによる歯のクリーニング」
(Axelsson & Lindhe, 1974)を受けた。この時点から、積極的な治療から24ヶ月後の最終コントロー
ルまでの間、再診の間隔は3ヶ月間に延長された。メンテナンスプログラムは、歯科衛生士が実施し、歯
のクリーニングを行う際には、歯のクリーニングを2週間に1回の頻度で行うようにした。
PICOを見てみよう
Comparison:
頬側と舌側の粘膜剥離を行い
歯槽骨堤のレベルで頬側の根面に小さな切り込み(notch)を設けた(これは、後で組織を取
り出したときに、この時点の骨レベルがどこだったか分るようにした)。
根面をスケーリングし、露出した根のセメント質(cementum)だけでなく、軟質および硬
質の堆積物(deposits)をダイヤモンドバーを用いて完全に除去した。
術7日後に抜糸した。各手術後4週間の間、患者は1日2回、0.2%クロルヘキシジンジグルコ
ン酸溶液で2分間口内をすすいだ。さらに、手術終了後3ヶ月間は、2週間に1回「プロによる
歯のクリーニング」(Axelsson & Lindhe, 1974)を受けた。この時点から、積極的な治療
から24ヶ月後の最終コントロールまでの間、再診の間隔は3ヶ月間に延長された。メンテナ
ンスプログラムは、歯科衛生士が実施し、歯のクリーニングを行う際には、歯のクリーニン
グを2週間に1回の頻度で行うようにした。
PICOを見てみよう
Outcome:ベースライン・6ヶ月後・12ヶ月後24ヶ月後
1歯で4面で行なった。
口腔衛生状態:染め出してプラークの有無
歯肉状態:BOP(プローブを底部まで刺したとき)・Gingival Index
ポケット深さ:
プロービングアタッチメントレベル
Only sites with an initial probing depth of >4mm (in all 219 test sites and 223 controlsites)
were included in the study.
最初のプロービングの深さが4mmを超える部位(219の試験部位と223の対照部位)のみを調査対象
とした.
結果
いずれも、○%減少したとか、差がなかったとか、具体的数字がな
く、図より2群に差がないことを理解しろと言うことのようだ。
結果
いずれも、○%減少したとか、差がなかったとか、具体的数字がな
く、図より2群に差がないことを理解しろと言うことのようだ。
著者らの結論
本研究の結果は、露出した根のセメント質の除去を含めた歯周治療の有無に関わらず、歯周治療後にも
同じような歯周健康の改善が得られることを実証しています。この結果は、犬を対象とした先行研究
(Nyman et al. 1986)で得られた知見と一致しています。
その研究では、以前に露出していた根のセメント質を除去した場合だけでなく、保存した場合にも一貫
して非炎症性の隣接結合組織を持つ接合上皮が形成されており、単純な研磨によってその表面から軟ら
かい細菌の沈着物だけが除去されていた。
今回の結果は、歯周治療におけるセメント質の除去を必ずしも避けなければならないことを意味するも
のではない。実際、セメント質の除去なしには歯石(calculus)の除去はできない。
しかし、エンドトキシンの除去のために意図的に過剰にセメント質を除去することは正当化されないよ
うに思われる。その意味では、セメンタムを保存することの利点、例えば、治療後の歯質過敏症の発生
が少なくなる可能性があることを考慮する必要がある。セメンタム層の除去を避けるためには、治療後
の歯根の歯肉縁上の位置にある部分からセメンタム層を除去しないようにすることが少なくとも妥当で
あると思われる。
考察?
後は、自分で考えて下さい。
というのが、Y先生のメッセージですよ。
皆様の想像は、どうでしたか?想像通りでしたか?
犬の実験:そもそも、 6カ月目(180日目)のフラップを開いたときに、いわゆる歯石があったのか気
になる。「これにより、「感染した」根のセメント質ではなく、軟らかい歯根の堆積物だけが除去され
ました。」と記載があるが、歯石がどうなったか書いてないのでね~。それと、統計学的検定の詳細が
知りたい。27例なら有意差がある・・・(^^;。歯石という用語は、最後の結論の所に1個のみで、実験中
の状況は不明でした。
人の臨床研究:具体的な数字がないのがさみしい。確かに、図からは、差がなさそうだ。これだけ厳密
なメンテナンスでも、6カ月より24カ月のが、いろいろな指標が悪いのはなぜ?真のアウトカムではな
いが、プラーク量など、症例数が適切なら、差があるような気がしなくもない(要するに、症例数が少
なく、パワーが足りないのに、同じだったと結論できるのか?)。
あれっ、ずーと歯石(dental calculus, tartar)の論文だと思っていたが、目的は、あくまでも病的セ
メント質のようだ。人の臨床研究の実験群、歯石を取っていた!

EBM歯周病の論文を読んでみよう2(有名なNyman先生の歯肉炎の論文)