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Part1 モバイルゲーム はじめに
プロシージャルゲームコンテンツ制作ブートキャンプ 2020
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■ 自己紹介
○ 佐々木洋太
○ 技術統括部RRRグループ所属
■ ※RRR = リアルタイムレンダリングリサーチ
○ VFXシニアアーティスト
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自己紹介
○ アニメ制作会社、3DCG制作会社で主に2D・3Dのエフェクト・コンポジット・
映像制作に携わった後KLabに入社。
○ 入社後は先端VFXの技術検証に携わりつつ「禍つヴァールハイト」のカット
シーン制作に参加。
○ 現在は新規プロジェクトへの協力や、高度なVFXの技術検証及び社内導入
・制作力向上への貢献を技術・アートの双方から行っている。
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概要
○ モバイルゲーム開発におけるプロシージャル手法の利点
○ モバイルゲームでも使えるPositionBasedDynamicsのプロシージャル手法紹
介
○ プロシージャルエフェクトアセット制作Tips
■ Fake Lighting & Vector Flow
■ Flow Map 作成アセット
■ RGBAテクスチャマージアセット
■ 各種エフェクト素材作成アセット
○ まとめ等
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概要
○ モバイルゲーム開発におけるプロシージャル手法の利点
○ モバイルゲームでも使えるPositionBasedDynamicsのプロシージャル手法紹
介
○ プロシージャルエフェクトアセット制作Tips
■ Fake Lighting & Vector Flow
■ Flow Map 作成アセット
■ RGBAテクスチャマージアセット
■ 各種エフェクト素材作成アセット
○ まとめ等
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使用するツールのバージョン
○ Houdini : 18.0.287 ~ 18.0.566 までの ProductionBuild
■ SideFXLabs : 297 ~ 566
○ Unity : 2019.3系~2019.4系
○ AfterEffects : CS6 , CC2019
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モバイルゲーム開発におけるプロシージャル手法の利点
CEDEC2020
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○ プロシージャル手法というのは魅力的ですが、そもそもモバイルゲーム開発
においてメリットがあるのか?
モバイルゲーム開発におけるプロシージャル手法の利点
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○ 一般的な考え方として、プロシージャル手法は高品質・高効率・量産といっ
た昨今のクリエイティブ全般で必要とされている要素を備えているので、ど
んな制作においても一定の恩恵はある。
■ こういった一般的なメリット以外にもモバイル商材特有のメリットも存在
する。
モバイルゲーム開発におけるプロシージャル手法の利点
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○ モバイル商材におけるプロシージャルのメリット:1
■ モバイルゲームの殆どは運営型で、リリース後もコンテンツを追加し続ける
販売形態です。
■ そのためリリース後のコストを抑えつつ、質と量を担保できる手法とは相性
が良い。
■ そうなるとアセットや素材の流用や調整がやりやすいプロシージャル手法は
効果的で、モバイルゲーム開発においてプロシージャルな仕組みは有用だと
考えられる。
モバイルゲーム開発におけるプロシージャル手法の利点
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○ モバイル商材におけるプロシージャルのメリット:2
■ モバイル商材は各レギュレーションや各端末へ対応するために、様々なバリ
エーションや試行錯誤をするケースが多い。
■ 低スペック端末で如何に品質を損ねずにパフォーマンスをだすかといった調
整も、プロシージャル手法で様々なものを作っておくと試行錯誤がし易く落と
し所を探しやすい。
■ 総じてプロシージャル手法のイテレーションを高速で回せるという特徴は、
様々なバリエーションや試行錯誤を要するモバイル開発とは相性が良い。
モバイルゲーム開発におけるプロシージャル手法の利点
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○ モバイルゲーム開発においてプロシージャル手法は有効なのか?
■ YES.
モバイルゲーム開発におけるプロシージャル手法の利点
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モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ モバイルゲームでこういうソフトボディシミュレーション系の素材を求めら
れた時、どうやって使えるようにするか?
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ 真っ先に思いつくのはVertex Animation Texture。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ Vertex Animation Texture は、国内に限っていえばミドルハイ以上の環境
なら理論上動作する場合が多いので、そのレンジのみを対象端末にして
いるのであれば使用しても良いと思われます。
○ ただし、実際はVATが動かないような低スペックだったりグローバル展開
を踏まえて国内より更に想定端末スペックの低い国外の様々な端末が対
象になる場合が多いので、それらにも対応した仕組みで作るのが現実的
である。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ ではどうするか?
■ 古典的ではあるがボーンベースのアニメーションなら問題ない。うまくア
セットに落とし込めれば実用的と判断。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ ツール選定
■ アセット作成で真っ先に思いつくのはプロシージャル力の高いHoudini。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ ツール選定
■ HoudiniにはVellumという強力なソフトボディツールがある。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ ツール選定
■ Houdiniにはソフトボディをボーンベースアニメーションに変換するツール
が備わっている。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ ツール選定
■ Houdiniの使用が望ましい理由が多いので、Houdiniを使用。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ シーン紹介
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ シーン紹介
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ シーン紹介
■ 時間の都合で、ソフトボディ素材自体の作り方は簡易的なものとさせて頂
きます。
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○ Houdiniソフトボディ基礎知識
■ Vellum
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ Houdiniソフトボディ基礎知識
■ 基本的にはVellumConstraintsノードにソフトボディに変換したいノードや
コリジョンを繋ぎます。
■ VellumConstraintsに至るまでを非破壊で組んでおくことでプロシージャル
アセット化しやすくなります。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ シーン紹介:全体図
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ シーン紹介
■ 布とチューブはHoudini内で作
成しています。
■ FBX等の外部素材を使う事も多
いので、ネイティブ素材はこうし
て仕分けておくことで可読性の
良いアセットになります。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ シーン紹介
■ ネイティブ素材と外部素材をどちらも使えるようにしておくと便利です。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ シーン紹介
■ コリジョンも同様です。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ シーン紹介
■ 5枚の布をシミュレーションするので元
素材を5つにコピーし、それぞれ後で分
離できるようにグループ分けをしておき
ます。
■ 本来ならこの手の情報の整理や追加と
いった処理はサブネットの中で行った
方がスマートですが、今回は説明しや
すいように全部同じ階層に表示してい
ます。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ シーン紹介
■ ネイティブジオメトリを使わずに
外部FBXのみを使う場合もある
ので、そういう時用の構造も作っ
ておくと便利です。
■ 前スライドの「サブネットの方が
スマート~」というのは右の画像
のような構造の事です。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ シーン紹介
■ Vellumの構造は最初に説明したものと基本的に
同じです。
■ 布とチューブとの接触面を固定するために、
VellumConstraintsノードを一つ追加してアタッチ
設定を追加しています。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ シーン紹介
■ シミュレーション後のデータをグループ毎に分けます。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ シーン紹介
■ 複数のオブジェクトをシミュレーショ
ンしている場合はそれぞれボーンア
ニメーションに変換する必要がある
ので、sim後にSplitSOP等で事前に
設定していたグループ毎に分離しま
す。
■ ジオメトリが一つの場合は特に気に
しなくて大丈夫です。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ シーン紹介:終わり
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ ボーンベースアニメーションに変換
■ SideFXLabs Skinning Convertor を使用
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○ SideFXLabs Skinning Convertor:基本
■ ボーンアニメーションにしたい要素をSkinningConvertorに繋ぐとこのような
ビジュアルになります。この球体がボーンのアタリです。
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○ SideFXLabs Skinning Convertor:基本
■ 基本的には「Convert To Bones」ボタンを押すだけで良い。
■ 「Num Bones」タブでボーンの数を決められる。デフォルトは100でモバイ
ルで使うには負荷が高い場合があるので、適宜調整が必要。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ SideFXLabs Skinning Convertor:基本
■ デフォルトだとボーンは自動生成されます。
● 自作ボーンも使用できますが殆どの場合自動で問題ありません。
● 自動ボーンの精度は結構良いので、ボーン数を調整したSkinning
Convertorノードを複数作ることで、簡単にLODのようなバリエーション
を作成できます。
■ Skinning Convertor はメッシュが一繋ぎでないと上手く機能しません。
● 割れたり千切れたり離れたりしているメッシュでは上手くいかない。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ SideFXLabs Skinning Convertor:最重要!
■ Skinning Convertor を適応するメッシュが複数あり、それらのサイズ・トポロ
ジーといった情報が同じ場合、自動生成ボーンは全く同じものが作られ、相
互に入れ替えてもきちんと動きます。
● 上記の性質を利用することで、Houdiniから書き出した複数のアニメー
ションクリップをUnity上で一個のメッシュに適応することができます。
● 毎回別のメッシュを書き出していたらデータサイズがどんどん膨れていく
ので、メッシュ数が少なく出来るならそれに越したことはありません。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ SideFXLabs Skinning Convertor:最重要!
■ それぞれ別のメッシュを別のSkinningConvertorを設定しています。
■ ただし、メッシュのトポロジーやSkinningConvertorのボーン数・seedは同じ
値です。
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○ SideFXLabs Skinning Convertor:最重要!
■ 一つのメッシュに全アニメーションを適応できる。
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○ SideFXLabs Skinning Convertor:実行
■ 「Convert To Bones」ボタンを押すとobj階層にボーンアニメーションに変換さ
れた要素がobj階層にサブネットとして生成されます。
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○ SideFXLabs Skinning Convertor:実行
■ 名前には元のオペレーター名とボーン数が記載されています。
■ FBXとしてエクスポートする際はこのサブネットを選択します。
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○ SideFXLabs Skinning Convertor:データ構造
■ サブネットの中身はこんな感じです。
■ デフォーム用のオブジェクトとボーンが入っています。
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○ SideFXLabs Skinning Convertor:データ構造
■ アニメーションだけをエクスポートする場合は、デフォーム用のオブジェクトの
ディスプレイフラグをオフにします。
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○ SideFXLabs Skinning Convertor:注意点
■ SkinningConverterのバージョンですが、Houdini18を使用する場合
はSideFXLabsのバージョンが297までなら問題なく使用できます。
■ 297以降はSkinningConverterの中のノード構成が変わっています。
■ バージョン460まで色々と試しましたが、297以降はコンバート時にエ
ラーが起こるorコンバートは一見正常に完了するが、そのままの設
定だとFBXエクスポート時に骨とメッシュの関係が維持されないとい
う事があるので注意が必要です。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ SideFXLabs Skinning Convertor:注意点
■ Skinning Converter SideFXLabs 297
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○ FBXエクスポート
■ SOPでもROPでも該当ノードがあるのでエクスポートできます。
■ しかし、PDGでアセットを回す場合はROPnet内でFBXエクスポートを行
わないと上手くいかない場合があります。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ FBXエクスポート
■ ROPだと複数のデータを書き出したい時等にまとめて管理しやすい&他
の人も見やすいので、個人的にはROPがお奨めです。
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○ ROP Filmbox FBX
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○ ROP Filmbox FBX 設定
■ Export Invisible Objects
● 非表示要素をどう扱うかの項目
○ As Hidden Null Nodes
■ 非表示要素をヌルで書き出す。デフォルト設定。
○ Don’t Export
■ 非表示要素を書き出さない。無駄な要素が書き出されない
ので出来ればこれが良いが、この設定だとUnityインポート
時に必要なデータが読み込まれない事があるのでそういう
場合は「AsHiddenNullNodes」を使う。
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○ ROP Filmbox FBX 設定
■ Export Animation Clips(Takes)
● アニメーションクリップの尺や名前を決める
○ ここを設定しないと同じ名前のアニメーションクリップが量産され
てUnityでの作業時に困ることになるので注意。
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○ Unityでのインポート
■ 普通にFBXデータを読み込むのと同じ方法で大丈夫。
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○ Unityでのインポート時の注意点
■ インポート時にAvatarが無い場合がある
● Avatarが無いとアニメーションがきちんと反映されないので、Avatarが
無い場合は「Avatar Definition」のタブから「Create From This
Model」を選択してAvatarを作成しましょう。
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○ Unityシーン
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○ Unityシーン
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○ 複数のオブジェクトをシミュレーションする場合の設定
■ 今回紹介したようなパワープレイでも良いのですが、他にも幾つかあるの
で紹介いたします。
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○ 複数のオブジェクトをシミュレーションする場合の設定 : 1
■ 複数のVellumConstraintsをVellumSolverにマージする。
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○ 複数のオブジェクトをシミュレーションする場合の設定 : 2
■ 複数のVellumConstraintsのデータをDOPnet内でVellumSourceを使って
マージする。
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○ 複数のオブジェクトをシミュレーションする場合の設定
■ 各種VellumSOPで行う場合
● 視覚的に分かりやすい
● DOPに入らないのでHoudiniCoreでも作業できる
● DOPに入らないため極々細かい調整はできない
■ DOPnetで行う場合
● 極々細かい調整ができる
● DOPnet内部を扱うためHoudiniFXライセンスが必要
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○ 最新のスキニングコンバーター事情
■ Dem Bone Skin Converter
● 今年の7月頃、Houdini18.0.501以降、SideFXLabsに上述の
「DemBoneSkinConverter」というツールが追加されました。
● こちらも少し検証した結果をスライドに用意しております。
○ ※時間の関係で紹介は講演の最後とさせて頂きます。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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プロシージャルエフェクトアセット制作Tips
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○ 概要
■ Fake Lighting & Vector Flow
■ Flow Map 作成アセット
■ RGBAテクスチャマージアセット
■ 各種エフェクト素材作成アセット
プロシージャルエフェクトアセット制作 Tips
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○ 概要
■ Fake Lighting & Vector Flow
■ Flow Map 作成アセット
■ RGBAテクスチャマージアセット
■ 各種エフェクト素材作成アセット
プロシージャルエフェクトアセット制作 Tips
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○ Fake Lighting とは?
Fake Lighting & Vector Flow
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○ Fake Lighting とは?
■ Normal Map によるリライトの亜種
● Normal Map をそのまま使用するとフラグメントシェーダーの計
算が重くなりモバイル向けとは言い難い。
● そのためRGBの各ライトを各方向から当てたデータをテクスチャ
化し、そのRGB情報を基に擬似的に Normal Map によるリライ
トのようなライト調整を行う手法。
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○ 簡易解説
Fake Lighting & Vector Flow
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○ RGBライトリグのセッティング
■ TextureSheetROPの「RenderRGBLight」のチェックをオンにすると自動的
にRGBライトリグのサブネットが作成されます。
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○ RGBライトリグ
■ RGBライトリグのサブネットはネットワークビューに画像のように作成され
ます。
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○ SideFXLabs Texture Sheet ROP
■ レンダリング時にテクスチャシートを自動生成してくれたり、前述のライトリ
グを作れたり、レンダリングしたエミッションマスクやBlendNormalsといった
各種AOVを半自動でパッキングできたりと、プロシージャル且つイテレー
ションの良い優れものノード。
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○ Texture Sheet ROP&RGBライトリグの詳細解説
■ BornDigital様のこちらのブログでTextureSheetROP及びRGBライトリグ
の使い方を詳細に解説されています。
● 丁寧に解説されているのでFakeLighting初心者の方はこちらから始
めてみると良いでしょう。
● ただし、解説で使っているバージョンが少し古くUIや仕様が現行の
Houdiniと一部異なる所があるので注意して下さい。
■ 時間の都合で本セッションでは上記リンクの基礎的な説明は省略させて
頂きます。
Fake Lighting & Vector Flow
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○ RGBライトリグの注意点
■ RGBライトリグでライトは画像のように作られる。
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○ RGBライトリグの注意点
■ しかしこれだとgifのように180度手前を横切るようなライティングにはなり
ません(左右が同じ色だと90度までしか変化が無い)。
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○ 解決法
■ TextureSheetROPで生成したRGBライトとは別に左右が違う色のライトを
作成し、RGBライトの素材とは別素材として書き出します。
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○ 解決法
■ RGBライト素材とスクラッチしたライトの素材を適宜マージします。奥行き
のチャンネルはRGBライトの方が良い場合が多いです。
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○ イテレーション
■ FakeLightingで必要とされる素材生成はワークフローを組めばほぼ自動化
できます。
● しかし、実際のビジュアルを詰める時に「どのライトグループの素材を使
うか」「VolumeNormalsとBlendNormalsの割合はどれくらいがかっこい
いか」等の理由から試行錯誤の必要が生じます。
○ そのため一連の流れをHoudiniでプロシージャル化しておくとス
ムーズにイテレーションが回せます。
○ COPでテクスチャマージを行ったのも、TextureSheetROPがパッ
キングの試行錯誤をし易いような構造を自動生成してくれるので、
スムーズに作業を進められるためです。
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○ Texture Sheet ROP の注意点
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○ 爆発の作り方
■ 本セッションは爆発の作り方講座ではないので簡単に説明していきます。
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○ 爆発の作り方:基本
■ 基本的にHoudini18で追加されたPyrosolverを使用しています。
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○ 爆発の作り方:基本
■ 基本的にHoudini18で追加されたPyrosolverを使用しています。
● Houdini18で追加されたSparsePyroは煙や爆発を作るのに適していま
す。
● Pyrosolverには一通り爆発を制御するためのパラメータが揃っています。
● ソース・フォース・コリジョンをしっかり作っておけばPyrosolverで難しい調
整をしなくても良い感じのディテールになります。
● Temperatureの扱いが17.5までと少し変わっているので、炎素材を作成
する場合は従来のPyroを使った方が作り易い場合があります。
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○ 爆発の作り方:基本
■ 青枠内がソース、緑枠内がフォース補助のコリジョンです。
● シミュレーションはソース作りが肝です。
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○ 爆発の作り方:Tips
■ 「FlameLifespan」のパラメータは結構ダイレクトに爆発が消えるまでの時間
に影響します。
● テクスチャシート利用想定で、出現から消失までを作りたい場合はこの
値を少なめにしておくと良いでしょう。
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○ 爆発の作り方:Tips
■ GasTurbulenceやGasDisturbをより細かく調整する場合は、PyroSolver内
のForceサブネットの中に追加します。
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○ Vector Flow 
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○ Vector Flow とは?
■ MotionVector素材を用いる事で、少ないテクスチャ枚数でもアニメー
ションをスムーズに見せるテクニック。 
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○ MotionVector素材作成
■ Houdiniで作成
■ AfterEffectsで作成
■ FacedownFX SlateEditorで作成
■ 上記3種それぞれに善し悪しがある。
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○ MotionVector素材作成
■ Houdiniで作成
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○ MotionVector素材作成
■ Houdiniで作成 : Good
● 元のシミュレーションに対して最も正しいVelocityが反映される。
● 素材を作成するHoudini地続きの作業なので最もプロシージャ
ル。
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○ MotionVector素材作成
■ Houdiniで作成 : Bad
● カメラが「orthographic」でないと上手くレンダリングされない。
● レンダリングした元データを一旦他のツールで加工やオプティマ
イズしようとする際には使えない。
○ 実機での容量やパフォーマンスを鑑みてテクスチャを適宜
オプティマイズする事はよくあるので、それができないのは
厳しい。
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○ MotionVector素材作成
■ AfterEffectsで作成
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○ MotionVector素材作成
■ AfterEffectsで作成 : Good
● 加工したりオプティマイズした既存の素材を使って後から
MotionVector素材を作れる。
● AfterEffects自体も非破壊的に作業ができるツールなので、
ワークフローをしっかりしておけばプロシージャルアセット化が可
能。
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○ MotionVector素材作成
■ AfterEffectsで作成 : Bad
● 有償プラグインのTwixtorが必要。
○ 映像仕事では必須級のプラグインなので映像会社なら問
題なく導入できると思いますが、ゲーム会社でわざわざこ
のために購入しようとしてスムーズに稟議を通るか分から
ないところ。
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○ MotionVector素材作成
■ FacedownFX SlateEditorで作成
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○ MotionVector素材作成
■ FacedownFX SlateEditorで作成 : Good
● Guerrilla Games の方が作ったツールなので、リアルタイム用
途の素材作りにはとても使いやすい。
● AfterEffects同様、加工やオプティマイズを施した素材に後から
MotionVectorを追加できる。
● 非商用利用は無料だったりとFree版のライセンスもある。
Fake Lighting & Vector Flow
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○ MotionVector素材作成
■ FacedownFX SlateEditorで作成 : Bad
● Badというか当たり前ではあるが、商用利用は基本的に有償。
○ 1円でも購入手続きが発生すると稟議書を通す必要が生じ
てスムーズな導入がし辛くなる。
● 個人開発系のツールだからか、よくエラー落ちする。
Fake Lighting & Vector Flow
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○ MotionVector素材作成
■ Houdiniで作成
■ AfterEffectsで作成
■ FacedownFX SlateEditorで作成
○ 個人的には FacedownFX SlateEditor が一番使いやすい。
■ ゲーム会社の人がゲーム向けに作ったツールだからか、欲しいもの
がきちんと作れてかゆい所に手が届く使い心地。
Fake Lighting & Vector Flow
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○ Fake Lighting & Vector Flow Shader
■ Shader Graph での作成例
● スライド上の画像だと各ノードが見辛いと思いますので、次スライドに
Shader作成の参考にしたサイトのリンクを記載致します。
Fake Lighting & Vector Flow
101
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○ Shader について
■ Unityでエフェクト向けのこの手のShaderを作ろうと思っても、公式サンプ
ル等での配布や参考はないのでR&D及びフルスクラッチになる。
● UE4のMotionVectorの資料は調べれば大量にでてくるので、UE4
のマテリアルを参考にすれば比較的作りやすいです。
■ Shader参考
● Klemen Lozar's Online Portfolio
Fake Lighting & Vector Flow
102
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○ Tips
■ MotionVector素材をUnityで使用する場合は、インスペクターにある
「sRGB」のチェックを外します。
■ 元素材より解像度は低くても問題ありません。
● 例 : 元素材が512x512、MotionVector素材が128x128でも問
題ない。
○ 場合によっては更にオプティマイズ可能。
Fake Lighting & Vector Flow
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○ Shader Graph って使っていいの?
■ 本セッションの資料のShaderは基本的にShaderGraphで作っております
が、「ShaderGraphは重くて実用性がない」とよく聞くので、本当にそうな
のか色々と検証しました。
Fake Lighting & Vector Flow
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○ Shader Graph 検証
■ コードで最適化して作ったものより端的にいうと1.5倍位重い。
■ Presitionを全てfloatにしないと端末でのピクセル計算がおかしくなったり
バグが起こったりする。
■ 自動でGPUインスタンシングやSRPbatcherが入る。
■ OpenGLのNo-ops計算は自動で最適化される。
■ ノードで作ったものをコードに変換できるので、最終的な最適化は従来の
Shader同様行える。
■ バトルエフェクトのように一瞬だけでて消えるようなものだったら、エンジ
ニアが最適化せずにアーティストが組んだShaderGraphのままでもパ
フォーマンス的に大丈夫な場合がある。
Fake Lighting & Vector Flow
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○ Shader Graph 検証結果
■ 当然エンジニアが最適化して作ったものよりは重くなる。
● しかし、だからといって全てのShader作成や修正をエンジニアに丸
投げするのは現実的ではない。
● ShaderGraphで作ったShaderはコードに変換できるので、アーティ
ストの作業段階ではShaderGraphを使い、最終的に実装時にコード
に変換して最適化というアプローチでも問題ないと思われる。
Fake Lighting & Vector Flow
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○ Shader Graph 検証結果
■ 結論:ShaderGraphは使っても良い
● ただし、ShaderGraphを使うためのワークフローやパイプライン構築
や根回しはしておくこと。
Fake Lighting & Vector Flow
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○ 概要
■ Fake Lighting & Vector Flow
■ Flow Map 作成アセット
■ RGBAテクスチャマージアセット
■ 各種エフェクト素材作成アセット
プロシージャルエフェクトアセット制作 Tips
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○ Flow Map とは?
■ 流体の流れを2次元で表現するために用いるもの。RGチャンネルを
ベクトル情報として利用する。
Flow Map 作成アセット
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○ Houdiniで作るメリット
■ FlowMapを作れるツールは色々とあるが、Houdiniだと実際に動きを
確認しながら作れてイテレーションが良い。
Flow Map 作成アセット
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○ 肝になるノード
■ 画像の4点。バージョンアップで結構中身が変わるわりには公式の
example動画が数年前のしか無いので、自分自身で色々と触ってみ
て使い心地を確認しましょう。
Flow Map 作成アセット
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○ アセット構成
■ アセットのノード構成自体は画像の通りシンプルに組めます。
Flow Map 作成アセット
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○ アセット構成
■ 要点を掻い摘んで説明いたします。
Flow Map 作成アセット
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○ 解説1-1
■ プレビュー用のグリッドを作成します。
● ポリゴン数がプレビューの精度に影響するので、そこそこポリゴン数
を増やしておきます。
Flow Map 作成アセット
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○ 解説1-2
■ Normalを作成し、VOPで軽くNormalにノイズを当てます。
● こうしておくと「FlowMapSOP」を繋いだ際にVelocityの制御がし易い
です(個人の感想)。
Flow Map 作成アセット
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○ 解説2
■ NormalにノイズをかけたグリッドにFlowmapSOPを繋ぎます。
FlowmapSOPは自動的に必要なアトリビュートを生成します。
Flow Map 作成アセット
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○ 解説3
■ FlowmapSOPが自動生成したvelocityの値は結構大きいです。そのため
後処理としてwrangleでVelocityを調整します。
Flow Map 作成アセット
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○ 解説4
■ FlowmapObstacleSOPで指向性を持たせます。任意のジオメトリをセカ
ンドインプットに挿してベクトル方向を制御します。
Flow Map 作成アセット
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○ 解説5
■ FlowmapObstacleSOPを重ねてディテールを詰めます。
Flow Map 作成アセット
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○ 解説6
■ FlowmapToColorSOPでRGカラーに変換します。
Flow Map 作成アセット
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○ 解説7
■ FlowmapVisualizeSOPで任意の画像を割り当てて動きを確認し、問題
がなさそうならBaker系のノードでレンダリングします。
Flow Map 作成アセット
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○ Shader参考
■ UnityのFlowMapShaderは調べると色々と参考になるものがでてきます。
Flow Map 作成アセット
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○ Shader参考
Flow Map 作成アセット
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○ Shader参考
Flow Map 作成アセット
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○ Shader参考
Flow Map 作成アセット
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○ スライド上の画像だと各ノードが見辛いと思いますので、Shader作成の参考
にしたサイトのリンクを記載致します。
○ 参考サイト
■ Unity Shader Graph - Part 01: Flow Map
■ https://baba-s.hatenablog.com/entry/2018/10/12/170000
■ https://soramamenatan.hatenablog.com/entry/2020/03/08/223922
Flow Map 作成アセット
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○ 概要
■ Fake Lighting & Vector Flow
■ Flow Map 作成アセット
■ RGBAテクスチャマージアセット
■ 各種エフェクト素材作成アセット
プロシージャルエフェクトアセット制作 Tips
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○ RGBAテクスチャマージとは?
■ RGBAの各チャンネルに別々のテクスチャ情報を格納する事で、一枚の
テクスチャに複数の形状や情報を持たせる手法。
■ UnityのShaderGraphには内部でテクスチャベイクを行う機能がないの
で、ShaderGraphでテクスチャマージ素材を使う場合は事前に各素材を
マージしておく必要があります。
■ 将来的にはShaderGraph内部でテクスチャマージを行えるようになるそ
うです。時期は未定。
RGBAテクスチャマージアセット
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○ Houdiniアセット紹介
RGBAテクスチャマージアセット
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○ 解説
■ 基本的にはChannnelCopyノードに必要な情報を繋いでいきます。
RGBAテクスチャマージアセット
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○ 解説
■ 基本的にはChannnelCopyノードに必要な情報を繋いでいきます。
RGBAテクスチャマージアセット
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○ 陥りがちなミス
■ ChannnelCopyノードに画像データを挿しても上手く各情報を分離統合で
きない場合。
● shapeノードをダミーノードとして使う事で解決。
● 公式のexampleが分かりやすい例となっています。
○ Link : Channel Copy compositing node
RGBAテクスチャマージアセット
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○ Houdini以外の選択肢
■ Substance Designer でも簡単に作れます。
● しかし、このためにフローティングライセンスを使うのも躊躇われ
るので自分はHoudiniで作ることが多いです。
RGBAテクスチャマージアセット
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○ 概要
■ Fake Lighting & Vector Flow
■ Flow Map 作成アセット
■ RGBAテクスチャマージアセット
■ 各種エフェクト素材作成アセット
プロシージャルエフェクトアセット制作 Tips
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○ 炎プロップ素材
RGBAテクスチャマージアセット
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○ 炎プロップ素材 : 作り方
■ 炎の仕込み自体は、自分が以前作ってSideFX社公式サイトにも掲
載して頂いているチュートリアルと似たようなものです。
● Link : https://www.sidefx.com/ja/tutorials/author/_sasa_/
RGBAテクスチャマージアセット
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○ 炎プロップ素材 : 作り方
■ 爆発作りの箇所でも触れましたが、Sparseソルバはこういうプロップ
炎素材作りは逆にやり辛い場合があります。
■ そのため従来のPyroギミックを使用していますが、Houdini18になっ
て追加された要素も幾つか使用して改良しています。
RGBAテクスチャマージアセット
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○ 改良点 : Pyro Post Process の使用
■ Houdini18から追加されたPyroPostProcessによりビュー上でも炎の色が
見やすくなりました。
● しかし、根元に色味が残りがちになるので従来のマテリアル構成を使う
方が良かったりもします。
RGBAテクスチャマージアセット
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○ 改良点 : Pyro Post Process の使用
■ 従来のPyroギミックを使う場合は「Bindings」タブの「Flame」のチャンネルを
「heat」にすることでHoudini17.5までの感じの色味にすることができます。
RGBAテクスチャマージアセット
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○ 改良点 : エミッターの設定
■ 爆発の項でも触れましたが、シミュレーションはソースとなるエミッター作り
が極めて重要です。
RGBAテクスチャマージアセット
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○ 改良点 : エミッターの設定
■ 事前に任意の動きとVelocityを与えたパーティクルにジオメトリをアサインし
ています。
RGBAテクスチャマージアセット
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○ 改良点 : エミッターの設定
■ ゲームエフェクトで使うような分かりやすい立ち上り感やディテールを付ける
場合は、パーティクルそのままよりジオメトリを使って少し大きさを事前に付
けた方が上手くいきやすいです。
RGBAテクスチャマージアセット
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○ 改良点 : エミッターの設定
■ パーティクルの数や寿命、Velocityの値、ジオメトリのサイズや位置はプロ
シージャルに簡単に変更できます。
RGBAテクスチャマージアセット
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○ 改良点 : ROPの設定
■ シミュレーション及びレンダリング設定はROPで一括管理しています。画像
の赤いノードがシミュレーション、青がレンダリング用のノードといった感じで
す。
RGBAテクスチャマージアセット
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○ 改良点 : ROPの設定
■ 新しく炎のバリエーションを作った場合でも、既存の設定をコピーしてパスを少
し変えるだけでシミュレーションからレンダリングまでbatchで自動的に回るよう
にしています。
RGBAテクスチャマージアセット
145
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まとめ
146
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○ プロシージャル手法のイテレーションを高速で回し、試行錯誤がし易いという特
徴は一作業者として非常に魅力的です。
○ 冒頭でも述べましたが、プロシージャル手法のこういった特徴はモバイルゲーム
開発においても各レギュレーションや端末への対応・低スペック端末向けの調整
を柔軟且つ高速に進める上でメリットが大きいです。
○ 特にモバイル商材だと限りある端末リソースのパフォーマンスのギリギリを如何
に攻めるかというのも重要な点ですので、試行錯誤を重ねてイテレーションを高
速で回せるプロシージャル手法は相性がよく効果的です。
○ また、プロシージャル手法やアセットはリリース後のコンテンツ追加で質・量・速
度を担保するうえで役立ちます。
まとめ
147
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Dem Bone Skin Converter
148
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○ 最新のスキニングコンバーター事情
■ Dem Bone Skin Converter
● 今年の7月頃、Houdini18.0.501以降、SideFXLabsに上述の
「DemBoneSkinConverter」というツールが追加されました。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
149
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○ Dem Bone Skin Converter
■ 今回の検証ではProductionBuildのHoudini18.0.566及びSideFXLabs566
を使用しています。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ Dem Bone Skin Converter
■ 先に記載しておきますが、Houdini18.0.566及びSideFXLabs566環境だと
不具合が起こって色々と上手くいかない可能性があります。
● SideFX社の多喜様にシーンファイルをお渡しして検証をお願いした結
果、DailyBuildの567にアップデートしたら不具合が緩和されました。
● とはいえ私のように現行最新のProductionBuildである566を使って同
じような問題に頭を悩ます方もいるかと思いますので、資料として残す
意味も含めて不具合ごとスライドには記載しています。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ Dem Bone Skin Converter
■ 一見便利そうなパラメータが色々と最初から用意されています。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ Dem Bone Skin Converter
■ しかし、これらを調整してもリアルタイムに結果が反映されません。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
153
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○ Dem Bone Skin Converter:不具合の可能性有
■ 画像のような簡単な布落下シーンのコンバート&エクスポートに何故か10分
位かかります。(従来のSkinningConverterだと1分未満)
● ※個人環境に由来する問題の可能性がある。問題なく使えるという人も
いる。原因は不明。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
154
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○ Dem Bone Skin Converter
■ ボーンの位置や影響度がビューア上で分かりません。
● 試行錯誤するにも前スライドの通りコンバートに妙に時間がかかるので、
イテレーションが気になるところです。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
155
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○ Dem Bone Skin Converter
■ コンバートとエクスポートが一緒になっています。
● このため必ずメッシュも一緒にエクスポートされます。
○ アニメーションだけ出力したい時に別途調整が必要になります。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ Dem Bone Skin Converter:不具合の可能性有
■ 精度が気がかり
● 青色:オリジナル。
● 赤色:SkinningConvertor。ボーン数100(球体はボーンのアタリ)。
● 灰色:DemBoneSkinConverter。ボーン数100。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
157
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○ Dem Bone Skin Converter:不具合の可能性有
■ 精度が気がかり
● スキニングコンバーター2種はボーン数を揃えた以外はデフォルト設定で
す。
● ※個人環境に由来する問題の可能性がある。問題なく使えるという人も
いる。原因は不明。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
158
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○ Dem Bone Skin Converter
■ Unityでの使用
● SideFXLabsバージョン566のDemBoneSkinConvertorでエクスポートした
FBXは、Unity2019.3f系及び2019.4LTS系でURP・HDRP共に問題なくイ
ンポートできます。
○ アニメーションも問題なく再生できます。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ Dem Bone Skin Converter:不具合の可能性有
■ 複数のマシンで検証
● 私が検証した3台のWindows10ワークステーション環境では件のメッ
シュのガタつきが必ず起こりました。
● マシンによってはエクスポートボタンを押して処理が走っているウィン
ドウはでるのですが、書き出したはずのデータがどこにも存在しない
という問題も起こりました。
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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○ Dem Bone Skin Converter
■ 検証まとめ
● ツール自体は魅力的。
○ とはいえ最初からアニメーションのみエクスポートができないの
は気がかり。
● 私と同じような不具合に遭遇した場合は、ツールのバージョンを変え
たり最新のDailyBuildにすると解決する場合があります。
● 現行のDailyBuildで不具合が緩和されているので、次の
ProductionBuildでは恐らく今回私が遭遇したような不具合は起こら
ないと思います。
● 次のProductionBuildに期待!
モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介
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質疑応答
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講演内容は以上となります。ご清聴ありがとうございました。
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CEDEC2020 プロシージャルゲームコンテンツ制作ブートキャンプ 2020 Part 1 モバイルゲーム はじめに

  • 2. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ■ 自己紹介 ○ 佐々木洋太 ○ 技術統括部RRRグループ所属 ■ ※RRR = リアルタイムレンダリングリサーチ ○ VFXシニアアーティスト 2
  • 3. ©KLab Inc. ©KLab Inc. 自己紹介 ○ アニメ制作会社、3DCG制作会社で主に2D・3Dのエフェクト・コンポジット・ 映像制作に携わった後KLabに入社。 ○ 入社後は先端VFXの技術検証に携わりつつ「禍つヴァールハイト」のカット シーン制作に参加。 ○ 現在は新規プロジェクトへの協力や、高度なVFXの技術検証及び社内導入 ・制作力向上への貢献を技術・アートの双方から行っている。 3
  • 4. ©KLab Inc. ©KLab Inc. 概要 ○ モバイルゲーム開発におけるプロシージャル手法の利点 ○ モバイルゲームでも使えるPositionBasedDynamicsのプロシージャル手法紹 介 ○ プロシージャルエフェクトアセット制作Tips ■ Fake Lighting & Vector Flow ■ Flow Map 作成アセット ■ RGBAテクスチャマージアセット ■ 各種エフェクト素材作成アセット ○ まとめ等 4
  • 5. ©KLab Inc. ©KLab Inc. 概要 ○ モバイルゲーム開発におけるプロシージャル手法の利点 ○ モバイルゲームでも使えるPositionBasedDynamicsのプロシージャル手法紹 介 ○ プロシージャルエフェクトアセット制作Tips ■ Fake Lighting & Vector Flow ■ Flow Map 作成アセット ■ RGBAテクスチャマージアセット ■ 各種エフェクト素材作成アセット ○ まとめ等 5
  • 6. ©KLab Inc. ©KLab Inc. 使用するツールのバージョン ○ Houdini : 18.0.287 ~ 18.0.566 までの ProductionBuild ■ SideFXLabs : 297 ~ 566 ○ Unity : 2019.3系~2019.4系 ○ AfterEffects : CS6 , CC2019 6
  • 8. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ プロシージャル手法というのは魅力的ですが、そもそもモバイルゲーム開発 においてメリットがあるのか? モバイルゲーム開発におけるプロシージャル手法の利点 8
  • 9. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 一般的な考え方として、プロシージャル手法は高品質・高効率・量産といっ た昨今のクリエイティブ全般で必要とされている要素を備えているので、ど んな制作においても一定の恩恵はある。 ■ こういった一般的なメリット以外にもモバイル商材特有のメリットも存在 する。 モバイルゲーム開発におけるプロシージャル手法の利点 9
  • 10. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ モバイル商材におけるプロシージャルのメリット:1 ■ モバイルゲームの殆どは運営型で、リリース後もコンテンツを追加し続ける 販売形態です。 ■ そのためリリース後のコストを抑えつつ、質と量を担保できる手法とは相性 が良い。 ■ そうなるとアセットや素材の流用や調整がやりやすいプロシージャル手法は 効果的で、モバイルゲーム開発においてプロシージャルな仕組みは有用だと 考えられる。 モバイルゲーム開発におけるプロシージャル手法の利点 10
  • 11. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ モバイル商材におけるプロシージャルのメリット:2 ■ モバイル商材は各レギュレーションや各端末へ対応するために、様々なバリ エーションや試行錯誤をするケースが多い。 ■ 低スペック端末で如何に品質を損ねずにパフォーマンスをだすかといった調 整も、プロシージャル手法で様々なものを作っておくと試行錯誤がし易く落と し所を探しやすい。 ■ 総じてプロシージャル手法のイテレーションを高速で回せるという特徴は、 様々なバリエーションや試行錯誤を要するモバイル開発とは相性が良い。 モバイルゲーム開発におけるプロシージャル手法の利点 11
  • 12. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ モバイルゲーム開発においてプロシージャル手法は有効なのか? ■ YES. モバイルゲーム開発におけるプロシージャル手法の利点 12
  • 14. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ モバイルゲームでこういうソフトボディシミュレーション系の素材を求めら れた時、どうやって使えるようにするか? モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 14
  • 15. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 真っ先に思いつくのはVertex Animation Texture。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 15
  • 16. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Vertex Animation Texture は、国内に限っていえばミドルハイ以上の環境 なら理論上動作する場合が多いので、そのレンジのみを対象端末にして いるのであれば使用しても良いと思われます。 ○ ただし、実際はVATが動かないような低スペックだったりグローバル展開 を踏まえて国内より更に想定端末スペックの低い国外の様々な端末が対 象になる場合が多いので、それらにも対応した仕組みで作るのが現実的 である。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 16
  • 17. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ ではどうするか? ■ 古典的ではあるがボーンベースのアニメーションなら問題ない。うまくア セットに落とし込めれば実用的と判断。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 17
  • 18. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ ツール選定 ■ アセット作成で真っ先に思いつくのはプロシージャル力の高いHoudini。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 18
  • 19. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ ツール選定 ■ HoudiniにはVellumという強力なソフトボディツールがある。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 19
  • 20. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ ツール選定 ■ Houdiniにはソフトボディをボーンベースアニメーションに変換するツール が備わっている。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 20
  • 21. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ ツール選定 ■ Houdiniの使用が望ましい理由が多いので、Houdiniを使用。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 21
  • 22. ©KLab Inc. ©KLab Inc. モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 22
  • 23. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ シーン紹介 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 23
  • 24. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ シーン紹介 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 24
  • 25. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ シーン紹介 ■ 時間の都合で、ソフトボディ素材自体の作り方は簡易的なものとさせて頂 きます。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 25
  • 26. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Houdiniソフトボディ基礎知識 ■ Vellum モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 26
  • 27. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Houdiniソフトボディ基礎知識 ■ 基本的にはVellumConstraintsノードにソフトボディに変換したいノードや コリジョンを繋ぎます。 ■ VellumConstraintsに至るまでを非破壊で組んでおくことでプロシージャル アセット化しやすくなります。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 27
  • 28. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ シーン紹介:全体図 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 28
  • 29. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ シーン紹介 ■ 布とチューブはHoudini内で作 成しています。 ■ FBX等の外部素材を使う事も多 いので、ネイティブ素材はこうし て仕分けておくことで可読性の 良いアセットになります。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 29
  • 30. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ シーン紹介 ■ ネイティブ素材と外部素材をどちらも使えるようにしておくと便利です。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 30
  • 31. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ シーン紹介 ■ コリジョンも同様です。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 31
  • 32. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ シーン紹介 ■ 5枚の布をシミュレーションするので元 素材を5つにコピーし、それぞれ後で分 離できるようにグループ分けをしておき ます。 ■ 本来ならこの手の情報の整理や追加と いった処理はサブネットの中で行った 方がスマートですが、今回は説明しや すいように全部同じ階層に表示してい ます。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 32
  • 33. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ シーン紹介 ■ ネイティブジオメトリを使わずに 外部FBXのみを使う場合もある ので、そういう時用の構造も作っ ておくと便利です。 ■ 前スライドの「サブネットの方が スマート~」というのは右の画像 のような構造の事です。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 33
  • 34. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ シーン紹介 ■ Vellumの構造は最初に説明したものと基本的に 同じです。 ■ 布とチューブとの接触面を固定するために、 VellumConstraintsノードを一つ追加してアタッチ 設定を追加しています。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 34
  • 35. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ シーン紹介 ■ シミュレーション後のデータをグループ毎に分けます。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 35
  • 36. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ シーン紹介 ■ 複数のオブジェクトをシミュレーショ ンしている場合はそれぞれボーンア ニメーションに変換する必要がある ので、sim後にSplitSOP等で事前に 設定していたグループ毎に分離しま す。 ■ ジオメトリが一つの場合は特に気に しなくて大丈夫です。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 36
  • 37. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ シーン紹介:終わり モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 37
  • 38. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ ボーンベースアニメーションに変換 ■ SideFXLabs Skinning Convertor を使用 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 38
  • 39. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ SideFXLabs Skinning Convertor:基本 ■ ボーンアニメーションにしたい要素をSkinningConvertorに繋ぐとこのような ビジュアルになります。この球体がボーンのアタリです。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 39
  • 40. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ SideFXLabs Skinning Convertor:基本 ■ 基本的には「Convert To Bones」ボタンを押すだけで良い。 ■ 「Num Bones」タブでボーンの数を決められる。デフォルトは100でモバイ ルで使うには負荷が高い場合があるので、適宜調整が必要。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 40
  • 41. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ SideFXLabs Skinning Convertor:基本 ■ デフォルトだとボーンは自動生成されます。 ● 自作ボーンも使用できますが殆どの場合自動で問題ありません。 ● 自動ボーンの精度は結構良いので、ボーン数を調整したSkinning Convertorノードを複数作ることで、簡単にLODのようなバリエーション を作成できます。 ■ Skinning Convertor はメッシュが一繋ぎでないと上手く機能しません。 ● 割れたり千切れたり離れたりしているメッシュでは上手くいかない。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 41
  • 42. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ SideFXLabs Skinning Convertor:最重要! ■ Skinning Convertor を適応するメッシュが複数あり、それらのサイズ・トポロ ジーといった情報が同じ場合、自動生成ボーンは全く同じものが作られ、相 互に入れ替えてもきちんと動きます。 ● 上記の性質を利用することで、Houdiniから書き出した複数のアニメー ションクリップをUnity上で一個のメッシュに適応することができます。 ● 毎回別のメッシュを書き出していたらデータサイズがどんどん膨れていく ので、メッシュ数が少なく出来るならそれに越したことはありません。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 42
  • 43. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ SideFXLabs Skinning Convertor:最重要! ■ それぞれ別のメッシュを別のSkinningConvertorを設定しています。 ■ ただし、メッシュのトポロジーやSkinningConvertorのボーン数・seedは同じ 値です。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 43
  • 44. ©KLab Inc. ©KLab Inc. モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 ○ SideFXLabs Skinning Convertor:最重要! ■ 一つのメッシュに全アニメーションを適応できる。 44
  • 45. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ SideFXLabs Skinning Convertor:実行 ■ 「Convert To Bones」ボタンを押すとobj階層にボーンアニメーションに変換さ れた要素がobj階層にサブネットとして生成されます。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 45
  • 46. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ SideFXLabs Skinning Convertor:実行 ■ 名前には元のオペレーター名とボーン数が記載されています。 ■ FBXとしてエクスポートする際はこのサブネットを選択します。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 46
  • 47. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ SideFXLabs Skinning Convertor:データ構造 ■ サブネットの中身はこんな感じです。 ■ デフォーム用のオブジェクトとボーンが入っています。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 47
  • 48. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ SideFXLabs Skinning Convertor:データ構造 ■ アニメーションだけをエクスポートする場合は、デフォーム用のオブジェクトの ディスプレイフラグをオフにします。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 48
  • 49. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ SideFXLabs Skinning Convertor:注意点 ■ SkinningConverterのバージョンですが、Houdini18を使用する場合 はSideFXLabsのバージョンが297までなら問題なく使用できます。 ■ 297以降はSkinningConverterの中のノード構成が変わっています。 ■ バージョン460まで色々と試しましたが、297以降はコンバート時にエ ラーが起こるorコンバートは一見正常に完了するが、そのままの設 定だとFBXエクスポート時に骨とメッシュの関係が維持されないとい う事があるので注意が必要です。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 49
  • 50. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ SideFXLabs Skinning Convertor:注意点 ■ Skinning Converter SideFXLabs 297 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 50
  • 51. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ FBXエクスポート ■ SOPでもROPでも該当ノードがあるのでエクスポートできます。 ■ しかし、PDGでアセットを回す場合はROPnet内でFBXエクスポートを行 わないと上手くいかない場合があります。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 51
  • 52. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ FBXエクスポート ■ ROPだと複数のデータを書き出したい時等にまとめて管理しやすい&他 の人も見やすいので、個人的にはROPがお奨めです。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 52
  • 53. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ ROP Filmbox FBX モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 53
  • 54. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ ROP Filmbox FBX 設定 ■ Export Invisible Objects ● 非表示要素をどう扱うかの項目 ○ As Hidden Null Nodes ■ 非表示要素をヌルで書き出す。デフォルト設定。 ○ Don’t Export ■ 非表示要素を書き出さない。無駄な要素が書き出されない ので出来ればこれが良いが、この設定だとUnityインポート 時に必要なデータが読み込まれない事があるのでそういう 場合は「AsHiddenNullNodes」を使う。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 54
  • 55. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ ROP Filmbox FBX 設定 ■ Export Animation Clips(Takes) ● アニメーションクリップの尺や名前を決める ○ ここを設定しないと同じ名前のアニメーションクリップが量産され てUnityでの作業時に困ることになるので注意。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 55
  • 56. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Unityでのインポート ■ 普通にFBXデータを読み込むのと同じ方法で大丈夫。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 56
  • 57. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Unityでのインポート時の注意点 ■ インポート時にAvatarが無い場合がある ● Avatarが無いとアニメーションがきちんと反映されないので、Avatarが 無い場合は「Avatar Definition」のタブから「Create From This Model」を選択してAvatarを作成しましょう。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 57
  • 58. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Unityシーン モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 58
  • 59. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Unityシーン モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 59
  • 60. ©KLab Inc. ©KLab Inc. モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 60
  • 61. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 複数のオブジェクトをシミュレーションする場合の設定 ■ 今回紹介したようなパワープレイでも良いのですが、他にも幾つかあるの で紹介いたします。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 61
  • 62. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 複数のオブジェクトをシミュレーションする場合の設定 : 1 ■ 複数のVellumConstraintsをVellumSolverにマージする。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 62
  • 63. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 複数のオブジェクトをシミュレーションする場合の設定 : 2 ■ 複数のVellumConstraintsのデータをDOPnet内でVellumSourceを使って マージする。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 63
  • 64. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 複数のオブジェクトをシミュレーションする場合の設定 ■ 各種VellumSOPで行う場合 ● 視覚的に分かりやすい ● DOPに入らないのでHoudiniCoreでも作業できる ● DOPに入らないため極々細かい調整はできない ■ DOPnetで行う場合 ● 極々細かい調整ができる ● DOPnet内部を扱うためHoudiniFXライセンスが必要 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 64
  • 65. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 最新のスキニングコンバーター事情 ■ Dem Bone Skin Converter ● 今年の7月頃、Houdini18.0.501以降、SideFXLabsに上述の 「DemBoneSkinConverter」というツールが追加されました。 ● こちらも少し検証した結果をスライドに用意しております。 ○ ※時間の関係で紹介は講演の最後とさせて頂きます。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 65
  • 67. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 概要 ■ Fake Lighting & Vector Flow ■ Flow Map 作成アセット ■ RGBAテクスチャマージアセット ■ 各種エフェクト素材作成アセット プロシージャルエフェクトアセット制作 Tips 67
  • 68. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 概要 ■ Fake Lighting & Vector Flow ■ Flow Map 作成アセット ■ RGBAテクスチャマージアセット ■ 各種エフェクト素材作成アセット プロシージャルエフェクトアセット制作 Tips 68
  • 69. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Fake Lighting とは? Fake Lighting & Vector Flow 69
  • 70. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Fake Lighting とは? ■ Normal Map によるリライトの亜種 ● Normal Map をそのまま使用するとフラグメントシェーダーの計 算が重くなりモバイル向けとは言い難い。 ● そのためRGBの各ライトを各方向から当てたデータをテクスチャ 化し、そのRGB情報を基に擬似的に Normal Map によるリライ トのようなライト調整を行う手法。 Fake Lighting & Vector Flow 70
  • 71. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 簡易解説 Fake Lighting & Vector Flow 71
  • 72. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ RGBライトリグのセッティング ■ TextureSheetROPの「RenderRGBLight」のチェックをオンにすると自動的 にRGBライトリグのサブネットが作成されます。 Fake Lighting & Vector Flow 72
  • 73. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ RGBライトリグ ■ RGBライトリグのサブネットはネットワークビューに画像のように作成され ます。 Fake Lighting & Vector Flow 73
  • 74. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ SideFXLabs Texture Sheet ROP ■ レンダリング時にテクスチャシートを自動生成してくれたり、前述のライトリ グを作れたり、レンダリングしたエミッションマスクやBlendNormalsといった 各種AOVを半自動でパッキングできたりと、プロシージャル且つイテレー ションの良い優れものノード。 Fake Lighting & Vector Flow 74
  • 75. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Texture Sheet ROP&RGBライトリグの詳細解説 ■ BornDigital様のこちらのブログでTextureSheetROP及びRGBライトリグ の使い方を詳細に解説されています。 ● 丁寧に解説されているのでFakeLighting初心者の方はこちらから始 めてみると良いでしょう。 ● ただし、解説で使っているバージョンが少し古くUIや仕様が現行の Houdiniと一部異なる所があるので注意して下さい。 ■ 時間の都合で本セッションでは上記リンクの基礎的な説明は省略させて 頂きます。 Fake Lighting & Vector Flow 75
  • 76. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ RGBライトリグの注意点 ■ RGBライトリグでライトは画像のように作られる。 Fake Lighting & Vector Flow 76
  • 77. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ RGBライトリグの注意点 ■ しかしこれだとgifのように180度手前を横切るようなライティングにはなり ません(左右が同じ色だと90度までしか変化が無い)。 Fake Lighting & Vector Flow 77
  • 78. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 解決法 ■ TextureSheetROPで生成したRGBライトとは別に左右が違う色のライトを 作成し、RGBライトの素材とは別素材として書き出します。 Fake Lighting & Vector Flow 78
  • 79. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 解決法 ■ RGBライト素材とスクラッチしたライトの素材を適宜マージします。奥行き のチャンネルはRGBライトの方が良い場合が多いです。 Fake Lighting & Vector Flow 79
  • 80. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ イテレーション ■ FakeLightingで必要とされる素材生成はワークフローを組めばほぼ自動化 できます。 ● しかし、実際のビジュアルを詰める時に「どのライトグループの素材を使 うか」「VolumeNormalsとBlendNormalsの割合はどれくらいがかっこい いか」等の理由から試行錯誤の必要が生じます。 ○ そのため一連の流れをHoudiniでプロシージャル化しておくとス ムーズにイテレーションが回せます。 ○ COPでテクスチャマージを行ったのも、TextureSheetROPがパッ キングの試行錯誤をし易いような構造を自動生成してくれるので、 スムーズに作業を進められるためです。 Fake Lighting & Vector Flow 80
  • 81. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Texture Sheet ROP の注意点 Fake Lighting & Vector Flow 81
  • 82. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 爆発の作り方 ■ 本セッションは爆発の作り方講座ではないので簡単に説明していきます。 Fake Lighting & Vector Flow 82
  • 83. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 爆発の作り方:基本 ■ 基本的にHoudini18で追加されたPyrosolverを使用しています。 Fake Lighting & Vector Flow 83
  • 84. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 爆発の作り方:基本 ■ 基本的にHoudini18で追加されたPyrosolverを使用しています。 ● Houdini18で追加されたSparsePyroは煙や爆発を作るのに適していま す。 ● Pyrosolverには一通り爆発を制御するためのパラメータが揃っています。 ● ソース・フォース・コリジョンをしっかり作っておけばPyrosolverで難しい調 整をしなくても良い感じのディテールになります。 ● Temperatureの扱いが17.5までと少し変わっているので、炎素材を作成 する場合は従来のPyroを使った方が作り易い場合があります。 Fake Lighting & Vector Flow 84
  • 85. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 爆発の作り方:基本 ■ 青枠内がソース、緑枠内がフォース補助のコリジョンです。 ● シミュレーションはソース作りが肝です。 Fake Lighting & Vector Flow 85
  • 86. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 爆発の作り方:Tips ■ 「FlameLifespan」のパラメータは結構ダイレクトに爆発が消えるまでの時間 に影響します。 ● テクスチャシート利用想定で、出現から消失までを作りたい場合はこの 値を少なめにしておくと良いでしょう。 Fake Lighting & Vector Flow 86
  • 87. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 爆発の作り方:Tips ■ GasTurbulenceやGasDisturbをより細かく調整する場合は、PyroSolver内 のForceサブネットの中に追加します。 Fake Lighting & Vector Flow 87
  • 88. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Vector Flow  Fake Lighting & Vector Flow 88
  • 89. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Vector Flow とは? ■ MotionVector素材を用いる事で、少ないテクスチャ枚数でもアニメー ションをスムーズに見せるテクニック。  Fake Lighting & Vector Flow 89
  • 90. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ MotionVector素材作成 ■ Houdiniで作成 ■ AfterEffectsで作成 ■ FacedownFX SlateEditorで作成 ■ 上記3種それぞれに善し悪しがある。 Fake Lighting & Vector Flow 90
  • 91. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ MotionVector素材作成 ■ Houdiniで作成 Fake Lighting & Vector Flow 91
  • 92. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ MotionVector素材作成 ■ Houdiniで作成 : Good ● 元のシミュレーションに対して最も正しいVelocityが反映される。 ● 素材を作成するHoudini地続きの作業なので最もプロシージャ ル。 Fake Lighting & Vector Flow 92
  • 93. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ MotionVector素材作成 ■ Houdiniで作成 : Bad ● カメラが「orthographic」でないと上手くレンダリングされない。 ● レンダリングした元データを一旦他のツールで加工やオプティマ イズしようとする際には使えない。 ○ 実機での容量やパフォーマンスを鑑みてテクスチャを適宜 オプティマイズする事はよくあるので、それができないのは 厳しい。 Fake Lighting & Vector Flow 93
  • 94. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ MotionVector素材作成 ■ AfterEffectsで作成 Fake Lighting & Vector Flow 94
  • 95. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ MotionVector素材作成 ■ AfterEffectsで作成 : Good ● 加工したりオプティマイズした既存の素材を使って後から MotionVector素材を作れる。 ● AfterEffects自体も非破壊的に作業ができるツールなので、 ワークフローをしっかりしておけばプロシージャルアセット化が可 能。 Fake Lighting & Vector Flow 95
  • 96. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ MotionVector素材作成 ■ AfterEffectsで作成 : Bad ● 有償プラグインのTwixtorが必要。 ○ 映像仕事では必須級のプラグインなので映像会社なら問 題なく導入できると思いますが、ゲーム会社でわざわざこ のために購入しようとしてスムーズに稟議を通るか分から ないところ。 Fake Lighting & Vector Flow 96
  • 97. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ MotionVector素材作成 ■ FacedownFX SlateEditorで作成 Fake Lighting & Vector Flow 97
  • 98. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ MotionVector素材作成 ■ FacedownFX SlateEditorで作成 : Good ● Guerrilla Games の方が作ったツールなので、リアルタイム用 途の素材作りにはとても使いやすい。 ● AfterEffects同様、加工やオプティマイズを施した素材に後から MotionVectorを追加できる。 ● 非商用利用は無料だったりとFree版のライセンスもある。 Fake Lighting & Vector Flow 98
  • 99. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ MotionVector素材作成 ■ FacedownFX SlateEditorで作成 : Bad ● Badというか当たり前ではあるが、商用利用は基本的に有償。 ○ 1円でも購入手続きが発生すると稟議書を通す必要が生じ てスムーズな導入がし辛くなる。 ● 個人開発系のツールだからか、よくエラー落ちする。 Fake Lighting & Vector Flow 99
  • 100. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ MotionVector素材作成 ■ Houdiniで作成 ■ AfterEffectsで作成 ■ FacedownFX SlateEditorで作成 ○ 個人的には FacedownFX SlateEditor が一番使いやすい。 ■ ゲーム会社の人がゲーム向けに作ったツールだからか、欲しいもの がきちんと作れてかゆい所に手が届く使い心地。 Fake Lighting & Vector Flow 100
  • 101. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Fake Lighting & Vector Flow Shader ■ Shader Graph での作成例 ● スライド上の画像だと各ノードが見辛いと思いますので、次スライドに Shader作成の参考にしたサイトのリンクを記載致します。 Fake Lighting & Vector Flow 101
  • 102. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Shader について ■ Unityでエフェクト向けのこの手のShaderを作ろうと思っても、公式サンプ ル等での配布や参考はないのでR&D及びフルスクラッチになる。 ● UE4のMotionVectorの資料は調べれば大量にでてくるので、UE4 のマテリアルを参考にすれば比較的作りやすいです。 ■ Shader参考 ● Klemen Lozar's Online Portfolio Fake Lighting & Vector Flow 102
  • 103. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Tips ■ MotionVector素材をUnityで使用する場合は、インスペクターにある 「sRGB」のチェックを外します。 ■ 元素材より解像度は低くても問題ありません。 ● 例 : 元素材が512x512、MotionVector素材が128x128でも問 題ない。 ○ 場合によっては更にオプティマイズ可能。 Fake Lighting & Vector Flow 103
  • 104. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Shader Graph って使っていいの? ■ 本セッションの資料のShaderは基本的にShaderGraphで作っております が、「ShaderGraphは重くて実用性がない」とよく聞くので、本当にそうな のか色々と検証しました。 Fake Lighting & Vector Flow 104
  • 105. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Shader Graph 検証 ■ コードで最適化して作ったものより端的にいうと1.5倍位重い。 ■ Presitionを全てfloatにしないと端末でのピクセル計算がおかしくなったり バグが起こったりする。 ■ 自動でGPUインスタンシングやSRPbatcherが入る。 ■ OpenGLのNo-ops計算は自動で最適化される。 ■ ノードで作ったものをコードに変換できるので、最終的な最適化は従来の Shader同様行える。 ■ バトルエフェクトのように一瞬だけでて消えるようなものだったら、エンジ ニアが最適化せずにアーティストが組んだShaderGraphのままでもパ フォーマンス的に大丈夫な場合がある。 Fake Lighting & Vector Flow 105
  • 106. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Shader Graph 検証結果 ■ 当然エンジニアが最適化して作ったものよりは重くなる。 ● しかし、だからといって全てのShader作成や修正をエンジニアに丸 投げするのは現実的ではない。 ● ShaderGraphで作ったShaderはコードに変換できるので、アーティ ストの作業段階ではShaderGraphを使い、最終的に実装時にコード に変換して最適化というアプローチでも問題ないと思われる。 Fake Lighting & Vector Flow 106
  • 107. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Shader Graph 検証結果 ■ 結論:ShaderGraphは使っても良い ● ただし、ShaderGraphを使うためのワークフローやパイプライン構築 や根回しはしておくこと。 Fake Lighting & Vector Flow 107
  • 108. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 概要 ■ Fake Lighting & Vector Flow ■ Flow Map 作成アセット ■ RGBAテクスチャマージアセット ■ 各種エフェクト素材作成アセット プロシージャルエフェクトアセット制作 Tips 108
  • 109. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Flow Map とは? ■ 流体の流れを2次元で表現するために用いるもの。RGチャンネルを ベクトル情報として利用する。 Flow Map 作成アセット 109
  • 110. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Houdiniで作るメリット ■ FlowMapを作れるツールは色々とあるが、Houdiniだと実際に動きを 確認しながら作れてイテレーションが良い。 Flow Map 作成アセット 110
  • 111. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 肝になるノード ■ 画像の4点。バージョンアップで結構中身が変わるわりには公式の example動画が数年前のしか無いので、自分自身で色々と触ってみ て使い心地を確認しましょう。 Flow Map 作成アセット 111
  • 112. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ アセット構成 ■ アセットのノード構成自体は画像の通りシンプルに組めます。 Flow Map 作成アセット 112
  • 113. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ アセット構成 ■ 要点を掻い摘んで説明いたします。 Flow Map 作成アセット 113
  • 114. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 解説1-1 ■ プレビュー用のグリッドを作成します。 ● ポリゴン数がプレビューの精度に影響するので、そこそこポリゴン数 を増やしておきます。 Flow Map 作成アセット 114
  • 115. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 解説1-2 ■ Normalを作成し、VOPで軽くNormalにノイズを当てます。 ● こうしておくと「FlowMapSOP」を繋いだ際にVelocityの制御がし易い です(個人の感想)。 Flow Map 作成アセット 115
  • 116. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 解説2 ■ NormalにノイズをかけたグリッドにFlowmapSOPを繋ぎます。 FlowmapSOPは自動的に必要なアトリビュートを生成します。 Flow Map 作成アセット 116
  • 117. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 解説3 ■ FlowmapSOPが自動生成したvelocityの値は結構大きいです。そのため 後処理としてwrangleでVelocityを調整します。 Flow Map 作成アセット 117
  • 118. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 解説4 ■ FlowmapObstacleSOPで指向性を持たせます。任意のジオメトリをセカ ンドインプットに挿してベクトル方向を制御します。 Flow Map 作成アセット 118
  • 119. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 解説5 ■ FlowmapObstacleSOPを重ねてディテールを詰めます。 Flow Map 作成アセット 119
  • 120. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 解説6 ■ FlowmapToColorSOPでRGカラーに変換します。 Flow Map 作成アセット 120
  • 121. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 解説7 ■ FlowmapVisualizeSOPで任意の画像を割り当てて動きを確認し、問題 がなさそうならBaker系のノードでレンダリングします。 Flow Map 作成アセット 121
  • 122. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Shader参考 ■ UnityのFlowMapShaderは調べると色々と参考になるものがでてきます。 Flow Map 作成アセット 122
  • 123. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Shader参考 Flow Map 作成アセット 123
  • 124. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Shader参考 Flow Map 作成アセット 124
  • 125. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Shader参考 Flow Map 作成アセット 125
  • 126. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ スライド上の画像だと各ノードが見辛いと思いますので、Shader作成の参考 にしたサイトのリンクを記載致します。 ○ 参考サイト ■ Unity Shader Graph - Part 01: Flow Map ■ https://baba-s.hatenablog.com/entry/2018/10/12/170000 ■ https://soramamenatan.hatenablog.com/entry/2020/03/08/223922 Flow Map 作成アセット 126
  • 127. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 概要 ■ Fake Lighting & Vector Flow ■ Flow Map 作成アセット ■ RGBAテクスチャマージアセット ■ 各種エフェクト素材作成アセット プロシージャルエフェクトアセット制作 Tips 127
  • 128. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ RGBAテクスチャマージとは? ■ RGBAの各チャンネルに別々のテクスチャ情報を格納する事で、一枚の テクスチャに複数の形状や情報を持たせる手法。 ■ UnityのShaderGraphには内部でテクスチャベイクを行う機能がないの で、ShaderGraphでテクスチャマージ素材を使う場合は事前に各素材を マージしておく必要があります。 ■ 将来的にはShaderGraph内部でテクスチャマージを行えるようになるそ うです。時期は未定。 RGBAテクスチャマージアセット 128
  • 129. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Houdiniアセット紹介 RGBAテクスチャマージアセット 129
  • 130. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 解説 ■ 基本的にはChannnelCopyノードに必要な情報を繋いでいきます。 RGBAテクスチャマージアセット 130
  • 131. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 解説 ■ 基本的にはChannnelCopyノードに必要な情報を繋いでいきます。 RGBAテクスチャマージアセット 131
  • 132. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 陥りがちなミス ■ ChannnelCopyノードに画像データを挿しても上手く各情報を分離統合で きない場合。 ● shapeノードをダミーノードとして使う事で解決。 ● 公式のexampleが分かりやすい例となっています。 ○ Link : Channel Copy compositing node RGBAテクスチャマージアセット 132
  • 133. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Houdini以外の選択肢 ■ Substance Designer でも簡単に作れます。 ● しかし、このためにフローティングライセンスを使うのも躊躇われ るので自分はHoudiniで作ることが多いです。 RGBAテクスチャマージアセット 133
  • 134. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 概要 ■ Fake Lighting & Vector Flow ■ Flow Map 作成アセット ■ RGBAテクスチャマージアセット ■ 各種エフェクト素材作成アセット プロシージャルエフェクトアセット制作 Tips 134
  • 135. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 炎プロップ素材 RGBAテクスチャマージアセット 135
  • 136. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 炎プロップ素材 : 作り方 ■ 炎の仕込み自体は、自分が以前作ってSideFX社公式サイトにも掲 載して頂いているチュートリアルと似たようなものです。 ● Link : https://www.sidefx.com/ja/tutorials/author/_sasa_/ RGBAテクスチャマージアセット 136
  • 137. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 炎プロップ素材 : 作り方 ■ 爆発作りの箇所でも触れましたが、Sparseソルバはこういうプロップ 炎素材作りは逆にやり辛い場合があります。 ■ そのため従来のPyroギミックを使用していますが、Houdini18になっ て追加された要素も幾つか使用して改良しています。 RGBAテクスチャマージアセット 137
  • 138. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 改良点 : Pyro Post Process の使用 ■ Houdini18から追加されたPyroPostProcessによりビュー上でも炎の色が 見やすくなりました。 ● しかし、根元に色味が残りがちになるので従来のマテリアル構成を使う 方が良かったりもします。 RGBAテクスチャマージアセット 138
  • 139. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 改良点 : Pyro Post Process の使用 ■ 従来のPyroギミックを使う場合は「Bindings」タブの「Flame」のチャンネルを 「heat」にすることでHoudini17.5までの感じの色味にすることができます。 RGBAテクスチャマージアセット 139
  • 140. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 改良点 : エミッターの設定 ■ 爆発の項でも触れましたが、シミュレーションはソースとなるエミッター作り が極めて重要です。 RGBAテクスチャマージアセット 140
  • 141. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 改良点 : エミッターの設定 ■ 事前に任意の動きとVelocityを与えたパーティクルにジオメトリをアサインし ています。 RGBAテクスチャマージアセット 141
  • 142. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 改良点 : エミッターの設定 ■ ゲームエフェクトで使うような分かりやすい立ち上り感やディテールを付ける 場合は、パーティクルそのままよりジオメトリを使って少し大きさを事前に付 けた方が上手くいきやすいです。 RGBAテクスチャマージアセット 142
  • 143. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 改良点 : エミッターの設定 ■ パーティクルの数や寿命、Velocityの値、ジオメトリのサイズや位置はプロ シージャルに簡単に変更できます。 RGBAテクスチャマージアセット 143
  • 144. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 改良点 : ROPの設定 ■ シミュレーション及びレンダリング設定はROPで一括管理しています。画像 の赤いノードがシミュレーション、青がレンダリング用のノードといった感じで す。 RGBAテクスチャマージアセット 144
  • 145. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 改良点 : ROPの設定 ■ 新しく炎のバリエーションを作った場合でも、既存の設定をコピーしてパスを少 し変えるだけでシミュレーションからレンダリングまでbatchで自動的に回るよう にしています。 RGBAテクスチャマージアセット 145
  • 147. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ プロシージャル手法のイテレーションを高速で回し、試行錯誤がし易いという特 徴は一作業者として非常に魅力的です。 ○ 冒頭でも述べましたが、プロシージャル手法のこういった特徴はモバイルゲーム 開発においても各レギュレーションや端末への対応・低スペック端末向けの調整 を柔軟且つ高速に進める上でメリットが大きいです。 ○ 特にモバイル商材だと限りある端末リソースのパフォーマンスのギリギリを如何 に攻めるかというのも重要な点ですので、試行錯誤を重ねてイテレーションを高 速で回せるプロシージャル手法は相性がよく効果的です。 ○ また、プロシージャル手法やアセットはリリース後のコンテンツ追加で質・量・速 度を担保するうえで役立ちます。 まとめ 147
  • 148. ©KLab Inc. Dem Bone Skin Converter 148
  • 149. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ 最新のスキニングコンバーター事情 ■ Dem Bone Skin Converter ● 今年の7月頃、Houdini18.0.501以降、SideFXLabsに上述の 「DemBoneSkinConverter」というツールが追加されました。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 149
  • 150. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Dem Bone Skin Converter ■ 今回の検証ではProductionBuildのHoudini18.0.566及びSideFXLabs566 を使用しています。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 150
  • 151. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Dem Bone Skin Converter ■ 先に記載しておきますが、Houdini18.0.566及びSideFXLabs566環境だと 不具合が起こって色々と上手くいかない可能性があります。 ● SideFX社の多喜様にシーンファイルをお渡しして検証をお願いした結 果、DailyBuildの567にアップデートしたら不具合が緩和されました。 ● とはいえ私のように現行最新のProductionBuildである566を使って同 じような問題に頭を悩ます方もいるかと思いますので、資料として残す 意味も含めて不具合ごとスライドには記載しています。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 151
  • 152. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Dem Bone Skin Converter ■ 一見便利そうなパラメータが色々と最初から用意されています。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 152
  • 153. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Dem Bone Skin Converter ■ しかし、これらを調整してもリアルタイムに結果が反映されません。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 153
  • 154. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Dem Bone Skin Converter:不具合の可能性有 ■ 画像のような簡単な布落下シーンのコンバート&エクスポートに何故か10分 位かかります。(従来のSkinningConverterだと1分未満) ● ※個人環境に由来する問題の可能性がある。問題なく使えるという人も いる。原因は不明。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 154
  • 155. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Dem Bone Skin Converter ■ ボーンの位置や影響度がビューア上で分かりません。 ● 試行錯誤するにも前スライドの通りコンバートに妙に時間がかかるので、 イテレーションが気になるところです。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 155
  • 156. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Dem Bone Skin Converter ■ コンバートとエクスポートが一緒になっています。 ● このため必ずメッシュも一緒にエクスポートされます。 ○ アニメーションだけ出力したい時に別途調整が必要になります。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 156
  • 157. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Dem Bone Skin Converter:不具合の可能性有 ■ 精度が気がかり ● 青色:オリジナル。 ● 赤色:SkinningConvertor。ボーン数100(球体はボーンのアタリ)。 ● 灰色:DemBoneSkinConverter。ボーン数100。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 157
  • 158. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Dem Bone Skin Converter:不具合の可能性有 ■ 精度が気がかり ● スキニングコンバーター2種はボーン数を揃えた以外はデフォルト設定で す。 ● ※個人環境に由来する問題の可能性がある。問題なく使えるという人も いる。原因は不明。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 158
  • 159. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Dem Bone Skin Converter ■ Unityでの使用 ● SideFXLabsバージョン566のDemBoneSkinConvertorでエクスポートした FBXは、Unity2019.3f系及び2019.4LTS系でURP・HDRP共に問題なくイ ンポートできます。 ○ アニメーションも問題なく再生できます。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 159
  • 160. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Dem Bone Skin Converter:不具合の可能性有 ■ 複数のマシンで検証 ● 私が検証した3台のWindows10ワークステーション環境では件のメッ シュのガタつきが必ず起こりました。 ● マシンによってはエクスポートボタンを押して処理が走っているウィン ドウはでるのですが、書き出したはずのデータがどこにも存在しない という問題も起こりました。 モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 160
  • 161. ©KLab Inc. ©KLab Inc. ○ Dem Bone Skin Converter ■ 検証まとめ ● ツール自体は魅力的。 ○ とはいえ最初からアニメーションのみエクスポートができないの は気がかり。 ● 私と同じような不具合に遭遇した場合は、ツールのバージョンを変え たり最新のDailyBuildにすると解決する場合があります。 ● 現行のDailyBuildで不具合が緩和されているので、次の ProductionBuildでは恐らく今回私が遭遇したような不具合は起こら ないと思います。 ● 次のProductionBuildに期待! モバイルゲームでも使える PositionBasedDynamics 手法の紹介 161