半導体の原理とモータについて少し

1. ロボットシステム学
第4回
上田隆一

2. 本日の内容
• 増幅
• Arduino最終回
– モータを動かす
Oct. 7, 2015 ロボットシステム学 2

3. 前回の補遺
• 院生にArduinoを使わない理由をインタビュー
– 「変なノイズが乗る等、扱いにくい」
• 真相は分からないので
院生を突っついてみてください
• 両極端の考え方を使い分けることが大切
– 極限まで性能を追求
– 使いやすく・標準化
Oct. 7, 2015 ロボットシステム学 3

4. より電力を使うデバイス
• マイコンからの電流だけでは賄えない
– 外部から供給してマイコンから制御
• マイコンと大電流が流れる部分は
絶縁した方が良い
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5. 増幅に使われるデバイス
• トランジスタ
– ロボットから見るとかなり低層ですが
半導体からおさらい
• 特にモータにはモータドライバが用意されている
– Hブリッジ等をチップにしたもの
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6. 半導体（semiconductor）
• シリコン等の結晶に不純物を混ぜて作る
– N型半導体: 結晶構造という意味では電子が余剰
– P型半導体: 結晶構造という意味では電子が不足
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N型半導体 P型半導体（正孔を持つ）

7. ダイオード
• 順方向に電圧が
かかっていない状態
– NとPの接合部で正孔が
消えている状態
• 順方向に電圧
– 正孔に電子が供給されて
電流が流れる
• 正孔と電子がくっつく
時に光が出るものが
発光ダイオード
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8. バイポーラトランジスタ
• 半導体をNPNあるいはPNPの順で接合
– 真ん中（ベース）は薄く
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ベース
エミッタ コレクタ
NPN型

9. • （NPN型の場合）ベースとコレクタからエミッタに電圧
– エミッタから電子がベースに向かう
– ベースの層が薄く、エミッタからベースに来た電子が
コレクタに流れるようになる
• しかもベースから流れる電流よりもたくさん
– 作りは非対称なのでエミッタとコレクタは逆にならない
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ベース
エミッタ
コレクタ
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10. MOSFET
• P（N）型半導体にN（P）型半導体を
埋め込んだトランジスタ
• MOS: metal-oxide-semiconductor
• FET: field effect transistor
– 他にジャンクションFET等
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PMOSトランジスタ
ゲート
ソース ドレイン
ゲート
ソース ドレイン
絶縁膜

11. 電流が流れる仕組み
• ゲートに電圧をかけると、絶縁体下に電子が
引き寄せられる
• 絶縁体の下の半導体特性がPからNに反転
• NMOSの場合:
– 電子→正孔と読み替えてNとPを反対に
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ゲート
ソース ドレイン
電圧
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電流
電流

12. フォトトランジスタ
• 原理
– PNP型のトランジスタのベースに光を当てると
光電効果で正孔と電子が分離
– エミッタから正孔に電子が流れる→電流
– エミッタからコレクタに増幅電流
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エミッタ
コレクタ
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電圧の向き
光

13. フォトカプラ
• 発光ダイオードとフォトトランジスタを
組み合わせたもの
• 発光ダイオードのON/OFFで電流が流れる
• 絶縁に使う
– 発光ダイオード側をマイコンに
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14. 増幅回路
• モータをArduinoで制御する例をいくつか
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15. DCモータを動かす
• アナログ（PWM）出力で
– コード
• 回路
– ダイオードはモータで発生する電力から
トランジスタを保護（還流ダイオード）
– モータの電源はマイコンを介さないこと（Vinから）
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16. Hブリッジ
• 先ほどの例は一方向きにしかDCモータを回せない
• 右図のようにスイッチを4つ
組み合わせると順逆両方から
DCモータに電流を送ることが可能
• 図の上のスイッチのペア or
下のスイッチのペアを通電すると
モータにブレーキをかけることが
可能
• ショートさせないこと
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17. モータドライバ
• Hブリッジその他モータを動かすために
必要な回路一式を持つIC
• 例（リンク先のデータシートを参照のこと）
– TA7291P（DCモータ用）
• 二つの入力端子を持つ
– それぞれ正転、逆転に対応
– SLA7070MRT（ステップモータ用）
• マイコンから正転/逆転、クロック、励磁ON/OFF、
励磁モード等の指令を入力
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18. モータドライバの使用例
• DCモータ制御回路の例
– 参考（DCモーター実験キット| アールティ）
– ビデオ
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19. レポートです
• Hブリッジの回路と制御プログラムを
123D Circuitに作りましょう
• URLを電子メールで送付のこと
– メールのタイトルのフォーマット
• robosys2015,<学籍番号>,<名前>
• メールの内容はURLだけで良いです
• 受理通知は送ります
• 実物で作ってもOK
– Youtubeにアップの上URLを送付
• 締め切り: 14回講義前まで
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20. 採点基準
• 点数: プログラム通りちゃんと動けば20点
– コードの内容
• 速く回す→遅く回す→逆転で速く回す→遅く回す
– 何か問題があれば減点します
– できた人のを見ながら作ってもいいけど
ブレッドボードの穴の位置くらいは変更のこと
• モータドライバを使ったら満点は15点
• 凝ったのを作ったらプログラムの上にテキストで
概要を説明のこと
– 独断で最大30点までおまけします
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