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図書館だけど、図書館じゃない
   未来の大学図書館
    東京大学大学院
 舘野泰一(たてのよしかず)
自己紹介
• 舘野泰一(たてのよしかず) 29歳
• 東京大学大学院学際情報学府博士課程
 – 中原淳研究室(教育工学・経営学習論)
 – 専修大学非常勤講師(リテラシー演習)
• 研究キーワード
 – 文章を書くことの支援、ワークショップ、越境学
   習、キャリア教育、創造、内省
 – 対象:大学生・社会人
• 共著
 – 『職場学習の探究』『ワークショップと学び』『プ
   レイフル・ラーニング』『知がめぐり人がつながる
   場のデザイン』
今日のポイント
• 「聞くだけ」の研修ではない
 – みなさんの持っているイメージの共有
 – イメージをもとに新たな図書館像をつくる
• 素朴な考えが大事
 – 正解があるわけではない
 – よいことを言おうとしなくてよい
• 違いを楽しむこと
 – 多様なアイデアを楽しんでください
 – 笑えるようなアイデアは大歓迎です
未来の大学図書館
   ×
メタファー(比喩)
大学の図書館事情
• 大学では「正課課程外」の学習支援に力
  を入れつつある
• 図書館は中心的な役割を担う
 – ラーニング・コモンズ、学習相談
• 図書館のイメージ(図書館観)の変化
 – 静かに本を読む場所?
 – 人と話ながらなにかをする場所?
 – 「価値観の移行期」ともいえる
理想の    静かに読む場所
図書館観


       おしゃべりが
方法     しにくい
       場のデザイン
理想の
     図書館観
  もし共有されていれば・・・・




方法A        方法B
どっちのほうが「静かに勉強できるかな」
という話になる
理想の
         図書館観
   もし共有されていないと・・・・
静かな場所としての図書館    交流の場としての図書館



  方法A            方法B
もっと机をこうしたら     いや私は机の配置はこっち
いいと思うんですよね       のほうがいいと思う




 そもそもお互いの前提が異なっている
 可能性があるためかみ合わない
1.イメージの共有
• 午前中の目標
 – 理想の図書館観としてどのようなイメージを持って
   いるのかを共有する
• イメージを共有する方法
 – 比喩(メタファー)
 – ○○のような場所
   • カフェ、市役所、ファミレス、メイドカフェ
• メタファーの持つ強さ
 – 学習観などの捉えにくい知識を捉える一つの方法
 – 教師の「教育観」を捉える方法
 – 「教育とは○○のようなものである。なぜなら○○だか
   らだ」
普段はあまり
 理想の     この部分は           理想の
         お互い見えて
図書館観     いない
                        図書館観


方法                      方法

       方法の話ばかりをしてしまう
       →机を買う、iPadを買おう
       電子書籍にしよう
理想の      ここを            理想の
          見えるように
図書館観      していく!         図書館観


方法                      方法

       イメージをまずはすり合わせる
       イメージの違いをアイデアに
       活かしていく
2.メタファーから発想を広げる
• 午後の目標
 – メタファーから発想をひろげて未来の図書館
   を妄想する
 – 発想をひろげるために講演を素材とする
• メタファーには情報量がたくさん
 – メイドカフェには○○がある
 – そのエッセンスを抽出すると○○だ
 – よって、こういう図書館あったらいいかも
理想の             メイドカフェ
図書館観
             メイドカフェには何があるだろう?
             どんなエッセンスがあるだろうか?

方法           「オムレツにケチャップで名前を
             書いてくれる」

             これを図書館に応用すると…!!!


       創造のタネは
       ・「組み合わせの新しさ」
       ・「ある分野で当たり前のことを他の分野に移動する」
メイドカフェ    全然違う!     ビジネスホテル



 方法                      方法

      違うものや矛盾しているものを
      ひとつの要素に落とし込んでいく

      「手厚くサービスしてほしいけど、
      ほっといてもらいたくもある」
今日のゴール
• みなさんが持っている「図書館観」をま
  ず把握してほしい
 – 自分も持っている暗黙の前提とは?
• 他者の「図書館観」を理解してほしい
 – どんな考えがほかにあるのかを知る
• 「図書館観」を更新してほしい
 – 図書館が指す意味は今後どうなるだろうか
出てきた意見
• 全体の傾向として
 –   東京駅
 –   控え室・倉庫系
 –   健康ランド系
 –   カフェ系
 –   百貨店系
 –   そのほかいろいろ
• 意見のポイント
 – ディテールが大事です!違いは?
     • 伊勢丹とイオン
     • ドトールと上島珈琲
 – 他の観点からもみることができる
     • ドトールの「雰囲気」なのか「価格」なのか「場所」なのか
図書館観を広げよう!
• ゲストのお二人の講演
 – 講師:中村 真広 (なかむら まさひろ) 氏
  • 人と人とがつながる場を来館者自らがつくってい
    く「図書館」を実現したco-ba libraryを運営
 – 講師:地藏 真作 (ちくら しんさく) 氏
  • 建物にとらわれないどこでも「図書館」の夢を実
    現したリブライズを運営お二人は「図書館」をメ
    タファーとしてつかっている
• プレゼンへの依頼
 – 図書館とメタファーに関する3つの質問
午後のテーマ
• 「破壊」
• 創造するためには一度つくったアイデア
  を破壊する必要がある
• 破壊と拡張のエッセンスをいれるために
  お二人にご講演いただく
• さらにひとつ相談として・・・
co-ba中村さんのポイント
• メタファー
 –   スナックのママ
 –   人のミュージアム
 –   電波少年
 –   スポーツジム
 –   ボトルキープ
• ポイント
 – オープンプロセス
 – オープンエンド
 – コミュニケーションの濃度
リブライズ地藏さんのポイント
• メタファー
 – 病院
 – 給本
 – Wifi spot
• 図書館とはなにか?
 – 開かれた本のある場所
• 図書館というかブックスポット
• 人が先か、本が先か
• インターネットによって小さい図書館の集まりとして
  表現できるようになった
• もっと有機的につながる
• 何をつなげていくのか
未来の図書館案を考える
• 発表形式
 – 未来の図書館のキャッチコピー
  • 例「○○な図書館」
 – 具体的なサービスの例を2、3示す
  • 「ルームサービスがある」
 – 象徴的なひとつのサービスを実演
  • ルームサービスを呼ぶワンシーンなど(約1分)
全体の振り返り
• 自分の持っている図書館観はどのような
  ものだっただろうか?
• 他者の図書館観を聞いてみてどのように
  感じただろうか?
• 自分の図書館観は変化しただろうか?
• 未来の図書館のイメージはどのように変
  わっていくだろうか?
まとめ
• 今日の目的
 – 図書館観の把握・理解
 – 他者の図書館観の理解(多様性の理解)
 – 図書館観を更新していく
• 少しずつ見えてきたこと
 – 図書館の持つ強み・弱み
 – ストックとフロー
発表のポイント(1)
• 主催側・参加側の垣根をなくす
 – マーキングによってみせる(服)
• ハコに徹する?フローの部分をつくる
 – ストックのよさをいかしつつフローをとりい
   れる
• 司書の人の専門性を活かして出張してい
  く
 – 図書館以外の場にもでていく
• 知のマッチングサービス
 – 外から人がやってくる
発表のポイント(2)
• 知的なヴィレッジヴァンガード
 – 教えるという仕事
• 洞窟と人(個人)
 – 本の漫画喫茶
今日の大事なポイント
• 最後のアイデアも大事
• ただ、それまでに議論した「観点」や
  「視点」がさらに重要
• いまどんな図書館観があるのか
 – 自分、そして、他者
• 今後どのような図書館観がでてくるの
  か?

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  • 1. 図書館だけど、図書館じゃない 未来の大学図書館 東京大学大学院 舘野泰一(たてのよしかず)
  • 2. 自己紹介 • 舘野泰一(たてのよしかず) 29歳 • 東京大学大学院学際情報学府博士課程 – 中原淳研究室(教育工学・経営学習論) – 専修大学非常勤講師(リテラシー演習) • 研究キーワード – 文章を書くことの支援、ワークショップ、越境学 習、キャリア教育、創造、内省 – 対象:大学生・社会人 • 共著 – 『職場学習の探究』『ワークショップと学び』『プ レイフル・ラーニング』『知がめぐり人がつながる 場のデザイン』
  • 3. 今日のポイント • 「聞くだけ」の研修ではない – みなさんの持っているイメージの共有 – イメージをもとに新たな図書館像をつくる • 素朴な考えが大事 – 正解があるわけではない – よいことを言おうとしなくてよい • 違いを楽しむこと – 多様なアイデアを楽しんでください – 笑えるようなアイデアは大歓迎です
  • 4. 未来の大学図書館 × メタファー(比喩)
  • 5. 大学の図書館事情 • 大学では「正課課程外」の学習支援に力 を入れつつある • 図書館は中心的な役割を担う – ラーニング・コモンズ、学習相談 • 図書館のイメージ(図書館観)の変化 – 静かに本を読む場所? – 人と話ながらなにかをする場所? – 「価値観の移行期」ともいえる
  • 6. 理想の 静かに読む場所 図書館観 おしゃべりが 方法 しにくい 場のデザイン
  • 7. 理想の 図書館観 もし共有されていれば・・・・ 方法A 方法B どっちのほうが「静かに勉強できるかな」 という話になる
  • 8. 理想の 図書館観 もし共有されていないと・・・・ 静かな場所としての図書館 交流の場としての図書館 方法A 方法B もっと机をこうしたら いや私は机の配置はこっち いいと思うんですよね のほうがいいと思う そもそもお互いの前提が異なっている 可能性があるためかみ合わない
  • 9. 1.イメージの共有 • 午前中の目標 – 理想の図書館観としてどのようなイメージを持って いるのかを共有する • イメージを共有する方法 – 比喩(メタファー) – ○○のような場所 • カフェ、市役所、ファミレス、メイドカフェ • メタファーの持つ強さ – 学習観などの捉えにくい知識を捉える一つの方法 – 教師の「教育観」を捉える方法 – 「教育とは○○のようなものである。なぜなら○○だか らだ」
  • 10. 普段はあまり 理想の この部分は 理想の お互い見えて 図書館観 いない 図書館観 方法 方法 方法の話ばかりをしてしまう →机を買う、iPadを買おう 電子書籍にしよう
  • 11. 理想の ここを 理想の 見えるように 図書館観 していく! 図書館観 方法 方法 イメージをまずはすり合わせる イメージの違いをアイデアに 活かしていく
  • 12. 2.メタファーから発想を広げる • 午後の目標 – メタファーから発想をひろげて未来の図書館 を妄想する – 発想をひろげるために講演を素材とする • メタファーには情報量がたくさん – メイドカフェには○○がある – そのエッセンスを抽出すると○○だ – よって、こういう図書館あったらいいかも
  • 13. 理想の メイドカフェ 図書館観 メイドカフェには何があるだろう? どんなエッセンスがあるだろうか? 方法 「オムレツにケチャップで名前を 書いてくれる」 これを図書館に応用すると…!!! 創造のタネは ・「組み合わせの新しさ」 ・「ある分野で当たり前のことを他の分野に移動する」
  • 14. メイドカフェ 全然違う! ビジネスホテル 方法 方法 違うものや矛盾しているものを ひとつの要素に落とし込んでいく 「手厚くサービスしてほしいけど、 ほっといてもらいたくもある」
  • 15. 今日のゴール • みなさんが持っている「図書館観」をま ず把握してほしい – 自分も持っている暗黙の前提とは? • 他者の「図書館観」を理解してほしい – どんな考えがほかにあるのかを知る • 「図書館観」を更新してほしい – 図書館が指す意味は今後どうなるだろうか
  • 16. 出てきた意見 • 全体の傾向として – 東京駅 – 控え室・倉庫系 – 健康ランド系 – カフェ系 – 百貨店系 – そのほかいろいろ • 意見のポイント – ディテールが大事です!違いは? • 伊勢丹とイオン • ドトールと上島珈琲 – 他の観点からもみることができる • ドトールの「雰囲気」なのか「価格」なのか「場所」なのか
  • 17. 図書館観を広げよう! • ゲストのお二人の講演 – 講師:中村 真広 (なかむら まさひろ) 氏 • 人と人とがつながる場を来館者自らがつくってい く「図書館」を実現したco-ba libraryを運営 – 講師:地藏 真作 (ちくら しんさく) 氏 • 建物にとらわれないどこでも「図書館」の夢を実 現したリブライズを運営お二人は「図書館」をメ タファーとしてつかっている • プレゼンへの依頼 – 図書館とメタファーに関する3つの質問
  • 18. 午後のテーマ • 「破壊」 • 創造するためには一度つくったアイデア を破壊する必要がある • 破壊と拡張のエッセンスをいれるために お二人にご講演いただく • さらにひとつ相談として・・・
  • 19. co-ba中村さんのポイント • メタファー – スナックのママ – 人のミュージアム – 電波少年 – スポーツジム – ボトルキープ • ポイント – オープンプロセス – オープンエンド – コミュニケーションの濃度
  • 20. リブライズ地藏さんのポイント • メタファー – 病院 – 給本 – Wifi spot • 図書館とはなにか? – 開かれた本のある場所 • 図書館というかブックスポット • 人が先か、本が先か • インターネットによって小さい図書館の集まりとして 表現できるようになった • もっと有機的につながる • 何をつなげていくのか
  • 21. 未来の図書館案を考える • 発表形式 – 未来の図書館のキャッチコピー • 例「○○な図書館」 – 具体的なサービスの例を2、3示す • 「ルームサービスがある」 – 象徴的なひとつのサービスを実演 • ルームサービスを呼ぶワンシーンなど(約1分)
  • 22. 全体の振り返り • 自分の持っている図書館観はどのような ものだっただろうか? • 他者の図書館観を聞いてみてどのように 感じただろうか? • 自分の図書館観は変化しただろうか? • 未来の図書館のイメージはどのように変 わっていくだろうか?
  • 23. まとめ • 今日の目的 – 図書館観の把握・理解 – 他者の図書館観の理解(多様性の理解) – 図書館観を更新していく • 少しずつ見えてきたこと – 図書館の持つ強み・弱み – ストックとフロー
  • 24. 発表のポイント(1) • 主催側・参加側の垣根をなくす – マーキングによってみせる(服) • ハコに徹する?フローの部分をつくる – ストックのよさをいかしつつフローをとりい れる • 司書の人の専門性を活かして出張してい く – 図書館以外の場にもでていく • 知のマッチングサービス – 外から人がやってくる
  • 25. 発表のポイント(2) • 知的なヴィレッジヴァンガード – 教えるという仕事 • 洞窟と人(個人) – 本の漫画喫茶
  • 26. 今日の大事なポイント • 最後のアイデアも大事 • ただ、それまでに議論した「観点」や 「視点」がさらに重要 • いまどんな図書館観があるのか – 自分、そして、他者 • 今後どのような図書館観がでてくるの か?