More Related Content Similar to 110518_本気で考える! I T人財育成研究部会 討議資料 Similar to 110518_本気で考える! I T人財育成研究部会 討議資料 (20) 110518_本気で考える! I T人財育成研究部会 討議資料3. 役割分担(案) ※まとめの担当 テーマ 担当 1 現状の課題 坂本 2 IT 部門の役割 坂本 3 求められる人材像 ドラフトレベル コンピテンシー 鹿嶋、中嶋 , 市毛 部会なりの整理 スキル 4 育成フレーム、手段 片平 矢澤さんの原案を基に広げる 5 経験の場の創出 鹿嶋、中嶋 メンバー各位からの情報提供 6 ケーススタディ ヒアリング実施? ( MUFG 根本氏) ※ 5 からピックアップ 7 次期に向けた課題 4. 成果物のイメージと参考資料 © 2010, 「企業 IT 力向上研究会」 All rights reserved 以下のページでは、 成果物のイメージと、 成果物をまとめるうえで参考になると思われる資料を添付しています 7. 1-3. To Be と As Is © 2010, 「企業 IT 力向上研究会」 All rights reserved ここで生じるギャップが、様々な 課題・悩み につながっている コミュニケーション不足 組織としてのパフォーマンスが高まらない UISS が効果をうまない マネジメントが機能しない 経営目標を入り口に、トップダウンで描かれた「あるべき姿」と、現場のスタッフの資質や企業文化といった実態との間のギャップが、様々な課題につながっているという仮説も出た。 9. 2-1. IT 部門の役割 <現在の IT 部門に求められている役割とミッション> © 2010, 「企業 IT 力向上研究会」 All rights reserved 企業 / 氏名 IT 部門の役割とミッション JT/ 鹿嶋様 コアインフラを維持し進化改善。新しい IT 技術を取り入れつつ経営に貢献する。 オリンパス / 中島様 グローバル展開を攻めの姿勢で提供する。 IT 部門が新しい概念を作りだす。 ライオン / 市毛様 経営方針に沿ったシステムを短期( 2-3 年)で支援。グローバル化へのシステム対応。業務の効率化、可視化。 カシオ / 矢澤様 単なる IT の維持管理ではなく、表の業務をサポートしてシステムと融合させて最適化を行う。現場のデータ活用に加えて経営の意思決定情報を提供。業務のあり方と改善を提案する組織。 カゴメ / 竹内様 戦略部門として国内、海外の業務改革を先導。高品質な仕組みを利用者の日々の業務を徹底的に支援。グループ展開。 東北リコー / 片平様 経営戦略を実現するための業務プロセス改革推進。ITセキュリティ、インフラ、ガバナンスの実現と改善。 Kアソシエイツ / 神野様 オペレーショナルサービス。費用対効果の可視化。経営戦略と現実のビジネスギャップの説明力。 日立システムアンドサービス / 温井様 人と人とのコミュニケーションを促す デュポン / 塚本様 ビジネス方針に対して IT は積極的に貢献する。ビジネスの現場に IT 人財を送り込み、ビジネスと IT をつなぐ枠割を担う人財を創出する。 10. 事例①:デュポン塚本様の事例 © 2010, 「企業 IT 力向上研究会」 All rights reserved ビジネス方針 (ビジネスグループ) 各 IT 部門の体制 IT 戦略策定 (統括 CIO 、 Business CIO 、 Function CIO ) 階層 IT ビジネス CIO Business CIO Function CIO 【 IT ガバナンス、調達】 米国:中央集権モデル ↓ ロケーション分散型にシフト (特にアジアにシフト) 階層 IT ビジネス CIO キャリア IT と Business を連携する人財が重要 A さん B さん まとめ: 多くの日本企業はIT成熟度が低いのでビジネスに向けることができない。しかし、外資系(デュポン)はITは成熟しているのでビジネスに向けた活動を主に行っている。 11. 事例②: JT 鹿嶋様の事例 © 2010, 「企業 IT 力向上研究会」 All rights reserved 指針: ビジネスが強くなるためには IT が強くならなければならない ■ IT 施策 ・IT標準基盤を作る ・ベンダーとの関係を管理(VMOの設置) ■ 人作り ・次世代の育成に注力している ・スキルの定量化 ・社内でビジネスコンサルタントを養成したい ・行動計画、プロセスを重要視した施策を打つ ・IT専門性とビジンネス経験が大切 ・要件定義は教育ITと業務知識を得る必要がある ・定期的なジョブローテーション ・ビジネス部門に常駐させる ・仕組みを作り計画的に人を育てる ■ 組織作り ・組織的に学ぶ重要性を研修を通して植えつける ・中間管理職の知能欠落に対する施策が重要 ・行動様式、コミュニケーションの場を提供する ・組織力を向上のための経験のデザイン、フィードバック、 側面支援を実施 施策: 人と組織に分けて実施するが、最初に人の施策を行う IT 部門の役割: コアインフラを維持し進化改善。新しい IT 技術を取り入れつつ経営に貢献する まとめ: JT 鹿嶋様は様々な情報をインプットして今回の施策を企画して実施してきた。鹿嶋様としては、これで本当に良いのかのフィードバックを必要とされている。本研究部会としてフラッシュアップしたい。 13. 2-2. IT 部門に求められる役割の変化 人 モノ カネ ファンクション・ユニットに終始 サービス・プロバイダを指向 コストとサービスレベルの可視化 技術者のスキルが不明 不明確なキャリアプラン 御用聞き営業、指示待ち SE スキルマップと人材育成計画 明確なキャリアパス 提案型営業/エンジニアリング 曖昧なスコープと責任 不明瞭な IT 資産とサービスレベル ベストエフォートによる品質 サービスカタログの提供 SLA に基づく運用 品質維持・改善へのコミット コスト積上げ方式による管理 予算要求における根拠の不在 不透明な運用コスト コスト評価と市場競争 コストに対する説明責任 公平で透明性のある課金 14. 2-3. 求められる導入アプローチ 局所的 全体的 オペレーション の自動化 マネジメントの 合理化 導入目的 スコープ プロジェクトごとに分断した サイロ型のツール導入 局所的な要件を満たす 必要最小限の機能 インフラ監視やオペレーション の自動化 管理情報の集約と 一元的なコントロール システム全体を見据えた ツール構成の最適化 IT マネジメントの自動化と 合理化 15. 2-4. 求められる人材ニーズの変化 出典: IT 人材白書 2010 IT 業界の人材も今後は企画、運用の領域のニーズが高まり、開発のニーズが減少する。ユーザ企業の我々は更にレベルの高い 運用 企画 17. 2-6. IT 部門への期待 景気悪化に伴う IT 投資圧縮 更なる IT 投資対効果の追求 システム企画 経営戦略に沿った業務要件に 合致したシステムを提供する (導入目的・費用対効果を明確化) 現状有している資産の 再利用・流用促進により システム資産を最適化する 関係者間で早期(企画段階)に 要件を合意することで開発時の 仕様変更を防ぐ 期待 効果 IT 中長期・短期計画 作成力の向上 プロジェクト計画・要件 作成力の向上 IT 部門施策 Action 赤枠部分:事例研究と計画策定にて実施 20. © 2010, 「企業 IT 力向上研究会」 All rights reserved 4.成果物創出能力 (パフォーマンス) 1.専門スキル UISS 2.コンピテンシー × どのように組み合わせると成果が向上するのか? 3.経験の場 行動 各ページで解説を作成 21. 3-1. 求められる人材像(部会なりの整理) 問題発見~問題解決サイクル コミュニケーション(対話、文章・作図、プレゼン) 論理思考(構造化、手順化) チームワーキング 社会倫理 場 コンピテンシー × ストラテジスト プロマネ アーキテクト サービス エンジニア 成果物創出 能力 (パフォーマンス) 戦略立案力 事業推進力 ガバナンス(統制)力 組織人材マネジメント 要求分析・要求定義 プロジェクトマネジメント (中~大規模) 組織人材マネジメント 戦略立案力 ガバナンス(統制)力 要求モデリング アーキテクチャ設計 (中~大規模) 専門スキル UISS IT投資管理 ITリスク管理 業務構造化 要求分析・要求定義 プロジェクトマネジメント (小規模) 要求モデリング アーキテクチャ設計 (小規模) 23. IT部門のコア職種と構築スキル(専門能力 + コンピテンシー) レベル3,4 は 以下のコンピテンシーを指導できる 参考:カシオ矢澤さん資料より ストラテジスト(経営とIT) プロジェクト推進(業務とIT) アーキテクト(IT Seeds ) レベル 5以上 ハイレベル 戦略立案力 事業推進力 ガバナンス(統制)力 組織人材マネジメント 要求分析・要求定義 プロジェクトマネジメント (中~大規模) 組織人材マネジメント 戦略立案力 ガバナンス(統制)力 要求モデリング アーキテクチャ設計 (中~大規模) レベル 3~4 ミドルレベル IT投資管理 ITリスク管理 業務構造化 要求分析・要求定義 プロジェクトマネジメント (小規模) 要求モデリング アーキテクチャ設計 (小規模) レベル 1~2 エントリー 問題発見~問題解決サイクル コミュニケーション(対話、文章・作図、プレゼン) 論理思考(構造化、手順化) チームワーキング 社会倫理 26. JT の例 行動コンピテンシー 要素 項目 着眼点 内 容 行動 コミットメント ミッション追求 所属組織および単位組織の方針を正確に理解し、担当するひとまとまりの業務の課題を的確に認識したうえで、より高いレベルの実績を達成するために、常に現状に満足することなく挑戦している。 当事者意識 担当するひとまとまりの業務をやりきるために、困難な状況に立たされても、最後まであきらめずに取り組むのみならず、担当業務周辺の業務についても引き受け、最後まで積極的に取り組んでいる。 業務の 改良・改善 問題意識 担当するひとまとまりの業務について、プロセスの効果性と効率性に関する問題意識を常に持ち、自立的な情報収集活動や実業務の検証を通じて、問題点の本質や所在を把握している。 多面的分析 担当するひとまとまりの業務における課題解決策・改善策を創出するために、収集した情報や検証結果に対し、専門知識を基盤とし、関係部門への影響も踏まえた多面的な分析を論理的に行うことにより、実行可能な課題解決策・改善策の企画・立案を行っている。 効果的業務遂行 計画的業務遂行 担当するひとまとまりの業務が所属組織や単位組織に与える影響を勘案し、納期、重要度、緊急度を踏まえた優先順位を明確化した上で、業務の計画を立てるとともに、状況変化に応じて常に計画の確認を行い、必要に応じて自己の業務の優先順位を組みかえている。 効率的業務遂行 担当するひとまとまりの業務の納期遵守、およびスピードと効率性の向上のために、取るべき自己の行動をチームへの影響を考慮しつつ素早く自立的に判断し、着手を遅らせることなく、すぐに実行に移すとともに、必要に応じて実行方法の再検討を行っている。 効果・効率的 コミュニケー ション 他(者・組織)の 理解 担当するひとまとまりの業務の遂行に必要な意思決定者やキーパーソンのニーズを、相手の立場や背景を理解することで、的確に把握している。 方向性の共有 自分や上位グレード社員の考え方や判断の根拠を、自分の言葉で、相手に合わせてわかりやすく説明することで、方向性を共有している。 チームへの貢献 チームパワーの発揮 チーム全体の実績向上のために、自分の持つ知恵(知識・スキル・ノウハウ等)を積極的に活用し、担当業務および周辺業務に関連する具体的かつ有益な提案を行うとともに、他チームメンバーへのサポートを積極的に行っている。 人材育成 下位グレード社員の業務遂行状況を常に観察し、問題点や改善すべき点を的確に把握し、必要に応じて指導・助言を行っている。 専門性 専門知識・スキル 職種別グレード基準書(補完版・補足資料含む)に記載された専門知識・スキル 事例 43. スキル醸成の為のマネージメント カシオ矢澤さん資料 スキル・コンピテンシー 育成手段 フレーム トレーナー 戦略立案力 IT企画のPDCA BABOK 等 CIO 事業推進力 子会社経営、部門業績管理 CIO ガバナンス(統制)力 ITリスク管理、IT投資管理 ISMS 等 CIO 組織人材マネジメント マネージャーとしてアサイン 人事部門 要求分析・要求定義 要求定義、プロジェクトレビュー BABOK 、 BPM等 CIO、PMO プロジェクトマネジメント 要求モデリング アーキテクチャレビュー EA TMO アーキテクチャ設計 業務構造化 要求定義、プロジェクトレビュー EA、BPM PMO ITリスク管理 リスク管理のPDCA ISMS等 監査部門 IT投資管理 IT企画のPDCA CIO 問題発見~問題解決サイクル コミュニケーション、論理思考 チームワーキング、社会倫理 QCサークル、論文制度、社内研究会、アジャイル開発(チームビルディング、朝会、モック開発など) リーダー 44. まとめのイメージ( 5/18 での議論) © 2010, 「企業 IT 力向上研究会」 All rights reserved 縦軸にコンピテンシーを置く 手段の深掘りができればベストだが、 時間の都合で難しい? 効果を測定するための尺度が必要 ・ドキュメント ・方法論 ・プロセス ・体系 など、育成時に参考にできるものを洗い出す 職種 役割 インプットとアウトプット その間の能力=育成につながる コンピテンシー/スキル 育成のアプローチ(キーワード) 利用可能なフレーム(ガイダンス) 実施者 評価のものさし/基準 戦略立案力 BABOK など 事業推進力 ガバナンス(統制)力 組織人材マネジメント 要求分析・要求定義 プロジェクトマネジメント 要求モデリング アーキテクチャ設計 業務構造化 ITリスク管理 46. 5 . 経験の場の創出 (各社宿題) まずは、コンピテンシーと紐付けず、経験の場の例を洗い出してください -6/3 (金) 詳細は、オリンパス中嶋さんより補足説明 IT 部内 他部門 事業部 自社 朝礼、進捗会議 フェーズゲート・レビュー 部内勉強 IT方針 他社更改事例 女子会 48. 経験を学びに変えるワークプレースラーニング Off-JT や OJT といったフォーマルな機会よりも、インフォーマルな機会における育成に着目しているワークプレースラーニング。職場における業務遂行の過程や時間外および社外での活動において、上司や先輩、同僚、部下、社外の人との間で生まれる多様な相互作用による学び 64. IT 人材育成研修体系フレームワーク 業務プロセス 補足プロセス(必要な場面、シーン) 日常プロセス 人脈ネットワーク構築 情勢 分析 IT ガバナンス標準化 IT マネジメントルール 主要プロセス 戦略 企画 構築 要件定義・要求開発 業務改善 変革・定着化支援 (チェンジマネジメント) マネジメント関与プロセス 組織醸成: イノベーション、ベンチャー、キャリアンカー 組織モニタリング (グローバル人材評価、挑戦評価、・・・・) マネジメント・関与 (精神、業務、メンタル) 意思決定 各フェーズにおけるゲート・レビュー 教訓・レビュー 勉強会 必要な知識・スキル 課題設定 企画 レビュー 構想 レビュー 要件定義 レビュー 経験の場の設定 ワークプレイスラーニング設定 企画作成能力の向上 レビュー能力の向上 Editor's Notes 成長過程みられるレベル間の壁 一人前 : 未熟ながら一人で目標を設定し、計画を立てて実施できるレベル 中堅 : 職場の中核となり、様々な経験を積んでいくレベル 全体を把握する力や意思決定のスピードと精度を高めていく 熟練者 : 多くの経験を積んで知識が構造化かつ体系化されているため、即座に直感的に的確な意思決定ができるレベル 熟練者のレベルになるための壁は高く、なれるのは約 1 割 熟練者になるには、まず中堅レベルに到達しなければならない ITR Academy ITR Training Text 2009 © ITR Corporation. All Right Reserved. ITR Academy ITR Training Text 2009 © ITR Corporation. All Right Reserved. これまで IT マネジメント・ツールは、新規システムの導入やインフラの刷新といったプロジェクトに応じて、個々の要件に合わせて検討・導入されることが多かった。企業の情報システムには相互干渉を好まないいくつかの「島」が生まれ、 IT マネジメントもその枠内に閉じて実行される傾向にあった。しかし、この傾向は異なるベンダーの管理ツールを個別に配置することを助長し、運用面での合理性を損ねるばかりか、 IT マネジメント環境の標準化を遅らせるという不利益な状況を招いている。 このように「島」ごとに個別に構築されたマネジメント環境では、オペレーションの自動化といった最小限の要件に焦点をあてたツール導入に陥りやすい。しかし、本来求められているのは、部分的な自動化ではなく、システム全体を見据えた IT マネジメントの合理化にほかならない。これからは、個別の局所的なツール導入ではなく、システム環境全体を見据えて、ツール間の連携や共通オペレーションを意識したツール構成を設計していく必要があるだろう。このためには、個々の製品分野の特徴や市場動向を把握して、取り組むべき次なるステップの青写真を描くことが求められる。 出典: IT 人材白書 2010 背景には、近年の景気低迷によって開発プロジェクト数が減少した影響があると思われる。加えて、クラウドコンピューティングなど新たな技術の登場に伴い、高い技術力を持った IT スペシャリスト職種の需要が増えたこともあろう。さらには IT アウトソーシングのニーズの高まりを受け、 IT サービスマネジメント職種の需要が増加 社会人の学びは、その 70 %以上が現場での経験によるという見解がある。現場での学びの支援に携わる人は、現場における洗練された学びの場づくりが重要になってくる。 現場での学びは、従来「 OJT 」と呼ばれていた。しかし、既述の通り OJT は機能しにくい環境になってきた。そこで最近ではワークプレースラーニングと呼ぶコンセプトに注目が集まりつつある。 ワークプレースラーニングは、人は教える人と教えられる人という相対的に固定した関係ではなく、さまざまな他者との多様な相互作用を通して、学習し成長するという立場をとっている。「主に仕事での活動と人脈において生じる人間の変化と成長」という意味で使われることが多いが、まだ一般的な定義として定着していない。筆者は、ワークプレースラーニングを「経験を学びに変える場」と捉えている。 図 6 にワークプレースラーニングの位置付けを示す。ワークプレースラーニングでは Off-JT や OJT といったフォーマルな機会よりも、インフォーマルな機会における育成に着目している。職場における業務遂行の過程や時間外および社外での活動において、上司や先輩、同僚、部下、社外の人との間で生まれる多様な相互作用による学びである。 社会人の学びは、その 70 %以上が現場での経験によるという見解がある。現場での学びの支援に携わる人は、現場における洗練された学びの場づくりが重要になってくる。 現場での学びは、従来「 OJT 」と呼ばれていた。しかし、既述の通り OJT は機能しにくい環境になってきた。そこで最近ではワークプレースラーニングと呼ぶコンセプトに注目が集まりつつある。 ワークプレースラーニングは、人は教える人と教えられる人という相対的に固定した関係ではなく、さまざまな他者との多様な相互作用を通して、学習し成長するという立場をとっている。「主に仕事での活動と人脈において生じる人間の変化と成長」という意味で使われることが多いが、まだ一般的な定義として定着していない。筆者は、ワークプレースラーニングを「経験を学びに変える場」と捉えている。 図 6 にワークプレースラーニングの位置付けを示す。ワークプレースラーニングでは Off-JT や OJT といったフォーマルな機会よりも、インフォーマルな機会における育成に着目している。職場における業務遂行の過程や時間外および社外での活動において、上司や先輩、同僚、部下、社外の人との間で生まれる多様な相互作用による学びである。 IT 業界における人材育成の方向性の提言 IT 技術者が自律的なプロフェッショナル意識を持ちにくい環境、 OJT が有効に機能しなくなっている環境、育成を考えた要員配置がしにくい環境、誤ったモチベーションマネジメント─。 IT 業界には人材の育成を阻害するさまざまな要因が存在する。これまでに考察した内容を踏まえ、課題の解決策について提言する。 IT のプロフェッショナルはユーザー企業や IT ベンダーだけでなく、大学や研究・教育機関にもいる。 Independent Contractor と呼ばれる独立した形態で存在することもある。立場や見識、所属に違いはあれど、プロフェッショナルは自律的に社会の中における個としての責任を果たしていくことが求められる。その責任を果たす中で、社会的認知を高めていき、社会的な地位と報酬を獲得する。今 IT 業界に求められているのは、こうした自律したプロフェッショナルである。 プロフェッショナルの定義は色々だが、 IT のプロフェッショナルについては ISO/IEC 24773 ( 2008 )による以下の定義がある。 該当するプロフェッショナルの知識、スキルおよび果たすべき業務が、プロフェッショナルコミュニティにおいて定められていること 責任性、複雑性、権限などに関するレベルが明確になっていること これらのコンピテンシおよびその評価方法が明確になっていること 経験または学歴の最低条件が明確になっていること プロフェッショナルとしての行動規範( Code of ethics )が定められていること 認定制度がある場合は、その認定の更新、維持制度が定められていること ISO/IEC 24773 ( 2008 )は、世界各国の IT プロフェッショナルの認定制度の相互認証を行うための国際標準であり、日本からも標準化活動の一環で関係者が積極的に参画してまとめ上げられた。その中にはプロフェッショナルとプロフェショナルコミュニティとの関係や、プロフェッショナルとしての認定制度や更新制度、行動規範の存在などの要件が記されている。自律したプロフェッショナルの存在を明確にしていくうえで、この国際的な合意内容は有用な指針の 1 つとなろう。 IT 業界における人材育成の方向性の提言 IT 技術者が自律的なプロフェッショナル意識を持ちにくい環境、 OJT が有効に機能しなくなっている環境、育成を考えた要員配置がしにくい環境、誤ったモチベーションマネジメント─。 IT 業界には人材の育成を阻害するさまざまな要因が存在する。これまでに考察した内容を踏まえ、課題の解決策について提言する。 IT のプロフェッショナルはユーザー企業や IT ベンダーだけでなく、大学や研究・教育機関にもいる。 Independent Contractor と呼ばれる独立した形態で存在することもある。立場や見識、所属に違いはあれど、プロフェッショナルは自律的に社会の中における個としての責任を果たしていくことが求められる。その責任を果たす中で、社会的認知を高めていき、社会的な地位と報酬を獲得する。今 IT 業界に求められているのは、こうした自律したプロフェッショナルである。 プロフェッショナルの定義は色々だが、 IT のプロフェッショナルについては ISO/IEC 24773 ( 2008 )による以下の定義がある。 該当するプロフェッショナルの知識、スキルおよび果たすべき業務が、プロフェッショナルコミュニティにおいて定められていること 責任性、複雑性、権限などに関するレベルが明確になっていること これらのコンピテンシおよびその評価方法が明確になっていること 経験または学歴の最低条件が明確になっていること プロフェッショナルとしての行動規範( Code of ethics )が定められていること 認定制度がある場合は、その認定の更新、維持制度が定められていること ISO/IEC 24773 ( 2008 )は、世界各国の IT プロフェッショナルの認定制度の相互認証を行うための国際標準であり、日本からも標準化活動の一環で関係者が積極的に参画してまとめ上げられた。その中にはプロフェッショナルとプロフェショナルコミュニティとの関係や、プロフェッショナルとしての認定制度や更新制度、行動規範の存在などの要件が記されている。自律したプロフェッショナルの存在を明確にしていくうえで、この国際的な合意内容は有用な指針の 1 つとなろう。 プロフェッショナルは他者が定めた役割や資格にただ従順に従うのではない。 自らの存在と存在理由を社会に示し、その存在価値が社会的に認知されるよう、自律的に関わっていくことが重要である。 それには一定数のプロフェッショナルで構成されたプロフェッショナルコミュニティが、自律的に活動できるようにすることが必要になってくる。 プロフェッショナルコミュニティが存在し、そのプロフェッショナリティが社会に認知されると、プロフェッショナル個人が独立して活動する場が広がる。 そして人材の流動性や組織の柔軟性が高まり、激しく変化する環境に対応できるようになると考えられる。 今後、日本の IT 産業の競争力を高めるうえで、プロフェッショナルコミュニティが高度 IT 人材の育成プラットフォームとして機能することの重要性は高まっていく。 進行するグローバル化の中、各個人のプロフェッショナリティが問われるようになるからだ。 プロフェッショナルコミュニティを機能させるには、政府がきっかけ作りや推進母体を立ち上げることも必要だが、産業界や教育界の積極的な関与が欠かせない。何より IT 技術者の自覚は必須の要件となる。 ① IT部の業務全体像って意外とみんな作ってないので紹介 ② 留意したポイント: 重点領域をどこにするか? ⇒中計・年度計画、投資管理 ⇒ベンダー管理、 ⇒企画上流 (プライドの Ph.1 ~ 3 ) ⇒初期安定稼働対応