Teacher Policy Development Guide Chapter1 and 2
- 2. 第1章 背景
1.1 導入①
• 教師:すべての学習者たちに質の高い平等な教育への普遍的なアク
セスを成し遂げる中心
• 特に不利な状況にある児童生徒に対して、児童生徒の成績と学びに学校内
で最大の影響を与える人物
• 教師と教職(授業/指導):政策立案者が何よりも関心を
持つべき
• 教育→人間として優先すべきことの中で大事/学習者と教師たちの人間と
しての相互のやりとりに依拠
• 学びの質の高さと成功:教師の質の高さと有能であることに何よりも基づ
く→唯一にして最も重要な学校変数
• 十全な教員政策と教育部門の計画との間の強いつながりも必要
• 教育の人的資源と予算における教師の中心的な役割
• 国家の労働力の中で最大の要素の1つ/教育制度における主要な人的資源/教
育機関の予算で最大の財政部分を構成
• 国際的な政策:人的資源政策における教師の専門職化と卓越性に基づく質の高
い教師と指導→最大の学習成果を上げ、教育費用を軽減することを生み出す
• 教育目標・改革の成功→今日の教員不足の解決にかかっている
• 教師のやる気と専門家としての責任感(←個々人の学びと教育制度の成功における重要
な要因)のための状況を創出+適切な社会的対話を通じた持続的な教育改革に教師たち
が従事させながら・・・
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- 3. 第1章 背景
1.1 導入②
• 本ガイドの基盤原理
• 最善のアプローチ:(教師に影響を与えて)相互に連動する最
も広範囲な側面を含む総括的(全体論的)な教員政策
• 主要な側面
• 徹底的かつ現実対応型の初任・学校管理職教育/継続的PDと支
援/類似の専門職に匹敵する俸給と物質的インセンティブ/安
全・健康で刺激的な教授学習環境
• 本ガイドの焦点
• 能力の高い教師と指導を保証する課題・政策(誘引、養成、良
い教師の支援、費用対効果、政策妥協点も)
• 広範囲に渡る国家と教育制度(貧富、大小、都市部ないし地方
における教師効果(教員効果)、仕事満足度、積極的な教師行
動、高水準の児童生徒のやる気と成績)
• 大局的・国家的教員政策:必要な政治的意思と行政手腕
が伴って適切に資源が提供され実施されれば、国家がな
し得る学習者の教育に対する最善の投資
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- 4. 第1章 背景
1.2 目的と範囲 1.3 対象
• 目的
• 国家政策・意思決定者、教育担当者を支援
• 国家教育部門の計画や政策を統合して構成されたものとしてのエビデンス参照型国家教
員政策を開発
• 国の開発計画及び戦略と同じ立場に据える
• 政策は国に特有のものだが、広範囲にわたる国々や機関から最善の
実践というエビデンスを引き出すことが可能
• 教員・教職の地位の診断は、政策開発に先んじてなされてきた
• 本ガイド:国家的な教員政策において考慮されるべき相互に関連し
合う教員政策の側面と課題の外観を提示
• 考慮されるべき政策の反応の輪郭/国家的教員政策を練り上げ実施する段階を提示
• 「教師」とは:1966年の勧告に基づく
• 就学前、初等・前期及び後期中等教育の子どもや若者たちの教育に責任を負っている学
校や他の学びの場にいる人たち全て
• 保育に携わる保育者や教育者、前期・後期中等職業教育(いずれかが公式的な学校とい
う環境で提供されている)の教師たちも含む。
• 公立・私立の機関(非政府機関)の両方、学校リーダーシップとガバナンスの一翼を担
う学校長、副校長も。
• 対象
• 教育と教員政策に責任を負う公教育機関
• 非営利学校を含む私教育提供者
• 教育に関する利害関係者(stakeholders)
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- 5. 第2章 文脈化(状況に落とし込む)
• 教員政策という目的を達成するためには・・・
• 教育と教職に与える複雑かつ相互関連的な要因(政治
的・経済的・文化的枠組み、家庭に関する事項、教育
と学校の体系、学校段階の諸要因)は、多くの異なる
参画者の間での丁寧な計画と調整が必要
• 環境設定、調整の仕組みを強化しながら
• 政策はすべての教師たちに適応可能である必要
• 最大限の効果を得るために
• あらゆる地域のあらゆる学校段階で
• 政治的意思は政策の過程の鍵となる決定要因
• 今後実現していくべき最大限の国家的コンセンサスを
反映
• 当初の枠組みから始める
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- 6. 第2章 文脈化(状況に落とし込む)
2.1 教育を他の諸政策と同じ立場で考える①
• 教員政策
• 国家の教育政策ないし計画と調整する→政策の成功のためにとりわけ
大事
• より広範な教育政策と同じ全体的展望と本質的特徴によって導かれる
べき →戦略的・包括的・実行可能・持続的・状況依存的
• 全般的な目標と主たる難題は大局的な教員政策で取り組まれ
るべき
• 万人が享受可能な質の高い教育を成し遂げるために
• 目標達成のための財源/学習者人口と人的資源の人口動態の変数
• 本ガイドの基盤原理
• 単一的・包括的政策が好ましい(他の教育部門の文書で散見されるよ
うなあまり総括的でないアプローチよりも)
• 教師たちと結びついた学びの成功の主要な決定要因全てに注
目すべき
• 安定的な人員配置/持続的な現職研修(PD)/立場に見合った給与/
仕事の将来性(career prospects)/業務(教授/学習)状況
• 本ガイドはより重要な教員政策の次元のいくつかのチェック
リストを提供する
• 教育計画と同じ立場にするために
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- 7. 第2章 文脈化(状況に落とし込む)
2.1 教育を他の諸政策と同じ立場で考える②
• 教員政策を国の異なる教育段階(幼児教育、初等教育、
中等教育、技術・職業教育訓練(TVET))と同じ立場で
考えて、優先順位を考え出すことは、変化する教育ニー
ズに合わせる中でより一貫性を保障するための適応可能
性を高める
• 給与や他の雇用条件において同等ないし比較可能性を保証する
(異なる教育水準で/求められる技能と教育ニーズに沿って)
• 初等・基礎教育(前期中等教育も含む)の重要性を反映させる
(給与、学校資源、指導状況の観点から/教科専門的な後期中
等教育と比べて)
• 政策を保証することは異なる教育段階での教員不足に注目する
ために実施されている(資格を備えた教員が一般的に不足して
いるか/固有の技能の利点においてギャップがあるかどうか)
• 人員配置の必要と準備において人口動態の変化のために計画す
る(新たな教育上の優先事項と関連して/特にジェンダーと関
連した雇用、地方・都市部の教員配置における十分な安定性
若手教員の離職率及び新たな人材の参入障壁の減少/不利な状
況にある人々へのインクルーシブ教育の実現)
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- 8. 第2章 文脈化(状況に落とし込む)
2.1 教育を他の諸政策と同じ立場で考える③
• 先を見据えた教員政策は特に重要
• 内乱・内線や非常時のような命の危機に関わる状況/教師と学習者の双方の大多数が内部で
解雇されたり難民となったりする状況
• 教員政策は他の国家政策と一貫すべき
• 子どもの権利と関連する人権諸政策/HIV、AIDS政策/保育の重要性の高まり
• 国家的なジェンダー政策やそれと同等の政策
• すべてはアクセスと質にさまざまなかたちで影響を与えている
• 国家による教員政策は政策の開発と実施に向けて共同責任で
• 地方自治体の境界を越えて調整することを通して
• 連邦国家や地方分権的教育制度において
• 政策と質の追求を調和させるために、学習や教育の改善のためのスタンダードを設定す
ることと結びついた、教員の次元に対する直接ないし間接的な影響を伴う財政的なてこ
入れを連邦政府はよくするが・・・
• 政策の調和は大規模国家と小規模国家(特に島国)において特に重
要
• 教員政策の開発・実施に向けた人的・財政的支出の制約に直面している
• 紛争及び紛争終結後といった特有の教員政策事項
• 教員養成及び教員養成者の供給の過程を強化
• よりよい管理情報体系とそうした状況で雇用される教師のプロファイルがより多様
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- 9. 第2章 文脈化(状況に落とし込む)
2.2 教員政策の基盤と基本理念①
• 教員政策:能力開発を通じたオーナーシップ・調整、
参画・持続可能性を強調すべき(教育部門の計画同
様)
• 実施と達成に向けた鍵となる主要原理・要素
• 進む先を示す展望・綱領・目標
• 対象、基準、予定
• 鍵となる次元の総括的な範囲
• 環境の評価:困難/難題/ギャップ
• 関連データと管理
• 調整の仕組み
• 財政のニーズと資源
• 参画と利害関係者の尽力(commitment)
• 評価と改正
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- 10. 第2章 文脈化(状況に落とし込む)
2.2 教員政策の基盤と基本理念②
• 政策目標を設定する理念(vision statement):教師の有
効性とやる気、教師の専門家としての意識
(professionalism)を強調
• 政策実施の進捗を測るための対象・基準
(benchmark)・予定(timeline):短期・長期優先事項
のどちらも考慮するならば最も有用
• 教員準備(teacher preparation)と教員活動の最も重要な
側面:政策において対処+複数年の枠組みで計画化され
る必要
• 大局的視点に立った専門性を備えた教員の雇用
• 効果的かつ現実問題に対応した初期教員準備
• 生涯にわたって専門性の高度化を図る(PD):全教員を対象
• 初任者教育とメンタリングを含むモニタリングと支援
• 異動と昇進を含むキャリアの向上
• 専門性基準・アカウンタビリティ・権利と責任
• 形成的教員アセスメント:学習目標と結びついた
• 社会的対話:意思決定の際に教師に声を提供
• 学校ガバナンスとリーダーシップ:教師の管理と支援のために
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- 11. 第2章 文脈化(状況に落とし込む)
2.2 教員政策の基盤と基本理念③
• 効果的な政策に必要なこと(政策の展開を支えるために)
• 主要な次元を扱っている現実の問題に対応するデータ:すべての人口動態地域、人口集団、
教育水準
• 進展状況と達成された目標の内容を評価+継続的に改正
• 質的な教師の調査も特に重要な道具となり得る(やる気、フラストレーション、効力感を理
解するために)
• 教員指標は学習の成果と密接に結びつくべき
• 教員政策は開発から実施へと予算化される必要
• 政策次元――教員準備、リカレント、資本コスト−―は、必要に応じて、国家予算、地方自治
体予算、学校予算と結びつくべき
• 特有の施政方針の項目のために公共予算配分の対象を設置してもよい(政策の成功に必要と
される国家資源の全般的な対象や基準の範囲内で他の資源で補充)
• 教員政策の枠組み:最も広範囲に及ぶすべての主要な利害関係者が参画する
ことに基づいて構築
• 政策の達成に向けたオーナーシップと尽力を保証するために
• 最も重要なパートナーと利害関係者:教授・学習状況に日々従事する教師たち(教員組合と
専門家協会、これらの機関は最も適切な社会的対話の仕組において従事されるべき)
• 他の鍵となるアクターも(教師教育機関、専門職資格団体、規制団体もしくは基準設定団体、
児童生徒、保護者、地域代表者たち)
• 教員政策の枠組み:評価ツールや評価の過程において構築されるべき
• 目標と基準を達成に取り組む中で進捗状況を見取る(評価する)/予定を守る/将来の政策
の具現化と実施の際に変える必要のあることも配慮
• 評価の過程は測定基準にまで及ぶべき
• 誰が評価するのかを確認/見取りのための期間を定める/成果を活用する方法の概略を描く
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