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等号と不等号の物理学
- 10. 熱力学 ― 不等号の物理のモデルケース
18世紀 蒸気機関の発明
• どうやったら少ない燃料で多くの仕事ができる?
• エンジンは冷やさないといけないの?
色々な「できない」の発見
• 冷たい側から熱い側へと熱だけを移すことはできない
• エンジンの熱効率を100%にすることはできない
• それどころかもっと小さい熱効率しか実現できない
- 12. 操作 ― できる・できないの体系
実験で行えること
何か状態を用意すること
• ピストンを出し入れする
• 仕切を取り払う
• 温める・冷やす
などの決められた操作
https://getoutside.ordnancesurvey.co.uk/guides/understanding-map-contour-lines-for-beginners/
エントロピーSの地形図から
辿り着ける状態が決まる
S
エントロピーの地形図(イメージ)
Editor's Notes
- 法則、原理、公式、定理、方程式など色々な呼び方があるが、本質的な違いはそんなにない
一応、他の多くの数式を導くもとになるものを法則や原理と呼び慣わす傾向があるが、必ずしもそうでもない
- ミクロな自由度への操作が可能(e.g., 原子レベルの電子回路, Maxwell’s demon, Szillard engine)
ITD/QTD:マクロ自由度に関する経験則である熱力学は有効性を保つか? → 強固に保っている (e.g. modified Landauer’s principle)
リソース理論:ピストンの操作のように、量子系への操作の体系を考えると何が出来るのか?
月あたりの物理学の論文数は大体6000-7000本くらいなので、30本に1本くらいは熱力学に関する論文
- 量子力学では不思議な事がおこります
不思議さは量子コンピュータとかで有効に使われます
でも、「普通の操作」をすると不思議さが減ってしまいます
これって、熱力学とそっくりの構図じゃないですか?
- 量子力学では不思議な事がおこります
不思議さは量子コンピュータとかで有効に使われます
でも、「普通の操作」をすると不思議さが減ってしまいます
これって、熱力学とそっくりの構図じゃないですか?