2017年12月19日に第2回UE4何でも勉強会 in 東京にて登壇させていただいた際の資料です。

1. プログラミング経験のないデザイナーがUE4で
VRショートムービーを作ってSteam、OculusStoreに出した話

2. 自己紹介
● ナナ(@nana_321321)
● アニメCG業界出身のフリーラ
ンスのCGデザイナー。
● モデリングからコンポジットま
でを担当するジェネラリスト。
● UE４触るまでプログラミング
経験は一切なし。

3. 作品紹介
・ディストピア的な世界観
や、スチームパンクが好き
だったので思い切り趣味に
走った世界を作る。
・数年かけて大作を作るよ
り、最初のうちは一年の間に
１～２作品作ったほうが経験
値が詰めると思っていたの
で、3～4分で終わるような簡
単なショートムービーを作る
ことにする。

4. VRでの演出について
● たとえば→の画像を見た時、アニメ
CG業界で育った人ならまずはカメラ
がどこにあるかを把握しようとする
● アニメ業界における演出は「カメラを
どこから映すか」が７割を占めている
といっても過言ではない

5. VRではカメラを動かすのは酔いの原因になるのでNG
・世界の方を動かし歩み寄ってもらう
・作中でキャラクターと交流が持てるコンテンツを作る

6. 「作中でキャラクターと交流する」ためにはプログラミングが必
要。
これまでプログラミングをしたことのない身としては、少しでも
とっつきやすい言語が必要だった。
ブループリント便利そう！ということと、シーケンサーとカスタ
ムイベントが結び付けられるという機能がまさに探していた機能
だったのでUE4を採用

7. 具体的なシーケンサーのよかったところ

8. シーケンサーからEvent Trackを使用し、時間によって
カスタムイベントを呼び出す

9. アニメーションBP

10. レベルBP
ブーリアン型変数でチェックを入れただけですが・・・

11. 制作を通じての反省点
● ゲーム業界出身ならば
当たり前だと思うような事が
わかっていなかった
● モデルの作り方
今まではモディファイヤを使
い、リッチなポリゴン数のモ
デルを作っていられたが、リ
アルタイムの場合ポリゴン数
を減らしながらも見栄えのす
る外見のモデルを作ることが
必要になった。

12. ● 時間の概念の違い
● アニメCGの場合は多くても1秒間に24枚で考えていればよかった
が、ゲームCGの場合は３倍以上の９０フレームに。
● 今後はモーションキャプチャでの作成を視野に入れる。
制作を通じての反省点

13. 良かったこと
・シーケンサーとBPが使いやすく初心者でもとりあえずインタラクティ
ブ性のあるコンテンツが作れた。
・やりたい表現に対して技術が追いつかなかった時、マーケットプレイ
スを見たらお金で解決出来た。
ディゾルブ表現・パーティクル・
インスタンスツールなど

14. まとめ
● 劇場型VRは文法が確立していない世界なので、手探
り感が強く、特にアニメCGをずっとやってきた身と
しては前述の通り技術的な観点からは戸惑うことが多
かった。
● 演出についてもまだまだ課題が多く、議論出来る方、
実際に劇場型VR作品を作っている方との意見交換が
したいと思っているのでよければお声掛けください。