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日本国より安全な銀行を5年で作る方法

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去年プレゼンしたものです。1年たって既に市場の情勢が変わってしまっている点も結構ありますが、基本的には国際的に展開することで自国と心中することを避ける銀行経営モデルとその作り方を説明しています。(http://crowdcredit.jp)

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日本国より安全な銀行を5年で作る方法

  1. 1. International Bank 事業計画2012年6月25日杉山智行1日本国より安全な銀行を5年で作る方法
  2. 2. 1. エグゼクティブ•サマリー2. 理念、事業モデル3. 本当に成功するのか?4. 組織、財務計画5. 補足説明2
  3. 3. エグゼクティブ•サマリー3長期中期初期• 日本で最高金利の円定期預金を提供、主に海外のAAA格証券化商品で運用• 開業後3年で総資産額2兆円、純利益60億円を目指す• 日本で確立した事業モデルで海外に進出• 資金余剰の国で預金を集め、資金不足の国で貸出を行う• 開業後10年で総資産額20兆円、純利益額2000億円を目指す• 各国ごとでバランスシートが完結するモデルへの転換を進め、より保守的に• 収益性の小さい国の事業を縮小することにより収益性を確保• 世界で収益基盤をもつことにより、日本で一番格付けが高い銀行を目指す• 実際にそこに行き着くために、成長戦略を初期、中期、長期の3段階で展開• 開業後5年で日本国より高い信用格付の取得を目指す
  4. 4. 1. エグゼクティブ•サマリー2. 理念、事業モデル3. 本当に成功するのか?4. 組織、財務計画5. 補足説明4
  5. 5. 何をつくりたいか?• 日本で一番安心できる、世界に展開する銀行5*安心=信用格付の高さ、安心できる=日本国より信用格付が高いこと、と定義
  6. 6. 機会 – 資金(銀行)の世界の3つの “Dual World”6世界 日本先進国(安定(停滞?))と新興国(成長)が併存• 先進国は日米欧軒並み低成長と政府債務の膨張にあえぐが、市場の規模は大きい• 一方、新興国は中国、ブラジルに続きメキシコ、トルコ、インドネシアなど新たな成長ステージにはいる国が続出• 中国が日本を、ブラジルがイギリスをGDPで抜くなど、規模もかつてない大きさに拡大大手銀行と中小銀行が併存• 不良債権処理が終わり金融危機の影響も軽微だった大手銀行は、積極的に海外貸出に進出し、再び世界有数の存在に• ただこれ以上の拡大はあくまで海外で• 海外に打って出る体力のない中小銀行は、国内での低金利貸出競争に巻き込まれてますます体力が低下、企画力は不足資金不足国と資金余剰国が併存• 世界的不均衡はかつてない大きさに• 南欧諸国は流動性危機でガタガタに、イギリス、オーストラリアも経済の頑健生を保ちながらも海外からの資金に頼る体質が残る• 一方、日本、ドイツ等では資金が溢れ返り、アメリカでも強烈な金融緩和により資金が溢れ返る安定と成長の両立が可能? ニッチ市場のかつてない拡大?各国のニーズをとらえれば、リスクをとりすぎずに高収益を達成?
  7. 7. 問題意識日本では、貸出先の不足により銀行の預貸率が2000年以降低下が進んだ↓銀行の日本国債保有量は増加し続け、必要以上の預金増加を避けるために預金金利はゼロに↓銀行は、期間が長めの日本国債を保有することによる金利リスクが上昇↓国際銀行規制にひっかからないよう、「コア預金モデル」という世界のどこでも金利リスク管理に使われていない謎のモデルを邦銀が次々に導入↓報告書上金利リスクが小さくみえ、多くの中小銀行がさらに金利リスクをとる方向に。。(将来、日本国債の金利が上昇した際に矛盾が一気に噴出する可能性)↓7顧客に適正な預金金利を支払い、グローバルスタンダードに沿った、保守的(安全)な銀行をつくれないか?↓International Bank の設立!!
  8. 8. (参考)International Bank はどんな銀行か(1)• International Bankは、「LCC」で「ユニクロ」で「GREE」で「サムスン」8
  9. 9. (参考)International Bank はどんな銀行か(2)International Bankは、LCCでユニクロでGREEでサムスン• LCC:徹底した低コスト→ナローバンク(ただし最初だけ?)• ユニクロ:資金を安い国で調達して高い国へ投資する、という考え方の活用(ただし衣料品業界と違い、このコンセプトの「徹底」は難しい。。)• GREE:GREEは何を考えてどの国に展開しているか?• サムスン:世界を席巻するサムスンの戦略立案に関する「組織」の仕組とはライバル行(かつ見本)はINGダイレクト(オランダ)、サンタンデール銀行(スペイン)9
  10. 10. 事業展開フェーズ1(事業年度1〜3)• 日本で最も高い金利をつけた円預金を提供し、イギリス、アメリカ、オーストラリア等のAAA格の証券化商品に投資(ユニクロ)• 当初はナローバンク方式で参入。徹底した低コスト(LCC)フェーズ2(事業年度4〜6)• フェーズ1で確立したモデルで、安定した収益が見込める国(先進国)に進出• 資金が安い国で預金を集めて、通貨をスワップし、高い国で行う貸出のための資金を融通する、という考え方の活用(ユニクロ)フェーズ3(事業年度7〜10)• フェーズ1で確立したモデルで、成長が見込める国(新興国)に進出• 既進出国では、長期的なオペレーションモデル(ナローバンクのままか、ネット銀行か、支店網の展開か)を策定、実行• また、既進出国では各国ごとに預貸をなるべく完結させるモデルへの転換を図るフェーズ4(事業年度11〜)• 各国を3つのカテゴリー(安定収益基盤、成長基盤、縮小対象)に分類(サンタンデール)• 経済危機、利ざやの極度な縮小などにより収益性が見込めない国では事業を縮小し、社会的な要請の大きい貸出(中小企業貸出、経済成長に資する貸出など)のみに事業を集中10*銀行は規制業種であり、様々な国に進出しようとすると規制リスク(不確実性)が大きい。経済もこれまでになく不安定。そのため、当初はナローバンクで進出するモデルを採用する。
  11. 11. 事業モデル(フェーズ1)• 日本で一番高い預金金利をつけることで、「兆円」単位の預金を数年で集める• 集めた預金は、主に海外のAAA格の証券化商品で運用(保守的な運用)• 貸出資産を証券化する際に発行体が事務コスト、マージンをとるため、本来証券化商品投資による利ざやは薄い• しかし、資金流動性不安(貸倒への不安ではない)により高格付けの証券化商品でも利ざやがとれる状況が世界で発生している• このフェーズでの預貸の利ざやのターゲットは0.5%。日本国内では遜色ないが、世界的にみるとストレスには決して強くない水準なため、オペレーションモデルはナローバンクを選択11資金不足の国の銀行貸出 貸出 預金預金International Bank3.5%0.75%1%1.5%1.5% 1.5%金利バランスシートのイメージ図(金利は円建に引き直したもの)11貸出資産を証券化
  12. 12. 事業モデル(フェーズ2、3)資金余剰の国(日本、アメリカ、ドイツ等)でその国で最高金利(世界的にはたいした高金利ではない)を付けてリテール預金を獲得↓資金不足の国(イギリス、オーストラリア等)で低金利(世界的にはたいした低金利ではない)で安全なコーポレートまたはリテール貸出を行う↓各国ごとに、中期的にどういうモデル(ナローバンクのままか、ネット銀行にするのか、支店網を展開するのか)を決定ナローバンク方式(徹底した低コスト)で参入AAA格の証券化商品投資で代替していたフェーズ1よりも利ざやがとれ、収益性が向上資金不足の国の支店貸出 貸出 預金預金資金余剰の国の支店3.5% 0.75%1%1.5%1.5% 1.5%金利通貨をスワップして資金を融通(流動性規制を満たすくらいの厳しい満期管理)バランスシートのイメージ図(金利は円建に引き直したもの12
  13. 13. 事業モデル(フェーズ3、4)13成長基盤 安定収益基盤 縮小対象4% 2%X国支店4% 1%Y国支店5% 2%A国支店4% 1%B国支店4% 2%C国支店1% 0%I国支店4% 3%J国支店バランスシートのイメージ図(金利は円建に引き直したもの)• ユニクロモデル(資金を安いところで調達して高いところで運用するモデル)は規模、利益水準の急激な拡大を見込めるが、大規模にやりすぎると将来どこかの国でバブルを引き起こす可能性がある• Global liquidity をめぐる今後の議論、規制動向を注視しつつ、総資産額10兆円到達をめどに、フェーズ3以降は各国ごとに預貸を完結させる正攻法への転換を図る予定• 成長基盤+安定収益基盤の選別により収益性の向上を目指す
  14. 14. 事業展開まとめ14フェーズ 事業年度 新規展開国 事業モデル概要ターゲット総資産額預貸マージン(貸倒引当後)純利益額(税引前)1 1〜3 日本国内最高金利での円預金の提供、イギリス、アメリカ、オーストラリアのAAA格証券化商品に投資2兆円 0.5% 50億円2 4〜6イギリス、アメリカ、オーストラリア、ドイツ、カナダ、フランス(?)資金の安い国で預金を集め、通貨をスワップして、高い国での貸出のための調達にあてる10兆円 1.0% 500億円3 7〜10東南アジア、韓国、中国、トルコ、メキシコ、ブラジル成長の見込める国に進出。既存展開国では、ユニクロモデルから各国それぞれでバランスシートが完結するモデルへの転換を進める20兆円 1.5% 1500億円4 11〜 ?安定収益基盤、成長基盤をもち、バランスシートは各国ごとに完結。利ざやのとれない国での業務は縮小50兆円 2.0% 5000億円
  15. 15. 1. エグゼクティブ•サマリー2. 理念、事業モデル3. 本当に成功するのか?4. 組織、財務計画5. 補足説明15
  16. 16. 成功を確信するために確認すべき4つのポイント1. 本当に儲かるのか?2. (会計)制度上問題はないのか?3. 資本金を集められるのか?4. 金融庁の認可はおりるのか?16*このプレゼンテーションでは、フェーズ1(高金利円預金を集めてAAA格の海外証券化商品に投資するモデルにより日本で事業を確立する段階)に論点を限定
  17. 17. 本当に儲かるのか?このビジネスモデルが儲からなくなるケース1. アメリカ、イギリス、オーストラリアでの貸倒率が、クレジットエンハンスメントされた現在AAA格の証券化商品でもロスがでるくらい跳ね上がった場合(ユーロ圏崩壊による世界大不況?)↑しかしそのような極端なケースの場合、日本での貸倒も増える可能性が高い。利ざやが薄い日本だけで事業を行うモデルの方がリスク耐性はない2. 他の多くの銀行が同じビジネスモデルを採用し、高金利預金がうまく集まらないまたはAAA格の海外証券化商品の金利が急激に低下してしまう、通貨スワップコストが上昇する場合↓可能性は低いと考える(スライド18を参照)。また、通貨スワップコストの上昇は 日本最高金利の外貨預金(スライド39を参照)の金利をコストゼロでさらに引き 上げることができ、低コストの資金調達源が拡大に繋がる 17
  18. 18. 潜在的 Competitor1. 日本の大手銀行• 証券化商品は事務コスト+マージンが発行体にとられてしまううえ過度なクレジットエンハンスメントが現在はされているため利ざやが薄く(それでも日本での貸出よりは厚い)、海外貸出を自力で行った方が合理的。実際に大手銀行の行動はそうなっている2. 日本の地方銀行• こういったビジネスモデルの成否はトップマネジメントの理解、管理する会議体の存在などガバナンスの仕組にかかっており、現在の地方銀行が実行する可能性はないと結論• International Bank の成功をみて追随する銀行がある可能性はあるが、その時はInternational Bank は既に次のフェーズ(自力での海外貸出)に進んでいる3. 同じビジネスモデルを用いた新規参入行• 金利競争でマージンが薄くなる可能性はあるものの、高金利預金市場の認知度向上につながる。(ただし、現在の日本で競合行が現れてくれるか疑問 → スライド19を参照)4. 資金不足の国の外国銀行在日支店• 相当の高金利を他国で提示しており、もし日本に参入してきたら円預金の金利競争は難しい。「和製高金利円預金」というストーリーで勝機を狙うことになるか• 金融庁が年内に外国銀行在日支店の取り扱いに関する銀行法、預金保険法改正18
  19. 19. (参考)国際銀行事業戦略の策定に必要な4分野への理解以下の4つのうち1つでも理解が欠けると、ニューノーマルの世界(リーマンショック後の世界)では国際銀行事業戦略の策定ができなくなる。1. マクロ経済動向(特に資金循環構造)1. 銀行のバランスシート構造1. 国際銀行規制(特にBIS規制)1. 市場動向(特に為替/通貨スワップ市場動向)• 現在の日本の銀行業界でこれら全てが理解されているのは、大手銀行の経営陣、市場部門、企画部門と一部の外国銀行東京支店の市場部門のみと思われる• 外国人バンカーにとって2〜4は常識だが、日本の特殊な資金循環構造をなかなか理解できないよう(まさか低金利貸出競争がここまで熾烈とは想像できない)19
  20. 20. (会計)制度上問題はないのか?(1)2007年のサブプライム危機、2008年のリーマンショックに続く世界的な金融危機は、証券化商品およびそれにまつわる制度(特に会計制度)により悲惨なものになったといわれる。↓近年、この反省を踏まえて銀行規制および会計制度が変更されているが、これらの変更が International Bank のビジネスモデルの実行可能生を低下させないか?↓まず「商業銀行」の観点からは、実際に貸倒が悲惨なまでに上昇したのは「投資不適格」の証券化商品であり、International Bankが投資しようとするAAA格の証券化商品ではない。(2006年以前の旧世界(信用バブルの世界)では、世界的不均衡の影響が顕在化しておらず資金流動性の悪さがリスクプレミアムに反映されなかったため、AAA格の証券化商品は現在より利ざやが薄すぎ利ざやをとるために低格付の証券化商品に投資する銀行が多かった)↓金融危機後の銀行規制、会計制度の改正はこういったハイリスクな金融商品への投資やトレーディング活動に対してより資本を積むことを要求することが中心で、InternationalBank のもののような保守的な銀行モデルに対してはむしろ「追い風」になっている。↓また近年会計制度は、International Bankのような保守的な銀行が、将来ファンダメンタルに重大な変更(貸倒率が20%上昇するなど)がないにもかかわらず証券化商品の市場流動性が枯渇して価格が暴落した場合に経営に影響が及ばないよう変更されている。(詳20
  21. 21. (会計)制度上問題はないのか?(2)証券化商品を会計上時価評価する際、その公正価値は市場価格とされてきた↓しかし、2007年にサブプライム危機が発生して以降、投げ売りによって市場価格がファンダメンタルを明らかに反映していない、市場流動性が枯渇し市場価格自体観測できない、という事態が起こった↓これを受けて、2008年FASBやIASBは低流動性商品に関してはモデル評価価格を公正価値とすることを認めるガイダンスを公表、日本でも企業会計基準委員会(ASBJ)がこの動向に追随することを表明した↓具体的には例えば、米国では証券化商品を Level 1, Level 2およびLevel 3 の3タイプに分類して時価評価することを認めている(SFAS 157)Level 1: 市場価格Level 2: なんらかの市場価格をパラメータに用いるモデルでの評価価格Level 3: 市場価格をパラメータに用いないモデルでの評価価格↓これらにより、高格付の証券化商品を保有した際に、ファンダメンタルに重大な変更がないにも関わらず投げ売り等により経営が左右されてしまう可能性がほぼなくなった↓保守的なモデルに対する追い風 21
  22. 22. 資本金を集められるのか?*この点が分からず、第3回アントプレナー塾に参加いたしました。• 必要資本金が100億円と計算する理由はスライド30、39を参照22
  23. 23. 金融庁の認可はおりるのか?International Bank に銀行免許が与えられると考える理由• 近年銀行免許が与えられたシティバンク銀行、SBJ銀行は日本で集めた預金の大部分を本国へ(無担保で)回金しているという事実がある• 担保付資産で運用するInternational Bank のモデルの方が保守的なモデルであり、経営陣のガバナンス能力に対して信頼が得られれば銀行免許は付与されると考える考慮が必要な点• 日本振興銀行の破綻(2010年)以来、当該銀行を想起させるビジネスモデル(高金利預金、ナローバンク)に対して金融庁が非常に否定的になっているとされる• 実際には当該銀行の倒産と高金利預金、ナローバンクというビジネスモデルに因果関係はない。(倒産は日本の資金循環構造に逆らった中小企業への無理な貸出姿勢およびそれを許したガバナンスが原因)• モデルにしているINGダイレクトは日本での銀行免許取得前に撤退(2007〜2010年) 23
  24. 24. 1. エグゼクティブ•サマリー2. 理念、事業モデル3. 本当に成功するのか?4. 組織、財務計画5. 補足説明24
  25. 25. 開業時の組織(CEO)25Chief ExecutiveOfficer x 1Chief InvestmentOfficer x 1Chief OperationOfficer x 1Chief ControlOfficer x 1ChiefInfrastructureOfficer x 1Chief ServiceOfficer x 1• 一部の役職は当初兹務とし、開業時の職員数は55人程度を予定
  26. 26. 開業時の組織 (CIO、COO)26Chief OperationOfficer x 1経営企画部経済調査 x 1事業企画 x 1マーケティング x 1IR x 1事務サポート x 1人事総務部人事シニア x 1人事ジュニア x 1総務 x 1Chief InvestmentOfficer x 1資金運用部ALM x 1証券化商品運用 x 1国債•資金運用 x 1事務サポート x 1営業統括部シニアオフィサー x 2ジュニアオフィサーx 1
  27. 27. 開業時の組織(CCO)27Chief ControlOfficer x 1財務部戦略会計 x 1制度会計 x 1事務サポート x 2リスク管理部市場リスク x 1信用リスク x 1オペレーショナルリスク x 1事務サポート x 2事務統括部リテールシニア x 1リテールジュニア x2ホールセールシニア x 1ホールセールジュニア x 2法務コンプライアンス部法務 x 1コンプライアンス x1事務サポート x 1
  28. 28. 開業時の組織(CIO、CSO)28Chief InfrastructureOfficer x 1システム部インフラ戦略 x 1インフラ構築 x 4ヘルプデスク x 3Chief ServiceOfficer x 1顧客サービス部シニア x 2ジュニア x 10
  29. 29. 開業時の会議体29経営委員会参加者(5名)CEO (Chair)CIO、CCOCIO、CSOALM委員会参加者(13名)CEO (Chair)CIO (Deputy Chair)ALM、証券化商品運用国債•資金運用経済調査、事業企画法人貸出シニアオフィサーCCO、戦略会計市場リスク、信用リスクコンプライアンス審査委員会参加者(12名)CEO (Chair)CIO (Deputy Chair)ALM、証券化商品運用国債•資金運用経済調査、事業企画法人貸出シニアオフィサーCCO、戦略会計信用リスクコンプライアンスオペレーショナル•リスク委員会参加者(11名)CEO (Chair)CCO (Deputy Chair)CIO、CCO、CIO、CSOインフラ戦略、インフラ構築顧客サービスシニアコンプライアンス事業企画
  30. 30. 財務計画(当初5年間)30• 規模、事業モデルに応じた自己資本比率を維持するために、フェーズ1およびフェーズ2の初年度に100億円ずつの資本金が必要• コスト/インカム•レシオは25-40%程度での推移を予定• 平均RWAはフェーズ1で12%、フェーズ2で16.5%をターゲット• ROEはフェーズ1で35%、フェーズ2で75%をターゲット*コスト(人件費、インフラ、マーケティング)数値は再度要確認(億円)事業年度 1 2 3 4 5総資産 額 6,700 13,300 20,000 46,700 73,300NIM 0.50% 0.50% 0.50% 0.67% 0.83%NII 34 67 100 313 608人件費 5 10 20 40 80インフラ 2 5 15 30 60マーケティング 2 2 2 20 30税引前純利益 25 50 63 223 438資本金 100 100 100 200 200剰余金 22 74 137 360 798自己資本 122 174 237 560 998平均RWA 12.0% 12.0% 12.0% 13.5% 15.0%自己資本比率 15.2% 10.9% 9.9% 8.9% 9.1%ROE 24.5% 40.6% 36.2% 51.0% 78.3%NIM…Net Interest Margin…ここでは貸倒引当後NII…Net Interest Income
  31. 31. 設立メンバーの略歴31杉山智行(すぎやまともゆき)2005年大和証券SMBC入社。金利、為替の自己勘定取引部門で日本国債への投資業務に携わる。2008年ロイズTSB銀行東京支店入行。3,600億円の資金ポートフォリオ運用子会社の運用責任者として日本国債および海外社債の投資に携わり、2010年からは当該子会社の日本における代表として収益計画および人事、経理、税務の管理も担当。銀行では資金部で、支店経営陣に対してリテール預金の獲得など日本での事業機会を助言。2005年東京大学法学部卒。XXXXXXXXXXXX
  32. 32. *このプレゼンテーションは新銀行設立にあたり必要な基本的論点を述べたもので、IBC (Initial Business Case) に相当。資本金を集められる可能性がある場合、各ファンクションの論点を掘り下げ各数値をより厳密に検討したFBC (Full BusinessCase) を作成する必要あり。32
  33. 33. 1. エグゼクティブ•サマリー2. 理念、事業モデル3. 本当に成功するのか?4. 組織、財務計画5. 補足説明33
  34. 34. 5.1. 日本国債の金利上昇リスクに対する認識5.2. モデル•バランスシート5.3. 主要各国の銀行経営環境5.4. 参考となる銀行のビジネスモデル5.5. 高金利円建商品の販売事例34
  35. 35. 日本の財政への信認が揺らぐ可能性のあるとき2012年• 日本の財政への信認が揺らぎにくい最後の年である可能性• 選挙リスク?2013年• 人口動態から、個人預金の減尐が始まり銀行の預貸ギャップが縮小し始める可能性が高い(ゴールドマンサックス予測)• またこの年、政府負債の額が家計の純資産額を上回るとみられる(財務省予測)2014年• 消費税増税による景気の悪化?2017年• 日本の経常収支が恒常的に赤字に転じるという見方あり(第一生命予測)2025年• 人口動態により、日本企業の生産性トレンドが下落に転じ国際競争力に低下バイアスがかかり始めるという見方あり(クレディスイス予測)3535
  36. 36. 日本国債の金利上昇により起こると日本銀行は金融システムレポートでにおいて、日本国債の金利が1%上昇した場合邦銀は数兆円単位の損失を計上するものの、預貸利ざやが拡大するためその分収益性が向上して1年後には損失分をほぼ取り戻せ、ゆえに資本への影響は軽微である可能性がある、との分析を行っている(メディアでは最初の数兆円の損失が。。の部分のみ取り上げられた)↓しかし、そこでは「預金の減尐が起こらないこと」および「預金金利と1ヶ月もの円市場金利との相関関係が過去と同じであること」の2つの仮定がおかれている↓つまり日本国債の金利急上昇がおこった場合、預金者の銀行経営への信頼が続けば銀行は危機を乗り切れる可能性があるが、預金流出が起こると流動性資産である日本国債の売却を通じた評価損の実現、預金流出を防ぐための預金金利の引き上げによる収益性の低下、金利上昇による貸倒の増加によるトリプルパンチに見舞われる可能性がある↓また、財政規律への懸念にせよ人口動態によるものにせよ、物価のトレンドがかなりのインフレに転換した場合、預金金利を従来以上に引き上げなければ預金が株式、不動産や海外資産に大量に流れることが予想され、同様の問題が生36
  37. 37. International Bank の方針• 設立当初、International Bank のリスク管理指針において金利リスク•アペタイトはゼロと設定する(金利リスクをとることによりイールド•ギャップ分の利ざやを稼ぐことは全くしない)• International Bank は事業の初期段階においてはユニクロモデルによって預貸利ざやを得ることに集中し、日本国債への投資は収益を得るためのものではなく、コストを払って資金流動性を確保するためであると認識する• 日本国債への投資は短期債の購入、または財政への信認度合いに応じて中長期債に投資する場合でも金利リスクは全て変動金利とする(または定期預金の金利リスクとマッチさせる)• その他の貸出、証券化商品投資においても、金利リスクは変動金利にするか定期預金金利の金利リスクとマッチさせ、金利リスクは一切とらない37市場金利の急上昇が起こると、経済の混乱による貸倒の増加は避けられないが、金利上昇自体により損失をこうむることはないどころか市場金利の上昇に「100%」連動して預金金利を引き上げることも可能(貸出の金利リスクを変動金利にしているため)なため預金の価格競争力が劇的に向上し、International Bank の経営の自由度は大幅に増すと考えられる
  38. 38. 5.1. 日本国債の金利上昇リスクに対する認識5.2. モデル•バランスシート5.3. 主要各国の銀行経営環境5.4. 参考となる銀行のビジネスモデル5.5. 高金利円建商品の販売事例38
  39. 39. モデル•バランスシート(フェーズ1)39資産 負債日本国債円定期預金外貨預金証券化商品その他貸出企業貸出資本金15%, 0%, L-10 15%, L+05%, 50%, L+25010%, 25%, L+5070%, 10%, L+12084%, L+40*数値:”% of B/S”, “RWA”, “スプレッド(vs市場金利)”グローバル資金フローによる「構造的」な通貨スワップ価格の歪みにより、低コストで日本一金利の高い外貨預金が提供できる。(のに、それをやる日本の銀行なし)安い外貨預金でファイナンスすることにより、資金流動性確保のための日本国債保有によるコストを最小化初期段階では、参入の比較的容易なシンジケートローンを選好(残高を積むために無理な貸出を行うことを防ぐ)住宅ローン、リテール無担保ローンもナローバンクの段階やそれ以後の段階で残高を積めるか検討の予定その他貸出では、比較的リスクが高いが成長が見込める新興企業にも融資
  40. 40. モデル•バランスシート(フェーズ2)40資産 負債国債定期預金外貨預金証券化商品その他貸出資本金10%, 0%, L-205%, L+05%, 50%, L+30015%, 10%, L+12069%, L+40*数値:”% of B/S”, “RWA”, “スプレッド(vs市場金利)”リテール貸出35%, 25%, L+300地方債10%, 0%, L+0企業貸出25%, 25%, L+20025%, L+20普通預金ネット銀行モデル、支店展開モデルを採用する場合は普通預金も提供普通預金は、低コストで日本最高金利を提供できる。ただし、要求されるリスク管理の水準は高度化している「コア預金モデル」で矛盾を隠す銀行は普通預金の本質にあと10年は気がつかないと予想日本でも、地方債の金利が自由化されてリスクリターンプロファイルが適正化されれば積極的に投資することを予定
  41. 41. 5.1. 日本国債の金利上昇リスクに対する認識5.2. モデル•バランスシート5.3. 主要各国の銀行経営環境5.4. 参考となる銀行のビジネスモデル5.5. 高金利円建商品の販売事例41
  42. 42. イギリスの銀行経営環境イギリスの大手銀行は資金需要が強く、リーマンショック後は資金調達コストが先進国の中でも高止まりするという問題に直面↓資金調達コストの上昇を貸出金利に転嫁しているため、利ざやは2%程度とれており日本の銀行よりも基礎体力は高い。南欧諸国のユーロ圏離脱による混乱の可能性は懸念されるが、2012年第1四半期時点では、住宅ローンでみても(回収勘案後では)貸倒による損失は日本と同程度↓ただし、国内では貸出金利にコストを転嫁できるが海外ではできず、アメリカやオーストラリアなど資金需要が比較的強い競争力の低下と利ざやの縮小に直面↓金融危機後資産のリストラを徹底して続けており(RBSによるプロジェクトファイナンスユニットの三菱UFJへの売却、航空機ファイナンスユニットの三井住友銀への売却など)、調達ギャップ(顧客預金を上回り市場でファイナンスしなければならない貸出資産の量)は2008年の90兆円から2011年には25兆円に低下↓市場での調達のうち44%が担保付債券(ABS、カバードボンド)の発行によるで、資産を活用した調達を徹底(スライド44を参照)42ソース:Bank of England: Financial Stability Report、職員へのインタビュー
  43. 43. アメリカの銀行経営環境アメリカは資金需要が旺盛な国の典型だったが、近年の金融危機後のFRBの度重なる量的緩和により大手銀行の預金量は毎年10%を超える勢いで増加↓国全体の預貸率は110%程度から80%程度まで3年で下落(日本ではこの程度下落するのに10年かかった)↓預金の過剰な増加を避けるために大手銀行は預金金利を日本同様ゼロにし、余った預金はほとんどの銀行が日本の銀行と同様に米国債を保有することで運用↓この傾向が鮮明になると、比較的高めの金利を提示するネット銀行の新規参入の報道が増えた↓最近JPモルガンの余資運用部門がCDS取引により20億ドル程度の損失をだしたとして米銀の余資運用の手法が注目されたが、JPモルガンはイギリス、オランダの安全な証券化商品に積極的に投資することにより、余資部分でも1%程度の利ざやをとることに成功している↓アメリカでは預金側でも運用側でも、International Bank がフェーズ1でやろうとしていることを既に行っている銀行あり43ソース:FRB資金循環統計、Bloomberg、各行ディスクロージャー、FT
  44. 44. ヨーロッパのABS発行市場• ここ数年の発行額は年30〜40兆円程度• イギリス、オランダのRMBS発行額が最も多い44ソース:Deutsch Bank European Asset Backed Barometer格下げ内訳(2012)
  45. 45. オーストラリアの銀行経営環境作成中 ー 高金利預金の文化の浸透、近年の邦銀の低金利貸出攻勢を中心に45
  46. 46. ドイツの銀行経営環境作成中 ー 新設銀行の高金利預金市場動向を中心に46
  47. 47. 5.1. 日本国債の金利上昇リスクに対する認識5.2. モデル•バランスシート5.3. 主要各国の銀行経営環境5.4. 参考となる銀行のビジネスモデル5.5. 高金利円建商品の販売事例47
  48. 48. INGダイレクトとは• オランダの大手銀行であるINGグループが2000年にアメリカで事業を始めたネット銀行• 預金を集め、住宅ローンを貸すだけのシンプルなモデル• 現在はドイツ、カナダ、オーストラリア、イギリス、フランス、イタリア、スペインで事業を展開(米国事業は2011年にCapital Oneに売却)• 2012年3月末時点の預金量は22兆円、住宅ローンの貸出は14兆円、純利益額は675億円• 日本では銀行免許の取得に時間がかかり、金融危機後の2010年に開業前に撤退• 設立準備会社にはX億円の資本金が積まれて暫定的に運用されていた模様(市場の噂)ソース:ING Groupウェブサイト、Reuters48
  49. 49. サンタンデール銀行とは• スペインの大手銀行。スペイン国政府より信用格付が高い• 2012年第1四半期には、現在の金融危機にも関わらず1600億円の純利益を計上• ブラジルを中心とした南米で成長、アメリカ、イギリスを中心とした欧米で安定収益を得て、経済危機に陥っているスペイン、ポルトガルでは徹底的にリストラを行うとしている• この結果、2012年第1四半期のスペインの利益寄与度はたったの12%• リーマンショック後、所属国のスペインで貸出先の選別を行ってきたことから現在の混乱の中でもスペイン国内での貸倒は平均に比べて低い• 多くの銀行が所属国本部のバランスシートと海外支店のバランスシートを補完関係にしている(ハブ&スポークモデル)のに対し、各国支店ごとにバランスシートが完結する支店独立モデルを採用• 資本の有効活用のために、シェアでTop 5にはいれない国からは撤退するとしているソース:Grupo Santanderディスクロージャー 49
  50. 50. 5.1. 日本国債の金利上昇リスクに対する認識5.2. モデル•バランスシート5.3. 主要各国の銀行経営環境5.4. 参考となる銀行のビジネスモデル5.5. 高金利円建商品の販売事例50
  51. 51. 事例1:SBJ銀行の開業記念キャンペーン(2010年)• SBJ銀行は、総資産額23兆円程度の韓国の大手銀行(新韓銀行)の日本法人• 2009年7月に在日支店が現地法人化され、開業記念として円1年もの預金を1.4%で、5年ものを2%で提供するキャンペーンを行った(当時の他の高金利預金より0.6%程度高い水準だった)• 広告は主要紙に「銀行は、金利だ」、「(預金保険の対象)」のみのシンプルなものを掲載• 3ヶ月で800億円を集める計画が、実際には3ヶ月で2000億円以上集まる(預金の98%は日本人顧客によるもの)• 計画以上に集まった預金は当初投資先がなく、日銀当座預金(金利0.1%)に預けるか日本国債(金利0.X%)で運用された模様(逆ざや)• 新韓銀行本体は預貸率が100%より高い資金需要の強い銀行であり、現在は日本で集められた預金の6割弱は本国に回金されている模様ソース:SBJ銀行ディスクロージャー、マイナビニュース•インタビュー51
  52. 52. 事例2:大和ネクスト銀行の開業記念キャンペーン(2011年)• 大和ネクスト銀行は、大和証券グループ本社の子会社として2011年5月に設立される• 円普通預金を金利0.2%で、1年もの定期預金を0.4%で提供する開業キャンペーンを実施(定期預金は日本での最高金利ではなく、主要ネット銀行より0.1%ほど高い程度)• 中期的に預金量5兆円を目指し開業したが、キャンペーン中は支店に顧客の行列ができるほどの人気で開業後5ヶ月で預金量1兆円を突破• 証券投資への架け橋にするはずが、尐し金利が高い預金に顧客資金が殺到• 大和証券の支店を通じても預金が販売されるという他のネット銀行とは異なるビジネスモデルで、顧客の90%以上が60歳以上• 現在は他の主要ネット銀行と同じ預金金利水準を提示、預金の7割程度が日本国債に投資されているソース:大和ネクスト銀行ウェブサイト、職員へのインタビュー52
  53. 53. 事例3:円建個人向け社債(2011〜2012年)• 個人向け社債の残高は円建が5〜7兆円程度、外貨建が7兆円程度• 円建は大部分が海外の高格付の発行体の仕組債だが仕組のない円建社債も発行され、SBI、マネックスの国内の企業が1年ものを1%を超える水準で発行し、特にSBI債(1年もの1.8%など)は販売開始後数分で完売する人気ぶり• 2011年末から英銀RBSが2年もの、3年ものを1.5%前後で、5年ものを2%前後で、3ヶ月ほどで1000億円以上発行• 2012年初頭から英銀ロイズTSBが3年ものを1%〜1.5%、5年ものを1.5%〜2%で、4ヶ月ほどで700億円程度発行(ただし外貨建の発行も含む)。ブランドネームが社債投資家に知られてくると、販売後数時間で完売に• 地方の中小証券会社がロイズTSB債を販売した際、東京の顧客がロイズTSB債を購入するためにわざわざ口座を開設するなど、高金利商品への根強い人気が確認できたソース:EDINET、Bloomberg、日本銀行資金循環統計、個人向け社債紹介サイト53

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