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リバウンドをもたらさない減量介入プログラムの開発
- 1. The Japanese Society of Physical Fitness and Sport Medicine
NII-Electronic Library Service
The Japanese Sooiety of Physioal Fitness and Sport Medioine
768 【牛.「舌・健 康】
379.リバ ウ ン ドをもた らさない 減量介 入 プ ロ グラ ム の 開 380 .虚弱 高齢者 の 生活 機能改 善を 目的 と した セ ル フ ケア
発 : Sodegaura Weight Management Study プ ロ グラ ム の 開 発
○松尾 知明
1
、中 田 由夫
2
、大藏 倫博
2
、田 中 喜 代
次
2
(
1
筑波 大学大学 院博 士課 程 人 間 総 合科学研 究科 、
2
筑波
大学大学院人 間総 合科学研 究科)
【背景 】肥 満者数 が増 加 して い る本 邦 にお い て は ,リバ ウ
ン ドをもた ら さな い 減量指導法
.が 強 く求め られ て い る.千
葉県袖ケ 浦市で は ,平成16 年度 よ り筑波大 学 と 連 携 し,
“
成
果の 出る
”
,
“
リバ ウ ン ドを もた らさ ない
”
減量 介入 プ ロ グ
ラム の 開発 (Sodegaura Weigh し Management Study)に 着
手 して きた ,平 成18年度 まで に袖ケ浦市在住 の 成 人 女性185
名 が 参加 し,179 名 が 12 週 間 の 全 プ ロ グ ラ ム を完遂 した .
介 入前 の メ タボ リ ッ クシ ン ドロ ーム 〔MS )該当者 は 179名
中34名 (/9.0% ),MS 予 備 群 を含め る と92名 (51.4% )で
あ っ たが ,介入 後 は そ れぞ れ 5名 (2 .8%),27名 (15,1% )
に まで 顕 著 に 減少 す る成 果 を得 て きた .【目的】体 重 管理
の 知 識 レ ベ ル 向上 に重 点 を 置い た ユ2週間の 減量介入 プ ロ グ
ラ ム (食事改 善 指導+ 運 動指導)が ,2年後 の 体重 お よ び
MS 構 成 因子 に及 ぼ す 影 響 を検討 した ,【方法】減量 介 入
プロ
グ ラ ム は,筑波大 学の 研 究成 果 に基 づ い た減量 支援 シ
ス テ ム (SMART Diet System
圃
) をベ ース に ,カ ロ リー
計算 を簡便 にお こ な うた め の ス キ ル 向上 と体重 管理 の 知識
レ ベ ル 向上 に重点 をお き開 発 され た もの で あ る .本研究 の
対 象者 は ,平成 16 年度 に袖ケ 浦健康 づ くり支援 セ ン タ
ーに
お ける 減量教室 に参加 した 29名の うち ,2 年後測 定 に も参
加 し た 24名で あ っ た .そ の うち 教 室 後 も介 入 が 施 され た 1
名 を除外 し,分析対 象者 を23名 (年齢 : 54.8 ± 5.0歳 ,
BMI : 27.エ ± 1.8 kg /m2 ) と した .対 象 者 の 体 重 お よ び
MS に 関連す る 項 目 を介 人前 , 介入 後,2年後の 計 3回 測 定
した.ま た ,介入 前,介入 中 ,2年後 の 摂 取 エ
ネル ギ
ー量
を3 日 間の 食事調査 (秤量法) で ,身体 活動量 を加速度計
(Lifecorder)で 推 定 した .【結果】参加者 の 体重,腹囲,
内 臓 脂 肪 面 積 は 介 入前 ,介入 後 (介 入 前 との 差),2年後 (介
入 後 との 差 )に お い て ,体 重 : 63.9 ± 6 .lkg ,55.6 ±
4 .7kg (
−8.4 ± 2 .7 kg), 57.〇 ニヒ 6.1 kg (
一ト 1.4 ±
2,5kg ),腹 囲 : 93.2 ± 5.O cn1 ,84.9 ± 5.3 cm (
−8 .4
± 3.8cm ),87.7 ± 5 .9 cm (+ 2 .9 ± 4.O cln ),内臓
脂 肪 面 積 : 103 .0 ± 32.5cln2 ,62.8 ± 24.7 cm2 〔
−40 .2
± 21 .3cm2 ),67.1 ± 36.O cm2 (十 4,3 ± 24.3 cm2 )
と変化 した .一方 ,血 圧 お よ び 中性脂肪 は,介入 に よ り有
意 に 減少 したが ,2年後 は有意 に増 加 し,介 入前 の 値 に戻 っ
た ,HDLC は 介入 後,2年後 と もに有 意 に 増 加 した ..[lr[.糖
は 介入に よ り有意 に減少 し,
2年後 も介入後 の 値 を維持 した.
介 入 前 ,介人 巾,2年後 の 総 摂取 エ
ネル ギ
ー量 は ,2004 ±
398kcal /d,1219 ± 128 kcalfd,
1568 ± 300 kca [/d と
変化 した .一方,身体活動量 は,介 人前 よ り介入 中が,介
入 中 よ り2年後が 有意 に 大 きか っ た .MS (MS 予備群)該
当者 は介入 前,介入後 ,2年後 それ ぞれ に お い て ,6名 (8名),
0名 (2名 ),2名 (2名)で あ っ た.【結論】体重 管理 の 知識
レ ベ
ル 向上 に重 点 を置 い た減量介入 プ ロ グ ラ ム は ,MS の
改善 に 有効 で あ り,介 入 後 の リ バ ウ ン ド予 防,MS 予 防 に
効果 的 に は た ら くこ と が示 され た. 一方 で ,体重,内臓脂
肪量,腹 囲の リバ ウ ン ドが抑 え られ て も,面圧 お よ び 中性
脂肪 は , 介入 前の 状態 に 戻 る 可 能 性 が 示 唆 され た .
Kev “「
ord
メ タ ボ リ ッ ク シ ン ドロ ーム 減量 プ ロ グ ラ ム リ バ ウ ン ド
○神 野 宏司
1
、古川 覚
1
、浅井 英典
2
(
1
東洋大 学 ラ イ フ デ ザ イ ン 学部 健 康 ス ポ ーッ 学 科、
2
愛媛 大 学 教 育学部 保健体 育 〉
【背景 】現在,市町村 にお い て は 介護予防
・生 きが い 活動
支 援 事業 が実施 され ,予防型 シ ス テ ム へ の 転換 が挙 げ られ
て い る ,厚生 労働省で は 「
高齢者筋力向上 トレ ーニ ン グ事
業」 が 新 た に 追 加 され ,高齢 者 の 転 倒 骨折 の 防止 お よび運
動機能 の 低下 防 【Eを目的 と した トレ
ーニ ン グ マ シ ン に よる
個別 プロ
グ ラ ム を作成 して , 3 ヵ 月間実施 する こ とを内容
と して い る .しか しこ の 事業に は ,管理 ・運営費が 高額 で
ある こ と,機器 を設畳 した 施設に 高齢者 自身が直接 出 向か
なければ ならない などの 課題 も挙 げ られ さ らなる検刮が 求
め ら れて い る .我 々 は先 に高価 な機 器 を必要 と しな い 温 泉
で の リ ラ ク ゼ ーシ ョ ン お よび セ ル フ ケ ア 手法 か ら 構成 した
プ ロ グ ラ ム の 効果 を検 証 した (神野 ら :体 力研究 103号,
2005)が ,温 泉 の 利 用 は 交通 手段 に 課題が あ りよ り実効性
の あ る プ ロ グ ラ ム が 必 要 と考 え られ る .【凵的】本研 究 は
在宅 要 介護 認 定高齢 者 を対象 に セ ル フ マ ッ サ ージ を 中心 と
した 自宅 で 実施 可 能 な セ ル フ ケ ア プ ロ グ ラ ム に よ る体 調管
理 法の 習 得が 生 活機 能に有効 で あ る か を検討 した.【方法】
対 象者は い
ずれ も要 支援 な い し 要 介護 度 1 か ら 2 の 要 介護
認定 を受けて い る 地域 に 在宅す る 高齢者で あ っ た .教 室参
加群 は 男性31名 (平均年 齢76.6± 7.4 歳)、女性32名 (平 均
年齢 74.6 ± 7 .9歳)、非参加 群 は男性24名 (平均 年齢73 .エ±
6,9歳)、女性 28名 (平均 年齢 78.1±7 .1歳 )の 合計 Il5名で
あっ た 。こ の うち教室終 了時の 測 定 ・調査 を完 遂 した教室
参加群男性24名 (平均年齢76.2 ± 7,9歳)、女性 17名 (平 均
年齢75.5± 6 .7歳)、非参加群の 男性 19名 (平均年齢73.3±
7 .5歳 〉、女 性 21名 (平均 年齢77,9 ± 5.4歳) の 合計 81名 を
効果 評 価 の 対 象者 と した.週 に 2 回 ,3 ヶ 月間の 健康教室
方式 に よる介入 を行 い 非参加 者 群 との 問 で 比 較検討 した.
測 定 ・調査項 目 は 生活体力 ,握力,抑 うつ 度 (GDSI5 ),
老研式活動能力指標 と し, 群 内の 前後比 較 に は対 応 の あ る
t一検 定,群間の 比較 に は 共分散分析 を用 い 5 % 水準 で 有 意
差 を検 定 した ,【結 果】教室参加群 は 非参加群 と比 較 し て ,
教 室 参 加 に よ り握 力 (P く0 .05),老研 式活動 能力指標 (総
合得 点 : P 〈O .05 , 社 会的役 割 ; P <0 .Ol>,お よび 抑
うっ
度 (P 〈0 .05) に 有意な改善が 認め られ た.生 活 体 力
は 各項 目い ずれ も有 意 な改善 は認 め られ なか っ た,しか し
なが ら教室参加群 に お い て 測定不能で あっ た者の 数が 起居
能力で 3 名,お よび 身辺 作業能力測定 で 4 名減少 し身体機
能 の 改 善 が 伺 わ れ た .【結 論 】我 々 の 考 案 した セ ル フ ケ ア
プ ロ グ ラム に よ る体 調 管 理 法 の 習 得 が 虚 弱 高 齢 者 の 生 活機
能の 改 善に 有 効で ある 可能性が 示唆 され た .【謝辞 】本研
究は2006年度東洋 大学特別研究の 助成 を得て 実施 した .記
して こ こ に謝 意 を表 し ます ,
Kev Word
虚弱 高齢者 生 活 機 能 セ ル フ ケ ア プ ロ グ ラ ム
N 工 工
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