2. US Nuclear Weapons Based in Okinawa沖縄配備の米核兵器
御存じの方が多いと思いますが、米国が大量の核兵器をアジアに配備していたこ
とがありました。
とりわけ、日本の沖縄には、戦後、米国の占領下で、様々な核兵器が置かれてい
ました。米国は、学者が「低威力」、「戦場用」あるいは「戦術」核兵器と呼ぶ核兵器
――つまり、ここに描かれている沖縄に配備されていた兵器システムのようなもの
――を状況によっては使う計画を持っていました。太平洋で戦争が起きた場合のこ
とです。
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3. Okinawa-Based US Nuclear Weapons to Taiwan (1954-55)沖縄配備の米核兵器台湾に(1954-55年)
そのような状況の一つが、中国との通常兵器による戦争です。
1950年代の二つの群島危機(台湾海峡危機)において、米国は、戦場に核兵器を
送りました。中華民国の所有する群島に対する中華人民共和国政府による砲撃を
やめさせるためにはその使用も辞さないという態度でした。
米国の専門家の一部は――とりわけ、中国の指導者が通常兵器戦争を開始する
のを抑止するには、米国による信憑性のある核兵器使用の脅しが必要だと論じる
人々は――こう主張します。すなわち、これらの危機の歴史は、過去においてこの
ような核使用の威嚇が機能したし、将来も機能することを示しているというのです。
しかし、歴史が、実際にこのような結論の根拠になるかどうかは定かではありませ
ん。
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5. Eliminated entire world-wide inventory
of ground based nuclear weapons.
Removed all sea-based nuclear
weapons from submarines and surface
vessels.
Took US strategic bombers off high alert
1991年の米国の一方的な核撤退、
ソ連、急速な削減で対応
世界中の地上配備型核兵器を全て廃棄し
た
全ての海洋配備核兵器を潜水艦及び水上
艦艇から撤去した
米国の戦略爆撃機を高度な警戒態勢から
外した
ブッシュのイニシアティブは、ゴルバチョフによる数年前の提案を取り入
れたもの。相互に相俟って生まれた効果により、「真の核軍縮が目にも
とまらぬ速度で進んだ」
さにこのようなリスクのために、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領は――冷戦終焉が
もたらした機会を使って――一群の一方的な核軍縮イニシアチブを発表しました。
その結果、アジアから米国の戦術核が全て撤去されることになりました。
当時、4軍のトップたちや、ポール・ウォルフォウィッツ政策担当国防副長官、チェ
イニー国防長官は全てこの考えに反対しました。彼らは、これらの兵器の前方配
備が拡大抑止にとって、そして、同盟国を安心させるために必要だと考えたのです。
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15. President Trump and the Return
of US Nuclear Weapons to Asia
ここで、今日の発表の第二部のテーマとなります。トランプ大統領がアジアにおけ
る米国の核兵器の再配備を承認しそうであるだけでなく、それを可能にするため
の現存する準備作業を加速しそうだと
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37. The Man and the Mythその男と神話
もっと大事なことがあります。それは、中国の国家主席がトランプの性格や知性に
ついて評価する素晴らしい機会を得たということです。
トランプが尊敬される人物となるきっかけとなった本を実際に書いた人によると、中
国の国家主席は、すぐにわかるだろうというのです。この本で描かれている男は神
話であるということ、自分の前に座っている男は、感銘を与える、称賛に値する、
感じがいいなんて言うにはほど遠いということを。
私は異文化教育者として、考えることがもう一つあります。このような状況での長
時間の明確な御膳立てのない個人的接触では、偏見が露呈しがちだということで
す。非常に用心深い話し手の場合もそうです。ましてや、トランプ氏に見られるよう
な自由奔放な考えが噴出してくる場合には。
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