JAWS DAYS 2021 プレイベント時の発表資料

1. AppSync導入のすすめ
Hiroya Akita | 2021/03/14(PreEvent)

2. 自己紹介
株式会社KYOSO(関西のIT会社勤務)
エッジからクラウド、フロントエンドまで幅広く
業務で扱い、最近は画像認識も扱い始める
推し言語はPythonとTypeScript
推しVTuberは桐生ココ🐉
推しゲームはDead by Daylight

3. 本発表の対象者
● これまでAPI Gatewayを使っており、AppSyncが少し気になっている方
● GraphQLが気になっている方
注意事項：
● ある程度RESTful APIの知識があること前提で話を進めます
● あくまで個人的な見解なのでよろしくお願いします

4. 本発表のゴール
● AppSyncを使うとどのような課題が解決出来るか、どんなメリットが
あるのかが分かる
● AppSync使ってみたいな、と思えるようになる

5. 上司「DBに格納されたらすぐ、画面にデータを表示されたいのだけれど」
Aさん「ポーリングだと厳しいですか？」
上司「チャットアプリだからねー」
Aさん「・・・・・」
上司「最近GraphQLってよく聞くけど、どうなの？
開発速度が上がるって聞いたんだけど」
Aさん「確かによく聞きますね」
上司「とりあえず、調べて見てくれない？」
Aさん「・・・・・」
上司「Swagger定義、これ最新になってる？ API呼び出しても定義通りのデータ
が返ってきてないのだけれど」
Aさん「すみません。Swagger定義更新忘れてました」
上司「今後このようなことが起きない様な仕組みを考えてくれない？」
Aさん「・・・・・」

6. アジェンダ
● AppSync基礎知識
● AppSyncの特徴、メリット
● AppSyncのデメリット
● AppSync利用時の注意事項

7. 基礎知識
GraphQL には次の 3 つのトップレベルオペレーションが存在する
● クエリ: 読み取り専用の取得
● ミューテーション: 書き込んで、その後に取得
● サブスクリプション: データを受け取るための、存続期間の長い接続

8. Amazon DynamoDB
AWS AppSync
AWS Lambda
Amazon Elasticsearch
Service
Other AWS Service

9. AppSyncの特徴
https://aws.amazon.com/jp/appsync/product-details/

10. AppSyncの特徴
● GraphQLのメリットを享受できる
● AppSyncからデータ配信ができる(サブスクリプション)
● キャッシュ機能が簡単に使える

11. AppSyncを使うメリット
GraphQLのメリットを享受できる
● 必要なものだけを取得できる
● 複数の情報を一つのリクエストで取得できる
● 何ができるのかは型を見れば分かる

12. AppSyncを使うメリット-GraphQLのメリットを享受できる
必要なものだけを取得できる
例えば、ユーザ情報取得APIをデフォルトで呼び出すと以下の情報が取得できるとする
「ID」「名前」「年齢」「性別」「コメント」
IDと名前だけが必要でそのデータだけを返したい場合、API Gateway+Lambdaの構成
の場合はLambda側に必要なロジックを書く必要がある
GraphQLの場合は、ロジックを書く必要がなく必要なデータを
取得できる

13. Amazon
API Gateway
AWS Lambda Amazon
DynamoDB
ユーザ情報の中の「 ID」と
「名前」だけほしいのだけれど
Lambdaでデータの
フィルタ処理頑張るぜー
・・・
従来の構成(API Gateway + Lambda)の場合：

14. Amazon
DynamoDB
ユーザ情報の中の「 ID」と
「名前」だけほしいのだけれど
AppSyncがフィルタ処理
自動でやってくれるから楽
だー
AppSyncの場合：
AWS AppSync

15. AppSyncを使うメリット-GraphQLのメリットを享受できる
複数の情報を一つのリクエストで取得できる
ユーザの情報を取得する場合は、ユーザ情報取得APIを呼び、記事の情報が必要な場
合は記事情報取得APIを呼ぶ、というのが従来の構成
この場合、同期的にAPI呼び出しを実行するとデータ取得が完了するまでに時間がか
かるし、並列で呼ぶとロジックが複雑になる
GraphQLの場合、一つのリクエストに「ユーザと記事の情報くれない？」
という内容で送ることで両方のデータを1つのリクエストで取得可能

16. Amazon
API Gateway
AWS Lambda Amazon
DynamoDB
ユーザと記事の情報がほしいの
だけれど
ユーザの情報ちょうだい
記事の情報ちょうだい
従来の構成(API Gateway + Lambda)の場合：
Amazon
API Gateway
AWS Lambda Amazon
DynamoDB

17. Amazon
DynamoDB
ユーザと記事の情報がほしいの
だけれど
ユーザと、記事の情報
ちょうだい
AppSyncの場合：
Amazon
DynamoDB
AWS AppSync
並列でユーザと記事の情報を
取得してくっつけて返してくれる
から楽だー
ユーザ情報取得
記事情報取得

18. AppSyncを使うメリット-GraphQLのメリットを享受できる
何ができるのかは型を見れば分かる
APIを呼ぶ場合、そのAPI呼ぶとどのような情報が返ってくるのか、
どのような引数でAPIを呼ぶ必要があるのか、をOpenAPI等の仕様で書いておく
必要がある
ただし、API側の実装を修正し、OpenAPI側の更新がされておらず、乖離が起きているこ
とは容易に考えられる
GraphQLの場合は、スキーマ定義がOpenAPIの仕様書の様な役割を果たし、
スキーマ定義に沿ってデータのやり取りを行うのでスキーマ定義を見ればAPIの使い方
が分かる

19. ユーザと記事を作ることができる
ユーザを作る際に必要な引数は
4つ

20. AppSyncを使うメリット-AppSyncからデータ配信ができる-
● AppSyncのサブスクリプションの機能を使うことで、リアルタイム
データ配信ができる
● 技術的にはWebSocketを利用している
● ポーリングだと厳しいユースケースにおいて重宝する

21. AppSyncを使うメリット-そのほか-
● マネージドサービスなので気軽に使える
○ 従量課金、ただしキャッシュ機能は別
● APIキー、Cognito、IAM認証と連携して呼び出しの制限をかけることが
できる
● ドキュメントが充実して分かりやすい
● VTLにより後続の処理が簡単に書ける

22. Amazon DynamoDB
AWS AppSync
AWS Lambda
Amazon Elasticsearch
Service
Other AWS Service
再掲

23. AppSyncを使うメリット-そのほか-
VTLにより後続の処理が簡単に書ける
DynamoDBからのデータ取得はリゾルバー内でApache Velocity Template
Language(VTL)を用いて記述可能

24. AppSyncのデメリット
● 学習コストが高い
○ 正確にはGraphQLの学習コストが高い
● RESTful APIほど普及していない
○ パブリックAPIでGraphQLのエンドポイントが公開されているのはほとんどない
○ Githubくらい？？？
● VTLでコードを書いた場合のテストコードが書けない
○ VTLを使うことで開発速度は向上するが、その代わりにテストコードを
書けないという致命的な欠点が、、、ががが、、、

25. AppSyncのデメリット
学習コストが高い
JSON？？ではない？？
ユーザ情報と記事の情報がほしい、と
いう内容のリクエスト

26. AppSyncを使う場合の注意点
● GraphQL リクエストの最大実行時間
○ 30秒、API Gatewayの最大実行時間と同じ
● マッピングテンプレートでの #foreach...#end ループ内の最大反復回数
○ 1000回
● APIキーの有効期限が最大1年
● Webソケットはソケット接続が切れる前提で設計する必要がある
○ ソケットの切断の検知まで約 1分程度かかることがある

27. AppSyncを使う場合の注意点
● 構築する場合のベストプラクティスがまだ定まっていない気がする
○ serverless framework
■ フロントエンドのコード (TypeScript)を出力できない？
○ Amplify CLI
■ フロントエンドのコード内に作成する形になり、
個人的にはバックエンドリポジトリに作りたい場合もある
○ AWS CDK
■ 高レベルAPIはまだステーブルではない
■ フロントエンドのコード (TypeScript)を出力できない

28. 上司「DBに格納されたらすぐ、画面にデータを表示されたいのだけれど」
Aさん「ポーリングだと厳しいですか？」
上司「チャットアプリだからねー」
Aさん「・・・・・」
上司「最近GraphQLってよく聞くけど、どうなの？
開発速度が上がるって聞いたんだけど」
Aさん「確かによく聞きますね」
上司「とりあえず、調べて見てくれない？」
Aさん「・・・・・」
上司「Swagger定義、これ最新になってる？ API呼び出しても定義通りのデータ
が返ってきてないのだけれど」
Aさん「すみません。Swagger定義更新忘れてました」
上司「今後このようなことが起きない様な仕組みを考えてくれない？」
Aさん「・・・・・」
再掲

29. ご清聴ありがとうございました
(^_-)-☆