大学の広報戦略

1. データ分析と公開から始める
大学広報と学生募集
聖学院大学大学・広報部部長
山下研一

2. 聖学院大学
• 埼玉県上尾市
• 1988年に設立
• 3学部7学科3研究科2800名（一学年600名）

3. アポロ13号の帰還

4. 勝ちに行く戦略
・旗頭をしっかり立てる （NASAと飛行船）
・展望を示す 自由帰還軌道 →海図
・市場の中での自学の位置を知る →コンパス
・常に刻々変わる状況を読む →風見鶏

5. 船頭多くして船山登る
・全員のベクトルを揃える
・印象でなくデータで語る
学内データを集める→正しく読む
アンケートを取る
・展望を示す
・有言実行型のイベント実施→信頼を得る「ほらね！」
「大丈夫」
必ず目標を示す PDCAサイクル
反省

6. 日本の大学の構造
偏差値のピラミッド
1986-92年ゴールデンセブン期
の新増設。臨時定員増

8. 淘汰のシナリオⅠ

9. 淘汰のシナリオⅡ

10. 小さな大学・短大の時代
意外とやれる！→実例が出始めた。
小さいから動ける
共愛学園前橋国際大学・松本大学・嘉悦大学・日本映画大学
恐竜と哺乳類
教育不全
以前からあったがリーマンショックで露わになった
地域の文化の継承

11. 選抜からマッチングへ
大学が選抜する → 受験生に選んでもらう
選んでもらうには「大学の顔立ち」をはっ
きりさせる
個性化（強み）と情報公開を徹底する

12. 教育で忘れられた層の発見

13. ターゲティング・射程
• 幅広い学力層の存在
– 多様な学習歴 学習指導要領/多様な履修ス
タイル
– いじめ/学校への不適応 「それでも大学だけ
は行きたい」
– 家庭問題
– 経済格差問題
• 均質な社会から多様な社会へ
• 教育の得意分野を見定める ターゲティング

14. 入試改革・教育改革
意識改革
ベクトルを揃える 船の進む方向を定める
危機感が先行すると「船頭多くして船、山登る」やがてパ
ニックに陥る
印象で語らず、数字で語る 裏付け
データを収集し、分析する 鏡で自学の姿を見る
アンケート調査
有言実行
結果を示しながら目標を立てて勝ちに行く
仮説と検証、またはPDCAサイクルを回せ！

15. 広報展開
面倒見のいい大学。入って伸びる大学。

16. 情報公開
• よく見せるのではなく、ありのままを見せる
• データブックの発行 2000年から継続している。
• 経年でデータを追うと改革の後を確認できるととも
に、問題点も発見できる。
• データを読む力が養われる
• ネットでは速報性を重視して公開（出願状況など）
• ソーシャルメディアを通じた公開

17. メッセージの発信
・教育理念
・顔立ち
・強さ

18. ネットをフルに活用した広報戦略
• 広告宣伝ではなく広報
• 広報とはGoodNewsを伝えること
• 大学はコンテンツにあふれている！
– 息をするように記事を書き、建築家のようにコンテンツを
組み立て、ライブラリアンのように情報をアーカイブし、コ
ーディネーターのように人と組織をつなぐ
– 新しい大学広報パーソンのイメージ 「広報魂」

19. ソーシャルの力
• 学校広報ソーシャルメディア活用勉強会（通称GKB
４８）の奇跡
– アライアンス
– 貢献
– 協同で問題解決 ガイドラインの作り方、学内での説得方法、講演依頼等々。
– Facebookの非公開グループ
• https://www.facebook.com/blackcoffee21
• あるいは「山下研一」に友だち申請していただくと招待いたしま
す。グループで自己紹介をしていただくと手続き完了です。

20. 最後に少し大胆に、この先にあるもの
• ロングテール現象を発見し、フリーの動きを読み解
いた元ワイヤード編集長のクリス・アンダーセンが
次に来るものとしてあげている動きが「メーカーズム
ーブメント」です。
• 「デジタルはフリーになりたがる」
• フリーのツールを手にしたユーザーが次に向かうの
が「創る」ということです。
• 大学でいえば、TED、学生ポートフォリオ、スタジオ
ということになるでしょう。

21. ご清聴ありがとうございました。