2016年10/05開催の35時間ぶっ続け数学イベント「mathpower」内の企画「ロマンティック数学ナイト」で数学の自由さについて発表した内容です。

1. 数学が自由すぎて
地球がヤバい
鯵坂もっちょ

2. ・twitter:@motcho_tw
・ブログ「アジマティクス」
・わかりやすい文章がかけます
こういう者です

3. 本日お伝えしたいこと

4. 本日お伝えしたいこと
数学は自由で
創造的な学問である！

5. 本日お伝えしたいこと
数学は自由で
創造的な学問である！
数学というと、「決まりきった」
「四角四面の」「融通がきかない」
みたいなイメージかもしれないけど
そうではない！

6. Te Essence of Matematcs Lies
in Its Freedom.
数学の本質は
その自由さにある。
ゲオルグ・カントール(1845 - 1918)

7. 9.80665

8. 9.80665
Q:これは何でしょう？

9. 9.80665
Q:これは何でしょう？
A:地球の重力加速度

10. 重力加速度とは？
大まかに言って、
「星ごとの重力の強さ」のこと
「月の重力は地球の1/6」とかいう
やつはこれ
ジェットコースターとかの「G」もこれ

11. こんなふうに使います
体重72kg重の人が受ける力
→72×9.80665=706.0788N
物体を落として５秒後の落下距離
→1/2×9.80665×5^2=122.583125m

12. こんなふうに使います
体重72kg重の人が受ける力
→72×9.80665=706.0788N
物体を落として５秒後の落下距離
→1/2×9.80665×5^2=122.583125m
計算が面倒！

13. 9.80665

14. 10に近い

15. 10だったら
いいのに

16. 10に
しちゃおう

17. 本日は地球の重力加速度を
10にします。

18. 本日は地球の重力加速度を
10にします。
（実際の計算では「10としてもよい。」
みたいなことがあるけど、
今日は本当に10にする方法を考える）

21. どのくらいの重さか気になる！

22. そもそも重力加速度(g)
とはどういう仕組みなのか

23. 万有引力定数
(6.67408×10^-11)
天体の質量
天体の半径
※球対称な天体に限る
※自転の影響（遠心力）は考慮しない
※緯度は気にしない
※標高も気にしない
そもそも重力加速度(g)
とはどういう仕組みなのか

24. 地球の場合
万有引力定数
(6.67408×10^-11)
5.9736×10^24kg
6.371×10^6
※球対称な天体に限る
※自転の影響（遠心力）は考慮しない
※緯度は気にしない
※標高も気にしない

25. 今回の話

26. 今回の話
gを10にしたい

27. 今回の話
gを10にしたい
今回の話
定数
変えない

28. 今回の話
決まっているところを代入した

29. 今回の話
決まっているところを代入した
あとは方程式を解くだけ！

30. 解いた

31. これが重力加速度10のときの地球
質量なので、埋め込むものの質量を
知るにはこれから今の地球質量を引く
解いた

32. 重力加速度10の地球
現在の地球

33. 重力加速度10の地球
現在の地球
kg

34. 実感がわかない

35. Wikipedia:「質量の比較」

36. Wikipedia:「質量の比較」

37. Wikipedia:「質量の比較」

38. タイタン

39. 地球との比較

40. 地球との比較
「ちょっと重たい」
どころではなかった

41. 実際に埋め込んでいきます

53. 重力加速度10の
地球
完 成

54. 重力加速度10の
地球
完 成
計算が楽になった！

55. 「数学は自由」って話
どこいったん？

56. 「数学の正しさ」は論理によって
決まっている

57. 「数学の正しさ」は論理によって
決まっている
(ほかの学問だとこうはいかない)
(→実験、観察、あるいは権威
そもそも唯一つの「正しさ」が
存在しない)

58. 「数学の正しさ」は論理によって
決まっている
(ほかの学問だとこうはいかない)
(→実験、観察、あるいは権威
そもそも唯一つの「正しさ」が
存在しない)
「ここをこうするとどうなるか」
がはっきり決まっている

59. 「数学の正しさ」は論理によって
決まっている
(ほかの学問だとこうはいかない)
(→実験、観察、あるいは権威
そもそも唯一つの「正しさ」が
存在しない)
「ここをこうするとどうなるか」
がはっきり決まっている
「ここをこうするとどうなるんだろう」
という創造性をいくらでも受け入れて
くれる

60. 「数学の正しさ」は論理によって
決まっている
(ほかの学問だとこうはいかない)
(→実験、観察、あるいは権威
そもそも唯一つの「正しさ」が
存在しない)
「ここをこうするとどうなるか」
がはっきり決まっている
「ここをこうするとどうんだろう」
という創造性をいくらでも受け入れて
くれる
数学は
「決まりきった」
学問であるからこそ
自由で創造的

61. さっきの(重力加速度の)話
(対象は物理だけどやってることは
方程式を解いてるだけなので数学)
「半径を保ったまま重力加速度を
10にするとどうなるか」
がはっきり決まっている
「半径を保ったまま重力加速度を
10にするとどうなるんだろう」
という創造性を受け入れてくれる

62. この「自由さ」と
「創造力に対する包容力」
こそが
数学の力
ではないか

63. みなさんにもいろいろ創造してほしい

64. みなさんにもいろいろ創造してほしい
いきなり「創造的な学問」とか
言われてもなに創造していいか
わからない

65. みなさんにもいろいろ創造してほしい
いきなり「創造的な学問」とか
言われてもなに創造していいか
わからない
→ぼくもいろいろやってみたい！
という人のための指針

66. Wikipedia:物理定数の一覧

67. Wikipedia:物理定数の一覧
いじってあそぼう！

68. ・どこをいじれるのか
・そこをいじるとどうなるのか
・ちょっと余談
物理定数が覚えやすくなる

69. そもそもこの話は「計算が面倒」
というところから始まっていた

70. 数学界最大の計算が面倒なやつ

71. πが3.14...でなくても数学は成り立つ
πが3.14...でない世界の姿とは...？

72. πが3.14...でなくても数学は成り立つ
πが3.14...でない世界の姿とは...？
ワクワクしてきた！