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「食の安全と安心」―正しい情報で賢い生活者になろう―
- 16. From Farm To Fork
• 食品安全は,誰が守るのか?
• 製造・加工業者のみの責任か?
• 食品安全は,農場から食卓までのフード
チェーン全ての段階で対応せねばならな
いものである.
• 流通・小売段階
• 消費者の段階(店舗で購入後の,家庭内
での取り扱い,食事まで)
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- 18. 食品安全基本法の考え方
1. フードチェーン全体における安全性の確保
From Farm To Fork
製造・加工工程だけではなく,第一次生産から流通
も含む安全性確保
2. 食品の安全には,「絶対」はなく,リスクの存
在を前提としつつ科学的知見に基づいてこれを
制御する
– リスク分析による科学的評価
– ゼロリスクを求めない
平成15年5月23日制定,法律第48号
食品安全法令研究会編集「概説 食品安全基本法」,p2,ぎょうせい,H16.01
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- 19. 安全 と
危険
• 食塩 NaCl
– 人の生活にはなくてはならないもの
– 一日摂取量 13g
– LD50 =3.75±0.43 g/kg in
rats
• 味の素 Monosodium Glutamate
– 昆布味の調味料として多用されている
– 平均一日摂取量 約1.5g
– LD50 = 16.6g/kg in rats
口投与
• どちらが安全 ?
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経
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- 31. 汚染米転売事件と安全性
• メタミドホス:
基準量 0.01ppm, 検出量0.06ppm
<基準の6倍の汚染!>
ADI 0.0006mg /kg体重/日
<70年間毎日食べても安全な量>
体重50kgの成人,1日の上限は,0.03mg
(0.0006mg×50)
毎日 0.5kg (0.03mg÷0.06mg) の精米に該当
よって,安全であり,リスクはないと判断すべき
正しい情報の新聞記事も書き方により不安を増長させ
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る!
- 32. メタミドホスの急性每性
• ARfDは0.003 mg/kg体重/日
• 体重50kgの人では一日に0.15mgが上限
• 「残留基準値の6倍」である0.06ppmの濃
度で汚染米を食べるのであれば,
• 1日に,2.5kg=約1升7合 食べなければこ
の値に達しない
• よって,普通に食べる限り,食べても安
全!
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- 40. 食育の必要性
• 食料消費構造の変化
– 栄養バランスの崩れ(脂質の増加)
– 食料消費をめぐる社会情勢の変化(単独世帯の
増加,女性就労率の増加)
– 食の外食化・簡便化(外食・中食の増加)
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食習慣の乱れ(朝食欠食率の増加)
食生活と健康(肥満者,低体重者の増加)
食べ残し・食品の廃棄
食に関する関心の高まりと知識不足
農水省:我が国の食生活の現状と食育の推進について(H18,2006)
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- 43. 生肉による食中每
• 2011
ユッケによる食中每事件,
– 患者 181名, 死亡
5名
• 生肉の危険性
牛肉: O157、サルモネラ菌などの食中每
馬肉: 寄生虫(ザルコシスティス)
豚肉: サルモネラ菌
鶏肉: キャンピロバクタ-による食中每
獣肉(イノシシ,鹿): E-型肝炎
カキ: ノロウイルス
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