2019n cov.ver2
- 3. 風邪の原因ウイルスごとの各症状の頻度(%)
ウイルスの種類 咽頭痛 咳 鼻汁 鼻閉 熱 倦怠感 結膜炎
アデノウイルス 95 80 70 70 60 15
コクサッキーウイルス
65 60 75 35 30 30
RSウイルス
90 65 80 95 20 65
エコーウイルス
60 50 99 90 10 45
ライノウイルス
55 45 90 90 15 40 10
コロナウイルス
55 50 90 90 15 40 10
パラインフルエンザ
ウイルス
75 50 65 65 30 70 5
岸田直樹:誰も教えてくれなかった「風邪」の診かた第2版より改変
- 8. どのくらい感染力があるか?
基本再生産数(R0) 致死率
麻疹 12-18 0.1-0.2%
風疹 6-7 3-6%(途上国)
季節性インフルエンザ 1-2 <0.1%
SARS 3 9-16%
MERS <1 30-40%
2019-nCoV 2.68(2.47-2.86)* 約3%
*Lancet. January 31, 2020 DOI:https://doi.org/10.1016/S0140-6736(20)30260-9
基本再生産数は今後の報告により変わる可能性あり
季節性インフルエンザよりやや感染力が強い推計である
- 10. どんな症状がでるか?
患者数(n=99)
発熱 82(83%)
咳 81(82%)
息切れ 31(31%)
筋肉痛 11(11%)
昏迷 9(9%)
頭痛 8(8%)
咽頭痛 5(5%)
鼻漏 4(4%)
胸痛 2(2%)
下痢 2(2%)
嘔気・嘔吐 1(1%)
今わかっている特徴として
主症状は発熱と咳
鼻汁、咽頭痛などの上気道症状は目立たない
SARS、MERSでは25%程見られた下痢も少ない
Lancet. January 29, 2020 https://doi.org/10.1016/S0140-6736(20)30211-7
両肺の肺炎を74名75%に認めた
- 11. 画像所見は?
CT所見 頻度
擦りガラス影 86%
浸潤影 29%
メロンの皮様 19%
線状 14%
両肺に分布 76%
末梢に分布 33%
Radiology. Feb 4 2020
https://doi.org/10.1148/radiol.2020200241 より作成
FIg1. 擦りガラス影 FIg2. 浸潤影
FIg3. メロンの皮様
Fig1.3. http://www.pap-guide.jp/about/case.html 2020/2/6アクセス
Fig2. https://radiopaedia.org/cases/pulmonary-consolidation-with-airbronchograms 2020/2/6アクセス
- 13. ただし・・・
発症しなかった10歳男児の胸部CT
→画像上陰影を認めている
Lancet. January 24, 2020 https://doi.org/10.1016/S0140-6736(20)30154-9
12/31以前
(n=47)
1/1-1/11
(n=248)
1/12-1/22
(n=130)
年齢中央値(範囲) 56(26-82)歳 60(21-89)歳 61(15-89)歳
15歳未満 0/47(0%) 0/248(0%) 0/130(0%)
15-44歳 12/47(26%) 39/248(16%) 33/130(25%)
45-64歳 24/47(51%) 106/248(43%) 49/130(38%)
65歳以上 11/47(23%) 103/248(42%) 48/130(37%)
15歳未満の発症報告は無い
- 16. 感染経路と感染対策
• 接触感染と飛沫感染
– 一部空気感染も
• 感染対策
・手指衛生(消毒用アルコールも有効)
・手指衛生をしていない手で自身の眼、鼻、口に触らない
・疑い患者は個室で対応する
・咳エチケットを有症状者に徹底させる
・対応する職員はサージカルマスクを着用する
(サージカルマスクは飛沫を防ぐ目的であり、患者対応時の装着は許容される。
ただし、患者は咳エチケットを実施することが大切である。)