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PB市場における卸売業者の生き残り策
- 1. PB市場が拡大する現状で 卸売業者の生き残り策について考える 長崎大学 庵谷ゼミ 野口沙耶夏 溝田 菜摘 和田友里絵 1
- 3. １.概要 サプライチェーン メーカー 小売業者 消費者供給者 サプライチェーン メーカー 小売業者卸売業者 消費者供給者 ２つの商品の違い 3 卸売業者の仲介料が 削減されることが 安さの原因の一つ PB(プライベートブランド)商品 小売り業者が商品の企画を行っているメーカーに 生産を委託し、それを小売業者が直接仕入れて 販売している商品 152円 108円 ポテトチップスの値段：11月10日 長崎西山２丁目店 PB商品
- 4. 2007年 ▶413兆5316億7100万円 2014年 ▶364兆9093億9200万円 １.概要 0 2000 4000 6000 8000 10000 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 (年度) セブンプレミアム トップバリュ (億円) 出所：東洋経済新報社『会社四季報 業界地図 2016 年版』P.235,東洋経済新報社、2015 「セブンプレミアム」と「トップバリュ」の売上高推移 約50兆円減 卸売業年間商品販売額 4 ➡下がっている原因 PB市場の拡大が卸売業の年間商品販売額を 減らしている原因の１つであると考えられる。
- 6. ２.目的 卸売業者がPB商品の製作を サポートする方法を考える 6 卸売業者 生き残る：サプライチェーン上に居場所を見つけて 卸売業者の卸売機能を使うこと 卸売業者が 拡大するPB市場で生き残るために
- 7. 4.0% 1.9% 17.8% 35.8% 60.2% 94.8% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 全体(=978取引) 小売業者がPB商品の取引を行うようになった理由(複数回答可) 同業他社との差別化を図るため 企業のブランドイメージの向上を図るため 消費者の低価格志向に対応するため 製造業者等との取引を開始(拡大)するため 製造業者等の原材料,製造工程等に関する情報を入手するため その他 公正取引委員会(2014)『食品分野におけるプライベート・ブランド商品の取引に関する実態調査報告書』ｐ５ ３.小売業者によるPB製作 7
- 8. セブン＆アイ・ ホールディングス ▶セブンプレミアム イオン ▶トップバリュ 日本生活協同 組合連合会 ▶ＣＯ・ＯＰ ローソン ▶ローソン セレクト ファミリーマート ▶ファミリーマート コレクション ニチリウ (日本流通産業) ▶くらしモア 西友 ▶みなさまの お墨付き ユニー・グループ・ ホールディングス ▶スタイルワン 【出所】 ・セブンプレミアム公式HP http://7premium.jp/ ・トップバリュ公式HP https://www.topvalu.net/ ・生協/コープ公式HP http://jccu.coop/ ・ローソンセレクト公式HP http://www.lawson.co.jp/recommend/original/select/ ・スタイルワン公式HP http://www.styleone-web.jp/ ・ファミリーマートコレクション公式HPhttp://www.famima.com/shop/pages/famicole.aspx ・みなさまのお墨付き公式HP http://www.seiyu.co.jp/pb/pb.html ・くらしモア公式HP http://www.kurashi-more.com/ ３.小売業者によるPB製作 PB商品をつくる主な小売業 8
- 9. PB商品をつくる時に小売業者が行う仕事の流れ • 消費者のニーズ調査 • 信頼できるメーカーを探す ・共同開発の交渉を行う ・意思決定 • PB商品を実際に製作する ・商品の全量買取 ・在庫リスクを負う • PB商品の在庫を保管する ・適正な頻度でPB商品の追加注文をする • PB商品を店舗まで運ぶ ・物流センターへPB商品を発注する • PB商品の配置場所の計画を行う ①情報収集 ②メーカーの 選択 ③商品化 ④在庫管理 ⑤物流 ⑥店舗 づくり ３.小売業者によるPB製作 9
- 15. 4.Matchingood 15 小売業者卸売業者 在庫管理 在庫リスク ①需要を予測し 生産量を決定 ②全量買い取り 生産量ー販売量 ＝在庫余剰(売れ残り) ③在庫リスクがないため 真面目に行わない可能性💦 在庫リスク ④在庫リスクにかかる 費用の一部を負担 ➡適正な生産量を設定する ➡生産量を安心して 卸売業者に任せることができる 在庫リスクを小売業者だけでなく卸売業者にも分散 ➡在庫リスクを負担することで 需要の予測を真面目に行う
- 20. ６.参考文献 林周二(1962)『流通革命』中公新書 松岡真宏(2001)『問屋と商社が復活する日』日経BP社 鈴木邦成(2003)『トコトンやさしいSCMの本』日刊工業新聞社 加藤鉱(2009)『まやかしだらけのプライベートブランド』講談社 羽土力(2009)『PB「格安・高品質」競争の最前線』日本経済新聞出版社 加藤義忠(2009) 『現代流通事典』白桃書房 大竹愼一、有賀泰夫(2012) 『日本の問屋は永遠なり』アヴァン札幌 角井亮一(2014) 『物流のしくみ』日本実業出版社 堀雅道(2010)「流通システムの構造変化に関する一考察」『作新地域発展研究』p35-p44 経済産業省大臣官房調査統計グループ(2015) 『平成２６年商業統計速報(卸売業・小売業)』経済産業調査会 秦卓弥他(2016)「ザ・商社次の一手」,『週刊東洋新聞』2016年4月16日,p40 , 東洋経済新聞社 20