触覚解説 まとめ
- 5. マクロ刺激
• 数百μm ~over 1mm
• 押し当てて知覚する
• 圧力(皮膚変形)の空間分布を知覚
• spatial coding
• メルケル小体によって実現
• 静的な変位や圧に感応
• ほかにも
• 受容単位の平均的活動(intensive coding)
• 圧の時間変化(temporal coding)
• 例: プローブ越しでも知覚できる
- 6. ミクロ刺激
• 数百nm~数百μm
• 擦って知覚する
• 皮膚の振動や動的なふるまいを知覚
• マイスナー小体とパチニ小体によって実現
• 皮膚の振動に選択的に応答
• 知覚は擦る速度に依存しない
• 周波数 = 時間的情報
• temporal coding
• 特に細かな表面粗さ(1kHz以上)
• 皮膚変形の大きさそのもの
• Intensive coding
- 8. 硬軟とは?
• 物理的な硬さの指標
• 物体構造による剛性(例: ばね定数)
• 自己受容感覚で知覚
• 材料による弾性係数(例: ヤング率)
• 皮膚感覚で知覚
• ヒトはどちらを知覚しているか
• Bergmann TiestとKappersの実験
• 厚さ(見かけのばね定数)とゴムの柔
らかさ(ヤング率)の両方で判断
• 両方の感覚を組み合わせている
• Weber比(相対弁別閾値)は約15%
- 10. 皮膚感覚
• 皮膚変形 → 柔らかさ情報
• どんな情報を使っているかよくわかって
いない
• 皮膚と物体との接地面積と圧分布が関係し
ているのは確か
• 機械受容器はどれか
• 押し付けを維持
• 遅順応
• メルケル小体?
• 皮膚の動的な変形
• 速順応
• マイスナー小体?
- 16. 粗さとの関係
• 摩擦 = 粗さ?
• 条件によっては独立した次元として知覚
される
• 算術平均粗さが1μm以下
• 凝着が支配的になる
• 粗くなるほど指の真実接触面積が減り
摩擦が減る
• 算術平均粗さが10μm以上
• 指と平面の凹凸がかみ合い皮膚変形
が起こる
• 粗さ知覚と摩擦知覚は別々に議論するべき
- 22. 受容体
• 冷点,冷線維,温点,温線維
• 温点 < 冷点
• 温線維の伝達速度 < 冷線維の
伝達速度
• TRPイオンチャンネルが関与
• TRPイオンチャネル
• 限られた温度帯に反応
• 皮膚が意表のケラチノサイト
にも存在(特に温刺激に反応
するもの)
• 特定の化学物質にも反応