Estonia report

ESTONIA REPORT
電子国家とサイバーボーダーラインの誕生
Copyright MOTOKI SAIKA All Rights Reserved.
CYBER NATION AND GDRP AND CYBER BORDER LINE
2018.05.22-27

資料の内容について 0!2
AGENDA
About Estonia
e-Country Estonia
GDRP and Cyber border line
エストニアの概要について
電子国家エストニア
EU一般データ保護規則とネット上に現れつつある国境について
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Copyright MOTOKI SAIKA All Rights Reserved. 3
About Estonia
エストニアの概要について
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About Estonia !4
ESTONIA 1,340,000人
FUKUOKA 1,570,000人
ESTONIAN 60% RUSSIAN 25% OTHERS 5%
面積343㎢・・・・・・4,572人/㎢
エストニアの概要
RUSSIA
ITALY
ESTONIA
ESTAN EUROPE
FINLAND
面積45,226㎢・・・・・30人/㎢
POLAND
Sweden
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GDP
210億ドル
GDP成長率
1.6%
少子・高齢化、出生率の低さと国外への移住の増加による人口減少もあり、
労働力不足が懸念されている。状況は日本と似ている？？
失業率
6.9%17,782ドル
Estonian economy in 2016
2016年のエストニアの経済状況
一人当たりGDP
4,936億ドル 0.94% 3.1%38,640ドル
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!6The ranking of Estonia
エストニアのランキング
#1 #1 #1 #12
#1 #2 #1 #9
OECD
tax competitiveness
WORLD
ECONOMIC FORUM
Entrepreneurship
BARCLAYS 2016
Digital Development Index
WORLD BANK
Global Ease of Doing
Business ranking
EUROPEAN COMMISSION
EU Digital Economy and
Society Index, Public Services
FREEDOM HOUSE
Internet Freedom
GLOBAL IT REPORT 
Mobile Network Coverage
FREEDOM HOUSE
Index of Economic
Freedom
【出展：https://e-estonia.com/wp-content/uploads/e-estonia-v17.pdf】
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History and others !7
Language
エストニア語
英語
ロシア語
言語
1991-1720-1220-
Creed
宗教
Safety
治安
Cleanness
衛生
キリスト教
信仰具合は日
本の仏教と同
じくらい ◎
大変安全
⃝
比較的綺麗
歴史とその他情報
1350- 1630-
Currency
通貨
Denmark Germany Sweden Russia Estonia
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Estonian leaders !8
カリユライド大統領 48歳ラタス首相 39歳
国家運営国の象徴
ラタス首相を取り囲む国の運営のトップリーダーたちは４０歳前後で構成さ
れているため、非常に若い国家体制になっている。
エストニアを牽引するリーダー
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e-Country Estonia
電子国家エストニアの歩み
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Reasons for e-Country !10
エストニアが電子国家になった理由
IT技術
の進化
広い土地
少ない人
優秀な
人材
バルト3国のなかでは、エストニア
がIT関連を担っており、ラトビアは
製造、リトアニアは電子産業を分担
していた。そのため、人工知能など
を研究していた最先端技術の研究所
（サイバネティクス研究所）があっ
たので、優秀な人材がっていた。
福岡との比較でもあったように、エ
ストニアは人口密度が非常に低い。
そのため国全土に物理的なインフラ
を整備するとなると採算が合わなく
なる。そのためどこでも公的機関や
民間サービスを受けれるように体制
にするには電子化が必須だった。
エストニアが独立した1991年当時
からIT技術の進歩があり、国家構想
の際に電子政府を構築できる仕組み
がすでにあった。また幸いなことに
ゼロからの整備だったので、IT化で
一番の肝となる基本設計やルール整
備を綺麗に整えることができたので、
拡張性のあるシステムを構築できた。
【出展：https://forbesjapan.com/articles/detail/19386】
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Road to e-country !11
電子国家への歩み
1991 1996 1998 2001 2002 2003 2005
ITとバイオテクで、
シンガポールを真似る戦略
ネットインフラ整備情報ルールの整備データ交換レイヤー構想
(X-Road整備)
10%の国民に
ネット教育実施
WIFI設置ネット投票開始
エストニアの場合は、何もない状態からしっかりと戦略を組んで、情報整備をしたおかげで効率
的な電子国家システムを作り上げることができた。逆に日本のようにすでに出来上がったシステ
ムを一旦破壊して、ゼロから綺麗に構築するのは難しい？？
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Estonian e-system !12
エストニアの電子システムについて
住民票、保険証、パスポート、運転免許証、キャッシュカード、公共
交通機関の電子マネーなど、ありとあらゆる個人認証をクラウド化。
https://twitter.com/egovacademy/status/872340173908058113 生まれた瞬間にIDが付与される仕組みで、98%の人がIDを利用。
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Estonian information system !13
エストニアの情報システム概要
• 毎年、政府と市民の800年分の労働時間を削減。
• 900以上の組織と企業がX-roadを利用。
• 500億回/年のトランザクション。
• 130以上の国へ電子情報を輸出。
エストニアの電子システムの要は、X-Roadという仕
組みである。X-Roadは様々な政府と民間のデータ
ベースにアクセスし、トランザクションはブロック
チェーンの技術が用いられ、安全にあらゆる情報を
取り出すことが可能。
この仕組みのおかげで新たなシステム開発も少額で
拡張可能になっている。
そのためエストニアのIT投資は日本と比べると驚くべ
きほど少額で、その額は年間40-50億円とのこと。旧
来のシステムと比べると今はヨーロッパの国の中で
税金の回収率が非常に高いそうで、40セントの投資
をした結果で100ユーロが返ってくる税システムを作
りあげた。
【出展：https://e-estonia.com/】
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!14Demonstration
実際のシステムの様子、個人情報検索について
こちらが実際の情報検索の画面。デモンストレーションとして、日本で一番有名なエストニア人、
元大相撲力士のバルトの個人不動産について検索してみると、驚くほど明確に出てきた。
さらにその不動産情報はグーグルマップと紐づいているので、バルトがどこに不動産を持ってい
るかまでわかる。「ほら、ここバルトの不動産があるよ！」と政府担当者は説明してくれた。エ
ストニアの方ならどこからでもアクセス可能であり、これが電子国家の真髄。
個人情報がどこまで開示されているか具体的なところまではわからないが、知られたくない情報、
例えば医療情報などはブロックをかけることができるとのこと。情報公開することが平等である
という考えが根底にある。さて、みなさんはいかがでしょうか。
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About e-Politics,Tax,Medical !15
電子政府、税金、医療制度について
電子投票
会議は事前情報共有
オンラインで議会出席可能
職員の給料もわかる
文書・書類は基本公開
機密文書は非公開理由が必要
不正がしにくいシステム
がしかし、汚職が多いという
話もちらほら？
法人
法人税：20%
社会税：給料の33%
消費税：20%
個人
所得税：20%
消費税：20%
MEDICAL
診療は無料
電子予約システム
家庭医が1500人を担当
出産費用無料
歯科は保険適応外
TAXPOLITICS
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Education system !16
教育制度について
• OECD実施の生徒の学習到達度調査でヨーロッパNo.1
• 子供のうちからロボティクスとプグラミングを学ぶ
• 85%の生徒がe-schoolというアプリを使用
• 2020年までに電子教材によるオンライン電子教室整備
• ICTによる生涯学習戦略
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MEKTORY -Incubation center- !17
メクトリーインキュベーションセンター
https://www.ttu.ee/mektory-eng
官学民連携のインキュベーションセンタークラブルームでは、煙を流して気流の実験が可能ちょっとしたところに遊び要素がある
遊びながらプロトタイプを作る部屋大学生の部もあれば、小学生の部もある。
小さい頃から起業精神を学ぶことができる。
デザイン性も高く、クリエイティビティが刺激される
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GDPR and Cyber border
一般データ保護規則と仮想世界に国境の出現か
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About GDPR !19
一般データ保護規則について
EU一般データ保護規則
General Data Protection Regulation
E U 一般データ保護規則は欧州連合
（EU）における新しい個人情報保護の
枠組みであり、個人データ（personal
data）の処理と移転に関するルールを
定めた規則です。1995年から適用され
たEUデータ保護指令に代わり、EU加
盟諸国に対して直接効力が発生する法
規制としてGDPRが2016年4月に制定、
2018年5月25日より施工。
罰則金は前年度の全世界売上高の4%もしくは2000万ユーロ（25億円程度）どちらか
高い方で課される。EUがける仕組みなのでは？？
この規則ができた背景は・・・？
• 個人データの処理および保管に当たり、適切な安全管理措置を講じなければならない。
• 処理を行う目的の達成に必要な期間を超えて個人データを保持し続けてはならない。
• 個人データの侵害が発生した場合、企業はその旨を監督機関に対し72時間以内に通知しなければならない。
• 定期的に大量の個人データを取扱う企業などでは、データ保護オフィサーを任命しなければならない。
【出展：https://www.eyjapan.jp/library/issue/info-sensor/2017-02-05.html】
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Information leakage of Facebook !20
フェイスブックによる情報漏洩事件
• 8,700万人分の個人情報が漏洩
• 漏洩先はケンブリッジアナリティカ
• トランプ氏の大統領選に利用された疑い
• 時価総額４兆円超が吹き飛んだ
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Micro marketing analytics !21
マイクロマーケティングの分析と運用
ケンブリッジアナリティカはFacebookでよく見かける性格診断などから個人の趣味嗜好信条など
を分析して、そのデータをもとにトランプ氏の選挙戦略を提案して、見事トランプ氏は選挙に勝っ
た。全てがそうと判断し難いが、ビックデータを解析して、個人に最適な情報を提供することを可
能にしたのがSNSであり、情報をお金に変える錬金術は現在のITビジネスの基本。ただより怖いも
のはないとはまさにこのこと。

ある分析によると、いいね10件を分析すれば、性格の予想もおおよそ可能。他にはこんなこともわ
かる、同性愛判別：88%、アフリカ系、白人判別：95％、宗教判別：82%、支持政党判別：85%
などなど、その他にも様々なことが判別可能。

近年いいねの種類が増えましたが、こうすることでより確度の高い分析が可能に。
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The type of date !22
データには種類について
公開データ
市場規模、人口統計
一般的に集められた情報
意識データ
アンケート、インタビュー
意識上で答える情報
無意識データ
会話、SNSボタン、性格診断
意識せずに選択している情報
広告、マーケティング、デザインの目的は人の行動変容を起こすこと。人の行動メカニズムや決断
におけるプロセスは未だわかっていない。自分で決断しているようで、実はそうではないというの
が最新の脳科学の結論。唯一できるのは浮き上がったきた考えをやめることを決断できるところま
で。無意識データを抽出してマーケティングに生かすことができれば従来のデータに比べて、より
強力な施策を打つことが可能。SNSはそのデータ抽出が可能。

そしてもう一つ可能したのが・・・
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The risk of smart speaker !23
スマートスピーカーのリスクについて
ランドヒンディー博士
SNIPSのCEO
10歳からコーディングを始め、
14歳の時に自らSNSを作る。
15歳でWEB代理店を設立し、
21歳で博士号を取得。
Forbesの世界の30歳未満の30人に選出。
latitude59での講演より抜粋。
「アレクサはすぐにぶっ壊した方が
いい。家庭内の会話ログが全て抜か
れる可能性や、個人のプライバシー
が転用される危険性がある。そのリ
スクをちゃんと考えたほうがいい。」
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Open or Closed society ？ !24
開かれた社会か、閉鎖的な社会か。
今回のエストニアの経験と世界の潮流を鑑みると、個人情報の取り扱いやネットに関する規制に関
して、岐路に差し掛かっているような気がしてならない。開いた社会を築こうとしているエストニ
ア、開きすぎた社会に警告鳴らすヨーロッパ、中国についてはすでにサイバー世界においても国境
はあったが、少しづつネットの中にも国境が現れ始めている。プライバシー情報の取り扱いや、ネッ
ト上のボーダーラインは今後のホットトピックになりそうだ。
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Reference !25
参考文献
https://e-estonia.com/
https://forbesjapan.com/articles/detail/19386
未来型国家エストニアの挑戦電子政府がひらく世界
ラウルアリキヴィ (著), 前田陽二 (著)
エストニア政府
エストニアの「電子政府」を可能にした3つの成功要因
https://www.eyjapan.jp/library/issue/info-sensor/2017-02-05.html
EU一般データ保護規則（GDPR）の概要と企業が対応すべき事項

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