CC-BY4.0:人工知能学会 セマンティクWebとオントロジー(SWO)研究会CC-BY4.0:人工知能学会 セマンティクWebとオントロジー(SWO)研究会
ナレッジグラフ推論チャレンジの紹介
~解釈可能な人工知能を目指して~
人工知能学会セマンティックウェブとオントロジー(SWO)研究会
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CC-BY4.0:人工知能学会 セマンティクWebとオントロジー(SWO)研究会
開催趣旨
“何に”チャレンジするのか?
シャーロック・ホームズのような
“推理”(推論)ができるAI技術の開発
にチャレンジする!
具体的には,
与えられた事実(情報)に基づいて…
事件の犯人を,正しく突き止める
その理由(証拠,トリック,etc.)を,適切に説明する
→“説明能力(解釈可能性)”をもったAI技術の開発
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開催概要
開催期間:
2018/10/30: チャレンジ応募〆切
2018/11/25: 授賞式(JIST2018@淡路島・併設)
タスク(課題)の概要
推理小説の内容をもとに,事件の背景,起こった出来事,
人物像などを知識化したナレッジグラフ(LOD)を用いて,
“犯人を推理する”
ただし,(人を犯罪者にする以上)
“その理由をきちんと説明できる”こと!
対象とする推理小説
「シャーロック・ホームズ」短編シリーズから人気No.1の
「まだらのひも」をナレッジグラフ化
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ナレッジグラフ化の考え方
犯人を推論(推理)するのに必要な知識を提供する
「推理小説」で描かれる様々な状況を,できるだけ統一的
な形式で計算機処理(検索・推論・etc.)可能にする
ナレッジグラフ化の基本方針
「推理小説」の内容を,最小単位の「場面(シーン)」に分割
→場面ごとにID(IRI)を付与
「各場面の記述内容」および「場面間の関係」をグラフ化
→グラフ化に必要なクラス・プロパティを定義
場面1 場面2 場面3
場面4
場面5
・・・
・・・
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ナレッジグラフの概要
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ナレッジグラフの例
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原文(英語/日本語)
各場面には
一意の
ID(IRI)
を与える
絶対時間
主語・述語・目的語は全て
「リソース」として定義
→他の場面で同じ目的語
を参照できる
述語
主語
他の場面
場面の種類(クラス)分け
-Situation:事実・状況の描写
-Statement:Aの発言
-Talk:AのBへの発言
-Thought:Aの考え
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ナレッジグラフの全体像
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約400場面をナレッジグラフ化
データ数:4,381トリプル
データ公開:
・SPARQLエンドポイント
・可視化ツール
・RDFダンプファイル
・参照解決可能なIRI
・元データ
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想定している応募内容
推理?推論?推定?する手法は,情報技術であれば
なんでもOK!
手法1 SPARQLで検索して探す
例) 特定の時間に特定の場所に居た人をUnionで探す,など
手法2 一階述語論理に基づくルールを加えて推論す
例) ナイフに個人の指紋がある ⇒ 犯人である,など
手法3 オントロジーに基づいて記述論理で推論する
例) 犯人クラスを定義し,犯人候補との包摂関係を推論する,など
手法4 機械学習を用いて分類,クラスタリングして推定する
例) 他の事件における犯人の特徴群から学習・推定する,など
提供されたナレッジグラフ以外の外部知識も利用可
 適切な推理を進める上で必要な“捜査戦略”や“常識知識”の
導入も,キーポイントの1つ.
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推理(推論)の例
ジュリアの死に不審な点があると,ヘレンから相
談を受ける
↓ ←犯人は現場にいた人【外部知識】
「ジュリアが死んだ日」に現場の屋敷にいた人物
の一覧を取得する
ジュリアが結婚すると,ロイロット博士に入るお金
が減る
↓ ←お金は殺人の動機になりうる【外部知識】
ロイロット博士がジュリアを殺す動機になる
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応募要領の概要
提出物
1. 【必須】推論・推理の詳細な過程(=プログラムのログなど)
2. 【必須】説明資料 どのIDまでの知識を使ったか,など
3. 推論・推理のために応募者が追加した「知識」
4. 利用したプログラム
※プログラム不要のアイデア部門募集も検討中
審査基準
1. 正しく犯人を当てているか?
2. 説明が納得できるか?
3. 技術的な工夫
 推論の仕方
 拡張した知識
4. 評価観点
 汎用性:一般的な知見となりうるか?
 少ない知識をうまく使う vs. 多量の知識?
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今後の予定
2018/8/上旬?:応募に向けた勉強会
SPARQLなどナレッジグラフを扱う技術のチュートリアル
提供するナレッジグラフの詳細説明
2018/10/30: チャレンジ応募〆切
2018/11/25: 授賞式
(JIST2018@淡路島での併設イベントを予定)
2018/12月以降
応募者共著で人工知能学会論文誌へ投稿を予定.国際会議
での発表も予定
2年目以降は国際イベント化し,海外からの参加も募集!
ナレッジグラフ構築の自動化など,タスク範囲の拡大も検討
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詳細は公式サイト,http://challenge.knowledge-graph.jp/
もしくは「推論チャレンジ」で検索

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