Slide used in the night session 'the military and ocean science research' held during the Oceanographic Society of Japan 2019 Fall Meeting. On March 15, 2019, The Astronomical Society of Japan announced the statement 'Astronomy and the National Security'. In this talk, it is summarized and discussed what we should learn from ASJ in building-up the statement among various kinds of opinions.

1. 日本海洋学会2019年度秋季大会 ナイトセッション1
軍事研究の情報交換／海洋科学研究者の立場について
2019年 9 月 25 日（水） 17:00－19:00
富山国際会議場 多目的会議室203
天文学会の取り組みから学ぶ
市川洋

2. 今日の話題
日本天文学会が2019年3月15日に公表した
「天文学と安全保障の関わりに関する声明」
について、その発表に至る経緯を紹介し、
今後の海洋学会における進め方を考える。
１．日本天文学会の概要
２．声明と声明発表に至る経緯
３．天文学会会員の発言、SNSでの反響など
４．まとめ（海洋学会での進め方）
＜参考＞
日本天文学会ホームページ 安全保障と天文学
http://www.asj.or.jp/anzen-tenmon/

3. １．日本天文学会の概要
1908年01月19日：創立
1935年01月18日：社団法人日本天文学会
2012年12月28日：公益社団法人日本天文学会
正会員2,118名 (うち正会員(学生) 505名)，
準会員1,135名，団体会員37団体，賛助会員39法人，
合計3,329名（2018年3月31日現在）
会長（2017年6月ー2019年6月）：柴田一成さん
機関誌：
欧文誌（Publications of the Astronomical Society of
Japan: PASJ）
和文誌（天文月報）
ウェブページ: http://www.asj.or.jp/

4. ２．声明と声明発表に至る経緯
2.1.1 声明（本文、2019年3月15日）
「天文学と安全保障の関わりに関する声明」
• 日本天文学会は、宇宙・天文に関する真理
の探究を目的として設立されたものであり、
人類の安全や平和を脅かすことにつながる
研究や活動は行わない。
• 日本天文学会は、科学に携わる者としての
社会的責任を自覚し、天文学の研究・教
育・普及、さらには国際共同研究・交流など
を通じて、人類の安全や平和に貢献する。

5. 2.1.2 声明（背景の説明1）
日本天文学会は、会員個人の研究費応募について
関与するものではないが、防衛装備庁の「安全保障
技術研究推進制度」に関して日本学術会議が声明
(2017年3 月24 日) を発したことをきっかけに、日
本天文学会設立の趣旨にのっとり(補足１)、年会特
別セッションの開催、学会誌上の特集記事、会員アン
ケート実施などにより、日本の天文学と安全保障、特
に軍事研究との関わりについて積極的に議論を進め
てきた (補足２)。アンケートの結果 (補足３) からわ
かるように、会員の間には賛成・反対を含め幅広い
意見分布が見られた。

6. 第1回目のアンケート(安全保障技術研究推進制度に対する)のまとめ
（百分率表示）

7. 第1回目のアンケート(安全保障技術研究推進制度に対する)のまとめ
（実数表示）

8. 2.1.2 声明（背景の説明2）
天文学は宇宙・天体に関係するすべての現象につ
いて、政治、文化、思想、宗教等の違いを超えて、自
由な発想に基づいて真理を追究する学問である。そ
の成果は広く公開され、人類社会で共有されるべき
ものである。また、現代の天文学は、最も国際化した
基礎科学分野の一つであり、科学的成果の創出のみ
ならず、人的交流や相互理解を通して国際平和にも
資するものである。

9. 2.1.2 声明（背景の説明3）
その一方で、天文学は軍事研究と決して無関係で
はなく、天文学と結びついている技術は戦争に利用
される可能性を常にはらんでいる (補足４)。日本に
おいても、過去の戦争では、天文学を含む基礎科学
の成果が意図せず戦争に利用されたのみならず、科
学者が積極的に戦争に加担したこともある。上記の
声明は、その歴史的反省も踏まえたうえで、現時点
での会員の意見を集約したものである。日本天文学
会は、これらの議論を今後も続けていく。

10. 2.2 声明発表に至る経緯(1)
2017年
03月24日 学術会議声明
06月03日 代議員総会で日本学術会員 須藤靖さんが講演
09月12日 会員全体集会で今後の取り組みの方針ほかを報告
11月 天文月報「シリーズ：安全保障と天文学」連載開始
2018年
03月14日 特別セッション「安全保障と天文学」
学会長：任期中に声明を出したい
07月22-25日 第48回 天文・天体物理若手夏の学校
09月19日 特別セッション「安全保障と天文学」
10月 声明作成ワーキンググループ設置、第1回アンケート
12月22日 臨時会員全体集会で声明案を議論
2019年
03月 声明案について第2回アンケート（回答者：595名）
03月14日 特別セッション「安全保障と天文学」、理事会
03月15日 代議員総会で声明決定

11. 2.2 声明発表に至る経緯(2)
若手の活動
2018年3月14日特別セッション「安全保障と天文学」
現在における天文・天体物理の若手の考え
（善光哲哉、野津湧太、谷本敦、一色翔平）
http://www.asj.or.jp/anzen-tenmon/zenko.pdf
2018年7月22日-7月25日
第48回 天文・天体物理若手夏の学校
http://www.astro-wakate.org/ss2018/web/kikaku.html
2018年9月19日特別セッション「安全保障と天文学」
夏の学校特別企画 天文学と安全保障の報告
（谷本敦、野津湧太、善光哲哉、 一色翔平）
http://www.asj.or.jp/anzen-tenmon/tanimoto_2018fall.pdf

12. 2.2 声明発表に至る経緯(3)
天文月報シリーズ「安全保障と天文学」2017.11～2019.01
１．日本天文学会の皆さんへ
—安全保障と天文学シリーズの開始にあたってー
２．安全保障に関する日本学術会議声明
—若手天文学研究者に向けて—
３．軍事と科学 —ナチスドイツとJASON—
４．科学者・軍事研究・ヒューマニティ
５．軍事研究に対する企業倫理と人の心のあり方
—企業人の視点から—
６．軍事的研究と基礎科学的研究の区分け
７．戦時下日本で，科学者はどのように軍事研究にかかわったか
８．特別セッション「安全保障と天文学」報告
９．日本の天文学者と戦時研究動員
10．学術会議声明批判
11．軍事研究と学問の自由について
—日本学術会議の声明を支持する立場から—」

13. 2.2 声明発表に至る経緯(4)
柴田一成・土居守・伊王野大介
「安全保障と天文学」日本天文学会声明にいたるまでの経緯報告
天文月報シリーズ「安全保障と天文学」2019.09（8月20日発行）
http://www.asj.or.jp/geppou/contents/2019_09.html
声明発表時の学会執行部（会長、副会長、庶務理事）による説明。
1. は じ め に
2. 2018 年3 月の春季年会特別セッションとNature誌「誤」報道
3. 2018 年9 月の秋季年会特別セッションと学術会議フォーラム
4. 天文学会会員に対する防衛装備庁研究費制度アンケート
2018年10月アンケート結果の詳細
5. 声明案とりまとめの経緯
2019年3月アンケート結果の詳細、声明発表までの手続き
6. お わ り に

14. 図1e 回答者の研究分野と，防衛庁の科研費制度（安全保障技術研究推進制度）で
公募された研究分野に重なる部分があるかどうかの質問．

15. 図２ｂ 声明案（最終的に採択されたものと同じ文章）に対して，「このままの形で天
文学会声明として公表することに賛成」（黒），「本声明を出すことに反対」（斜線），
「文言の修正ののち公表することに賛成」（白），のいずれですか，という質問に対する
回答結果（年代別）。回答総計595名，回答率は21％。

16. 図２ｃ

17. 2.2 声明発表に至る経緯(5)
6. お わ り に
反応をSNSなどで調べると，声明に感動を示す記事もみら
れましたが，平和ぼけをした声明である，等の否定的なもの
も一部見られました．ただ後者は，声明の背景部分を読ん
でいない反応が大部分で，全体としてはほぼ趣旨に沿って受
け取られたと感じています．
以上，天文学と安全保障との関わりについて，天文学会で
は2年弱の間，会員の間で真摯な議論を行ってきました．そ
の結果世代による考え方の違いや言葉の感じ方の違いなど
もわかり，大変有意義であったと考えます．取り組みや声明
への反対意見も，熟慮の上での見識ある内容が大部分でし
た．戦後70年を越え，平和の希求の方法についての考え方
が多様化し，世代をこえた深い議論が，これまで以上に大
切となったことを実感しています．

18. ３．天文学会会員の発言、SNSでの反響など
3.1 天文学は安全保障とどう関わるべきか
須藤靖（論座、2019年4月23、24日）
＜上＞基礎科学にとっての防衛省「研究資金制度」の是非
https://webronza.asahi.com/science/articles/2019041500006.html
＜下＞天文学会「声明」をめぐる議論と世代間の壁
https://webronza.asahi.com/science/articles/2019041500008.html
2018年3月の特別セッションの最後で、柴田一成天文学会会長が「こ
れから1年かけて、自分の任期中に天文学会として何らかの声明を出
したい」と提案され、私は正直かなり驚いた。というのも、私自身は、特
に若い年代の会員が、この問題は自分たちに直接投げかけられた問い
であると考え、真摯に議論する機会を提供することを希望してはいた
が、さらにそれ以上踏み込んだアクションまでは想定していなかったか
らだ。しかし、今振り返ると、そのような具体的な目標を設定したおか
げで、会員間での議論が予想以上に深まったものと考える。

19. 天文学会からの声明公表を実現するためには、どこまで広く天文学
会員の意見を拾い上げ、それを合意できる形にまとめあげられるかが
鍵となる。
2018年9月の天文学会秋季年会の特別セッションでは、戸谷友則東
京大学教授が、安全保障技術研究推進制度への応募は完全に研究者
の自由に任せるべきであり、日本学術会議の声明に強く反対する旨の
講演を行い、会場内の若手研究者からも賛同意見が述べられた。
そのセッションに同席していたマスコミ関係者から「天文学会は若手研
究者が、あれだけ自由に多様な意見を述べ合うことができる組織であ
ることに驚かされた」とのコメントがあった旨、後で柴田会長から教え
てもらった。確かにこれは天文学会が伝統的に引き継いできた誇るべ
き文化だと思う。
3.1 天文学は安全保障とどう関わるべきか

20. 私なりに（3月に行われた第2回アンケートのコメントの）反対意見を大
まかに分類すれば、
・内容が曖昧・自明過ぎてあえて声明にする必要を感じない（約15%）、
・このような判断は個人の自由に任せるべきで学会が関与すべきでは
ない（約20%）、
・声明を出すのは時期尚早（約10%）、
注）国のためにむしろ積極的に防衛に貢献すべきであるから
と回答したのは、１割以下。
また、賛成した人だけでなく、反対した人からも、
・天文学会においてこのような率直な意見交換と議論の機会が
与えられたことに対する感謝が多く述べられていた。
・天文学会はその類の議論をする団体でないという意見が
一定数あったことは事実である
・会員の多くは、このようなデリケートな問題を科学者の社会的責任
という立場から逃げることなく広く議論を行った事実を高く評価
してくれている。
3.1 天文学は安全保障とどう関わるべきか

21. これらを踏まえて、2019年3月14日に特別セッションを開催し会員間
の意見交換をした後、翌日の代議員総会における投票で3分の2以上
の賛成を得て、正式に声明とすることが了承された。その直後に大き
な拍手がまきおこったが、これは意見の違いを乗り越えて、天文学会の
真摯な取り組みが受け入れられた証であろう。
科学研究と軍事研究の線引き、安全保障と防衛・軍事の違い、軍事研
究は悪なのか、といった正解のない「そもそも論」の展開は不可避で
あった。
いずれにせよ、一旦ここまで議論を深めてしまうと、「安全保障技術研
究推進制度」に応募しないことだけを合意するという私の単純な意見
は、とても賛同を得られるものではない。したがって、この制度に直接
言及することなく、もう少し広い立場から最大公約数を集約したのが
今回の声明である。
3.1 天文学は安全保障とどう関わるべきか

22. 3.2 軍事利用に対する天文学会の声明、「意
識に世代差」報道に現役研究者が思ったこと
牧野淳一郎（ハーバービジネスオンライン、2019年3月29日）
https://hbol.jp/188962
NHK報道は、
・防衛省が大学等に研究費をだすことに、天文学会の中では賛成・反
対が拮抗している。賛成は若手ほど多い
・それにもかかわらず、天文学会は「人類の安全や平和を脅かすことに
つながる研究は行わない」という内容の声明を学会として発表するこ
とを強行した
という印象を与えるものになっています。これは別に NHKが偏向報道
をしているからではなく、天文学会の声明を読んでも、そのような印象
をうけます。但し、声明を詳細にみると、話はそれほど単純なものでは
ない。
公表されていないものなので詳細な数値についてはここでは述べま
せんが、天文学会員には（アンケートの）結果は通知されています。

23. 2回目のアンケートは「声明を発表するのに賛成か反対か」を問うも
ので、結果は「今回の声明の発表に賛成」が「反対」を大きく上回り、年
齢分布も単純に若いほうが反対が多いというものではありませんでし
た。つまり、報道をみても、また天文学会の発表資料をみても、特に若
手に多い、防衛省からの研究費に賛成する声を無視して、老人からな
る執行部がそういうものに反対する声明を勝手にだした、と見えてし
まうのですが、2回目のアンケート結果は違うこと、つまり、声明は天
文学会員多数の支持を得た、ということを示すものでした。だからこ
そ、天文学会は声明を発表したのです。
少なくとも第一回のアンケートで、若手には防衛省の研究費に特に
反対ではない傾向が強い、というのは、一部の研究者には驚きであっ
たようですが、実際に若手の意見や発言、また投票行動等をみている
と特に不思議なことではないように思います。
3.2 軍事利用に対する天文学会の声明、「意
識に世代差」報道に現役研究者が思ったこと

24. 一般論としては、現行憲法を前提としても、軍事研究に反対である
べき、という結論が自動的にでてくるわけではありません。が、しかし、
一般論ではなく、現在の状況においては、軍事研究に協力するのは好
ましくない、と思います。この理由は単純なもので、現政権とその下で
の官僚機構が、正常に機能しなくなっているからです。
ここで正常な機能とは、きちんとしたデータと論理に基づいた判断を
さします。泥沼になっている雇用統計の例だけでも、政府の発表が「大
本営発表」としかいいようがないものになっているのは明らかですが、
同様な問題が様々なところでおこっています。正常に機能していない、
ということは、合理的な判断をする保証がない、何をするかわからない、
というリスクがある、ということです。
3.2 軍事利用に対する天文学会の声明、「意
識に世代差」報道に現役研究者が思ったこと

25. 3.3 関係者たちのつぶやき
3.3.1 https://togetter.com/li/1329389 の抜粋
・少なくとも、できるだけオープンにこの問題を議論しようという姿勢
は学会の中で共有されていたように一会員としては感じていました。
・僕個人としては、コミュニティ内での意見の対立がまだあるので一般
的で自明な内容でしかない声明だとしても、内部でどのような議論
が行われているのかまで全て公開することと合わせて、今声明を出
すことには意義があると思ったので一昨日はそういう発言をしました。
・全く異なるスタンスの厳しい意見が飛び交う中で、この声明案をまと
める労を担ったワーキンググループの皆さんはほんとにお疲れ様でし
た。心から敬意を表します。
・私は最初研究をすることは止められないから、科学者が科学技術の
軍事的利用を進めるのを諌めるような提言にするのかと思っていま
したが、思惑とは違いますね。正確には国民が軍事利用を進めるの
を科学者が諌めるということです。
・声明がワーキンググループの皆さんはじめ我々学会員の思いから離
れて一人歩きしてしまうことのないように願うばかりですけどね。

26. ・これ、意見の賛否がどうこうという問題は置いといて、声明を出すに
は議論が拙速すぎるというのを完全に無視して、また会員の少なく
ない意見を無視して、勝手に日本天文学会を名乗って意見を出した、
と。むちゃくちゃではないか。
・そもそも賛成か反対かみたいなアンケートはクソであるという意見を
出したので、それが若い世代だとどうこうという結論自体がおかしい
と自分は思っていて、科学者の集団としての議論の仕方が論外であ
る。
・最後にアンケートが流れて 2 週間後 (締め切りの 1 週間後) に声明
が対外的に発表されるとは思わなかった。
・同じ天文学会の中で、若手はーとか。シニアはーとか。争うのは無駄
じゃないかなぁ。声明には、国際協力…とか書いてあるにも関わらず、
天文学会内でさえ協力出来ないのは、なんだかなぁと思いました。
・若手の会はよくやったと思う。数字で明確に議論の流れを変えたんや
から。あれが無ければ一年前には声明出てたかもしれんし。。。
3.3 関係者たちのつぶやき
3.3.1 https://togetter.com/li/1329389 の抜粋

27. ・驚いたのは、この代議員総会の議決結果は、翌3月16日の会員全体
集会における声明発表まで口外するなという箝口令が敷かれたこと。
秘密にしたところで結果が変わるわけでなし、なぜそのようなことを
したのか。声明を確実に出すために、議決結果の公表と声明発表を
同時にしたということではないか。
・若い人に高圧的にならずに話を聞いて欲しいというのは切実にそう
思います。権力というものを行使されると担保になるものがない人に
とっては暴力と同じく脅威であるので。また、この声明で終わりでは
なくこれが始まりだと思って欲しいところです。
・防衛装備庁の制度/学術会議声明/軍事研究etcに賛成か反対か、
天文学会としてどう反応すべき（だった）か、というのはそれぞれ関連
ありつつも別の問題なので、それを念頭に今後も議論を続けていくこ
とが望ましいでしょう。
3.3.1 https://togetter.com/li/1329389 の抜粋

28. 3.3.2 長島雅裕（Twitter、2019年3月18日）
https://twitter.com/_nagashimam/status/1107536242520907776
さて運営についてですが、僕から見て気になったことの一つは、シニア
世代が二言目には「若い人は」という言われることです。おそらく最初
のアンケート結果に衝撃を受けたからだとは思いますが、あまりにもナ
イーブすぎます。昨今の状況を見れば、容易に予測できたことです。
「若い人は」という言い方は、若手を啓蒙の対象として見ているという
ことです。もっと言えば、「若手はわかっていない」という意識が透けて
見えます。それでは対等な議論はできないでしょう。またそれが論点を
明確にできなかった背景でもあると思います。
シニア世代から見れば常識だったことは、さらに上の世代の人々が議
論を積み重ねて得られたことです。その空気に触れてきた会長世代に
とっては当たり前でも、その議論の蓄積を継承してこなかったのですか
ら、若い世代ほどこの制度を容認するのは当たり前です。

29. 3.4 非関係者たちのコメント
3.4.1 https://togetter.com/li/1329389 へのコメント
・学会内における拘束力とガバナンス、デュアルユースの問題、若手と
テニュア持ちの格差、そういうもろもろの問題は天文学でなく他の分
野の軍事利用に関する話題で散々出ていたはずです。にもかかわら
ずこのような「いろいろな意見がありました」系の声明はアリバイ工作
でしかないし、研究者なら論文にインプリケーションが必要、というの
は口を酸っぱくして言われると思いますが、この声明にはそれが全く
ありません。
・声明を出すという事は、声明を受け取った側の恣意によりそれが利用
されることは、歴史を観て明らか。 なので、出してしまった声明の後
始末（想定と違う使われ方をした場合など）はきっちりやってもらいた
いところ。
・結局トップが反対派の意見を踏みにじって自分達の意見をごり押しし
たって結果は変わらないですからねぇ。むしろ議論があったのに一方
的な結論出したんだからより酷い。

30. 3.4.2 その他のTwitterでのメンション（抜粋）
（「天文学会 声明」で検索）
https://twitter.com/
kaapumaru/status/1107143263251652608
きょう見つけた一番嬉しい記事。天文学会が声明『人類の安全や平和
を脅かすことにつながる研究や活動はしない』こういう勇気ある真っ当
な機関が広がってほしい。一方、若手は働き方の環境が厳しく、軍事研
究への抵抗感が低いそうです。ここでも未来を潰す愚かな安倍政治が
影を落としている💢
flurry/status/1107604380033798145
軍事研究に反対する天文学会の声明を、勝手に「天文学の成果を軍
事利用することに反対している」と解釈した挙句に、公開されている天
文学の成果を軍隊が利用するのは止められないとか、軍艦が天測航法
するのは天文学の軍事利用ではないか、などと大喜利する若者たちが
いるようでして。本当に阿呆かね。

31. https://twitter.com/
fj197099/status/1107097709180149761
天文学会が平和研究声明「平和を脅かす研究・活動は行わず」
（https://mainichi.jp/articles/20190316/k00/00m/040/15
1000c）…意味不明。天文学的技術の軍事貢献を拒否すればそれ自
体が「平和を脅かす」結果になるかもしれず、自己矛盾を孕んでいる。
実際、声明も個人の研究者の判断としており、何のための声明か意味
が分からない。
Mono_logue/status/1107151836333498369
こんな間の抜けた議論をしている内に日本の学界は世界の研究トレン
ドから置き去りにされていく。いわば学者の自殺。
天文学会が声明「平和脅かさず」 軍事応用可能な研究への助成に
共同通信社 2019/03/16 19:34
https://t.co/HAM9zDUjmK?amp=1
3.4.2 その他のTwitterでのメンション（抜粋）
（「天文学会 声明」で検索）

32. 4. まとめ（海洋学会での進め方）
進め方
1) 世代間の対話の重視
2) 若手(中年）研究者の活動支援
3) 多様な意見・考え方への対応
4) 論点の整理
検討内容（提案）
1) 目標（活動報告書の逐次刊行／有志声明／会長談話／
学会声明・宣言／ガイドライン？）
2) 対象（世界／国民／会員？）
3) 推進体制（WG／委員会／研究会？）
4) 公開討論（「特集：海洋科学研究と軍事研究」の公刊？）
5) 海洋科学の特殊性