大規模プロジェクトの制作裏話〜改善から成し遂げるまでのプロセス〜

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大規模プロジェクトの制作裏話
〜改善から成し遂げるまでのプロセス〜

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アジェンダ
・スライド作成の経緯
・制作スケジュール〜現場の裏話〜
・見えないタスクを暴く
・見えてきたタスクと戦う
・目的を実現する
・まとめ
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スライド作成の経緯
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ゲーム開発プロジェクトへ配属になりました
ディライトワークスに転職したのが2016年10月
クライアントエンジニアとしてゲーム開発プロジェクトへ配属になりました。
当初は「制作スタッフ」として名前が載ればいいなぁ程度に考えていました。
初仕事が「エンドロールの実装」
自分の名前が載り、目標が達成できてしまいました。
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ゲーム開発プロジェクトへ配属になりました
作業にも慣れてルーチン化してきた頃、以前より話に出ていた「異動」の
話が現実味を帯びてきて、ついに異動することとなりました。
新しいプロジェクトへの不安と期待がありましたが、それよりも「自分
がエンジニアとしてプロジェクトに何か残せているか」というと
ころが引っかかりました…
そこで異動までの期間にこんな目標を立ててみました。
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異動するまでの目標
自分で企画して仕様書を書いて実装してリリースする！
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制作スケジュール〜現場の裏話〜
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制作スケジュールをご覧頂く前に…
・マスタ班 → データを設計＆実装する班
・デザイン班 → エフェクト、UI等のデザインを担当する班
・サーバ班 → マスタやAPIの設計＆実装する班
・クライアント班 → 改修要件や機能要件を実装する班
・ゲームデザイン班 → 機能改修や機能実装の企画書＆仕様書を書く班
・QA（デバッグ）班 → 機能デバッグやその他不具合のチェックを行っている班
※細かく分けるとまだありますが割愛
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制作スケジュール
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2ヶ月半
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開発中、こんな経験はありませんか？
スケジュール上では空き時間があるのに、いつも開発に追われている…
タスクが思った以上に進まない…
会議が多すぎて作業時間が取れない…
調査依頼を受けて解決したころには定時を過ぎていた…
などなど
結果、スケジュールを現実ベースに直してみると
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制作スケジュール（予定）
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2ヶ月半
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制作スケジュール（現実ベース）
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2ヶ月半
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制作スケジュール（現実ベース）
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2ヶ月半
開発期間被り
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見えないタスクを暴く
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問題点①
開発以外のタスクが発生し集中できない
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開発期間の内訳一例
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開発期間被り
機能実装・開発仕様変更対応
質問対応・調査依頼対応
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日常作業中の会話ピックアップ
・プロジェクトに紐付いた環境に依存する質問
→開発環境でエラー（プロジェクト特有）が出ます！どうすれば！
→管理画面で〇〇を付与するにはどうすれば！
・新しく配属された方の制作手順に関する質問
→プルリクエストのテンプレートがありません！
→環境の合わせ方がわかりません！
→チケットの処理フローがわかりません！
・仕様変更に関する連絡
→開発期間終了後にすみません、○○の機能を追加したいのですが…
→想定漏れですね… 仕様変更します。
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質問の内容は全員
ほぼ同じ
解決方法同じ
解決方法が
質問毎に違う
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質問の内容は全員
ほぼ同じ
解決方法同じ
解決方法が
質問毎に違う
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何故テンプレ的な質問が多いのか？
★実装が仕様
→日々仕様が追加されるため、最新の画面仕様書が無い
→過去に実装した特殊処理の理由が資料として残されていない
★人の入りが多い
→人員増強計画中につき、毎月新しい方が配属される
★新しく配属された方への導入資料が少ない
→環境構築以外の資料がほぼない
→配属された方の人数分、ほぼ同じ内容の質問がくる
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※人数推移を適当にグラフ化したもの

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問題点②
ドキュメントの更新が追いついていない
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解決方法模索
みなさんはどのように解決しますか？
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考えられた解決方法たち
・時間が解決してくれるさ
→きっと未来永劫解決されない
・デバッグコマンドの追加
→実装コスト、使用手順書の作成、本番チェックQAで工数が掛かりすぎる
・各部署のマネージャーに資料化をお願いする
→イベント実装で追われていてそれどころではない
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考えられた解決方法たち
・時間が解決してくれるさ
→きっと未来永劫解決されない
・デバッグコマンドの追加
→実装コスト、使用手順書の作成、本番チェックQAで工数が掛かりすぎる
・各部署のマネージャーに資料化をお願いする
→イベント実装で追われていてそれどころではない
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論外
解決まで
時間がかかる
個人の力で
解決できない
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今回選択した解決方法
片っ端から資料化＆
更新していこう！
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何故資料化を選択した？
・個人単位で解決できる
→作業の進捗が見える、他部署の手を煩わせない
・フロー化できる
→新しく入ってきた方は一律見てもらうようにすれば制作フローとして確立できる
・他に考えられた解決策よりは時間がかからない
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見えてきたタスクと戦う
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ドキュメント運用化資料
・画面仕様書（担当箇所のみ）
・クライアントエンジニアのためのプロジェクト導入資料
・チケットの処理の仕方や制作フローに関する資料
・デバッグ用の便利機能の使い方資料
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ドキュメント作ってみた
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資料用に作った画像なので中身は適当です。
雰囲気だけでも伝わると幸いです！※注意※ 29/41

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資料化する上で注意した点
・マスタ / デザイン / ゲームデザイン / クライアント全部署が見る
→画面の全パターンとデータ設定の仕方をスクリーンショット付きで資料化
→過去に実装した特殊処理のパターンを洗い出し
・Wikiに情報が多すぎるので周知作業＆整理
→とにかくわからないことがあったらドキュメントを見てと周知作業をする
→作って放置してあるWikiなどの整理も同時に進行する
・誰が見てもどこの設定が間違っているのかがわかるようにする
→エラー内容をわかりやすく書く(○○データの▲▲カラムの設定がエラー等)
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作成期間と完成したドキュメントの数
資料作成期間：8ヶ月（開発と平行して作業）
作成したドキュメントの数：21個
画面仕様系：14個
新規アサインの方向け： 3個
開発向け： 4個
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ドキュメント作ってみて得られた成果
①タスクに回せる時間が増えた！
→テンプレ的な質問が減ることによって個人のスケジュールに余裕が出来た
→他のクライアント担当にも資料を周知して手間削減
②ゲームデザイン班 / マスタ班のタスクが減った！
→「ドキュメントを作成する」という年間目標を多少巻き取ることが出来た
→口伝で伝わっていた設定の「何故？」を可視化
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ドキュメント作ってみて得られた成果
③QAチームからの指摘が資料を通して来るようになった！
→他の似た構成の画面と違うなどの指摘が増えて、ゲーム内不具合の解消に繋がった
→QA班入りが激しいので認識違いを多少減らせた
④クライアント側の制作フローが可視化された！
→なんとなくで行っていたチケット処理フローが確立した
→デザイン班への確認など口伝で伝わっていたのが明示化された
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誰かを待つのではなく、まずやってみる
開発の後工程にいるエンジニアだからこそ見える景色もあると思います。
それを生かしてドキュメントや改善提案などを積極的にやってみることにしました
結果、「ドキュメントを作っていこう」という流れがうちのプロジェクトではできた！
最初は大変かもしれないが後々の運営においては必ず資産になると思います。
ゲームの理解度UP！
信頼度もUP！
空き時間GET！
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目標達成のための準備段階をクリア
見えてきたタスクを片付けて、やっと目標実現のために時間を使えそう
ドキュメントを作るのが目的ではない！
自分で企画して仕様書を書いて実装してリリースする！
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目標
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目的を実現する
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目的を実現する
空き時間も出来たので、
企画概要書と仕様書を作ってゲームデザイン側に提出してみました…
採用され、実装することができました！！
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※採用されるまでにも色々と苦労がありましたがそれはまた別の機会に…
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成し遂げた！
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日々の業務の中で失われがちなもの
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モチベーション！
目標を達成することが出来てモチベーションも上がりました！
重要！
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まとめ
・見えないタスクは可視化してみよう
・プロジェクト規模に関係なくドキュメントに価値はある
・「誰か」を待つより自分から行動してみよう
・茨の道を進んだ見返りは必ずある
・自分なりの工夫をして日々の業務に刺激を与えよう！
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