某医療機器メーカーから転職した僕の経験をまとめてみました。 しばしお付き合いを。

1. なぜ僕は転職したのか

2. Spec
年齢：34歳
経歴：
2007年 理系（生化学系）私立大学 卒業
国内医療機器メーカー勤務
MR（医療機器営業） 8年
本社管理部門 3年
2018年 6月 転職
家族：パートナー、子（2018年1月誕生）
2

3. あっさり白状すると
結局、会社とミスマッチだった
それだけなんだと思う

4. 違和感をもちながらも
決断できなかった自分
だから、
前職の会社には
本当に迷惑を掛けたと思う

5. ミスマッチ要因①
なんも考えずに進学先、そして会社を選択
結構前から間違ってる 笑
（正解とかないけど）

6. ■高校は完全に偏差値だけで選ぶ
■大学もほぼ偏差値だけで選ぶ
「中学校の理科の先生が大好きだったから、生物やりたい」
「動物や人間がどう行動するか考えるの楽しいから、生態系とかおもしろそう」
「生物系で偏差値高いとこ行こう」
（マジでこれくらいしか考えていなかった）
（今だったら自分がやりたかったことは社会科学や社会心理学なんだとわかる…）

7. ■第一志望の国立大学には落ちる
でも、もう１年受験勉強するなんて苦しすぎて嫌だったので、私大に進学
（そもそも深く考えていなかったので、こだわりもなかった）
■生態系を勉強したかったはずが、生化学系の学部に入ってしまったので
そんな勉強はごくわずか（微生物の行動とかは超楽しかった）
当然勉強がおもしろくないので、サークルに打ち込む（両親、超ごめん）
（なんで勉強がおもしろくないのか、当時は本気でわかっていませんでした）
（やりたいことと違っていれば、そりゃおもしろくないよと、今ならわかる 笑）
（まぁ、気がついても、学校を変えるとかは勇気がなくてできなかったと思う）

8. ■勉強もつまらないので、大学院進学など浮かぶはずもなく、就職活動を始める
■サブカル的なもの（ヴィレバンに置いてある程度）が大好きだったので、
アート×サイエンスと勝手に解釈した化粧品業界を志す
「キラキラしていてオサレ！いろんな色！いい匂い！素敵！楽しそう！」
（マジでこんなノリでした…。何も考えてねーな 笑）
「あと念のために製薬系・医療機器系の会社もいくつか受けとくか…」

9. ■結果、化粧品業界も製薬企業も全滅し、前職の会社にかろうじて拾ってもらう
「こんな僕をありがとうございます」
（でもヤベーな、超地味めの会社だなぁ、大丈夫かなぁ）

10. ■そして就職
やる気にみなぎる、っつーか空回りする
「地味めな会社だからこそ、自分にできることがきっとあるはず！」
「新しい視点で会社に貢献しよう」
（この頃から、なんとなくやりたいことは「広報」だと心に決める）
（なぜなら、キラキラしていてオサレそうだから 笑）
（いや、今は広報の役割とか真面目に考えていますよ）
（「うわー、やっぱりキラキラしてんなぁ！」って嬉しくなることも多いけど）

11. ミスマッチ要因②
「医療に営業っているのか？」
という疑問にぶち当たる

12. ■広報をやりたいと思いながらも、配属は営業
「そもそも、医療に営業っているのか？」
「企業の自社に都合のよい情報で、治療の手技や手順が変わるってどうなのか？」
「それは患者の利益になるのか？」
（自分の仕事に自信がないだけなんだと、今ならわかるんですけどね）
（まぁ、今でも、医療に営業がいるのかについては否定的な意見をもっています 笑）

13. ■そして、社内でも、この「医療に営業って必要ですか？」という問いに
僕が納得するような答えをもつ先輩がいなかった
（いいからつべこべ言わずに仕事しろ、給料は我慢料なんだから仕事しろ、とかは
たくさん言われました）
（大好きで尊敬できる先輩はたくさんいた）
（だから、その人たちみたいに仕事へ打ち込めない自分が情けなくもあった）
■かろうじて、こんな迷いだらけの僕でもあたたかく迎えてくれて、
育ててくださったお客さんが何人かいて、僕はその人たちの為だけに仕事してました
（それ以外は、マジで仕事していませんでした）
（腐りきってましたね…たくさんの人に迷惑をかけました）

14. ミスマッチ要因③
「この仕事が本当にお客さんの為になるのか？」
という疑問にぶち当たる

15. ■会議のための資料づくり、本社が売り上げ目標を管理するための資料
同じ内容を違うところに何度も書いて、状況が変わったら全部書き直して
整合がとれていないと怒られる
日報を書いても、ほとんど誰にも読まれない
日報に書いた内容を、またメールで送る
解決策があるのに、検討されない、検討されている気配すらない

16. ■営業が変わると消えるそれまでの情報、属人的な顧客情報管理
「それ、聞かれるの初めてじゃないよ。御社の情報共有体制どうなってるの？」
と、何度言われたことか
そして、そこをちゃんとやろうとすると、また膨大な事務作業が発生していく

17. 入りたくて入ったわけじゃない
自分の仕事の価値がわからない
やろうとしても無駄ばかり

18. でも、拾ってもらったからには
役に立ちたいとずっと思っていた

19. そして迎えたあの日あのとき

20. 2011年3月11日 14:46

21. 福島県相馬市のコンビニの駐車場
そこから命からがら、宮城県仙台市に戻る

22. 車のハンドルを右に切るか、左に切るか
それだけで生死を分けた人たちがいた

23. 担当地域が立ち入り禁止区域となり
横浜へ転勤
仕事、がんばりました…
今思い返してもがんばっていたと思う
でも、力不足で結果出せず
（いろいろあった）

24. 逃げるように本社へ異動
（異動させてもらう）
超いい会社ですよね 笑

25. 営業以外の仕事はすごく楽しかった
会社全体がどう動いているのかわかったし
何より、自分の仕事が誰の役に立つか見えた
やりたいことがハッキリした
広報もやりたいし、人材育成も必要だ
自分みたいに腐ってしまう人を減らしたい
自分の仕事に誇りをもってもらいたい

26. 「でもやっぱり、なんかイケてないよね、この会社」
「お金をかけているのに惜しいあの感じ」
「誰も喜んでいない、自分ゴトにしていない」
「楽しんでいる人が圧倒的に少ない」
「こんな硬直的な会社が、これから生き残れるのか？」

27. 最終的に、
営業で感じた無駄と絶望感は拭えなかったし
それを変えようと必死で
本当に辞める覚悟で動いたけれど、
「誰も決める人がいない」という理由で
その提案が受け入れられることはなかった
（そもそも腐ってたヤツがいきなり仕事したからって聞いてもらえない）

28. そして2018年3月
営業への異動辞令
僕はもう、営業で未来を切り拓くイメージはもてなかった

29. ではなぜ、辞令が出たとき
僕は転職を決意できたのか？
（しかもポジティブに）

30. Answer：
●有志活動で仲間（同志）に出会えたから
●自分のできることをやればいいと思えたから
●世界は広いと知ったから

31. 本社に異動して、できることを一生懸命やっていたら
社内で自分と同じような危機感・閉塞感をもち
行動している人たちに出会えた

32. そしてそんな人たちは、社外にもたくさんいた

33. 超たくさんいた 笑

34. 悩んで迷いまくった自分は
間違っていなかったかもしれない

35. 少なくとも孤独ではなかった

36. 同じ道を歩いてきた同志は
たくさんいた

37. 世界にはたくさんの人が
笑顔で、真剣に仕事をしている
会社をつくったり、ひとりでやったり
いろいろなカタチで社会に貢献している
「自分の手で未来を切り拓いている」

38. 結局僕は、全部他人のせいにしていた
（28枚目のスライドまでに書いてあることは言い訳ばかり）

39. もう、他人のせいにするのはやめよう
自分の人生を、自分の信じる道を行こう
きっとひとりじゃない
同じような思いを抱えながら
できることをやっている人、
同じような道を歩んでいる人は
たくさんいるはずだから

40. だから僕は、転職しました