1. 机上の都市計画から直接観察へ

2. 著者 ジェイン・ジェイコブズ
アメリカ生まれ 1916∼2006
彼女は学者でも、セレブでも、
役所や組織の長でもない
ただのおばさんである。
だが、彼女は自分の住む街
、行ったことのある街をあら
ゆる側面から観察、理論化
した。

3. 時代背景
› 彼女の考えは1950年代のアメリカの都市を背景にした
考えである。住宅が量的に不足し、各種インフラも未
整備な都市で、都市として魅力を失ったひどい状況で
あった。そのため、現代の活力と安定性のある都市と
単純に比較してはならない。

4. 都市の概念
› 都市は、町を大きくしただけのものではない。
また、郊外を高密にしただけのものでもない。
基本的に都市とは、お互いに知らない人々が
集まって、過度に干渉せずに関係を築くもの。

5. 街路
都市の街路は歩行者を運ぶ以外の役割を果たす。
それは、都市の治安を向上させる役割である。
都市の安全、街路の安全性を高めるためには、
都市の街路を大いに楽しみ利用することである。

6. 公園
› 公園には、都市で愛される公園とただの空地と
なってしまう公園の２種類がある。

7. 都市の４原則

8. 混合一次用途の必要性
一つの建物、一つの地区で二つ以上の機能を
果たさなくてはならない。
また、その機能は様々な時間帯に利用される
必要がある。
監視性を向上させる
店がつぶれにくくなる

9. 小さな街区の必要性
長い街区は、
› 近隣の街区とのつながりが希薄になる
› ルートの選択肢が少ない
› 退屈になりやすい

10. 小さな街区の必要性
短い街区は、
› 違う街区にアクセスしやすい
› ルートの選択肢が多く、
歩いていて面白い
› 監視性が高い

11. 古い建物の必要性
› 都市地域に新築しかなかったら、そこに存在
できる事業は自動的に新築の高い費用を負担
できるところに限られてしまう。

12. 密集の必要性
› 都市に建物が密集し、人が密集することで、
都市に活気がでる。その活気が都市の安全面、
経済面を支える。
› ただ、注意すべき点は
高密と過密は違うことだ。
過密は多様性を抑圧して
しまう。

13. 日本の都市にも都市の４原則は
あてはまるのか？
住みたい街ランキング１位の
吉祥寺で考える

14. 用途の混在
› 駅から400m圏内に住宅も店も公園も公共施設も
あり、また一つの建物においても多様な用途の利
用がある。しかもハモニカ横丁には小さな店が
100軒近くひしめきあっているので、用途が多様
に混在している。

15. 小さな街区
› マップを見れば一目瞭然で、道が網目のように
放射状に広がり回遊性が高いことがわかる。

16. 古い建物
› 写真のように新しい建物
と古い建物が混在し、
景観統一という抑制を
かけないことで街路とし
て多様で面白いものがで
きている。
テーマパーク化せず、活気がある

17. 密集
› ハモニカ横丁や街並みからわかるように、
ゴチャゴチャとしている。
› 数値的にも、吉祥寺のある東京都武蔵野市
は都内１位、全国で２位である。

18. › 結果として、吉祥寺はジェイコブズの考える都市
の４原則すべてを満たしていることが分かった。
このように、４原則を満たす街が住みたい街とし
て多くの人に支持されているので、日本において
もこの原則が適用されると考える。

19. 日本とアメリカの違い
› 人口密度が低くて困っているアメリカと、過密に
苦しんでる日本の都市
› 文化、治安の違い

20. ジェイン・ジェイコブズ著 山形浩生訳 「アメリカ大都市の死と生」
鹿島出版会 発行2012年4月30日第一刷
「住みたい街吉祥寺の魅力」
http://www.cpij.or.jp/com/ac/reports/11-1_36.pdf
「アウトリーチ 散歩マップ」
http://www.outreach.co.jp/sanpo/
「FUNKSPUNKPUNK」
http://funkspunkpunk.dreamlog.jp/archives/51497028.html
「4trabel.jp」
http://4travel.jp/overseas/area/north_america/america-
new_york_state/new_york/kankospot/10007239/tips/10570663/