ジョブ理論を要約しました。

1. ジョブ理論

2. 第1部
ジョブ理論の概要

3. 第1章：ミルクシェイクのジレンマ
顧客が朝ミルクシェイクを買うのは、安いからでも量が多いからでもない。
彼らの生活に発生したジョブを、ミルクシェイクを雇用して片付けている＝ジョ
ブ理論。(例：通勤中に運転しながら手を汚さずに片手でお腹を満たしたい。子
供におもちゃを我慢させたので、代わりにシェイクを買ってあげる。)
※片づけるジョブは人やタイミングによって異なるため、下手に平均化したら平
凡な商品が生まれ、顧客に刺さらない(シェイクにおいて、同じ人でも通勤中の
父親としてのニーズと、息子に対する父親としてのニーズがあるように)。

4. 第2章：プロダクトではなくプログレス
イノベーションを起こすには、顧客がプロダクトを購入し、使用
する原因を特定する必要がある→ジョブ理論
ジョブ：ある特定の状況で顧客が成し遂げたい進歩
ジョブの種類：①機能的②社会的③感情的(タバコの例：機能→ニ
コチンを摂取したい、社会→タバコミュニケーション、感情→リ
ラックスしたい)

5. 第3章：埋もれているジョブ
・多くの企業は、一つで全てを満足させる万能の解決策に惹かれがちで、
結局誰も満足させることができない。
・それよりも、ジョブに基づいて細かく区切ったセグメントに刺さる商品
が大切。このセグメントには、現状では満足な解決策が存在しない無消費
者も含まれる。
・ジョブのレンズを通して顧客を見ると、本当の競合が見えてくる(パンに
伸ばして使うというジョブにおいて、マーガリンの競合は固くて伸ばしに
くいバターではなく、マヨネーズやクリームチーズなどかもしれない)。そ
のためには、顧客に寄り添い本当のジョブを見極めることが大切。

6. 第2部
ジョブ理論の奥行きと可能性

7. 第4章：ジョブ・ハンティング
・ジョブの知見を得るための大切な情報源は、自分自身の生活である。個人の経験と内省から
片づけるべきジョブが見つかる(例：Airbnb)。
・どのプロダクトも買っていない無消費者を調査することで、潜在的なジョブが得られる(例：
恥ずかしさから、大人用紙おむつの購入を我慢する人は多い)。
・間に合わせの策や代替行動をとってジョブを片付けていたら、そこにはイノベーションが潜
んでいる。
・プロダクトが意外な使われ方をしていたら、それもイノベーションのヒントである(例：重曹
はパンをつくるものだったが、洗剤や脱臭剤としても使われていた)。
・ジョブの機能面だけでなく、感情と社会的側面のジョブも踏まえた解決策が大切(例：子供用
紙おむつは肌触りだけでなく、子供の睡眠を促進し夫婦の時間をつくることで、夫婦関係を良
くしたいというジョブや、子供の睡眠時間を確保し頭良く育てたいというジョブも解決する)。

8. 第5章：顧客が言わないことを聞き取る
・プロダクトを買う時の原因より、それを実際に使う時の原因を見つけることで、ジョブ
が分かる。
・顧客がジョブを雇用するということは、それと引き換えに何かを解雇するということで
ある(新しい家を買うということは、前の家の「思い出」を捨てるということである)。
・顧客のジョブをヒアリングする時は、初心者の心構えで聞くことが大切。
・顧客の状況や悪戦苦闘の時間、不完全な体験やそれらに伴うストレスを詳細を記述した
ストーリーボードを書くことで、ジョブを深く理解できる。
・変化に対抗する力(＝現行の習慣＋新しいものへの不安)も存在する。変化に対抗する力が
強い場合は、それを緩和する体験が必要(例：引っ越しで一気に家の思い出がなくならない
ように、家具移動サービスをつけたり、一定期間家財を保管するサービスつける)。

9. 第6章：レジュメを書く
・レジュメ(＝ジョブの解決策の詳細)は、顧客が求める進歩を機能的、感情的、社会的
側面から記述したものや、受け入れられるトレードオフ、競合相手、克服すべき顧客の
障害物が含まれる。
・ジョブの解決策はプロダクト/サービスだけで成り立つわけではない。顧客があなた
の解決策を雇用し、他社の解決策を解雇する際に直面する障害物を乗り越えられるよう
に、購入及び使用に伴う体験を慎重にデザインすべき。＝ジョブの解決策は、例えそれ
が物理的な商品であっても、「サービス」として捉えられる。(例：海外インターンだ
けがプロダクトではなく、その前後の顧客との接点からサービスは始まっている)
・ジョブを的確に解決できれば、パーパスブランド(顧客が重視するジョブと自動的に
関連づけて考えるブランド)となれる。(例：一日で家具を揃え組み立てたい→イケア)