Download free for 30 days
Sign in
Upload
Language (EN)
Support
Business
Mobile
Social Media
Marketing
Technology
Art & Photos
Career
Design
Education
Presentations & Public Speaking
Government & Nonprofit
Healthcare
Internet
Law
Leadership & Management
Automotive
Engineering
Software
Recruiting & HR
Retail
Sales
Services
Science
Small Business & Entrepreneurship
Food
Environment
Economy & Finance
Data & Analytics
Investor Relations
Sports
Spiritual
News & Politics
Travel
Self Improvement
Real Estate
Entertainment & Humor
Health & Medicine
Devices & Hardware
Lifestyle
Change Language
Language
English
Español
Português
Français
Deutsche
Cancel
Save
Submit search
EN
Uploaded by
Yoshitaka Kawashima
PDF, PPTX
196,394 views
イミュータブルデータモデル(入門編)
更新日時を排除していくことでそこそこのモデルを書けるようになる手法です。
Software
◦
Read more
375
Save
Share
Embed
Embed presentation
Download
Download as PDF, PPTX
1
/ 24
2
/ 24
3
/ 24
4
/ 24
5
/ 24
6
/ 24
Most read
7
/ 24
8
/ 24
9
/ 24
10
/ 24
11
/ 24
12
/ 24
13
/ 24
14
/ 24
15
/ 24
16
/ 24
17
/ 24
18
/ 24
Most read
19
/ 24
20
/ 24
21
/ 24
22
/ 24
23
/ 24
24
/ 24
Most read
More Related Content
PDF
イミュータブルデータモデルの極意
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
イミュータブルデータモデル(世代編)
by
Yoshitaka Kawashima
PPTX
世界一わかりやすいClean Architecture
by
Atsushi Nakamura
PDF
SQLアンチパターン - 開発者を待ち受ける25の落とし穴 (拡大版)
by
Takuto Wada
PDF
SQLアンチパターン 幻の第26章「とりあえず削除フラグ」
by
Takuto Wada
PDF
例外設計における大罪
by
Takuto Wada
PDF
なぜ、いま リレーショナルモデルなのか(理論から学ぶデータベース実践入門読書会スペシャル)
by
Mikiya Okuno
PDF
強いて言えば「集約どう実装するのかな、を考える」な話
by
Yoshitaka Kawashima
イミュータブルデータモデルの極意
by
Yoshitaka Kawashima
イミュータブルデータモデル(世代編)
by
Yoshitaka Kawashima
世界一わかりやすいClean Architecture
by
Atsushi Nakamura
SQLアンチパターン - 開発者を待ち受ける25の落とし穴 (拡大版)
by
Takuto Wada
SQLアンチパターン 幻の第26章「とりあえず削除フラグ」
by
Takuto Wada
例外設計における大罪
by
Takuto Wada
なぜ、いま リレーショナルモデルなのか(理論から学ぶデータベース実践入門読書会スペシャル)
by
Mikiya Okuno
強いて言えば「集約どう実装するのかな、を考える」な話
by
Yoshitaka Kawashima
What's hot
PDF
DDD x CQRS 更新系と参照系で異なるORMを併用して上手くいった話
by
Koichiro Matsuoka
PDF
ドメイン駆動設計サンプルコードの徹底解説
by
増田 亨
PPTX
今こそ知りたいSpring Batch(Spring Fest 2020講演資料)
by
NTT DATA Technology & Innovation
PDF
ドメイン駆動設計のためのオブジェクト指向入門
by
増田 亨
PPTX
DXとかDevOpsとかのなんかいい感じのやつ 富士通TechLive
by
Tokoroten Nakayama
PDF
ソーシャルゲームのためのデータベース設計
by
Yoshinori Matsunobu
PDF
テスト文字列に「うんこ」と入れるな
by
Kentaro Matsui
PDF
ソフトウェアにおける 複雑さとは何なのか?
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
オブジェクト指向できていますか?
by
Moriharu Ohzu
PDF
PHPからgoへの移行で分かったこと
by
gree_tech
PDF
Tackling Complexity
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
データベース設計徹底指南
by
Mikiya Okuno
PDF
マイクロサービス 4つの分割アプローチ
by
増田 亨
PPTX
イベント・ソーシングを知る
by
Shuhei Fujita
PPTX
分散システムについて語らせてくれ
by
Kumazaki Hiroki
PDF
Node.js Native ESM への道 〜最終章: Babel / TypeScript Modules との闘い〜
by
Teppei Sato
PPTX
Redisの特徴と活用方法について
by
Yuji Otani
PDF
コンテナの作り方「Dockerは裏方で何をしているのか?」
by
Masahito Zembutsu
PPTX
DockerコンテナでGitを使う
by
Kazuhiro Suga
PDF
REST API のコツ
by
pospome
DDD x CQRS 更新系と参照系で異なるORMを併用して上手くいった話
by
Koichiro Matsuoka
ドメイン駆動設計サンプルコードの徹底解説
by
増田 亨
今こそ知りたいSpring Batch(Spring Fest 2020講演資料)
by
NTT DATA Technology & Innovation
ドメイン駆動設計のためのオブジェクト指向入門
by
増田 亨
DXとかDevOpsとかのなんかいい感じのやつ 富士通TechLive
by
Tokoroten Nakayama
ソーシャルゲームのためのデータベース設計
by
Yoshinori Matsunobu
テスト文字列に「うんこ」と入れるな
by
Kentaro Matsui
ソフトウェアにおける 複雑さとは何なのか?
by
Yoshitaka Kawashima
オブジェクト指向できていますか?
by
Moriharu Ohzu
PHPからgoへの移行で分かったこと
by
gree_tech
Tackling Complexity
by
Yoshitaka Kawashima
データベース設計徹底指南
by
Mikiya Okuno
マイクロサービス 4つの分割アプローチ
by
増田 亨
イベント・ソーシングを知る
by
Shuhei Fujita
分散システムについて語らせてくれ
by
Kumazaki Hiroki
Node.js Native ESM への道 〜最終章: Babel / TypeScript Modules との闘い〜
by
Teppei Sato
Redisの特徴と活用方法について
by
Yuji Otani
コンテナの作り方「Dockerは裏方で何をしているのか?」
by
Masahito Zembutsu
DockerコンテナでGitを使う
by
Kazuhiro Suga
REST API のコツ
by
pospome
Viewers also liked
PDF
PostgreSQLアンチパターン
by
Soudai Sone
ODP
Goのサーバサイド実装におけるレイヤ設計とレイヤ内実装について考える
by
pospome
PDF
MySQLで論理削除と正しく付き合う方法
by
yoku0825
PPTX
データ履歴管理のためのテンポラルデータモデルとReladomoの紹介 #jjug_ccc #ccc_g3
by
Hiroshi Ito
PPTX
良いコードとは
by
Nobuyuki Matsui
PDF
エスイーが要件定義でやるべきたったひとつのこと
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
[AKIBA.AWS] EC2の基礎 - パフォーマンスを100%引き出すオプション設定 -
by
Shuji Kikuchi
PDF
If文から機械学習への道
by
nishio
PDF
片手間MySQLチューニング戦略
by
yoku0825
PDF
Dependency injection in PHP 5.3/5.4
by
Fabien Potencier
PDF
データモデルは時空を越える
by
terahide
PostgreSQLアンチパターン
by
Soudai Sone
Goのサーバサイド実装におけるレイヤ設計とレイヤ内実装について考える
by
pospome
MySQLで論理削除と正しく付き合う方法
by
yoku0825
データ履歴管理のためのテンポラルデータモデルとReladomoの紹介 #jjug_ccc #ccc_g3
by
Hiroshi Ito
良いコードとは
by
Nobuyuki Matsui
エスイーが要件定義でやるべきたったひとつのこと
by
Yoshitaka Kawashima
[AKIBA.AWS] EC2の基礎 - パフォーマンスを100%引き出すオプション設定 -
by
Shuji Kikuchi
If文から機械学習への道
by
nishio
片手間MySQLチューニング戦略
by
yoku0825
Dependency injection in PHP 5.3/5.4
by
Fabien Potencier
データモデルは時空を越える
by
terahide
Similar to イミュータブルデータモデル(入門編)
PPTX
データモデリング・テクニック
by
Hidekatsu Izuno
PDF
ハンドノート T字形ERモデル セミナー資料 (Author; S.Toriyabe SYSTEMS DESIGN Co.,Ltd. Japan)
by
聡 鳥谷部
PDF
R言語による アソシエーション分析-組合せ・事象の規則を解明する-(第5回R勉強会@東京)
by
Koichi Hamada
PPTX
データモデリング入門-astah*を使って、TMの手法を使う-
by
Koichi Inami
PPTX
概念モデリングワークショップ 概念振舞モデル編
by
Knowledge & Experience
PPTX
概念モデルを精査する ~ 現象学・圏論・言語哲学
by
Knowledge & Experience
PPT
What is RDRA
by
zenkan
PDF
ハンドアウト(配布用資料:佐藤正美)
by
聡 鳥谷部
PDF
基幹システムの可視化技法
by
Zenji Kanzaki
PDF
データ構造とPdcaに沿った操作を学ぶ
by
e-sales-support
PPTX
データ構造とPdcaに沿った操作を学ぶ
by
e-sales-support
PPTX
Data-driven Design: 4つの技法InfoPathを用いたスケーラブルSharePointソリューション
by
JamesLRishe
PPTX
20100324 勉強会資料(ドメイン駆動)
by
Masayuki Kanou
PPTX
Beginners guidetoconceptualmodelingbyuml
by
HirohideYazaki
PPTX
0 話の材料
by
matsu4926
PPTX
Refine Conceptual Modeling by Philosopy and Mathematics
by
Knowledge & Experience
PPTX
20091207
by
小野 修司
PDF
Dynamic Data
by
Visual Studio Users Group Japan
PDF
名前重要 超重要
by
baban ba-n
PDF
クラウド・モデリング
by
Tomoharu ASAMI
データモデリング・テクニック
by
Hidekatsu Izuno
ハンドノート T字形ERモデル セミナー資料 (Author; S.Toriyabe SYSTEMS DESIGN Co.,Ltd. Japan)
by
聡 鳥谷部
R言語による アソシエーション分析-組合せ・事象の規則を解明する-(第5回R勉強会@東京)
by
Koichi Hamada
データモデリング入門-astah*を使って、TMの手法を使う-
by
Koichi Inami
概念モデリングワークショップ 概念振舞モデル編
by
Knowledge & Experience
概念モデルを精査する ~ 現象学・圏論・言語哲学
by
Knowledge & Experience
What is RDRA
by
zenkan
ハンドアウト(配布用資料:佐藤正美)
by
聡 鳥谷部
基幹システムの可視化技法
by
Zenji Kanzaki
データ構造とPdcaに沿った操作を学ぶ
by
e-sales-support
データ構造とPdcaに沿った操作を学ぶ
by
e-sales-support
Data-driven Design: 4つの技法InfoPathを用いたスケーラブルSharePointソリューション
by
JamesLRishe
20100324 勉強会資料(ドメイン駆動)
by
Masayuki Kanou
Beginners guidetoconceptualmodelingbyuml
by
HirohideYazaki
0 話の材料
by
matsu4926
Refine Conceptual Modeling by Philosopy and Mathematics
by
Knowledge & Experience
20091207
by
小野 修司
Dynamic Data
by
Visual Studio Users Group Japan
名前重要 超重要
by
baban ba-n
クラウド・モデリング
by
Tomoharu ASAMI
More from Yoshitaka Kawashima
PDF
思考停止しないアーキテクチャ設計 ➖ JJUG CCC 2018 Fall
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
それはYAGNIか? それとも思考停止か?
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
ブルックスのいう銀の弾丸とは何か?
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
ソフトウェア開発における『知の高速道路』
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
なぜデータモデリングが重要なのか?
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
Mavenの真実とウソ
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
Atomic Architecture
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
ソフトウェア設計における 意思決定とそのレビューの秘訣
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
Are Design Patterns Dead?
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
ウォーターフォールとアジャイルのフェアな比較
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
Grokking Simplicity探訪
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
システムダウンのひみつ
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
アンチフラジャイルの世界
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
たとえ日本人同士でも必要な異文化理解力
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
Antifragile Java - Java Day Tokyo 2017 D1-E1
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
Boilerplate vs Magic
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
本番障害に至る病
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
Antifragile Clojure
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
SIerにとっての越境 @ DevLOVE 199
by
Yoshitaka Kawashima
PDF
How to find tech books
by
Yoshitaka Kawashima
思考停止しないアーキテクチャ設計 ➖ JJUG CCC 2018 Fall
by
Yoshitaka Kawashima
それはYAGNIか? それとも思考停止か?
by
Yoshitaka Kawashima
ブルックスのいう銀の弾丸とは何か?
by
Yoshitaka Kawashima
ソフトウェア開発における『知の高速道路』
by
Yoshitaka Kawashima
なぜデータモデリングが重要なのか?
by
Yoshitaka Kawashima
Mavenの真実とウソ
by
Yoshitaka Kawashima
Atomic Architecture
by
Yoshitaka Kawashima
ソフトウェア設計における 意思決定とそのレビューの秘訣
by
Yoshitaka Kawashima
Are Design Patterns Dead?
by
Yoshitaka Kawashima
ウォーターフォールとアジャイルのフェアな比較
by
Yoshitaka Kawashima
Grokking Simplicity探訪
by
Yoshitaka Kawashima
システムダウンのひみつ
by
Yoshitaka Kawashima
アンチフラジャイルの世界
by
Yoshitaka Kawashima
たとえ日本人同士でも必要な異文化理解力
by
Yoshitaka Kawashima
Antifragile Java - Java Day Tokyo 2017 D1-E1
by
Yoshitaka Kawashima
Boilerplate vs Magic
by
Yoshitaka Kawashima
本番障害に至る病
by
Yoshitaka Kawashima
Antifragile Clojure
by
Yoshitaka Kawashima
SIerにとっての越境 @ DevLOVE 199
by
Yoshitaka Kawashima
How to find tech books
by
Yoshitaka Kawashima
イミュータブルデータモデル(入門編)
1.
イミュータブル データモデル (入門編)
kawasima
2.
背景 •正しくデータモデリングを学んだ人(1NF~5NFの違いがわかる人)がモデルを書く のが理想だが、現実は難しいところもあ
る。 •そういう状況において、モデリングのエ キスパートでなくても、致命的な問題を 起こしにくいモデルを作るための手法で す。
3.
ゴール •モデルの複雑性を増すのは、CRUDのうち のUPDATEに関する要件です。
•モデルに対するデータの更新を極限まで 削ることによって、拡張に対して開いて いて、修正に対して閉じている堅牢なも のにします。
4.
イミュータブル? •実際にはUPDATE全くなしに業務アプリ ケーションを作るのはハードル高すぎる
ので、ミュータブルな箇所を特定し、一 定の意味付けをおこないUPDATEを許可す る、という文脈です。 •「更新日時」という属性を徹底的に排除 することにより、イミュータブルなモデ ルの獲得を目指します。
5.
モデリングの手順
6.
Step1 エンティティの抽出 発送担当者が受注リストをもとに、商品の在庫を確認し、在庫が
あれば商品を発送する。 ① 要求仕様の「動詞」を抜き出しエンティティとする。 ② ①に関わる「名詞」を抜き出しエンティティとする。 ③ エンティティ間の関連に線を引く ④ 属性や候補キーも分かる範囲で書いておきます。 間違い! この段階で実装をプロパティファイルにするとか、Enum にするとか決め打ちでエンティティとして表さないのはや めましょう。 まず、はじめにエンティティを抽出します。
7.
エンティティ名の付け方 エンティティの名前は、短くその意味を的確に表現するものでなくて はなりません。なくても意味が通じるワードは使わないようにしま
しょう。 なくても意味が通じるワード 情報 データ 処理 ~物 マスタ 記録 管理
8.
ときどき論理設計=日本語名称、物理設計=英語(ローマ字)名称とプロ セス定義して、英語名称を付けるのを後工程にまわすプロジェクトが ありますが、そんな必要はありません。命名は和名/英名セットでおこ
ないます。 名付けには用語辞書を作って、ある程度機械的におこなうのがよくあ るパターンですが、安易に短縮名称を使わないようにしましょう。 母音を抜いて短くする短縮名付け文化圏があるようですが、これを機 械的にやるとヒドイ英名が付けられるもとになります。 QUEUE → Q KIKAKU → KKK 論理設計と物理設計
9.
Step2 エンティティの分類 会員ID
姓 名 郵便番号 住所 電話番号 注文番号 注文会員ID 注文日時 注文 会員 リソース イベント 洗いだしたリソースとイベントに分類します。 基準は属性に”日時” をもつかどうかです。 または、Step1の①の動詞から抜き出したエンティティは“イベ ント”に、②の名詞から抜き出したエンティティは“リソース”に なるはずです。
10.
エンティティを分類するのに、未だ“マスタ”“トランザクション”とい うものを使うプロジェクトがありますが、この定義は曖昧で大抵どっ ちに分類するかでムダな議論のもとになります。
「システムで更新しないものを“マスタ”とします」 「マスタメンテ機能でされるんじゃない?」 「あぁ、マスタメンテ機能での更新はノーカンです」 「日に1回、社員マスタは社員管理システムから送られてきて洗い替えするんだけ ど」 … その点、リソース/イベントの分類は非常に明快で迷うところがありま せん。 マスタ/トランザクションという分類
11.
Step3 イベントエンティティは1つの日時属性 しかもたないようにする
受付番号 注文会員ID 注文日時 注文確認者 注文確認日 請求書出力フラグ 入金予定日 入金日時 入金者氏名 登録日時 更新日時 キャンセル日時 キャンセル取消日時 発注 注文番号 注文会員ID 注文日時 注文 発送指示ID 発送指示者 発送指示日 注文番号 発送指示 One fact in one place. …
12.
イベント系エンティティは、業務の記録です。すなわちイベント系エ ンティティに対する更新は、記録の更新、悪いいい方をすれば記録の 改ざんになる訳です。
したがって、イベント系エンティティは更新が入らないデータが格納 されるものと考えることができます。 業務の“記録” がイベントである
13.
よく全てのエンティティに一律で登録日時や更新日時を付ける設計 ルールを見かけます。あまつさえ、それを自動的に登録してくれるフ レームワークもあるようです。
これは何のためにあるのか再考してみましょう。 おそらく最初の動機としては、何か問題があったときにトレースする ためと思われますが、リソース系エンティティにつけても1世代の更新 しかわかりません。そして更新前の状態もわかりません。本当に問題 をトレースしたいのであれば、変更履歴を別のエンティティとして記 録するべきです。 一方、イベント系エンティティは登録/変更の日時を属性としてただ1 つもつので、同じ意味の属性を別にもたせる必要はありません。 全エンティティに付ける登録日時や更新日時
14.
都道府県コード 都道府県名 都道府県略名
登録日時 登録者ID 更新日時 更新者ID 思考停止の象徴エンティティ 都道府県にすら、更新日時 Σ(゚д゚lll)
15.
Step4 リソースに隠された イベントを抽出する
会員ID 姓 名 郵便番号 住所 電話番号 会員 リソースエンティティに更新日時を持たせたくなるのは、リソースにまつ わるイベントが洗い出せていないことが原因と考えます。 •何かトラブル起こった時に原因をトレースす るため会員が自分自身で会員情報変更ページ から変更する。 •規約に違反した会員であったため、お客様セ ンターのオペレータが強制退会を行う。 •会員からの誤った退会をしてしまったが、取 り消してほしいとの問合せを受けて、お客様 センターのオペレータが会員の復会を行う。 更新日時
16.
会員ID 姓 名
郵便番号 住所 電話番号 会員 会員変更ID 会員ID 姓 名 郵便番号 住所 電話番号 変更日時 変更イベントID 変更理由 会員変更 大抵の会員を管理するシステムではこういうモデルになるのでは ないでしょうか?
17.
リソースに対する変更の記録としてのイベント系エンティティは、い わゆる履歴テーブルと言えます。 履歴テーブルの実装には、「これが正解!」といえるものはなく、業
務要件などに照らしあわせて設計することになります。 このイミュータブルデータモデリングの手順のように、リソースに対 する変更日時を記録したいと思ったら、これをイベントとして切り出 すことを考えると、比較的失敗しにくいように思います。 履歴テーブル
18.
リソースは、イベントによって引き起こされる属性の変化の 一時点でのスナップショットである。 会員ID:
001 姓: Kawashima 名: Yoshitaka 郵便番号: 111-XXXX 住所: 東京都台東区 電話番号: 090-xxx-xxx 会員ID: 001 姓: Kawashima 名: Yoshitaka 郵便番号: 111-XXXX 住所: 東京都台東区 電話番号: 070-xxx-xxx 会員ID: 001 姓: Kawashima 名: Yoshitaka 郵便番号: 167-XXXX 住所: 東京都杉並区 電話番号: 070-xxx-xxx 電話番号変更 住所変更 業務的に計画された更新がない、または更新のイベントをトレースする必 要がない、場合に限り、このスナップショットだけを変更イベントをもた ないリソースエンティティとして定義される、と考える。
19.
Step5 非依存リレーションシップを 交差エンティティにする
リレーションが非依存である場合、外部キーにNULLを許し、後でアップ デートすることが可能になってしまいます。 こうした要求の裏には、別のイベントが隠れていることがあります。 プログラマID 姓 名 プロジェクトID (FK) プログラマ プロジェクトID プロジェクト名 プロジェクト プログラマは、担当するプロジェク トがなくても、存在しうる。 「アサイン」というリレーション シップが間にあるのでは?
20.
R-R間の交差エンティティ 社員ID 姓
名 部門ID (FK) 社員 部門ID 部門名 部門 新人が部門に配属されたら部門IDに 値を入れる。 社員ID 姓 名 社員 部門ID 部門名 部門 部門ID 社員ID 配属日 配属 配属イベントが潜んでいる。
21.
E-E間の交差エンティティ 請求ID 請求日時
請求書宛先 請求金額 受注ID 受注日時 請求ID 受注 請求 請求ID 請求日時 請求書宛先 請求金額 受注ID 受注日時 受注 請求 複数の受注をまとめて請求する。 受注ID 請求ID 受注-請求 対応する請求のデータができたら請求IDに 値を入れる。 (時系列の逆転したリレーション) E-E間の場合は、イベントが潜むのではなく、対応表が必要に なる。時系列の逆転が起こらないように設計する。
22.
交差エンティティは多対多の場合だけのものではない B A
ER図で、このような形だけみて、「エンティティAとエンティティBは、 多対多じゃないんだけどっ!」というカーディナリティだけでリレー ションシップを決めてしまう人がいます。 重要なのは、非依存リレーションシップということは、互いに独立に 存在しえて、何らかのイベントによって、それらに関係性が作られる という、このイベントが何か洗い出せているか? という点です。 これをやらずに、カーディナリティだけでリレーションシップを考え ると、業務上必要だったイベントエンティティを見落としてしまうこ とに繋がりかねません。
23.
まとめ
24.
•更新日時に着目し、それらをエンティ ティから追い出すだけで、それなりの堅 牢なデータモデルが書けるようになる。
•ただ、これだけでは不十分なところある ので、ちゃんと本を読もう。 佐藤正美(2005) 『データベース設計論 T字型ER』 羽生章洋(2006) 『楽々ERDレッスン』
Download