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多 焦 点 眼 内 レ ン ズ  
LENTIS MPlus の 経 験
ハマダ眼科 濱田恒一
2
講演内容
• 幸せな眼科クリニック
• ハマダ眼科の紹介
• ハマダ眼科の多焦点眼内レンズ
• ハマダ眼科における Oculentis の意味
幸せな眼科クリニック
 眼科手術開業医が生き残る上で 
幸せであることがどのような意味
を持つのか
3
4
医師の提供するサービスは正しいのか?
Stephen J.Galli,MD は医師の提供するサービス
の
95%は良いこと,悪いこと半々で,5%が
良いことだといっていました .  
Gary Taubes は “ Calories in, Calories out”  の
考え方に否定的です .
5
C constant
術後屈折値誤差の絶対値( D)   vs. 度数計算式
8
それでも医師は医療を提供する
提供しなければならないと考える医療
サービスを提供する .
 結果ー期待=幸せ
9
期待値の適正化
 現実的な結果に対する予測を共有する .
 患者さん、職員、医師が同じことを考え
ている
10
コンサルティングではなくカウンセ
リング
 患者さんの向こう側の生活をイメージす
る
11
コンサルティングではなくカウンセ
リング
 3 倍の時間がかかる
 医師がやるのは困難
 有資格者が担当
12
13
幸せな眼科クリニック
 幸せな眼科クリニックのコンセプトが成立する
のか?
 上記で11年間運用しており、一日 65 名、在院
時間 45 分、前日までの予約率85%が継続して
いる。
 まずは予約制でお互いの時間を大事にすること
が始まりだと思っていますが
14
ハマダ眼科の予約システム
再診予約率
0.3
0.4
0.5
0.6
0.7
0.8
0.9
1
Äf—–ñ—¦
01/2002
01/2003
01/2004
01/2005
01/2006
01/2007
f—ÔNŒŽ
17
18
19
20
21
IOL 数の推移
0
200,000
400,000
600,000
800,000
1,000,000
1,200,000
1,400,000
Foldable
Non foldable
23
24
講演内容
• 幸せな眼科クリニック
• ハマダ眼科の紹介
• ハマダ眼科の多焦点眼内レンズ
• ハマダ眼科における Oculentis の意味
25
ハマダ眼科のテーマ
 先進の医療を手軽に提供する
,
      人に優しい眼科診
療所 
26
27
ハマダ眼科の概
要
 医師 1 名
 看護師 2 名
 視能訓練士 4 名
 コンタクト担当
1 名
 受付 2 名
 来院患者  65 名

28
29
30
31
32
33
講演内容
• 幸せな眼科クリニック
• ハマダ眼科の紹介
• ハマダ眼科での多焦点眼内レンズ
• ハマダ眼科における Oculentis の意味
ハマダ眼科での多焦点眼内レンズ
 2007年10月以来 112 名 172 眼
 白内障手術患者さんの 7 %
ハマダ眼科のモットー
 患者様、職員、医師に肉体的、精神
的、経済的、時間的負担をかけず高
度の医療を提供する、人に優しい診
療所
自由診療の意味
 30兆円の3%が眼科の取り分
 この取り分は変わらない
 保険診療外の30兆円
 患者さんはお金を使いたい
 天井が取り払われた爽快感
 がんばれば取り分増
これまでの自由診療の問題点
 初期投資、経費が大きい
 採算分岐点が高い
 採算分岐を超えるための努力
 広告などを必要とする
 多くの患者さんを治療
 一人の患者さんに割ける時間に制限
多焦点レンズの自由診療
 初期投資、経費が少ない
 採算分岐点が低い
 採算分岐を超えるための努力は不要
 一人の患者さんに多くの時間
 限られた数の患者さんを治療
 目の前の患者さんに集中
自由診療の問題点と解決策
 コンサルティングでは同意が得られない
 カウンセリング
 患者さんに割く時間の確保
 予約制
 期待値が高くなる
 期待値の適正化
コンサルティングからカウンセリン
グへ
 患者さんのライフスタイルの確認
 患者さんのニーズの確認
 患者さんと、職員、医師の考えを一致
患者さんに割く時間の確保
 予約制
 平均受診者数  60 名
 平均在院時間  45 分
 医師が患者さんに対応する時間 
 通常    5 分
 多焦点  20 分
術後屈折異常への術前、術中対応
 IOL Master, LENSTAR の導入
 計算式の選択
 前嚢切開のコントロール
 乱視のコントロール
 球面収差への対応
IOL Master , LENSTAR の導入
 眼内レンズの摘出( JSCRS アンケート)
 術者の3割が経験
 半数が眼内レンズの屈折値誤差
 屈折値誤差の原因
 眼軸測定の誤差
 前房深度の誤差
 不適切な計算式
計算式の選択
Holladay II
Haigis
SRK/T
Olsen
術後屈折異常への術前、術中対応
 前嚢切開のコントロール
 CCC マーカー
 散瞳幅の記載
 前嚢鑷子
 乱視のコントロール
 LRI
 Toric Lens
 球面収差のコントロール
 収差計
 トポグラフィーの Q 値の利用
 0.5 + Q 値
術後屈折誤差への術後対応
 外科的対応
 LASIK (-8< <+2)
 IOL 入れ換え ( <-8)
 Piggy back (+2<)
 眼鏡、コンタクトレンズ
 何もしない
患者さんの選択
 黄斑障害
 視神経障害
 角膜障害
 ドライアイ
 BUT
 眼位,眼球運動異常
患者さんの術前評価
 潜在能力
 PH 視力
 レチノメーター
 白内障の評価
 コントラスト空間周波数特性
 グレアテスター
 収差計
 瞳孔径
 TriIRIS ,収差計
多焦点 IOL の問題点と解決策
 コンサルティングからカウンセリングへ
 術後屈折値誤差の術前対応
 術後屈折値誤差の術中対応
 術後屈折値誤差の術後対応
 患者さんに割く時間の確保
 期待値の適正化
期待値のコントロール
 高額な医療 ≠ 高度の医療
 選択肢
 多焦点 IOL  ≠ どこでも見える道具
 力を分散して使う道具
結果 ー 期待値 = 幸
せ
52
講演内容
• 幸せな眼科クリニック
• ハマダ眼科の紹介
• ハマダ眼科での多焦点眼内レンズ
• ハマダ眼科における Oculentis の意味
Oculentis の意味
 高い満足度
 ‘ ’提案型 の眼科
 ストーリー
 ‘ ’提案型 の眼科
 アドヘアランス
 患者さん、職員、医師
53
54
高い満足度
提供する眼内レンズの絞り込み
55
IOL の種類
59
遠見視力  vs. IOL 種類
Lentis AcriLisa
遠見視力  vs. IOL 種類
Lentis Tecnis
術後乱視  vs. IOL 種類
Lentis AcriLisa
術後乱視  vs. IOL 種類
Lentis AcrySof IQToric
64
高い満足度
提供する眼内レンズの絞り込み
65
ストーリー
66
アドヘアランス
 患者さんは何を求めているのか
 職員は何を提供できるのか
 医師は何を提供できるのか
67
アドヘアランス
 患者さんは何を求めているのか
 職員は何を提供できるのか
 医師は何を提供できるのか
68
講演内容
• 幸せな眼科クリニック
• ハマダ眼科の紹介
• ハマダ眼科での多焦点眼内レンズ
• ハマダ眼科における Oculentis の意味
69
ハマダ眼科のテーマ
 先進の医療を手軽に提供する
,
      人に優しい眼科診
療所 
70
 結果ー期待=幸せ

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