複業ギルドに関するアイデアです。

1. 創造性発揮と共創による地域経済循環改善をめざす
「パラレルワーカーギルド」の提案
1.希望年収40-100万の差
久米島町民の平均所得は約190万。2018年度の島
コンによる調査では、移住希望者／転出者の希望
年収平均値317.5万／232.4万、中央値300万/240万。
いずれにせよ、40万以上の差がある。
2. 島外への外注による資金とノウ
ハウの流出
年間37億円(2013年)の域外流出。仕事も域外に委
託すれば、ノウハウが島内に蓄積せず産業が高度
化しない
3.個性の発揮への心理的抵抗感・
おもしろみの乏しさ
「ガラスの天井」により個性が発揮しにくい風潮。
しがらみを嫌い・時が止まったかのように感じる。
結果おもしろい仕事がしたい遊牧・狩猟型の人材
が帰ってこない
副業(複業)個人事業主をメンバーとした組合「パラレ
ルワーカーギルド」を立ち上げる
中長期の案件を「プロジェクト」、短期の案件を「タ
スク」とし、ギルドメンバーへ斡旋。紹介料をもらう
プロジェクトの受注をギルドが行い、ギルドメンバー
を手配する。ギルドメンバーの中にはプロジェクトマ
ネジメントができる人材を入れる。
ギルドメンバーは島民のほか、移住希望者や久米島
ファン、出郷者や転出者など関係人口層も入れる。
「久米島に来たことがあり、ギルドの方針に賛同し、
人格的にも問題ないこと」が条件(仮)。これにより、
人材の確保と域内(久米島ファン圏内)での経済循環を
実現する。
ギルドメンバーの交流・ワークスペースを用意(ギル
ドスペース。仲原家を候補とする)。案件を、ボード
上にクエストを受注できるかのように提示。メンバー
の交流イベントなども実施。
創業支援事業と積極的に連動する。新規メンバーを獲
得、事業立ち上げに協力しつつ新たな案件を開拓する
1. 所得の向上
希望年収の差を埋めるには、希望者自身の手で収入源
を確保できる。
2. 地域経済循環の向上、ノウハウ
の蓄積
島内に請負先がないがために地域外に流出するお金を
留める。ノウハウを蓄積し、島内でより高次な仕事が
できる人材を増やす。これにより、地域経済循環の改
善と産業の高度化を実現する。
3. 個人の創造性発揮と共創の推進
による「おもしろい町」
個人の創造性を発揮しやすく、コラボレーションが起
きやすい仕組みをつくる。これにより、遊牧型、狩猟
型の人材が惹かれ集まるような、おもしろみあふれる
町をつくる。
久米島の課題 実現したいこと 課題解決策「パラレルワーカーギルド」

2. 最終的に実現するモデル(案)
久米島町役場
久米島町
民間企業
パラレルワー
カーギルド
島外
民間企業
島外行政機関
島内在住者 久米島出身者
転出者
久米島ファン
移住希望者
他自治体ギルド
運営事務局
(ギルドマスター)
顧客
・案件の紹介
・PJTチーム結成支援
・要請に応じ
アサイン変更
・支払い
・メンバー獲得、育成
・PJT単位で労働
・運営事務局へ
紹介手数料支払
ワーカー候補生
(学生、未習熟者など)育成PGMの提供
PJTごとに
個人がつながる
受注
成果の提供
発注
対価の支払
案件紹介
メンバー
相互派遣

3. 何が実現されるのか
久米島町役場
久米島町
民間企業
パラレルワー
カーギルド
島外
民間企業
島外行政機関
島内在住者 久米島出身者
転出者
久米島ファン
移住希望者
運営事務局
(ギルドマスター)
顧客
ワーカー候補生
(学生、未習熟者など)他自治体ギルド
次世代の起業家
育成を公以外で
行える 移住希望者の移
住への足がかり
起業家型人材の定
住とコミュニティ
形成→創造性の高
いおもしろい町へ
久米島出身者、転
出者が継続して町
と関わる→Uター
ン・再転入にも寄
与
関係人口の
有効活用
人材の×囲い込み○
分かち合いによる人
手不足対策
地域経済
循環の改
善
ノウハウの
蓄積→より
質の高い
サービスを
受けられる

4. スケジュール
実施内容 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
準備 → →
予算獲得 → →
メンバー募集 → →
案件開拓 → → →
ギルドスペース整備 → →
キックオフミーティング、
ワークショップ
→
実施期間(定期ミーティング、
フォロー)
→ → → → → → →
活動報告会 →

5. 案件紹介料による自走をめざす
案件紹介料20%とし、年間1000万の受注ができれば手数料200万。将来的にはギルドスペースの飲食店化、会員制度、他地域在住者向けのシェアハウ
ス・ゲストハウス運営などを測り、独自採算化をめざす
創業支援事業とのシナジー効果
企業に興味がない人材が自分のやってみたいことや小商いに挑戦する「マイプロジェクト・副業コース」、完全な起業をめざす「起業コース」の2本柱
で創業支援事業を提案中。この事業と組み合わせれば、年間37億円(2013年)の域外流出の抑止と、ノウハウの島内蓄積による産業の高度化を実現でき
る。パラレルワーカーギルドからの売上の一部を創業支援事業の運営資金に充当したり、ギルドメンバーからの有料講座を実施することで人材育成を
採算性とりながら実現できる可能性あり。
財源
地方創生に向けてがんばる地域応援事業 一般事業の助成を受けて実施
継続性と展望
経費(仮)
仲原家整備 40万
システム構築 10万
メンバー募集広報 5万(サイト構築ほか各種広報)
委託料 70万
人件費(コンサルティング、サポートに関する人件費) 20万
雑費 5万
財源と継続性、展望

6. https://www.env.go.jp/press/104269.html
民間消費 20億
エネルギー9億
民間投資 8億
→計37億が流出
【参考】カネの流出

7. 賃金の高い職業
・建設業
・公共サービス(教育,病院等)
・公務
・観光宿泊業
=公共事業・
外資メイン
https://www.env.go.jp/press/104269.html
【参考】カネの流出～産業構造の弱さ～

8. 【参考】久米島式「ガラスの天井」
【参考】
・樋口 耕太郎：沖縄から貧困がなくならない本当の理由（３）低所得の構造 ／沖縄タイムス＋プラス
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/49977
・和辻哲郎：風土―人間学的考察 (岩波文庫)
強固な
同調圧力
・モンスーン型／農耕民族→恩恵は受け苦難は耐え忍ぶ
・学校からのクローズドな人間関係→上に立ちづらい
・人口規模1万以下、離島のしがらみ→親族友人にも迷惑
・保守的な消費行動による安定した経済
・仲の良い同級生
・地縁血縁による安心なコミュニティ
お互いを結束
する居心地
の良い世界

9. 【参考】起業の10ステップ
• レベル1：やりたいことを明確にして語ってみる
• レベル2：小さなホームパーティで信頼できる友人を顧客に、3時間の場を開く
• レベル3：小さな3時間を「友達が友達を呼ぶ」くらいで、第三者に時間を届ける
• レベル4：レベル3までのターゲットにお金をもらってワークショップ
• レベル5：連続5回くらいまでの企画に仕上げてみて、よりコミットの高い参加者・顧客
がいるかどうか、2-3人のスタッフとチームとして運営できるか
• レベル6：もう少し大きなPJへと半年くらいの連続性をもって行える。月1の企画だったり、毎
月同じものを毎回違う顧客に対してだったり、100人規模の集客になる半年のPJだったり。運
営としては、赤字が出ない（原価分のファンディングができる）レベル
• レベル7：レベル6のサイズに対して、人件費も稼げるくらい（各スタッフ分）の顧客満足度を
つくれる
• レベル8：起業して、サービスで人件費が稼げる。
• レベル9：雇用拡大まで含めて、サービスを事業化できる（従業員5-10人）
• レベル10：雇用拡大まで含めて、サービスを事業化できる（従業員10-100人）
(地域共創カレッジ資料「ちょっとずつ種を育てていく」より)

10. 【参考】複業家の多い「おもしろい町」とは
例① 福岡県福津市-津屋崎ブランチ
・シェアハウス
・シェアカフェ
・月3～10万円稼ぐ
「プチ起業塾」を運営
例② 富津市、いすみ市-株式会社ponnuf
・コワーキングスペース、コミュニティ運営
・田舎フリーランス養成講座
・いすみ市はクラウドソーシング大手「クラウドワークス」と連携協定
・有名ブロガー、インフルエンサー、フリーランサーが育つ・集まる町へと成長中