シェアメイト、同性カップル、夫婦別姓を希望する人、結婚を望まないカップル。血縁・婚姻関係になくても、相当もしくはそれ以上の信頼関係を築き、互いを「家族」として認識している関係性は多く存在するのではないのだろうか。「あたらしい家族のつくり方」は、何らかの事情で法的に家族と認められない関係性（集団）を、社会（地域コミュニティ、ご近所さん）的に家族と認めようという試みである。

1. 2014.12.14 東 聡子 HIGASHI
Satoko
あたらしい家族のつくり方

2. 概 要
シェアメイト、同性カップル、夫婦別姓を希望する人、結婚を望まないカップル。
血縁・婚姻関係になくても、相当もしくはそれ以上の信頼関係を築き、互いを「家
族」として認識している関係性は多く存在するのではないでしょうか。「あたらし
い家族のつくり方」は、何らかの事情で法的に家族と認められない関係性（集
団）を、社会（地域コミュニティ、ご近所さん）的に家族と認めようという試みです。
地域コミュニティの結びつきが強い郊外から、「家族」のあり方を問い直し、少
しの意識の変化を持つことで、より多様性のある豊かな社会をつくれるのではな
いかと考えます。
©Anivas

3. 法的に認められない家族（関係性・集団）が抱える問題点
①賃貸住宅における入居審査について
例えばシェアメイトで新しい賃貸に転居する際、住人の関係性、特に血縁関
係にあるかどうかが問われ、入居を認められないことがあります。また、そもそ
もシェアハウスとしての利用を許可されている住宅は少なく、転居希望者に充
分な選択肢がありません。
②有事の際の面会・立会いについて
有事の際に、血縁関係にあるかどうかが問われ、面会できない・立ち会えな
いことがあります。
③社会保障の有無
扶養手当や住宅手当、個人が亡くなった際の遺産相続など、血縁の家族では
認められている権利が適応されません。
⇒「あたらしい家族のつくり方」では、特に①についての考えを提案をします。

4. 実施内容（案）と期待される効果
貸し手
借り手
「あたらしい家族のつくり方」
事務局
入居審査の際は、事務局が間に立ち、
血縁・婚姻関係であることを優先せず、
どのような理由で入居を望むのか等、
ヒアリングを行います。
借り手の紹介
希望物件と、
希望理由を伝える
物件取引を委託
物件の紹介
①
②
「あたらしい家族のつくり方」取扱物件
の入居者は、互いを家族と認めることを
ルールとします。また事務局は、近隣住
人が、入居者たちを「家族」であると認
め接してくれるよう働きかけます。
お互いを家族と認め
交流すること
地域
他の地域からの移住を促す
③
入居者を家族と認め
接すること
地域ぐるみでの受け入れ態勢が、
他の地域からの移住を促します。