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Moriyama
- 2. 静脈弁とは Fig1: Peter Negle´n,“Hemodynamic and clinical impact of ultrasoundderived venous reflux parameters”,2004 Fig2:Dusan Pavcnik,“Percutaneous autologous venous valve transplantation”,2007 機能 静脈での血液逆流を防止 心臓のポンプ機能の補助 特徴 ニ尖弁 四肢の静脈で発達 運動時に顕著に働く Fig.1 Fig.2
- 3. 下肢静脈瘤（代表的疾患） • 原因 静脈弁機能不全により発症 静脈に瘤ができ静脈が浮き上がる • 症状 足のむくみ，痛み，だるさ，重さ，疲れやすさ，つり， ほてり，湿疹，色素沈着 • 治療法 運動療法 腓腹筋（ふくらはぎ）の筋力強化 保存療法 弾性ストッキングにより下肢静脈瘤を防止 硬化療法 硬化剤を注入後，静脈を外部から圧迫し閉塞 手術 患部の結紮や抜去，レーザによるアブレーション cf.恵庭みどりのクリニック（ http://www.midorino.or.jp/ ）
- 4. 精索静脈瘤 • 精索静脈瘤 睾丸上部に流れる静脈の異常肥大（弁不全） 精索内の精管を圧迫する→不妊へ 一般男性 15% 不妊症患者 40%以上 後天性不妊症患者 70%以上
- 7. 人工静脈弁の構造 • 既存のAVV • 側面型AVV • 内部構造型AVV
- 8. 側面型AVV • 構造 筒状の側面に魚の鱗のように膜をつける • 機能 • 特徴 構造がシンプル 術式が簡単（留置位置の自由度が高い） 側面型AVV
- 9. 内部構造型AVV • 構造 筒状の内部に弁上の構造を形成する • 特徴 筒状の内部に形成するので弁の形が自由 • 留置方法 自己拡張型ステントなどを使用 内部に構造を形成可能 内部構造型AVV
- 12. 人工静脈弁の評価 • 人工静脈の開発 ステントの固定力の評価 静脈弁の働きの観察 AVVの機能の観察 • 細胞培養と機能の総合的な評価 in vivoの環境をin vitroで再現し，AVVの機能 と抗血栓性を評価する
- 13. 人工静脈弁の評価 • 逆流防止能 瞬時に立位足部血圧（75 mmHg）を負荷し， 逆流量，圧力を評価 • 順方向流量 呼吸による圧変化（Δ４ mmHg，0.4 Hz）を弁 出口に生じさせ評価 • 流体可視化 色素（フェノールレッド 15 mg/100mL）を注入 し評価
- 14. AVVの評価結果（逆流防止能） • AVVなし 大きな逆流（11.9 ml/s）が生じ，末梢圧上昇 （51.7 mmHg）した • AVVあり 少量の逆流（0.386 ml/s）はあるが末梢圧は 上昇しなかった AVVなし AVVあり
- 15. AVVの評価結果（順方向流量） • AVVなし 平均0.321 ml/sの流量が得られた • AVVあり 平均0.238 ml/sの流量が得られた 流量が約25%減少した
- 18. 評価系の確立 • 逆流防止能 静脈瘤防止の評価 • 順方向流量 静脈環流が維持されるかの評価 • 筋肉ポンプ能 静脈瘤防止，強度，機能の評価 筋肉ポンプ時に最大の圧力がかかるため
- 22. ステントを用いた人工静脈弁 • つの付ステント（HS-AVV：Horn Stent AVV） 弁膜が裏返らないようにステントに２本の角 がある • 閉鎖型 閉鎖型とは通常時で閉じているモデル 特徴として逆流防止能が高く，順流抵抗が 大きい 通常時閉鎖による癒着の可能性がある HS-AVV（開放型）
- 23. ステントを用いた人工静脈弁 • 通常ステント（S-AVV：Stent AVV） 裏返らないような工夫が必要 ステント内部に弁膜を入れてしまう • 内部型（外部，開放型はムリ） 弁膜を内部に入れ，ステントの外側に再度 ESすることで内部弁膜を固定する
- 27. 逆流防止能 • 実験方法 臥位→立位の動作を再現する Clip pointを急開放 約75mmHgの逆流圧が生じる • 計測，実測方法 圧力（P1，P2）と流量を計測 逆流量を単位時間（100s）実測し，重さ（g，比重 1.089g/cm3）から流量（ml/s）を算出
- 28. 逆流防止能 • 結果 AVVなし AVV（閉鎖型）あり AVV（開放型）あり 実測値 AVVなし ‐8.44 ml/s AVV（開放型） ‐0.50 ml/s AVV（閉鎖型） ‐0.050ml/s
- 30. 順流能 • 結果 AVVなし 0.10 ml/s AVV（開放型） 0.10 ml/s AVV（閉鎖型） 0.058 ml/s