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第15回種子島ロケットコンテスト CanSat 部門 設計計画書
チーム名 SOMESAT
所属(学校名等) 一般社団法人小型宇宙機器開発協会
ミッション内容(該当するものすべて☑印)
カムバック:□フライバック式 ☑ローバー式 ☑カムバックではない
画像撮影 :□動画 ☑静止画
データ取得:☑GPS 測位 ☑加速度 ☑姿勢 ☑地磁気 ☑気温 ☑気圧
その他 :無線通信
※上で☑をつけたものは全ての機体で行うわけではない。特徴の項目参照
機体諸元(パラシュート含まず)
収納時寸法: 横幅 250mm × 奥行 150mm × 高さ 80mm (全機収納時)
展開時寸法: 直径 70mm × 高さ 120mm 以内(1 機あたり)
質量 : 880 グラム
(画像認識機 100g ,GPS 誘導機 130g ,ミッション機 200g 以下 2 機 ,サブキャリア 250g)
外観図
図 1 4 機収納時のイメージ 図 2 全体のシステム図
図 3 画像認識機のイメージ 図 4 画像認識機のシステム図
-2-
図 5 えだまめ S 標準型 (GPS 誘導機,写真は試作機)
図 6 えだまめ S 標準型のシステム図
図 7 えだまめ S ミッション型(完成予想図) 図 8 えだまめ S ミッション型のシステム図
図 9 LoRa 通信ミッション機(完成予想図) 図 10 LoRa 通信ミッション機のシステム図
-3-
特徴
全体ミッション・特徴・サクセスクライテリア
今回の全体を通してのテーマは「原点回帰と新しい CanSat の開発方式の提案」である。
CanSat は本来、宇宙技術の教育や模擬人工衛星の開発が目的であった。しかし、近年の種子島ロ
ケットコンテストは技術の高度化が進みすぎて宇宙工学の入門者への教育や模擬人工衛星であると
いうことが忘れさられているように感じられる。そこで近年の技術的に高度化していく流れに沿った
機体以外に、初心者向けの機体と人工衛星への応用を意識した機体を開発することにした。それと同
時に、小規模なチームで共同開発をする方法を提案する。
昨年まで弊団体は信頼性の向上を目的に1 つのCanSatに同じ種類の小型ローバーを複数機搭載し
て空中で分離してきたが、今回は昨年までとは異なり 4 種類の違い種類の機体を搭載し空中で分離
する。このようにする狙いは
① 1 度の投下で複数の実験を行うことができるようになる。(1 機あたりの実験の低コスト化)
② 小型 CanSat の大きさを事前に定めることにより、互いに影響することなく同時に開発を進
めることができるようになる。
などである。実際に今回は目的の全く異なる 4 種類の機体を全国各地に分散している開発拠点で
同時に並行して開発を行っている。この開発方法は他団体においては、実施したいミッションが複
数ある場合・複数の団体で共同開発をする場合・団体内で班分けをして教育活動を行う場合などと
いった場面で有用であると考えられる。全体を通してのサクセスクライテリアは次の通りである。
ミニマムサクセス 分散して同時に開発を行う方式で全ての機体が完成し動作をする。
ミドルサクセス この開発方式や教育用 CanSat に興味を示してくれる団体がいる。
フルサクセス この開発方式や教育用 CanSat を今後採用する団体がいる。
エクストラサクセス この提案をきっかけに、CanSat 競技そのものが技術的に高度に発展し
ていくと同時に、初心者が今よりも簡単に新規参入しやすくなる。
以下に 4 種類の機体のそれぞれのミッション・特徴・サクセスクライテリアを示す。画像認識
機とえだまめ S 標準型の 2 機がランバック競技を行う機体で、えだまめ S ミッション型と LoRa
通信試験機の 2 機がランバックは行わないミッション機である。(ランバックを行う 2 機は無線機
を搭載しない。ミッション機は無線による地上からコマンドのアップリンクを行う場合がある。)
個別ミッション・特徴・サクセスクライテリア①(画像認識機)
メインミッション 画像認識を用いた 0m ゴール
この機体では小型ローバーでも高度なミッションができるということを実証すると同時に、ラン
バック競技での優勝を狙う。
特徴は、カメラを用いた画像認識/超高密度実装/ハードウェア JPEG デコーダによる画像処理/輪
ゴムを用いた衝撃吸収機構/100g という超軽量ローバー/microSD へのデータの記録 などである。
※この機体はランバック機で、無線機は非搭載である。カムバック競技には参加する。
ミニマムサクセス 安全に着地し正常に動作を開始する。
ミドルサクセス 正常に誘導制御が行われる。
フルサクセス 正常にゴールするまでの処理が行われ機体が停止する。
エクストラサクセス 実際に停止した場所がゴールまで 0m である。
-4-
個別ミッション・特徴・サクセスクライテリア②(えだまめ S 標準型)
メインミッション 教育用 CanSat「えだまめ S」のローバー機の実証
えだまめ S とは現在 SOMESAT で開発中の教育用 CanSat のことである。現在国内の CanSat 大
会は高レベルになったため初心者が参入しにくいという意見がある。また、初心者は電子回路やプロ
グラミング面で躓きやすい傾向にある。そこで「最低限の機能しかないが”とりあえず動かす”のは簡
単で、動かしながら徐々にちゃんとした CanSat を作れるようになる」機体を作ることにした。
図 6 のようにえだまめ S はコア部と拡張部の 2 つの部位によって構成されており、コア部が
CanSat の標準バスとしての機能を担い、拡張部がローバーとしての最低限の機能を担っている。コ
ア部+拡張部の標準的な構成では、電子回路の詳しい知識は無しに Arduino で簡単なプログラムを書
くだけで GPS と地磁気による基本的な誘導ができるようになっている。この機体は大会終了後に量
産し、各大学の新人教育などに活用してもらうことを想定している。(実際に他大学の CanSat 団体
で採用され、班ごとに 1 機の機体を作ったり複数の団体で作ったりした場合には、1 回の投下で 4~
8 機程度の機体を同時に投下して実験をすることができるようになるのではないかと期待している。)
特徴は、最低限の構成/1 機あたりの製造費が低コスト/Arduino 互換で簡単プログラミング/教育分
野での利用を想定/輪ゴムを用いた衝撃吸収構/microSD へのデータの記録 などである。
※この機体はランバック機で、無線機は非搭載である。カムバック競技には参加する。
ミニマムサクセス 安全に着地し正常に動作を開始する。
えだまめ S を交流会で展示することができた。
ミドルサクセス 正常に誘導・制御が行われる。
えだまめ S に興味を持ってくれる団体があった。
フルサクセス 正常にゴールするまでの処理が行われ機体が停止する。
えだまめ S の採用を検討してくれる団体があった。
エクストラサクセス 実際に停止した場所がゴールまで 3m 以内であった。
えだまめ S がその場で売れた。
個別ミッション・特徴・サクセスクライテリア③(えだまめ S ミッション型)
メインミッション 教育用 CanSat「えだまめ S」の応用的な利用例の実証
サブミッション① CubeSat 用はちゅねミクネギ振りモジュールの動作試験
サブミッション② 水ロケ用リアルタイム姿勢演算の動作試験
えだまめ S のコア部は標準バスとしての機能を担っており、自分で開発した基板に接続すること
ができるようになっている。えだまめ S コア部を用いると、えだまめ S 標準型で CanSat の基礎を
学んだ後に独自のミッションに挑戦するとき、バス部を開発することなくミッション部のみを開発し
て独自の CanSat を作ることができる。えだまめ S ではいきなり全く新しい独自の CanSat をつく
るのではなく、徐々にステップアップしながら CanSat を作ることができるようになる。
この機体ではえだまめ S コア部を用いたミッション型応用例を示すのをメインミッションにする。
とともに、サブミッションとして現在弊団体内で開発中の別プロジェクトの実験を行う。
サブミッション①は弊団体で開発中の CubeSat のメインミッションである「宇宙空間ではちゅね
ミクがネギを振る」に用いるネギ振りモジュールの BBM 試験に相当するものとなっている。
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サブミッション②は弊団体で開発中の高高度水ロケットに搭載するアビオニクスの姿勢系の理論
の実証と動作確認を行う。9 軸センサと係数を動的に変化させられる相補フィルタを用いて、マイコ
ン内でリアルタイム演算ができる程度に軽量でありながらカルマンフィルタに匹敵する精度を持つ
ものを開発することを目標とする。
※この機体はミッション機であり、無線機を搭載しアップリンクも行う。
カムバック競技には参加しない。
ミニマムサクセス 安全に着地する。
ミドルサクセス IMU・ネギ振りともに正常に動作を開始する。
フルサクセス IMU・ネギ振りともに正常に動作を完了する。
エクストラサクセス IMU でリアルタイム演算した計算結果が正確である。
個別ミッション・特徴・サクセスクライテリア④(LoRa 通信試験機)
メインミッション LoRa 通信実験
LoRa はデジタル無線通信の変調方式一種で非常に小さな電力で長距離通信ができるという特徴
がある。現在弊団体では LoRa 変調用いた省電力な CubeSat 用の通信機を開発できないか検討中で
あり、それに向けて LoRa 変調の無線機を自作し実験することをミッションとする。
地上局をフィールド内・竹崎展望台・可能であれば会場から 10km 程度離れた安全な場所(公園・
ホテルなど)の 2~3 カ所に設置し CanSat と通信できるかの検証を行う。無線機には SX1278 を使い
430MHz 帯でアマチュア無線局として申請をする予定である。CanSat から送信するデータは 9 軸・
温度・電池残量・画像などで、地上からのコマンドのアップリンクによりタイヤの回転や静止画の撮
影などを行うことができる。
画像認識機やえだまめ S 標準型と同等のモーターやタイヤなどを装備し移動能力はあるが、撮影
のために向きを変える程度の利用に留めランバックは行わない。
※この機体はミッション機であり、無線機を搭載しアップリンクも行う。
カムバック競技には参加しない。
ミニマムサクセス 機体が正常に動作し安全に着地する。
ミドルサクセス フィールド内の地上局と通信ができる。
フルサクセス 遠隔地の地上局と通信ができる。
エクストラサクセス 無線による遠隔操作でフィールド内での移動や静止画撮影
ができる。
紛失・墜落対策について
各機体とサブキャリアはパラシュートによって減速する。キャリ
アから放出後に各機体が分離するタイミングは当日の風向風速に合
わせて現地で調整できるようにする。風が強い場合は分離するタイ
ミングを遅らせ、各機体の落下が分散しすぎないようにする。
図 11 分離のイメージ
-6-
開発計画
11 月までにできていること
全体
・全体の仕様確定
画像認識機
・昨年度の種コンの機体
(これをベースに改良していく)
・詳細仕様/改良点の確定
えだまめ S 標準型
・試験機での一通りの動作試験の完了
・試験機からの変更する仕様の確定
えだまめ S ミッション型
・詳細仕様の確定
・ミッション部の基板/部品発注
LoRa 通信試験機
・通信機の単体試験開始
・詳細仕様の確定
12 月
全体
・キャリアの詳細設計完了
画像認識機
・詳細設計完了
・昨年度実装しなかった部品の試験
えだまめ S 標準型
・詳細設計完了の完了
・月末に基板/部品の発注
えだまめ S ミッション型
・ミッション部の組み立て
・ミッション部の単体動作試験
・全体の詳細設計完了
・バス部の基板/部品の発注
LoRa 通信試験機
・
1 月
全体
・キャリアの基板発注
・キャリアの部品製造
・キャリアの動作試験
画像認識機
・基板/部品の発注
・組み立て
・単体動作試験
えだまめ S 標準型
・組み立て
・単機動作試験
・単機 End to End 試験
えだまめ S ミッション型
・バス部の基板/部品発注
・組み立て
・単機動作試験
・単機 End to End 試験
LoRa 通信試験機
・単機 End to End 試験
2 月
全体
・全機統合試験
・全機 End to End 試験
画像認識機
・単機 End to End 試験
・全機 End to End 試験
えだまめ S 標準型
・全機 End to End 試験
・頒布用量産機の製造
えだまめ S ミッション型
・全機 End to End 試験
LoRa 通信試験機
・全機 End to End 試験
備考
・用語解説
単機動作試験 各機体単体で製造した部品が動作するかの試験。
単機 End to End 試験 1 機のみでの End to End 試験。
全機 End to End 試験 4 機同時での End to End 試験。落下実験も含む。
・2 月後半は調整期間とする。
・全機統合試験以前は各機体の担当者が担当する機体を製造する。

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SOMESAT 設計計画書 (種子島ロケットコンテスト2019)

  • 1. -1- 第15回種子島ロケットコンテスト CanSat 部門 設計計画書 チーム名 SOMESAT 所属(学校名等) 一般社団法人小型宇宙機器開発協会 ミッション内容(該当するものすべて☑印) カムバック:□フライバック式 ☑ローバー式 ☑カムバックではない 画像撮影 :□動画 ☑静止画 データ取得:☑GPS 測位 ☑加速度 ☑姿勢 ☑地磁気 ☑気温 ☑気圧 その他 :無線通信 ※上で☑をつけたものは全ての機体で行うわけではない。特徴の項目参照 機体諸元(パラシュート含まず) 収納時寸法: 横幅 250mm × 奥行 150mm × 高さ 80mm (全機収納時) 展開時寸法: 直径 70mm × 高さ 120mm 以内(1 機あたり) 質量 : 880 グラム (画像認識機 100g ,GPS 誘導機 130g ,ミッション機 200g 以下 2 機 ,サブキャリア 250g) 外観図 図 1 4 機収納時のイメージ 図 2 全体のシステム図 図 3 画像認識機のイメージ 図 4 画像認識機のシステム図
  • 2. -2- 図 5 えだまめ S 標準型 (GPS 誘導機,写真は試作機) 図 6 えだまめ S 標準型のシステム図 図 7 えだまめ S ミッション型(完成予想図) 図 8 えだまめ S ミッション型のシステム図 図 9 LoRa 通信ミッション機(完成予想図) 図 10 LoRa 通信ミッション機のシステム図
  • 3. -3- 特徴 全体ミッション・特徴・サクセスクライテリア 今回の全体を通してのテーマは「原点回帰と新しい CanSat の開発方式の提案」である。 CanSat は本来、宇宙技術の教育や模擬人工衛星の開発が目的であった。しかし、近年の種子島ロ ケットコンテストは技術の高度化が進みすぎて宇宙工学の入門者への教育や模擬人工衛星であると いうことが忘れさられているように感じられる。そこで近年の技術的に高度化していく流れに沿った 機体以外に、初心者向けの機体と人工衛星への応用を意識した機体を開発することにした。それと同 時に、小規模なチームで共同開発をする方法を提案する。 昨年まで弊団体は信頼性の向上を目的に1 つのCanSatに同じ種類の小型ローバーを複数機搭載し て空中で分離してきたが、今回は昨年までとは異なり 4 種類の違い種類の機体を搭載し空中で分離 する。このようにする狙いは ① 1 度の投下で複数の実験を行うことができるようになる。(1 機あたりの実験の低コスト化) ② 小型 CanSat の大きさを事前に定めることにより、互いに影響することなく同時に開発を進 めることができるようになる。 などである。実際に今回は目的の全く異なる 4 種類の機体を全国各地に分散している開発拠点で 同時に並行して開発を行っている。この開発方法は他団体においては、実施したいミッションが複 数ある場合・複数の団体で共同開発をする場合・団体内で班分けをして教育活動を行う場合などと いった場面で有用であると考えられる。全体を通してのサクセスクライテリアは次の通りである。 ミニマムサクセス 分散して同時に開発を行う方式で全ての機体が完成し動作をする。 ミドルサクセス この開発方式や教育用 CanSat に興味を示してくれる団体がいる。 フルサクセス この開発方式や教育用 CanSat を今後採用する団体がいる。 エクストラサクセス この提案をきっかけに、CanSat 競技そのものが技術的に高度に発展し ていくと同時に、初心者が今よりも簡単に新規参入しやすくなる。 以下に 4 種類の機体のそれぞれのミッション・特徴・サクセスクライテリアを示す。画像認識 機とえだまめ S 標準型の 2 機がランバック競技を行う機体で、えだまめ S ミッション型と LoRa 通信試験機の 2 機がランバックは行わないミッション機である。(ランバックを行う 2 機は無線機 を搭載しない。ミッション機は無線による地上からコマンドのアップリンクを行う場合がある。) 個別ミッション・特徴・サクセスクライテリア①(画像認識機) メインミッション 画像認識を用いた 0m ゴール この機体では小型ローバーでも高度なミッションができるということを実証すると同時に、ラン バック競技での優勝を狙う。 特徴は、カメラを用いた画像認識/超高密度実装/ハードウェア JPEG デコーダによる画像処理/輪 ゴムを用いた衝撃吸収機構/100g という超軽量ローバー/microSD へのデータの記録 などである。 ※この機体はランバック機で、無線機は非搭載である。カムバック競技には参加する。 ミニマムサクセス 安全に着地し正常に動作を開始する。 ミドルサクセス 正常に誘導制御が行われる。 フルサクセス 正常にゴールするまでの処理が行われ機体が停止する。 エクストラサクセス 実際に停止した場所がゴールまで 0m である。
  • 4. -4- 個別ミッション・特徴・サクセスクライテリア②(えだまめ S 標準型) メインミッション 教育用 CanSat「えだまめ S」のローバー機の実証 えだまめ S とは現在 SOMESAT で開発中の教育用 CanSat のことである。現在国内の CanSat 大 会は高レベルになったため初心者が参入しにくいという意見がある。また、初心者は電子回路やプロ グラミング面で躓きやすい傾向にある。そこで「最低限の機能しかないが”とりあえず動かす”のは簡 単で、動かしながら徐々にちゃんとした CanSat を作れるようになる」機体を作ることにした。 図 6 のようにえだまめ S はコア部と拡張部の 2 つの部位によって構成されており、コア部が CanSat の標準バスとしての機能を担い、拡張部がローバーとしての最低限の機能を担っている。コ ア部+拡張部の標準的な構成では、電子回路の詳しい知識は無しに Arduino で簡単なプログラムを書 くだけで GPS と地磁気による基本的な誘導ができるようになっている。この機体は大会終了後に量 産し、各大学の新人教育などに活用してもらうことを想定している。(実際に他大学の CanSat 団体 で採用され、班ごとに 1 機の機体を作ったり複数の団体で作ったりした場合には、1 回の投下で 4~ 8 機程度の機体を同時に投下して実験をすることができるようになるのではないかと期待している。) 特徴は、最低限の構成/1 機あたりの製造費が低コスト/Arduino 互換で簡単プログラミング/教育分 野での利用を想定/輪ゴムを用いた衝撃吸収構/microSD へのデータの記録 などである。 ※この機体はランバック機で、無線機は非搭載である。カムバック競技には参加する。 ミニマムサクセス 安全に着地し正常に動作を開始する。 えだまめ S を交流会で展示することができた。 ミドルサクセス 正常に誘導・制御が行われる。 えだまめ S に興味を持ってくれる団体があった。 フルサクセス 正常にゴールするまでの処理が行われ機体が停止する。 えだまめ S の採用を検討してくれる団体があった。 エクストラサクセス 実際に停止した場所がゴールまで 3m 以内であった。 えだまめ S がその場で売れた。 個別ミッション・特徴・サクセスクライテリア③(えだまめ S ミッション型) メインミッション 教育用 CanSat「えだまめ S」の応用的な利用例の実証 サブミッション① CubeSat 用はちゅねミクネギ振りモジュールの動作試験 サブミッション② 水ロケ用リアルタイム姿勢演算の動作試験 えだまめ S のコア部は標準バスとしての機能を担っており、自分で開発した基板に接続すること ができるようになっている。えだまめ S コア部を用いると、えだまめ S 標準型で CanSat の基礎を 学んだ後に独自のミッションに挑戦するとき、バス部を開発することなくミッション部のみを開発し て独自の CanSat を作ることができる。えだまめ S ではいきなり全く新しい独自の CanSat をつく るのではなく、徐々にステップアップしながら CanSat を作ることができるようになる。 この機体ではえだまめ S コア部を用いたミッション型応用例を示すのをメインミッションにする。 とともに、サブミッションとして現在弊団体内で開発中の別プロジェクトの実験を行う。 サブミッション①は弊団体で開発中の CubeSat のメインミッションである「宇宙空間ではちゅね ミクがネギを振る」に用いるネギ振りモジュールの BBM 試験に相当するものとなっている。
  • 5. -5- サブミッション②は弊団体で開発中の高高度水ロケットに搭載するアビオニクスの姿勢系の理論 の実証と動作確認を行う。9 軸センサと係数を動的に変化させられる相補フィルタを用いて、マイコ ン内でリアルタイム演算ができる程度に軽量でありながらカルマンフィルタに匹敵する精度を持つ ものを開発することを目標とする。 ※この機体はミッション機であり、無線機を搭載しアップリンクも行う。 カムバック競技には参加しない。 ミニマムサクセス 安全に着地する。 ミドルサクセス IMU・ネギ振りともに正常に動作を開始する。 フルサクセス IMU・ネギ振りともに正常に動作を完了する。 エクストラサクセス IMU でリアルタイム演算した計算結果が正確である。 個別ミッション・特徴・サクセスクライテリア④(LoRa 通信試験機) メインミッション LoRa 通信実験 LoRa はデジタル無線通信の変調方式一種で非常に小さな電力で長距離通信ができるという特徴 がある。現在弊団体では LoRa 変調用いた省電力な CubeSat 用の通信機を開発できないか検討中で あり、それに向けて LoRa 変調の無線機を自作し実験することをミッションとする。 地上局をフィールド内・竹崎展望台・可能であれば会場から 10km 程度離れた安全な場所(公園・ ホテルなど)の 2~3 カ所に設置し CanSat と通信できるかの検証を行う。無線機には SX1278 を使い 430MHz 帯でアマチュア無線局として申請をする予定である。CanSat から送信するデータは 9 軸・ 温度・電池残量・画像などで、地上からのコマンドのアップリンクによりタイヤの回転や静止画の撮 影などを行うことができる。 画像認識機やえだまめ S 標準型と同等のモーターやタイヤなどを装備し移動能力はあるが、撮影 のために向きを変える程度の利用に留めランバックは行わない。 ※この機体はミッション機であり、無線機を搭載しアップリンクも行う。 カムバック競技には参加しない。 ミニマムサクセス 機体が正常に動作し安全に着地する。 ミドルサクセス フィールド内の地上局と通信ができる。 フルサクセス 遠隔地の地上局と通信ができる。 エクストラサクセス 無線による遠隔操作でフィールド内での移動や静止画撮影 ができる。 紛失・墜落対策について 各機体とサブキャリアはパラシュートによって減速する。キャリ アから放出後に各機体が分離するタイミングは当日の風向風速に合 わせて現地で調整できるようにする。風が強い場合は分離するタイ ミングを遅らせ、各機体の落下が分散しすぎないようにする。 図 11 分離のイメージ
  • 6. -6- 開発計画 11 月までにできていること 全体 ・全体の仕様確定 画像認識機 ・昨年度の種コンの機体 (これをベースに改良していく) ・詳細仕様/改良点の確定 えだまめ S 標準型 ・試験機での一通りの動作試験の完了 ・試験機からの変更する仕様の確定 えだまめ S ミッション型 ・詳細仕様の確定 ・ミッション部の基板/部品発注 LoRa 通信試験機 ・通信機の単体試験開始 ・詳細仕様の確定 12 月 全体 ・キャリアの詳細設計完了 画像認識機 ・詳細設計完了 ・昨年度実装しなかった部品の試験 えだまめ S 標準型 ・詳細設計完了の完了 ・月末に基板/部品の発注 えだまめ S ミッション型 ・ミッション部の組み立て ・ミッション部の単体動作試験 ・全体の詳細設計完了 ・バス部の基板/部品の発注 LoRa 通信試験機 ・ 1 月 全体 ・キャリアの基板発注 ・キャリアの部品製造 ・キャリアの動作試験 画像認識機 ・基板/部品の発注 ・組み立て ・単体動作試験 えだまめ S 標準型 ・組み立て ・単機動作試験 ・単機 End to End 試験 えだまめ S ミッション型 ・バス部の基板/部品発注 ・組み立て ・単機動作試験 ・単機 End to End 試験 LoRa 通信試験機 ・単機 End to End 試験 2 月 全体 ・全機統合試験 ・全機 End to End 試験 画像認識機 ・単機 End to End 試験 ・全機 End to End 試験 えだまめ S 標準型 ・全機 End to End 試験 ・頒布用量産機の製造 えだまめ S ミッション型 ・全機 End to End 試験 LoRa 通信試験機 ・全機 End to End 試験 備考 ・用語解説 単機動作試験 各機体単体で製造した部品が動作するかの試験。 単機 End to End 試験 1 機のみでの End to End 試験。 全機 End to End 試験 4 機同時での End to End 試験。落下実験も含む。 ・2 月後半は調整期間とする。 ・全機統合試験以前は各機体の担当者が担当する機体を製造する。