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はじめようFinOps
~クラウドコスト最適化への第一歩とは~
日本アイ・ビー・エム株式会社
テクノロジー事業本部 カスタマーサクセス
カスタマーサクセスマネージャー
黒沢 勇
2023/12/20
Who Are you?
2
自己紹介
氏名:黒沢 勇
出身:神奈川県川崎市
現職: IBM, Customer Success Manager
趣味: 自宅ラボ、麻雀、ゲーム、積みプラモ
得意技術:仮想化、k8s、クラウド管理/自動化/可視化
本日のゴール
© 2023 IBM Corporation 3
1. FinOpsが何を目指しているのか理解する
2. FinOpsをいつ、何を行うのか理解する
3. FinOpsに必要な人材を理解する
Agenda
© 2023 IBM Corporation
1. FinOpsの概要
2. FinOps、実際何をする?
3. FinOps 事例紹介/学習リソース紹介
FinOpsの概要
5
FinOpsとは? (1)
© 2023 IBM Corporation 6
FinOps Foundationによれば財務管理規律と文化的な慣習と定義
FinOps is an evolving cloud financial management discipline and
cultural practice that enables organizations to get maximum
business value by helping engineering, finance, technology, and
business teams to collaborate on data-driven spending decisions.
2023, the FinOps Foundation
引⽤:J.R. Storment, Mike Fuller Cloud FinOps
FinOpsは、進化するクラウド財務管理の規律と⽂化的慣習であり、
エンジニアリング、財務、テクノロジー、ビジネスの
各チームがデータ駆動型の⽀出決定において協⼒することで、
組織が最⼤のビジネス価値を得ることを可能にする。
FinOpsとは? (2)
7
アクションとして必要なことは3つ
データ駆動型の
支出決定をする
様々なチームが
協力する
最大のビジネス価値を
得る
エンジニアだけでやらない。
調達部門、経営陣、
自社のIT製品チーム全員でやる
経験則だけの支出をしない
様々な購買方法を活用し
常に最適な支出をする
意外と重要
クラウドコストを
削減することではない
© 2023 IBM Corporation
なぜFinOpsが生まれたか
© 2023 IBM Corporation 8
クラウドのコスト構造とオンプレのコスト構造が全然違うから
Time
Cost
購入費用
サポート費用 サポート費用
サポート費用
購入費用
サポート費用
購入費用
サポート費用
サポート費用
• 予期せぬ成⻑に対応できるよう予備が必ず組まれる
• オーバーサイジングしても全体容量が不⾜しても問題なし
• 使⽤料を削減してもビジネス的な節約には繋がりにくい
• 基本的に前払いでビジネスを回す
• コストは⽉毎にもしくは四半期ごとにレビューすれば良い
Time
Cost
サービス使用料+サポート費用
• 必要になったらいつでも購⼊が可能
• オーバーサイジングをすると余計なコストが発⽣する
• 適正なサイジングでコストを圧縮することができる
• オンデマンドコストを払うことが多いが、
コスト予測が困難になる
• ⽉毎のレポートでは投資判断が後⼿に回ることもある
クラウドの使用はメリットばかりではない
9
アジリティー(敏捷性)が高まる一方で、考慮点が多く出てくる
© 2023 IBM Corporation
必要になったらいつでも購入ができる
一般的なメリット
サイズ変更が容易
使った分だけ支払う
高性能なインスタンスを
短時間だけ使用することもできる
対応する考慮点/リスク
過剰な購入がコストを圧迫
オーバーサイジングによるコスト肥大化
コスト予測が困難になる
セキュリティ/権限の考慮
FinOps いつはじめるか?
© 2023 IBM Corporation 10
FinOps Foundationはクラウド利用の早い段階からFinOpsを始めることを推奨
FinOps Foundationは3つのフェーズ(Crawl,Walk, Run)に分け、
小さなゴールでチームの成功体験を高めてよいサイクルを回すことを推奨している
• Crawl (這う) のゴール例
• 自分たちが使用しているクラウドリソースの把握
(データが統合されず散らばっていても良い)
• ライセンスがどのように付与されているかわかっている
• FinOpsフレームワークの理解
• Walk (歩く)
• 組織に統合されたデータアクセスを提供
• ある程度最適化されたプランの実行
• Run (走る)
• 組織のTCO/ROIを最適化するために、整備された共通ルールでアクションを実行
• 共通運用ツールなどの使用による自動化アクションの実行など
引用: FinOps Foundation FinOps Maturity-model
https://www.finops.org/framework/maturity-model/
コラム:いつFinOps始めるか?(発表者の独自思想)
© 2023 IBM Corporation 11
クラウド使うなら今でしょ、と言いたいがビジネスの成長と照らし合わせることが必要
クラウドのコスト成長率
成長率
ビジネスの成長率
ビジネス成長 > クラウドコスト成長
(Phase 1)
ビジネス成長 = クラウドコスト成長
(Phase2)
ビジネス成長 < クラウドコスト成長
(Phase3)
多くのお客様が Phase 2、もしくはPhase3に現状移行
まだPhase2 であるならば早くFinOps始めてPhase3に備えることが必要
クラウドのコスト成長率が
ビジネス成長率を追い越すポイント
多くのクラウド利用者が
このポイントでコストカットを騒ぎ出す
FinOps、導入しないとどうなる?
© 2023 IBM Corporation 12
じゃあ今までと同じでいいじゃん、クラウド利用なんてしなくていいじゃんになる
クラウド行き詰まり
リフト&シフトだけの
無価値なクラウド利用
クラウドカオス
シャドウIT
オンプレで安定稼働していた
アーキテクチャをそのままクラウド化、
負の遺産一直線
※リフト&シフトが悪いわけでは無い
ビジネス加速のためにクラウドが必要なのに
どんぶり勘定でコスト肥大化、
最悪オンプレ回帰へ
※オンプレ回帰が悪いわけでは無い
各部の予算で導入して
セキュリティ事故、ガバガバガバナンス
事故って月末1000万請求など
FinOps、実際何する?
13
FinOpsのライフサイクル(何をするか?)
© 2023 IBM Corporation 14
可視化-> 最適化->実行を行い、また実行結果を可視化するサイクルを回していく
• Inform (可視化と割り当て)
• 現在のクラウド使用状況を可視化
• 可視化されたクラウド使用状況に対して最適な予算プランの割り当て
• 自社製品に対する最適なサービスの決定
• Optimize (最適化)
• Reserved Instanceの使用
• 確約利用割引(CUD)の活用(GCPのみ)
• アーキテクチャの変更検討
• Operate(実行)
• Optimize Phaseで策定した計画の実行
• 自動化ツールによる継続的な変更
引用: FinOps Foundation FinOps Phases
https://www.finops.org/framework/phases/
よくある勘違い
© 2023 IBM Corporation 15
コスト最適化≠コストカットです
Ø FinOpsはコストを最適化することが目的であり、
コストカットは目的ではない (結果的にコストカットになることはある)
○ アクセス数が2倍になったのでインスタンスの数が2倍になる
• KPIに寄ってことなりますが、
サービスの成長率がクラウドの使用率より高い場合は問題になることが少ない
• 逆にサービスが成長していないのにクラウドの使用率が伸びていない場合、
元々のサイジングに問題があったか、将来的に障害のリスクを抱えることになる
× エンジニアに自動化のアクションを組んでもらって終了
• 常に投資の最適化を図らなければならない、
ツールを作るのはいいが常にその効果が適切か測定することが必要
• 財務部門もその適切な効果を評価することが必要
© 2023 IBM Corporation 16
クラウドコスト最適化のために何を最適化すればいいのか?
Optimize Rate & Usage
© 2023 IBM Corporation 17
© 2023 IBM Corporation 18
Usage(使用量)とRate (単価)の最適化両方が必要
使用量の最適化
© 2023 IBM Corporation 19
まずはインスタンスの数、サイズ、アーキテクチャを最適化する
Ø インスタンス数の最適化
• 過剰な可用性を担保していないか?SLAを守れるのであれば数を減らすべき
• 逆に設計当初と比較して可用性を多く担保しなければならないのであれば数を増やすべき
※もしくはアーキテクチャの最適化に舵を切る
Ø インスタンスサイズの適正化
• CPU/メモリ使用率が低いインスタンスをサイズダウン
• 逆に過剰にCPU/メモリ使用率が高いインスタンスはサイズアップの必要がある
Ø アーキテクチャの最適化
• リフト&シフトしたアプリケーションをクラウド向けに最適化、
常に起動しているインスタンス数を大きく削減できる可能性有り
• システムアーキテクチャだけでなく、インスタンス内で使用するアプリケーションを変更することで、
外部/内部との通信量を減らせる可能性もある
単価の最適化
© 2023 IBM Corporation 20
各種割引を活用してコストを最適化する
Ø Reserved Instance, Saving planの活用
• 使用が確定しているインスタンスに対して利用することができれば、
大幅にコストを削減することが可能
• 注意点としてキャンセルができないなど、
柔軟性がオンデマンドインスタンスと比較すると欠けているなどがある
Ø 海外リージョンの活用
• 通信費および、速度が遅くなることがペイできるのであれば
海外リージョンのインスタンスを使用することで単価を下げられる
Ø データの使用頻度に合わせてストレージライフサイクルを適用する
• アクセスが少ないデータを自動的に低いクラスのストレージに移動することができる
FinOpsで必要な人材 (1)
© 2023 IBM Corporation
21
多くの部門から人材を集めてくる必要がある
Ø 製品開発部門
• サービスの機能追加がモチベーション
• 料金削減とコスト回避の可能性はないか特定することが役割
Ø IT運用部門
• サービスの安定稼働がモチベーション
• 各種クラウドの設定を実際に実行することが役割
Ø 事業部門
• 製品の成長率を上げることがモチベーション
• 製品の成長している部分への積極的な投資を支援
Ø 経理/調達部門
• コストの正確さを上げることがモチベーション
• 各種クラウドベンダーとの割引交渉などを担当
引用: FinOps Foundation FinOps Pelsona
https://www.finops.org/framework/personas/
FinOpsで必要な人材 (2)
© 2023 IBM Corporation
22
経営陣からの支援が必ず必要なので、CTOやCIOを味方につけるべし
Ø 経営陣(多くはCTO or CIO)
p モチベーション
• ビジネスの成長、シェア拡大
• エンジニアチームの生産性向上
(エンジニア1人あたりの利益率向上)
• 売り上げ拡大
• 製品利益率の向上
p FinOpsチームへの貢献
• プロジェクトのバックアップ
• 各部門への協力働きかけ
(クラウド設定変更の依頼、人材の供出依頼など)
• FinOpsチームの評価
引用: FinOps Foundation FinOps Pelsona
https://www.finops.org/framework/personas/
FinOpsに必要なツールの例
© 2023 IBM Corporation 23
自動化ツール
データ化した支出をもとに
クラウド操作を自動化
可視化ツール
そもそもデータ化しないと
FinOpsはできない
コミュニケーションツール
データを確認、自動化ツールの
実行を確認するために必要
FinOps 事例/学習リソース
24
Group Name / DOC ID / Month XX, 2020 / © 2020 IBM Corporation 25
Turbonomic Demo
© 2023 IBM Corporation 26
https://www.youtube.com/watch?v=_bwm6rOYy5Y
まとめ
© 2023 IBM Corporation 27
1. FinOpsが何を目指しているのか理解する
-> FinOpsはビジネスの成長のためにクラウドコストを最適化(≠削減)する
2. FinOpsをいつ行うのか理解する
-> FinOpsは早い段階で始めてスモールゴールを設定/達成していく
-> FinOpsはRate(単価)とUsage(使用量)を最適化する
※発表者個人はビジネス成長率と
クラウドコスト成長率を見ることが重要と思っています
3. FinOpsに必要な人材を理解する
-> FinOpsは様々な部門と経営陣のバックアップが必要
Meet Upの話
Group Name / DOC ID / Month XX, 2020 / © 2020 IBM Corporation 28
Ø 12/13 メルカリ様六本木オフィスにて実施
Ø メルカリ様が実際に行った
FinOps組織の作り方や、技術的な工夫について発表
Ø 一部資料は公開されてます。
(技術的な資料の一部のみ)
• https://speakerdeck.com/sanposhiho/
dont-try-to-tame-your-autoscalers-tame-tortoises
Ø 次回については未定
FinOps foundationに登録しておくと情報が拾えます
FinOpsの資格の紹介
© 2023 IBM Corporation 29
• FinOps の基礎と、FinOps ライフサイクル(可視化、最適化、実行) の
概要を説明できることの証明資格
• クラウドのビジネス価値を高めるために
クラウド支出をどのように適用するかを知りたい人向けの資格
• より実践的にFinOpsを行っている、
組織のFinOps課題を解決していきたい、
チームの構築に興味がある人向けの資格
• 試験、講義受講以外にもバーチャルセッションで
他の参加者と一緒に課題解決を行う
ワークショップに参加することが必須
学習の進め方について
© 2023 IBM Corporation 30
残念ながら基本的に日本語の資料はないです
• FinOps Foundation のページを見ると
色々スライドが配られていますし、PrinciplesやFrameworkも学習ができます。
Topページ -> Framework ->Core Elements
https://www.finops.org/
• 本格的にやるなら下記の本を読む(高い)
https://www.amazon.co.jp/Cloud-Finops-Collaborative-Real-time-Decision-dp-
1492098353/dp/1492098353/ref=dp_ob_title_bk
• FinOps Foundationのコースを受ける
($599かかりますがPractitionerの受験資格もセットで売ってくれます)
https://learn.finops.org/path/finops-certified-practitioner-self-paced
• Udemy:FinOps Certified Practitioner (FOCP) Crash Course
https://www.udemy.com/course/finops-certified-practitioner-focp-crash-course/
© 2023 IBM Corporation 31
Group Name / DOC ID / Month XX, 2020 / © 2020 IBM Corporation 32

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はじめよう FinOps クラウドコスト最適化への第一歩とは 日本IBMカスタマーサクセスチーム

  • 2. Who Are you? 2 自己紹介 氏名:黒沢 勇 出身:神奈川県川崎市 現職: IBM, Customer Success Manager 趣味: 自宅ラボ、麻雀、ゲーム、積みプラモ 得意技術:仮想化、k8s、クラウド管理/自動化/可視化
  • 3. 本日のゴール © 2023 IBM Corporation 3 1. FinOpsが何を目指しているのか理解する 2. FinOpsをいつ、何を行うのか理解する 3. FinOpsに必要な人材を理解する
  • 4. Agenda © 2023 IBM Corporation 1. FinOpsの概要 2. FinOps、実際何をする? 3. FinOps 事例紹介/学習リソース紹介
  • 6. FinOpsとは? (1) © 2023 IBM Corporation 6 FinOps Foundationによれば財務管理規律と文化的な慣習と定義 FinOps is an evolving cloud financial management discipline and cultural practice that enables organizations to get maximum business value by helping engineering, finance, technology, and business teams to collaborate on data-driven spending decisions. 2023, the FinOps Foundation 引⽤:J.R. Storment, Mike Fuller Cloud FinOps FinOpsは、進化するクラウド財務管理の規律と⽂化的慣習であり、 エンジニアリング、財務、テクノロジー、ビジネスの 各チームがデータ駆動型の⽀出決定において協⼒することで、 組織が最⼤のビジネス価値を得ることを可能にする。
  • 8. なぜFinOpsが生まれたか © 2023 IBM Corporation 8 クラウドのコスト構造とオンプレのコスト構造が全然違うから Time Cost 購入費用 サポート費用 サポート費用 サポート費用 購入費用 サポート費用 購入費用 サポート費用 サポート費用 • 予期せぬ成⻑に対応できるよう予備が必ず組まれる • オーバーサイジングしても全体容量が不⾜しても問題なし • 使⽤料を削減してもビジネス的な節約には繋がりにくい • 基本的に前払いでビジネスを回す • コストは⽉毎にもしくは四半期ごとにレビューすれば良い Time Cost サービス使用料+サポート費用 • 必要になったらいつでも購⼊が可能 • オーバーサイジングをすると余計なコストが発⽣する • 適正なサイジングでコストを圧縮することができる • オンデマンドコストを払うことが多いが、 コスト予測が困難になる • ⽉毎のレポートでは投資判断が後⼿に回ることもある
  • 9. クラウドの使用はメリットばかりではない 9 アジリティー(敏捷性)が高まる一方で、考慮点が多く出てくる © 2023 IBM Corporation 必要になったらいつでも購入ができる 一般的なメリット サイズ変更が容易 使った分だけ支払う 高性能なインスタンスを 短時間だけ使用することもできる 対応する考慮点/リスク 過剰な購入がコストを圧迫 オーバーサイジングによるコスト肥大化 コスト予測が困難になる セキュリティ/権限の考慮
  • 10. FinOps いつはじめるか? © 2023 IBM Corporation 10 FinOps Foundationはクラウド利用の早い段階からFinOpsを始めることを推奨 FinOps Foundationは3つのフェーズ(Crawl,Walk, Run)に分け、 小さなゴールでチームの成功体験を高めてよいサイクルを回すことを推奨している • Crawl (這う) のゴール例 • 自分たちが使用しているクラウドリソースの把握 (データが統合されず散らばっていても良い) • ライセンスがどのように付与されているかわかっている • FinOpsフレームワークの理解 • Walk (歩く) • 組織に統合されたデータアクセスを提供 • ある程度最適化されたプランの実行 • Run (走る) • 組織のTCO/ROIを最適化するために、整備された共通ルールでアクションを実行 • 共通運用ツールなどの使用による自動化アクションの実行など 引用: FinOps Foundation FinOps Maturity-model https://www.finops.org/framework/maturity-model/
  • 11. コラム:いつFinOps始めるか?(発表者の独自思想) © 2023 IBM Corporation 11 クラウド使うなら今でしょ、と言いたいがビジネスの成長と照らし合わせることが必要 クラウドのコスト成長率 成長率 ビジネスの成長率 ビジネス成長 > クラウドコスト成長 (Phase 1) ビジネス成長 = クラウドコスト成長 (Phase2) ビジネス成長 < クラウドコスト成長 (Phase3) 多くのお客様が Phase 2、もしくはPhase3に現状移行 まだPhase2 であるならば早くFinOps始めてPhase3に備えることが必要 クラウドのコスト成長率が ビジネス成長率を追い越すポイント 多くのクラウド利用者が このポイントでコストカットを騒ぎ出す
  • 12. FinOps、導入しないとどうなる? © 2023 IBM Corporation 12 じゃあ今までと同じでいいじゃん、クラウド利用なんてしなくていいじゃんになる クラウド行き詰まり リフト&シフトだけの 無価値なクラウド利用 クラウドカオス シャドウIT オンプレで安定稼働していた アーキテクチャをそのままクラウド化、 負の遺産一直線 ※リフト&シフトが悪いわけでは無い ビジネス加速のためにクラウドが必要なのに どんぶり勘定でコスト肥大化、 最悪オンプレ回帰へ ※オンプレ回帰が悪いわけでは無い 各部の予算で導入して セキュリティ事故、ガバガバガバナンス 事故って月末1000万請求など
  • 14. FinOpsのライフサイクル(何をするか?) © 2023 IBM Corporation 14 可視化-> 最適化->実行を行い、また実行結果を可視化するサイクルを回していく • Inform (可視化と割り当て) • 現在のクラウド使用状況を可視化 • 可視化されたクラウド使用状況に対して最適な予算プランの割り当て • 自社製品に対する最適なサービスの決定 • Optimize (最適化) • Reserved Instanceの使用 • 確約利用割引(CUD)の活用(GCPのみ) • アーキテクチャの変更検討 • Operate(実行) • Optimize Phaseで策定した計画の実行 • 自動化ツールによる継続的な変更 引用: FinOps Foundation FinOps Phases https://www.finops.org/framework/phases/
  • 15. よくある勘違い © 2023 IBM Corporation 15 コスト最適化≠コストカットです Ø FinOpsはコストを最適化することが目的であり、 コストカットは目的ではない (結果的にコストカットになることはある) ○ アクセス数が2倍になったのでインスタンスの数が2倍になる • KPIに寄ってことなりますが、 サービスの成長率がクラウドの使用率より高い場合は問題になることが少ない • 逆にサービスが成長していないのにクラウドの使用率が伸びていない場合、 元々のサイジングに問題があったか、将来的に障害のリスクを抱えることになる × エンジニアに自動化のアクションを組んでもらって終了 • 常に投資の最適化を図らなければならない、 ツールを作るのはいいが常にその効果が適切か測定することが必要 • 財務部門もその適切な効果を評価することが必要
  • 16. © 2023 IBM Corporation 16 クラウドコスト最適化のために何を最適化すればいいのか?
  • 17. Optimize Rate & Usage © 2023 IBM Corporation 17
  • 18. © 2023 IBM Corporation 18 Usage(使用量)とRate (単価)の最適化両方が必要
  • 19. 使用量の最適化 © 2023 IBM Corporation 19 まずはインスタンスの数、サイズ、アーキテクチャを最適化する Ø インスタンス数の最適化 • 過剰な可用性を担保していないか?SLAを守れるのであれば数を減らすべき • 逆に設計当初と比較して可用性を多く担保しなければならないのであれば数を増やすべき ※もしくはアーキテクチャの最適化に舵を切る Ø インスタンスサイズの適正化 • CPU/メモリ使用率が低いインスタンスをサイズダウン • 逆に過剰にCPU/メモリ使用率が高いインスタンスはサイズアップの必要がある Ø アーキテクチャの最適化 • リフト&シフトしたアプリケーションをクラウド向けに最適化、 常に起動しているインスタンス数を大きく削減できる可能性有り • システムアーキテクチャだけでなく、インスタンス内で使用するアプリケーションを変更することで、 外部/内部との通信量を減らせる可能性もある
  • 20. 単価の最適化 © 2023 IBM Corporation 20 各種割引を活用してコストを最適化する Ø Reserved Instance, Saving planの活用 • 使用が確定しているインスタンスに対して利用することができれば、 大幅にコストを削減することが可能 • 注意点としてキャンセルができないなど、 柔軟性がオンデマンドインスタンスと比較すると欠けているなどがある Ø 海外リージョンの活用 • 通信費および、速度が遅くなることがペイできるのであれば 海外リージョンのインスタンスを使用することで単価を下げられる Ø データの使用頻度に合わせてストレージライフサイクルを適用する • アクセスが少ないデータを自動的に低いクラスのストレージに移動することができる
  • 21. FinOpsで必要な人材 (1) © 2023 IBM Corporation 21 多くの部門から人材を集めてくる必要がある Ø 製品開発部門 • サービスの機能追加がモチベーション • 料金削減とコスト回避の可能性はないか特定することが役割 Ø IT運用部門 • サービスの安定稼働がモチベーション • 各種クラウドの設定を実際に実行することが役割 Ø 事業部門 • 製品の成長率を上げることがモチベーション • 製品の成長している部分への積極的な投資を支援 Ø 経理/調達部門 • コストの正確さを上げることがモチベーション • 各種クラウドベンダーとの割引交渉などを担当 引用: FinOps Foundation FinOps Pelsona https://www.finops.org/framework/personas/
  • 22. FinOpsで必要な人材 (2) © 2023 IBM Corporation 22 経営陣からの支援が必ず必要なので、CTOやCIOを味方につけるべし Ø 経営陣(多くはCTO or CIO) p モチベーション • ビジネスの成長、シェア拡大 • エンジニアチームの生産性向上 (エンジニア1人あたりの利益率向上) • 売り上げ拡大 • 製品利益率の向上 p FinOpsチームへの貢献 • プロジェクトのバックアップ • 各部門への協力働きかけ (クラウド設定変更の依頼、人材の供出依頼など) • FinOpsチームの評価 引用: FinOps Foundation FinOps Pelsona https://www.finops.org/framework/personas/
  • 23. FinOpsに必要なツールの例 © 2023 IBM Corporation 23 自動化ツール データ化した支出をもとに クラウド操作を自動化 可視化ツール そもそもデータ化しないと FinOpsはできない コミュニケーションツール データを確認、自動化ツールの 実行を確認するために必要
  • 25. Group Name / DOC ID / Month XX, 2020 / © 2020 IBM Corporation 25
  • 26. Turbonomic Demo © 2023 IBM Corporation 26 https://www.youtube.com/watch?v=_bwm6rOYy5Y
  • 27. まとめ © 2023 IBM Corporation 27 1. FinOpsが何を目指しているのか理解する -> FinOpsはビジネスの成長のためにクラウドコストを最適化(≠削減)する 2. FinOpsをいつ行うのか理解する -> FinOpsは早い段階で始めてスモールゴールを設定/達成していく -> FinOpsはRate(単価)とUsage(使用量)を最適化する ※発表者個人はビジネス成長率と クラウドコスト成長率を見ることが重要と思っています 3. FinOpsに必要な人材を理解する -> FinOpsは様々な部門と経営陣のバックアップが必要
  • 28. Meet Upの話 Group Name / DOC ID / Month XX, 2020 / © 2020 IBM Corporation 28 Ø 12/13 メルカリ様六本木オフィスにて実施 Ø メルカリ様が実際に行った FinOps組織の作り方や、技術的な工夫について発表 Ø 一部資料は公開されてます。 (技術的な資料の一部のみ) • https://speakerdeck.com/sanposhiho/ dont-try-to-tame-your-autoscalers-tame-tortoises Ø 次回については未定 FinOps foundationに登録しておくと情報が拾えます
  • 29. FinOpsの資格の紹介 © 2023 IBM Corporation 29 • FinOps の基礎と、FinOps ライフサイクル(可視化、最適化、実行) の 概要を説明できることの証明資格 • クラウドのビジネス価値を高めるために クラウド支出をどのように適用するかを知りたい人向けの資格 • より実践的にFinOpsを行っている、 組織のFinOps課題を解決していきたい、 チームの構築に興味がある人向けの資格 • 試験、講義受講以外にもバーチャルセッションで 他の参加者と一緒に課題解決を行う ワークショップに参加することが必須
  • 30. 学習の進め方について © 2023 IBM Corporation 30 残念ながら基本的に日本語の資料はないです • FinOps Foundation のページを見ると 色々スライドが配られていますし、PrinciplesやFrameworkも学習ができます。 Topページ -> Framework ->Core Elements https://www.finops.org/ • 本格的にやるなら下記の本を読む(高い) https://www.amazon.co.jp/Cloud-Finops-Collaborative-Real-time-Decision-dp- 1492098353/dp/1492098353/ref=dp_ob_title_bk • FinOps Foundationのコースを受ける ($599かかりますがPractitionerの受験資格もセットで売ってくれます) https://learn.finops.org/path/finops-certified-practitioner-self-paced • Udemy:FinOps Certified Practitioner (FOCP) Crash Course https://www.udemy.com/course/finops-certified-practitioner-focp-crash-course/
  • 31. © 2023 IBM Corporation 31
  • 32. Group Name / DOC ID / Month XX, 2020 / © 2020 IBM Corporation 32