「みてね基金」第二期ステップアップ助成 成果報告
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第二期 ステップアップ助成 募集要項・採択結果
対象団体 ・「難病・障がい」「教育」「貧困」「出産・子育て」「虐待」の5つの領域で課題解決に取り
組む非営利組織
・原則として、活動実績2年以上の団体で、この助成金を活用して、事業や団体のステージを一
段レベルアップさせていく意欲と計画がある団体
助成対象経費 ・事業基盤強化のための投資的な費用(適切な範囲であれば人件費や管理費も可、ただし審査あり。)
・伴走支援等の非資金的支援も実施
助成金額 97,706,668円/1団体あたり最大1,000万円(最大1億円を予定)
採択件数 13団体(10~15件を予定)
助成期間 原則として2021年4月から最長2年間
公募開始 2020年12月15日(火)
公募締切 2021年1月18日(月)
草の根で活動を続けてきた団体が事業基盤・組織基盤を固め、
事業や団体のステージを一段アップさせていくための取り組みを支援
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団 体 名 助成対象事業名 助 成 額
1 特定非営利活動法人 チャリティーサンタ ブックサンタ事業の成長を支える基盤強化と新たな支援の機会創出 ¥7,684,000
2 認定NPO法人 おてらおやつクラブ 困窮家庭への「おすそわけ」を手掛かりとした孤立解消と共助創出 ¥10,000,000
3 特定非営利活動法人 ReBit LGBTの子どももありのままで過ごせる家庭・学校を全国に ¥10,000,000
4 公益財団法人チャイルド・ケモ・サポート基金 病気をもつ子どもと家族や誰もが暮らしやすい社会作りを目指す活動 ¥8,995,600
5 NPO法人子ども アドボカシーセンター福岡 子どもの声を聴き、子どもの権利を守る「アドボカシーセンター」の設立 ¥5,000,000
6 特定非営利活動法人チャイボラ 社会的養護施設相談機関「社会的養護職員相談窓口」の全国展開 ¥10,000,000
7 認定特定非営利活動法人こまちぷらす 産後の居場所やまちで子育てを応援するプロジェクトの全国展開 ¥9,414,000
8 特定非営利活動法人 ウィーズ 親の別居・離婚後の子どもの養育支援活動促進事業 ¥7,103,068
9 特定非営利活動法人 SALASUSU カンボジアでのインターン実証実験と、政策提言の基盤構築 ¥9,510,000
10 特定非営利活動法人 Chance For All だれでもいつでも通える居場所と放課後ソーシャルワーカー ¥5,000,000
11 特定非営利活動法人 にこり 病気をもつ子どもと家族や誰もが暮らしやすい社会作りを目指す活動 ¥5,000,000
12 認定NPO法人 はっぴぃmama応援団 妊娠期からの切れ目ない支援を継続するための基盤強化事業 ¥5,000,000
13 一般社団法人 sol 地域と共に、すべての親子の居場所となるための体制づくり ¥5,000,000
第二期 ステップアップ助成 採択団体一覧
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各団体の採択時の事業ステージが多様だったため、
それぞれに即した形での成果が出ている。成果の特徴は下記4つに区別される。
全体の傾向
I T 活 用
ITを活用したロジスティクス
の仕組みをつくり、支援数を
拡大、また活動を持続可能な
仕組みにする
・チャリティーサンタ
・おてらおやつクラブ
社 会 運 動
活動をより多くの人を巻き込
んだ社会運動へと進化させる
・ReBit
・チャイルド・ケモ・
サポート基金
・子どもアドボカシー
センター福岡
活動の独自性や意義の再設定
により、新しい事業モデルを
確立、また他地域に展開する
新事業/他地域展開
・チャイボラ
・こまちぷらす
・ウィーズ
・SALASUSU
・Chance For All
・にこり
事業の確立と自立
地域に必要な支援を提供する
団体が、活動継続のための組
織・財政の自立化をする
・はっぴぃmama応援団
・sol
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成果
● ブックサンタ事業が規模10倍になっても継続できる基盤作り
● 通年での子どもへの支援活動ができる団体へのステップアップ
特定非営利活動法人 チャリティーサンタ
申請事業について
助成事業:ブックサンタ事業の成長を支える基盤強化と新たな支援の機会創出
申請事業概要
上記、成果目標を達成するための活動
助成終了時に目指す状態(成果目標)
大人に「誰かのサンタクロース」になる機会を提供し、子どもに愛された記憶を残す
IT活用
経済的困窮家庭の子どもに本を寄付する「ブックサンタ事業」のITシス
テムを開発した。もともとリアル書店とオンライン書店双方で本を寄付
できる仕組みを構築していたが、開発したITシステムを導入したオンラ
イン書店を自団体で運営し始めたことにより、本の寄付数が2020年20,376
冊から2022年は75,813冊に増加
● 作業事務所兼倉庫を開設し、事業運営の基盤を整えた
● 物流管理のシステム化により、本の在庫や寄付状況の把握が可能
になった
● 今まで11〜12月の実施していたブックサンタ事業を、開催期間を拡
大し、9月〜12月に実施できるようになった
● 寄付された本の物流の流れを見直しする等、仕組みの再構築
● 連携する支援機関(団体、社協、自治体)とのアライアンスづくり
● ブックサンタ用のオンライン書店の立ち上げと運営
● 一般の人が社会課題に触れ、行動に移すことを促す仕組みをつくる
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成果
● 各地域における支援ネットワークの構築と強化
● 要支援家庭とのコミュニケーション力の強化
認定NPO法人 おてらおやつクラブ
申請事業について
助成事業:困窮家庭への「おすそわけ」を手掛かりとした孤立解消と共助創出
申請事業概要
上記、成果目標を達成するための活動
助成終了時に目指す状態(成果目標)
「おそなえ」を全国のひとり親家庭に3日以内に「おすそわけ」する事業を展開
IT活用
支援数の桁を上げる基盤となる匿名配送システムの開発により、おてら
おやつクラブ事務局本部(奈良県)からだけではなく、全国の賛同寺院
や支援団体から支援を配送できる仕組みができた
● 全国の寺院と支援団体を受益者と自動でマッチングし、
「おすそわけ(支援)」の配送が可能となった
● LINEでのサービス申し込みやコミュニケーションを開始
● 調査を実施しインパクトレポートを発行
● 今後は 「みてね基金」 第三期採択先として組織体制作りに取り組む
● 支援を必要とする家庭が「困ったときにすぐに助けを求められる
人や場がある」という実感を持てるようにする
● 支援を必要とする家庭が当団体との関わりによって「孤立感や孤
独感がやわらぐ」という実感を持てるようにする
事務局業務を地域寺院へ分散化、地域拠点を作っていく
① 匿名配送システム
② 賛同寺院・団体向け物流管理システムの開発
支援家庭とのコミュニケーションを質・量ともに強化する
① LINEプラットフォームの開発
②「公助・共助」への橋渡しを設計・実施するための職員採用
③ 直接支援家庭へのアンケート調査の実施
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様々な支援や制度について保護者からの申し込みが起点となるとい
う課題を解決するために、こどもたちが自分の意思で通える無料の
居場所を作る
成果
特定非営利活動法人 Chance For All
申請事業について
助成事業:だれでもいつでも通える居場所と放課後ソーシャルワーカー
申請事業概要
上記、成果目標を達成するための活動
助成終了時に目指す状態(成果目標)
すべてのこどもの未来につながる放課後を実現する学童の運営と地域づくり
新事業/他地域展開
足立区に駄菓子屋「irodori」を開設した。学童保育として教育現場のプ
ロフェッショナルから評価されている団体だったところから「irodori
を」地域に開くことで、地域交流や連携がうまれた
● こどもたちが自分にあった居場所を地域の中で見つけることが
できる。地域でこどもを見守る体制を作る
● パターナリズムに陥りがちな「こどものため」ではなく、こど
も自身の声を聞き、社会に反映させていく
● 駄菓子屋「irodori」とそれを運営する学生チームを持続可能な
状態にする。地域で活動する方々とつながり、相互の活動を高
め合う
● こどもたちの声を社会に反映するための調査を行い、発表する
● 駄菓子屋を学生ボランティアのみで運営することがCFA本体にも
影響し、学童のボランティアマネジメントを刷新。学生理事が
誕生した
● ボランティア増加により、営業日を増やすことが可能となり、
恒常的な居場所として運営している
● 子どもの声を社会に反映するための調査結果は、白書にまとめ
て2023年春に発行予定。代表が「日本放課後学会」を立ち上げ
る中で広がりを見込んでいる