植込み型心臓デバイス管理～遠隔モニタリングシステム構築～
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心臓植込み型デバイスにおける遠隔モニタリングシステム構築 臨床工学技士 at FileMaker Conference 2018
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植込み型心臓デバイス管理～遠隔モニタリングシステム構築～
- 2. 遠隔モニタリングとは 2010年～ 心臓ペースメーカ指導管理料に遠隔モニタリング加算が追加 携帯電話回線を使用した情報伝送装置（トランスミッター） 2018年～ 60点/月 → 320点/月（5倍の診療報酬増） ※対面診療360点 2016年〜 遠隔モニタリング導入で4ヶ月毎の外来受診を1年毎まで延長が可能に
- 6. 遠隔モニタリング Evidence • 遠隔モニタリングを実施することで、安全に外来受 診回数を約45％減少させることができた。 • 症状の有無に関係なく不整脈の早期発見が可能 であった。 Circulation. 2010 Jul 27 ; 122 (4) : 325-332 TRUST試験（2010） ・遠隔モニタリングが外来の受診回数を減らし、 不整脈の早期発見が可能か否かを検証。 結果
- 7. 遠隔モニタリング Evidence • 心不全悪化スコアは、遠隔モニタリング群63例/333例（18.9%）、対照群 90例/331例（27.2%）であり、遠隔モニタリング群で有意に低かった （P=0.013） 。 • 術後12ヶ月における総死亡率は遠隔モニタリング群3.4%、対照群8.7% であり、遠隔モニタリング群で有意に低かった（log-rank p=0.004）。 Lancet. 2014 Aug 16 ; 384 (9943) : 583-590 IN-TIME試験（2014） ・遠隔モニタリングにより心不全の早期発見、早期治療が可能 になり、良好な治療成績を得られるか検討する。 結果
- 8. 遠隔モニタリングの利点 • 不整脈や機器不良の早期発見、早期介入が可能 • 外来診療の負担軽減（診療時間短縮、診療回数削減） • 生命予後改善効果 Fluid Management Renaissance Vol.6 No.2 2016 59(151)
- 9. 遠隔モニタリングの問題点・課題 各社は別々のシステムを運用→管理が煩雑 心電図 38(2): 97-100, 2018.
- 11. 遠隔モニタリングデータの自動収集
- 12. 12
- 13. 13 院内パソコン Mainspring XML解析パソコン Python 3.6 FileMaker Pro Advanced 17 FileMaker Server 17 Carelink ICU 心臓カテーテル検査室 ME室 手術室 MyCarelink Patient Monitor
- 14. 心臓植込み型デバイスデータベース
- 15. 心臓植込み型デバイスデータベース
- 16. 心臓植込み型デバイスデータベース
- 17. 心臓植込み型デバイスデータベース
- 18. 心臓植込み型デバイスデータベース
- 19. 心臓植込み型デバイスデータベース
- 20. 0 50 100 150 200 250 300 350 手入力 当院オリジナルシステム データ収集作業時間 216時間 0時間 期間 • 2017年4月1日～2018年3月31日 データ収集件数 • 6503件 20 システム運用実績 手入力1件あたりの作業時間 約2分
- 21. 0 50 100 150 200 250 300 350 400 メーカーシステム 当院オリジナルシステム n = 8 データアクセス時間の比較 p = 0.0117 アクセス時間（秒） 246秒（IQR, 202 - 283） 57秒（IQR, 45 – 64.5）Wilcoxon signed-rank test
- 26. 新たな課題が。。。 • 属人的 開発者しか運用できない • 情報セキュリティ3要素の担保 ログ取得が難しい • 電子カルテとの連携 セキュリティの責任所在 自作システムであるが故のデメリット
Editor's Notes
- 遠隔モニタリングを評価したStudy
- 遠隔モニタリングを評価したStudy
- 遠隔モニタリング主要4社のシステムに互換性はなく、Webサイトのアカウントや設定がバラバラ。データ閲覧、収集、管理の労働負担が問題に
- メールが送られてくるが治療が適切に行われたかの判断は心電図を診る必要がある。
- 遠隔モニタリングデータの自動収集
- 今回ご紹介したPaceMakerデータベースですが、昨年開催されたFilemaker選手権2014でメディカル賞を受賞しました。 現在β版がインターネット上で無料配布されており、どなたでもダウンロード可能となっています。
- Carelinkに送信されたデータは、Mainspringが自動的にダウンロードしてきます。 ダウンロードされたデータはPythonによる解析後に、Serverに保存され、クライアントパソコンからの閲覧が可能となります。
- こちらは、FileMakerで作成したCIEDsデータベースの個人画面になります。 患者基本情報と植込みデバイス情報が閲覧できます。 外来記録タブを押すと
- 遠隔から自動取得した情報が閲覧できます。 測定情報を拡大します。
- この患者は、毎日遠隔モニタリングを利用してくれる方なので、1日おきのデータ取得になっています。 バッテリー、心内心電図、リード抵抗、閾値、ペーシング率、Ａｆバーデンが自動的に入力されます。
- PDFのボタンを押すことでポップアップでAdobeが起動し、PDFデータの閲覧が可能となります。
- グラフ機能も搭載しました。グラフを拡大します。
- グラフを閲覧することで、外れ値を取得した際の識別が容易になりました。 このケースだと、心室リード波高値が1度だけ高く取得できたことがすぐにわかります。
- 続いて不整脈の自動抽出機能です。 ご存知だと思いますが、CarelinkはATP治療だけだと、アラート表記されません。
- ホーム画面のこちらを拡大します。
- イベント発生患者リストが表示されています。 ハートマークに稲妻がついているものは治療があったことを示しています。 PDFボタンを押すと、
- サマリーPDFが表示されるので、心内EGMの確認が可能となっています。 VTに対してATP治療が送出されているのが確認できたため、すぐに医師に報告し、患者に連絡を取ってもらいました。