世界的ベストセラー「スマホ脳」の要約！ アンデシュ・ハンセンの著作です。

1. スマホ脳
アンデシュ・ハンセン 著
に学ぶ

2. この書籍の訴えていること
 過剰なスマホ依存はストレスの元になる
 自分の状態を知り、運動をしよう
 スマホと適度に付き合うための具体的な方法を実践しよう

3. 目次
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スマホは最新のドラッグ
スマホがメンタルヘルスや脳に与える影響
脳を健康に保つための具体的な方法
書籍に記載されているデータで、一次情報、あるいはそれに近いものにアク
セスできなかった情報はなるべく使用しないか、その旨を明記した。
書籍に直接記載されていないが、記載された内容に近い情報であり、信頼で
きると思われる情報源による内容は記載した。

4. スマホに夢中になる脳の仕組み
スマホユーザーは平均、１日２６００回以上スマホを触って
いる。スマホを見るとドーパミンがでることが理由。
米調査会社Dscoutの調べによる
https://blog.dscout.com/mobile-touches
脳は新しいもの、ことに触れると、ドーパミンを放出する。
資料を作っているとSNSの着信音（なにか大事なことかもしれない）
↓
スマホを手に取り、さっきの投稿に「いいね」がついたかチェック
↓
あなたの住む地域で犯罪が増加しているという記事が目に入る
↓
スニーカーのセールのリンクも気になる
↓
友人の○○がインスタに投稿したというお知らせが

5. 人間の急激な行動変容
2007年にスマホが登場してから、１０年弱の間に、人間の行
動は大きく変わった。一日にスマホを５時間以上使用する割合
は４０％を超える。(全年代)
【報告書】スマートフォンの利用実態調査
クロス・マーケティングで実施した調査レポート
https://www.cross-m.co.jp/report/sns/20200923spuse/?Download
男性
女性
41.375%
46%
5時間以上（１日あたり）スマホを利用する割合

6. SNSの利用率も増えた
少しでもSNSを利用している人の割合は40％を超えている
（日本のデータ）
総務省の通信利用実態調査による
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whit
epaper/ja/h30/html/nd142210.html
スマートフォンユーザーのうちのSNS利用者の割合については、調べが及ばなかった。
書籍では、スマホユーザー＝SNSユーザーであるという前提の元に論を展開されている印象。
スマホユーザーイコール何らかのSNSユーザーであるという前提で進める。
 Facebook 41.1%
 Twitter 40.3%
 Instagram 28.2%
 Line 58.2%

7. ある行動をくりかえす脳のしくみ
ときどき「報酬」が与えられると、特定の行動が強化される。
スキナーのオペラント条件づけより
櫻井 芳雄
京都大学 大学院文学研究科心理学研究室
高橋 晋
同志社大学 大学院脳科学研究科
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/オペラント条件づけ
1. レバーを押すと餌が出る箱に空腹のネズミをいれる。
2. 偶然レバーを押して餌が出る
3. 次第にレバーを押す行動が増える
毎回、報酬（餌）を与えるより、ときどき報酬
（餌）を与える方が行動が強化される。

8. SNSは報酬中枢を刺激
FacebookやInstagramがいいねを保留することがある。
これは前述の「ときどき報酬」の仕組みを利用している。
投稿する いいねがついた
やった！また投稿しよう
（しかし次の投稿は高い確率でいいねが減る）
SNSの設計者は、FXやパチンコで「もうひと勝負だけ」
という人間の行動を深く理解している。

9. 目次
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スマホは最新のドラッグ
スマホがメンタルヘルスや脳に与える影響
脳を健康に保つための具体的な方法
書籍に記載されているデータで、一次情報、あるいはそれに近いものにアク
セスできなかった情報はなるべく使用しないか、その旨を明記した。
書籍に直接記載されていないが、記載された内容に近い情報であり、信頼で
きると思われる情報源による内容は記載した。

10. SNSが若者の心に与える影響
SNSは若者に悪い影響も与えることが分かった。
Instagramは顕著に悪影響だった
英王立公衆衛生協会の調査
https://www.rsph.org.uk/our-
work/campaigns/status-of-mind.html
英王立公衆衛生協会が
14歳から24歳の1479人を対象に
人気の高いSNS5社の影響を調査。
ポジティブな影響はYoutube
それ以外のアプリはすべてネガティブな影
響を及ぼしていることがわかった。
SNSで経験する
不安感や鬱（うつ）、孤独感、いじめ
自分の外見への劣等感など14項目について
質問。

11. SNSとメンタルヘルスの関係
SNS利用とメンタルヘルスの関連はアプリによって結果が異なる。
LINEの利用はメンタルヘルスに良好な関連を示すが、Twitterは逆だ
った。（書籍ではスマホがメンタルヘルスに悪影響、とのみ記載）
東京都健康長寿医療センター研究所
桜井良太氏らが8,576名を対象に行った調査
https://www.tmghig.jp/research/release/2021/0304-2.html
精神的健康状態
（高いほど良好）

12. 報酬を我慢する能力
すぐ手に入る報酬を我慢できると脳の前頭前皮質が発達する。
マシュマロテストと呼ばれるテストで明らかに。
スタンフォード大の心理学者
ミシェル・ワルタの実験より
https://globe.asahi.com/article/13739074
1972年
 子供たちに、目の前にあるマシュマロ
を１５分我慢するよう伝えた。
 半数の子供達はでき、半数の子供たち
は目の前のマシュマロを食べた。
2011年
 実験に参加した子供たちの脳の検査を
した
 我慢できた子供たちの脳は、計画、社
会行動の調節に関係する前頭前皮質が
、我慢できなかった子供たちより活発
だった

13. スマホが我慢する能力に与える影響
すぐ手に入る報酬を我慢できる能力は、スマホ使用により、
低下することがわかった
※但し、この情報については、公表さ
れている調査結果を確認することがで
きなかった。
 スマホを使用していない人た
ちを選び、報酬を先延ばしに
する能力をテストした
 その後、スマホを渡し、使用
してもらった
 同じテストをした
 以前よりテストの結果が落ち
ていることがわかった
３ヶ月後

14. スマホと不眠症
スマホの影響での不眠症が顕著
若年層（２０代）、特に女性
ダイアモンド・オンライン「スマホ漬け」が20代の睡眠を蝕む…データで見
る長時間使用の実態より
国民健康･栄養調査（2015年調査）
https://diamond.jp/articles/-/150431?page=3
黒は最も高かった項目

15. スマホが脳の処理能力に与える影響
スマホを近くに置くだけで、脳の処理能力が消費される
米テキサス大学オースティン校の心理学者
エイドリアン・ウォード助教授の実験 より
https://repositories.lib.utexas.edu/bitstream/handle/2152/641
30/braindrain.pdf?sequence=2&isAllowed=y
https://www.dhbr.net/articles/-/5323
合計800人近くの人に難しい数学や、パターンを完成させる画像を選ぶ作業を行っ
てもらった。
被験者は以下のグループに分かれた
 スマホを机の上に置いて作業したグループ
 ポケットにしまったグループ
 スマホを別の部屋に置いたグループ
作業成績
1. スマホを別の部屋に置いたグループ
2. ポケットにしまったグループ
3. スマホを机の上に置いて作業したグループ

16. スマホが読解力に与える影響
スマホが若いユーザーの読解力を低下させる可能性がある
ノルウェー、スタヴァンゲル大学の心理学者
アンネ・マンゲン氏 の実験 より
http://clikmedia.ca/LMM/sites/default/files/pdf/mangen_2012
_lecture_sur_ecran_lecture_papier_comprehension.pdf
50人の被験者に28ページの短編小説を読んでもらい、後から重要な
シーンをどれくらい思いだせるかをテスト
被験者は以下のグループに分かれた
 Kindleで読む
 紙で読む
作業成績は以下
 作品の内容に関する質問はほぼ同じ回答（話の背景や筋、登場人物）
 Kindleグループは「いつその出来事が起こったか？」など、時系列への正解率が
著しく低かった

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スマホは最新のドラッグ
スマホがメンタルヘルスや脳に与える影響
脳を健康に保つための具体的な方法
書籍に記載されているデータで、一次情報、あるいはそれに近いものにアク
セスできなかった情報はなるべく使用しないか、その旨を明記した。
書籍に直接記載されていないが、記載された内容に近い情報であり、信頼で
きると思われる情報源による内容は記載した。

18. スマホは（おそらくPCなどのデジタル機器も含む）適度に
遠ざけておく事が必要である、と書籍は訴えている。
スマホを遠ざける
運動はスマホによる疲弊の対策となる。
それどころか、脳機能の向上にもなるという研究結果が多
数ある。

19. 授業前のランニングの効果
シカゴ西部にあるネーパーヴィル・セントラル高校
少し強めの有酸素運動で脳機能が向上した例
ジョン J. レイティ・エリック.ヘイガーマン
脳を鍛えるには運動しかない より
授業前の7時10分から、平均心拍数を185以上でトラックを走る
。結果として同校の生徒は数学で世界6位、理科では世界1位にま
でなった（1999年の国際数学・理科教育動向調査による）
成績の向上
運動をしないグループ 運動をしたグループ
10.7% 17%

20. 運動が脳に与える影響
10分間の軽い運動でも認知機能の向上に効果
筑波大学 征矢英昭教授
中央大学 檀一平太教授のの共同研究グループ より
https://www.u-presscenter.jp/item/5427.pdf
https://www.u-presscenter.jp/article/post-32678.html
 安静グループと１０分
間のバイク運動をする
グループに分けた
認知機能を調べるテスト
安静に比べ、運動グループは
反応時間が早かった。
軽い運動でも、認知機能が向
上することがわかった
健康な若年者を対象に、低強度の運動の効果を調べる実験

21. 運動による記憶力の向上
10分間の中強度の運動は記憶力向上に
兵頭 和樹 博士の研究による
22人の成人を対象に、10分間の中強度の運動（少し息が上がる
程度のバイク運動）後、さまざまな物の写真を見て記憶し、45
分後に思い出してもらう実験を行った。
https://wired.jp/2020/10/10/sports-motor-learning/

22. 運動とストレスの関係
運動はうつ病の治療にも効果的
デューク大学のジェームズ ブルメンソール氏の実験
156人のうつ病患者を対象に、運動をしないグループと、運動をする
グループに分け、変化を観察した
http://www.seikatsusyukanbyo.com/calendar/2014/002660.php
運動をするグループは、1日30分のトレッドミル運動を
週に3回行った。（16週間）
うつ病の症状の発現率
運動をしないグループ 運動をしたグループ
38% 8%

23. スマホを遠ざけるアイデア
●自分のスマホ利用時間を知る
●目覚まし時計と腕時計を買う（スマホで代用しない）
●毎日１～２時間スマホをオフ
●スマホを表示をモノクロに
●集中力が必要なときはスマホを近くに置かない
●運転中はサイレントモードに
●スマホを手元におかない
●チャットやメールをチェックする時間を決める

24. 参考資料

25. 【報告書】スマートフォンの利用実態調査
クロス・マーケティングで実施した調査レポート
https://www.cross-m.co.jp/report/sns/20200923spuse/?Download
スマホ利用の実態
15～49歳 男女1,400人を対象にした調査より