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家庭教育の骨格
2003/01 未完
著者
蝦夷国生→武蔵国住
目次
1 はじめに
2 家庭教育の基本的考え方
3 三つの柱(基本目標)
(1) 健康
(2) しつけ
(3) 思考力
4 基本目標を達成するために有効な方法
(1) 語りかけ
(2) 五感の刺激 ~連れ歩き~
(3) 叱り方
5 子供の才能を伸ばすには
(1) 早期教育において陥りやすい間違い
(2) 早期から取り組んでもよい教育とは
6 教育の連鎖 ~家庭教育の大切さを伝える~
7 参考文献 
はじめに
 現代の日本や社会を見回してみるとじつにさまざまな問題が起きている。学校における
学級崩壊。凶悪化していく犯罪。これらの話題はあまりにも毎日メディアを賑わしているた
めすっかり耳慣れたものになってしまったが、いつもその原因として「社会が悪い」などと
言っている人の声を聞いたりすることがある。
たしかに社会で起きている問題の責任が社会構造にまったく原因がないはずはない。学
校で起きている問題に関して学校に責任が無いはずはない。しかし、だからといってどこか
のテレビ局でやっているワイドショーのようにそれを口先で批判したところでその問題は
少しでも解決するだろうか。評論家の口はますます滑らかになっていくが我々はそれら諸
問題の有効な解決が遅々として進んでいないことを感じているのではないだろうか。
現代の諸問題はたしかにいろいろな要因によって引き起こされているものであり、何か
ひとつのことだけ気をつけてみたところで決定的な改善は望めない。だが我々のような一
般の人間にも実践可能な改善策がある。それが「教育」である。
なぜ教育か。それはよく言われるように「教育は人づくり」だからである。人間はただ生物
学的にヒトとして生まれただけでは人には成り得ない。人としての言語、マナー、生活スタ
イルなどを身に着けて初めて人といえるようになる。それらはすべて教育によって身に着
けるものであって仮に生まれてすぐ人間社会から隔離されて 10 年、いや 20 年生き延びた
としても決して自然に身につくことはないだろう。
一口に教育といっても「場」の分類で分けた場合、一般的には学校教育、社会教育、家庭教
育の 3 つに分けることができる。すべての人がこのうちのどの領域かで教育に携わることは
可能であり、それぞれの教育には重要な価値があるが、ここでは特にすべての人にとって最
も身近なものとして「家庭教育」を取り上げたいと思う。家庭教育を取り上げる理由として、
この領域は人として最も始めに受ける教育であり、子供を持つ気の無い人以外すべての人
が携わることが可能で、この教育如何によってその教育を受ける側の人のその後の人生に
多大な影響を与えるものだからである。
人づくりである教育のいわば「基礎」とも言える家庭教育の仕方しだいではその子の人生
を幸せなものにすることも台無しにすることもできる。教育というものはすべて受ける側
の人間の人生に大きな影響を与えることができるものだが、家庭教育は受ける側の人間に
すべての教育の中で最も深い跡を刻み込む。その人間の性質の方向付けをするものなので
あり、ここで身についたものを学校や社会での教育で修正することはきわめて困難である。
その影響を拭い去ることはほぼ不可能といってもいいだろう。
しかし、そのような重大な責任を感じながら子供を教育している親が少なくなったので
はないかと思ってしまう。というのも近頃は自分の子供が学校で何か問題を起こすと「学校
では子供たちにどんな教育をしてるのですか」などと先生たちを責めている親がいるとい
う話を聞くことがあるし、学校の先生に「しつけ」まで期待している親の話を聞くこともあ
るからだ。これは学校が誤った家庭教育のしわ寄せを食っているとしか思えない。
最近はよく教育改革などと言って学校の教育の在り方を修正しようという動きがある。
確かに学校の教育システムにも改善しなければならない点がいくつかあると思われるが、
各家庭でしっかりとした家庭教育が施されているならば、すべてとは言わないまでも学校
や社会で起きている問題の多くは解消されるのではないかと思う。
だがこの「すべての教育の基礎」ともいえる家庭教育を行なう親または保護者たちは教育
についての体系的な知識を持たない「教育の素人」とも言える方が大多数である。親または
保護者である以上子供の教育にまったく関心がないということはないと思うし、むしろほ
とんどの親たちは自分なりに子供の教育について真剣に考え、信念を持っているという方
もいるだろう。しかしそれと同時に「自分の考えている教育方針で本当に良いのだろうか」
と多くの悩みも持っているはずである。
この小冊子はそのような悩みを少しでも解消していただきたいと思い、いわば「家庭教育
の骨格」ともいうべきものを提案するものとして著したので、読者各自が少しでも本書を参
考にして自分なりに「肉付け」していただけるなら幸いである。あくまでも「提案」なのでこ
れを読んでときに心の中で賛同しときに厳しく批判しながら読み進んでいただきたい。そ
うして子供たちの親または保護者となる人たちにすこしでも家庭教育に対する自分の考え
を深めていってもらうのが本書の目的である。
家庭教育の基本的な考え方
どんなことであっても何かを始めるにあたっては「目標」があったほうが成果が出やすい
これは家庭教育に関しても言えることである。そこでこの章では家庭教育の目標として「家
庭において子供に最低限身に付けさせなくてはならないもの」いわば家庭教育の「背骨」と
呼べるものを提案したい。
人間は「生物」である。本当に基本に立ち戻って人間をそう捉えてみると生物として最低
限必要なこと、それは「自分自身の命を維持すること」であろう。昔から人間が生きていくの
に必要なものとして衣・食・住の 3 つがあげられるがこれを子供に身に付けさせることが
抜け落ちていては家庭教育として要を成さない。
人間以外の哺乳類の多くは、わが子がひとり立ちできるように餌のとり方や巣の作り方
などを仕込む。人間に置き換えてみるならこういったものを「生活力」と言うことができる
かもしれない。私は家庭教育での「生きる力」とは学校教育でいうそれとは違い、この生活力
を「生きる力」として捉えるべきだと考える。ただ人間の場合はそれらに加えて「しっかりと
した経済観念」や、ある程度適切な「人間関係」の築き方というものも身に付けさせなければ
十分な生活力を身に付けたとは言えないであろう。
こう書くと当たり前のように思う人も少なくないかもしれないが、現代の親たちは意図
して子供たちにこの力を付けさせようとしているようには見えないし、実際に最近の新成
人を対象に行なわれたアンケート調査(2003 年 1 月)で「自分を大人だと思うか」という質問
に対して 70%以上が「思わない」と答えており、その理由のほとんどが「経済的に自立してい
ないから」というもので、それに次いで「精神的に自立していないから」という理由が多かっ
たという。この結果からは若者たち自身も自分たちが自立した生活をおくる自信がないと
いうことがわかる。現代の若者たちの中にはこの生活力を身に付けて育った人が少ないと
言っても差し支えないだろう。
あと、これは各家庭の事情にもよるのだろうがバランスの良い「人間関係」を築くために
有効な手段としてぜひとも年齢の近い兄弟がいた方が望ましい。というのは、もし一人っ子
ならば家庭内には親という「年の離れた目上の人間」との関係しかなくなってしまうので自
分とほぼ同等の立場の人間との関わり方を身に付けるのが難しい。小学校や幼稚園に入っ
たときにはすでに何かしらのクセが身についてしまうということも十分に考えられる。
また、一人っ子の子供と接するときの親の態度にも問題はある。山下俊郎著「家庭教育」に
よると、一人っ子の場合、その子に親の関心のすべてが集中されて過保護を通り越した「過
教育」ともいえる状況を作り出してしまいやすいため、何ごとも人任せな依頼心のかたまり
のような子になる可能性が高いと述べられている。これは、たった一人の子をかわいがるあ
まり、その子のしようとしていることに親がすぐ手を貸してしまうため独立心や自立心が
育ちにくくなってしまうということだ。
ただ、勘違いしてほしくないのだが、けっして一人っ子が良くないというわけではない。
一人っ子でも親の努力によって立派に育てることができるということは理解してほしい。
では子供の生活力を養うために役立つ方法を一つ紹介しよう。それは「手伝い」である。何
かを覚えるには説明を聞いたりして言葉だけで覚えるよりも実際に体験してみることが有
効である。だから親である自分自身が行なっている生活活動を子供に手伝わせるかたちで
体験させることで自然にゆっくりとその生活の技術を身に付けさせるのである。これは物
事を理解する力が身についてから教えるよりも骨の折れる指導かもしれないが、子供の側
に立って考えるならばある日突然「教えるからやりなさい」と言って指導するよりも抵抗な
く受け付けることができるだろうし、幼い頃からそうすることがあたりまえになっている
方が持続性もあるだろう。大きくなってから教えても結局親から言われたときしかやらな
くなることが多いのである。
さて、ここでとても基本的なことを一つ申し上げておきたい。それは子育てについてあれ
これ考える前に「夫婦仲良く」ということを常に心がけて頂きたいということだ。これがで
きていなければどんなに計画的で良質の教育計画ができていても、結果として子供が健全
に発育するのは難しいであろう。
この章では「生きるために必要な力」として生活力について書いたが、つぎの章では「より
良く生きるために必要な力」について説明したいと思う。
より良く生きるための三つの柱(基本目標)
 先に「生きるために必要な力」として「生活力」をあげた。この章では「より良く生きるため
の三つの基本目標」を提案したい。 それは「健康」「しつけ」「思考力」である。ではそれぞれ
について説明していこう。
(1) 健康
 これはごくあたりまえのことだが、どんなに良い人生を望み本人が長生きを望んだとし
ても、健康に生きるすべを知らず不健康であればそれは叶わない。子供の体質がもともとそ
んなに丈夫な方ではなくても、親が早くから健康に気をつけてあげればかなり改善できる
ものだ。
はじめから「うちの子はあまり体が丈夫じゃないから」といってあきらめていては、その
子は生涯そのままになってしまいかねない。子供が幼いうちから栄養バランスの良い食事
と適度な運動をさせるよう親が意識して取り組み続けるべきである。そうすれば子供はそ
の生活スタイルや健康に対する考え方を自然に身につけやすくなるだろう。
これは子供に運動を強制するのではなく、運動になるような遊びを子供と親が一緒に楽
しんでやってあげるのが効果的だと思う。これが子供に「身体を動かすのは楽しいことだ」
と知ってもらうのに良いきっかけになる。
(2) しつけ
 一部の放任主義者たちは「しつけは自由を制限したり無駄なものを子供におしつけたり
するものである。子供たちはしつけなどされなくても、この先自分自身がさまざまなことを
体験していくうちに自然によりよい生活スタイルを身に付けていくものだ。」と考える傾向
があるようだが、本当にそうなのだろうか。
しつけとはそもそも何なのだろうか。 山下俊郎著「家庭教育」によるとこう述べられて
いる。
   
しつけは生活指導の方法であると考える。それは決してせまい意味の礼儀作法のみ
を意味しない。むしろ広い意味において、しつけというのは、望ましい生活の様式を子
どもに与えるために、望ましい生活様式へと子どもを誘導して行くための教育の技術
であると考える。
これは、人間社会には一定のルールが存在しており、それを無視して奔放に生活してい
くことは、見た目には自由な生き方に見えても実際には他者との間に社会的な摩擦や衝突
を招き、自由を制限されてしまうという意味をも含んでいるのではないかと思う。そして、
その一定のルールを教えることが「しつけ」の意義なのだろう。
つまり、しっかりとしたしつけを受けた人なら社会生活において、他者との間に無駄な
摩擦を避けることができる。そういう意味でしつけとは「社会と自分との摩擦を少なくする
ための潤滑油」と言えるかもしれない。だから「しつけ」は一部の人々が考えるような「自由
を制限」したり「無駄なもの」を子供におしつけたりするものではなく、むしろこの人間社会
でより良く生活するための技術なのである。
 また先人たちが何代にもわたって体験し考え、作り上げてきた社会ルールを子供自身の
体験や学習能力だけで身に付けさせようとするのは大変な労力を必要とするし、その子の
限られた人生の時間を無駄に浪費させる。本当に子供のことを思うなら、幼いうちからしっ
かりとしつけをしてあげることによって、子供自身が新しいものや独自のものを生み出す
時間的余裕をつくってあげるべきだろう。
(3)思考力
 思考力を簡単にいうと「考える力」である。人間と他の生き物の最も違う部分の一つがこ
の「考える力」の違いだと思う。人間はどの能力をとってみても他の動物たちに劣ることが
多いが、この思考力については別だ。人間はこの思考力を駆使してその他の劣った能力をカ
バーして生き延びてきたと言える。だからこの思考力を訓練するということが、そのまま人
間として「より良く生きる」ために役立つと言っても過言ではない。「良く考える」ことが「良
く生きる」ことにつながるのだ。
 また、思考は人の頭の中で「言語」によって複雑に組み立てられる。言語を通じずに、まっ
たく映像のイメージのみで思考を複雑で深いものとしていくことは極めて困難な作業であ
り、不可能に近いものである。
 こう考えると、早くから子供の思考をより複雑なものにしていくには、できるだけ早く言
葉を覚えることが大変重要な意味をもってくる。
 できるだけ早く、できるだけ多くの言葉を覚えさせることが、子供の思考を早くから幅広
く深いものにするために効果的であることはほぼ間違いないであろう。
三つの基本目標を達成するために有効な方法
 
この章では先に紹介した三つの基本目標を達成するために有効な方法を少しだけ提案し
たいと思う。ここで紹介するもの以外にも有効な方法はいくつもあると思うので、保護者で
ある皆さん各自が自分なりに考えて考案していってもらいたい。
(1) 語りかけ
語りかけというのは何も特別な技法ではない。ただ赤ちゃんに優しく話しかけるだけだ。
できれば抱きながらしっかり顔を見て語りかけてあげることだ。母親に限ったことではな
い。父親でも良いのだ。そして話しかけてあげればあげるほど良い。
母親などがおかちゃんに語りかけたり触れたりすることをマザーリングというが、この
マザーリングに関して面白い実験の例を紹介しよう。
リブルという学者が成長の遅れたある乳児にした実験なのだが、この乳児は病院の大部
屋で特定の個人的な接触は無かったものの、授乳も人工栄養も十分に与えられているのに
生後 2 ヶ月の間ほとんど体重の増加を示さなかった。そこで一人の女性を母親代わりにして
いつも決まった時間に抱いたり、頭をなでたり、歌を歌ってあげたり、話しかけたりした。そ
して後には接触の時間を長くしていってあげるとその乳児はすっかり元気になり、目覚し
い発達をして、知的能力や運動能力にも成長がみられたという。
これはおそらく最も早くから始められる家庭教育のひとつだろう。なぜなら出産直後か
ら行なうことができるからだ。英国の中流家庭の乳児においては食事と入浴の時以外は子
供部屋に入れられて人と接触する時間は日本に比べかなり短いと言われる。英国と日本の
子供の使用語彙数を比較したある調査によると 1 歳 9 ヶ月の子供が使用する語彙が英国で
は 66 語だったのに対し日本の子供は 185 語という圧倒的な差を見せている。無意識のうち
に言葉を学ぼうにも言葉を聞く機会自体が少ないためにこのような結果が出たのだろう。
人間の思考というものは言語を媒介しなければ行なうことができない。だから言語を早
く覚えることによって早いうちから思考することが可能になるということが言える。人間
の身体というものは筋肉に限らず脳も使わないと衰え、使えば発達する。乳幼児の脳はそん
なに使わないからといって衰えることはないだろうが使えば使うほど発達するという原理
は大人の脳と変わらない。
それに言葉を早く覚えれば覚えるほど家庭教育は読み書きなど、次のステップに早く進
むことができるのである。だが注意してほしいのは単語カードの類の教材などを使って無
理やり言葉を覚えさせてはいけないということだ。子供が勘違いして覚えてしまう恐れが
あるからだ。たとえば、車の絵が描いてあるカードを見せて「これは車だよ」と教えたとする
と、そのカード自体を車だと誤解してしまうということが当然予想できる。そうなってしま
うと無駄に回り道をしてしまったことになる。
またそういう教え方をして仮に子供が早く言葉を覚えたとしよう。そうすると親はそう
いった教え方に味を占めてしまい、今後もそういう教え方を続けやすくなってしまう。そう
いう教え方ばかりで教えると、子供は押し付けられているような気分になり、学ぶこと自体
に拒絶反応を起こしてしまいかねない。子供が一度そういう状態になってしまと、そう簡単
には克服できるものではない。
(2) 五感の刺激 ~連れ歩き~
これは文字通り親が可能な限り我が子をいろいろな場所に連れて歩くということである。
これを行なうことによってまず足腰が鍛えられるという副産物があるが、もっと重要な狙
いは、さまざまなものを見、聞き、触るなどして子供の持っている感覚を開発してあげるこ
とにある。
また、自分の親以外のさまざまな人に会うことによって刺激を受け、親といるだけでは触
れることのできないものに触れる機会ができる。家庭という小さな世界の外にさらに広い
世界があることを知り、子供の中の世界観が広がるだろう。それによって知らず知らずのう
ちにさまざまな職業や生き方、ひとびとの多様な考え方があることにも気づくのである。
このように子供の中の世界が広がるということは子供の中の「選択肢」がひろがるという
ことにもつながる。当然のことだが、知らないものを選ぶことはできないからだ。この連れ
歩き以外にも子供の世界観を広げ、選択肢を増やすための手法はいろいろと工夫してみる
といいだろう。
(3) しかり方
この「しかり方」で悩む方は多いだろう。ここでは細かいことは抜きにして、原則的なルー
ルを提案してみたいと思う。そうするとわかりやすいので、自分がそこからはみ出すとすぐ
に気づくことができ方向修正をしやすい。なにごともそうだが、あれもこれもと増やしすぎ
ると一番大切な部分をおろそかにし、枝葉ばかりに気をとられがちになるものだ。
まず大切なのは体罰をせず子供が理解できるように説明してわからせるということだ。
子供が何か良くないことをしたとしよう。そのときに頭をたたいて怒鳴ったなら、確かにそ
のときだけはその行いを正すかもしれない。しかしその子供は自分のしたことがなぜ悪い
のかを理解してはいないだろう。だからまた同じことを繰り返すかもしれないし、親が自分
をたたいたことに納得がいかないと感じてしまうかもしれない。また、もうそのような間違
いはしなくなるかもしれないが、あくまでもその理由は「また親にたたかれたくないから」
ということになる。子供がしっかり理解するまで間違いの理由を説明するのは大変な根気
のいる作業だと思うが、けっして感情的になって叱ってはいけない。あくまでも冷静に説明
することが大切だ。
ふたつめは、悪いことをしたときに叱るだけではなく、良いことをしたならば必ず褒めて
あげることだ、悪いことをしたときは叱られるのに良いことをしても褒めてもらえないの
では子供に「良いことをしてもいいことなんかない」と思わせてしまい、やる気をそいでし
まいかねないからだ。
そして、叱るときは子供が良くないことをしたそのときすぐに叱らなければならない。こ
れは褒めるときも同じだが、時間がたってから「あのときにこんな悪いことをしたか
ら....」とか「あのときはいい子にしていたから....」などと以前の出来事を持ち
出して叱ったり褒めたりすると、子供は少し前のことなどは忘れてしまうことが多いので、
なぜ今自分が叱られているのか、褒められているのか理解できない。そうなってしまうと叱
ったり褒めたりしても効果が無くなってしまうということだ。
また、叱ったり褒めたりするときは一貫性をもたせなければならない。子供が同じことを
しても、あるときは叱り、あるときは叱らないということでは子供は自分のしたことが良い
ことなのか悪いことなのかわからなくなってしまう。これでは叱っても褒めてもまったく
効果がない。
子供の才能を伸ばすには
 子供の才能を伸ばすことに熱心な人はたいてい、子供に早期から教育を施すことが最も
重要だと考えていると言えそうだ。確かに早期からの教育は大事だが、それを間違った方法
で施してしまうと大変なことになりかねない。この章では早期教育で陥りやすい間違いや、
早期から取り組むことによって子供の能力を伸ばすのに有効な方法を紹介していきたい。
(1) 早期教育で陥りやすい間違い
教育をするにあたっていくつかの大切なポイントがあるが、その中の一つに「レディネ
ス」というものがある。これは日本語では「準備値」と呼ばれている。どういう意味かという
と、教育を受けるには、その教育を習得することができるだけの能力が必要だが、その能力
が備わっている状態かどうかというのをレディネスという。
レディネスを理解するうえで興味深い事例をひとつ紹介しよう。まだ 1 歳くらいの双子の
兄弟の片方 A は普通に生活させ、もう片方 B にローラースケートの練習をさせた。もちろん
最初は滑れるはずはないが、1 歳 4 ヶ月を過ぎた頃には上手に滑れるようになっていた。
A にも 1 歳 10 ヶ月になってから練習が始められたが、ついに滑ることはできなかったとい
う。ところが今まで上手に滑ることができていた B は 2 歳になると技能が低下し、フォーム
も乱れてきて、3 歳になるととうとうスケート靴を履いて立つことすらできなくなってしま
った。
これはこの双子にまだスケートを上手に滑るために必要なレディネスがなかったために、
このような実験結果が出たということができる。
つまり、レディネスが備わっていなければ、どんなに上手に教育したとしてもそれほど持
続的な効果は期待できないということになる。だから「教育は早く始めるほど効果がある」
と考えるのは正しいとは言えない。早く始めるほど効果のある種類の教育もあるだろうが、
たいていの教育にはレディネスが影響するのだ。
また逆に「この時期までに始めなければ効果が薄くなってしまう」という「臨界期」という
ものも存在する。これは、あることを身に付ける場合、それを訓練するのに最も適した時期、
または必要不可欠な時期のことだ。
これに関しても面白い事例を紹介しよう。これはネコを使った視覚実験なのだが、生まれ
たばかりのネコを横線模様のみの部屋で 2 週間のあいだ育て普通の環境に戻すと、横の線は
知覚することができるが縦の線を知覚することができなくなってしまうという結果が出た。
これは、縦線を知覚する能力を身に付けるために必要な時期、つまり臨界期のうちに縦線に
出会わなかったためにこのような事態が起きたと考えられる。
早期教育主義の人々は早くから教育すれば生まれ持った能力に関係なく天才に育てるこ
とができる。と主張する人が多いが、そうとも言えない。早期教育を受けた人すべてが優秀
な人間になったというわけではない。むしろ結局平凡な人間に育ってしまった人の方が多
いと言える。
(2) 害の無い早期教育
ではレディネスをふまえた上で小学校に入学する前から教え始めても無害で比較的に有
効だと思えるものをいくつか紹介しよう。
1 つ目は「読み書き」だ。一般に人間の能力は遺伝と環境によって作られると言われている
が、その分野によってどちらが大きな影響を及ぼすか違ってくる。ここでは詳しくは述べな
いが、ある研究によると数学的能力は遺伝的な要素が強いが、言語的能力は環境的な要素が
強いという結果が出ている。どういうことかというと、数学は訓練によって計算を早くする
ことは可能だが、数概念は訓練によって発達させることが難しいのに対して、言語的能力は
生後に受ける訓練によってほぼすべてが決定するということだ。
だが文章を読めば何でもいいというわけにはいかない。できるだけ「名文」を読ませるよ
うにしなければならない。正確な表現の文章、考えさせる文章、何十年何百年と受け継がれ
てきた文章、何か感じさせる文章、何か得るものがある文章。そういったものを「名文」とし
よう。たとえばことわざ、格言、名言、古典、漢文、教訓的な小説や昔話などである。そのよう
な文章を始めは読み聞かせ、唱和させ、一人で声を出して読ませる。それを何度も繰り返す。
間違って読んだときは正してやる。そして質問し、その文章全体や部分の意味を子供なりに
深く考えさせる。そうすることによってその言葉は子供たちの身体にしみ込み、言葉を覚え
知識を深め、思考力を高める助けになる。
これはべつにその文章の正しい解釈を教えるためにするのではなく、言葉や表現を覚え
させること、そして何よりも「考える」ということをクセとして身に付けさせることが目的
なので、親が正しい解釈まで誘導するのは良くない。子供が突拍子もない解釈をしてもでき
る限り「そういう考え方もあるんだね」とだけ言うにとどめた方がいい。
2 つ目は数え方や、たし算、ひき算などの数に関するものだ。先ほど数学能力は訓練より素
質が重要な意味を持つと話した。大数学者ガウスの家庭は大工で、彼は何の数学教育も受け
ていないのに幼少の頃から驚異的な数学的センスを見せたし、子供の頃は落ちこぼれと言
われたアインシュタインは後年になってから天才的な数学的能力を発揮した例がある。し
かし、数の計算に関しては訓練で上達することができるし、数の計算が楽しいと思うことが
できれば「好きこそものの上手なれ」の言葉どおり、親が特に長年にわたって訓練する必要
はない。だから親がすべきことは、子供が数の計算を楽しいと思えるように仕向けることで
ある。
そこで幼少の頃から簡単な計算問題を出してあげると良い。ただし、あくまでも 1~20 く
らいまでの数しか使わないようなごく簡単なものに限られる。その子の上達と興味の度合
いに応じた問題を出すのが原則だ。
子供が上達したからといって急かすようにどんどん問題の難易度をあげてもいけない。
子供がそう望むときだけそうすればよい。子供が楽しく取り組めるようにできないなら、い
っそ数の問題など出さない方が良い。だいたい数学が苦手な子供は数学が嫌いだから苦手
になるのだ、だから親たちは子供たちが数の計算などに拒絶反応をおこさないように細心
の注意を払うことが最も大切だ。
そう考えるならば、数学のドリルのようなものをやらせるのは良くない。日常の会話の中
に何気なく簡単な数の問題を混ぜ込んであげて、それを普通の会話として親子で楽しむの
が大切だ。
また、その問題を解くことが子供たちにとって快感として感じられるようにしなければ
ならない。子供が問題を解いたら少しだけ褒めてあげるといだろう。ただし、あまり日常的
に褒めたり、大げさに褒めると子供は褒められることに慣れてしまい、褒めてあげても効果
が薄くなってしまうし、傲慢な自信家になってしまうと、その子供自身にとっても有害であ
る。そうならないためにも、子供が少し上達したと感じたときに少しだけ褒める程度にとど
めておくのがいいだろう。
あとは数の計算に関連して、時計の見方など子供でも覚えておくと生活に役立つことな
どは早くから教えてあげても良いと思う。
とにかく早期教育について全体をとおして言えることは、子供が嫌がるような教え方を
せず、遊び感覚で楽しく教えることが大切だ。また、しつけは別だが、どんなに簡単なことで
も嫌がった時点でやめた方が良いし、逆にどんなに難しいことでも子供が求めるなら教え
る努力をすべきである。それが子供の能力を伸ばす近道だからである。
教育の連鎖
 ここまでの内容は家庭教育に関するものなので、当然自らの家庭をその対象とする「家庭
での連鎖」がなされるのは言うまでも無いが、それだけではその教育の効果は自分の一族だ
けの極めてローカルなものとなってしまう。それを外部にも接触させることによって他の
家庭にも波紋のように広がり「地域社会での連鎖」が起きてくる。むしろそうしなければ家
庭外での連鎖など起き得ない。
その接触というのは自分の教育に対する考えや理論などを他の人たちと気軽にディスカ
ッションすることで可能になる。これは親に限ったことではない。子どもを持たない高校生
や大学生同士で話し合うことも将来的に十分有意義だし、もし教育に関心の強い小中学生
が話し合ってもまったく害は無いだろう。
また、学校の授業では教科の内容を、企業の研修ではその社員の仕事の内容を教育内容と
する場合がほとんどであるが、家庭教育に関しては事情が違う。我が子が将来しっかりと自
立できるようにするのは当然だが、それだけではなく我が子が将来しっかりと自らの子に
家庭教育を施せるようにしなければいけない。つまり我が子そのもののための教育と我が
子の代以降の子々孫々ための教育を想定しなければ十分とは言えないということだ。
我が子が家庭教育における教育者(親)となることを想定しなければならない。そうしなけ
れば自分の教育の効果は 5 代 10 代後の子孫まで期待できないだろう。
教育というものは後世までその効果を持続させ、発達し、時代に合わせて改良されていかな
ければならないのだ。
参考資料
山下俊郎  家庭教育 (光生館)
黒田実郎  才能教育~その功罪と考え方~ (創元社)
デイヴィッド・エルキンド著/幾島幸子訳 ミスエデュケーション (大日本図書)
井深大  0 歳~教育の最適時期~ (ごま書房)
正高信男  父親力~母子密着型子育てからの脱出~ (中公新書)
関計夫  子どものしつけと家庭教育 (慶応通信)
小山静子  子どもたちの近代~学校教育と家庭教育~ (吉川弘文館)
マカレンコ著/南信四郎訳  愛と規律の家庭教育 (青木書店)
大竹誠  家庭教育の心理学 (学芸図書株式会社)
ブルーナー著/鈴木祥蔵・佐藤三郎訳  教育の過程 (岩波書店)
ブルーナー著/平光昭久訳  教育の適切性 (明治図書)

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