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Unsub.org(学術出版社ジャーナルのビッグディール分析と
シナリオ・シミュレーション)のご紹介
〜図書館による持続可能な電⼦ジャーナルのサービス提供に向けて︕〜
令和3年12⽉28⽇(⽕)
iGroup Japan
笠間 和喜
⽬次
1. 会社案内
1. iGroup&iJapan株式会社
2. OurResearch社
2. Unsub.org登場の背景情報
1. 学術ジャーナルの値上げ
2. 値上げの対抗策1&2
3. OpenAccessの推進の結果
4. 図書館現状のまとめ
5. OAとSerials Crisis
3. Unsub.orgについて
1. Unsub.orgのコンセプト
2. Unsub.orgの計算⽅法
3. Unsub.orgの機能
4. Unsub.orgの効果
5. Unsub.orgの注意事項
6. 追加情報
7. FAQ
4. 終わりに
1.会社案内
2.iGroup Asia Pacific 会社概要
• 1983年のスタート
• 30程度のグループ企業
• アジアでの独⽴系の学術出版流通の⼤⼿
• Library Businessを中⼼に活動
• Scholarly Publishingビジネスとの強い関わり
Sparc Japanの関係で2006年にNIIで講演
したこともあります。
Libraryの再定義︓情報提供サービスだけでなくプロフェッショナルスキル獲得及びスキル開発のためのコアセンター
Postコロナの時代予測︓AIの時代︓
今後、あらゆる仕事がAIにとって変わられてしまう、⾃動⾞の⾃動運転技術然り、プロフェッショナルなスキルを獲得及
び開発することで、お⾦を稼ぐことができる。
iGroup Library News Siteの運営
ACCESSサイトの運営
www.librarylearningspace.com
購読無料なので、ぜひご登録ください。
4
1.会社案内
1.iJapan株式会社
2012年登記、事業開始
主要事業
1. オンデマンドPrint事業
1. ACS (ジャーナル)のPrint On Demand
2. AGU(ジャーナル)のPrint On Demand
2. 研究成果関連サービス
1. 論⽂画像チェックサービス(imaChek)
2. 研究成果プロモーションサービス(Ies Research /Science POD)
3. 研究評価ツール(Scholytics)
3. 電⼦コンテンツ及び関連サービス販売
1. RDATool Kit(図書館カタログ規則)の販売
2. RemoteXs及びMyLOFT等のリモートアクセスサービス
3. Intelex Past Masterの販売
4. その他の電⼦コンテンツ
4. システム開発事業
1. NIMSとのTDM, Data Repository (台湾チーム及びUKの会社と協業)
2. NIIとのWEKO3のLibraryツール開発 (UKの会社と協業)
3. 国内メディカル出版系システム開発(現在開発中) (台湾のチームと協業)
iGroupとの提携関係
開発部隊の共有
1.会社案内
2.OurResearch社
NPO法⼈
設⽴⽬的︓研究をよりオープンにするためのツールを作成︕
基本的には、ファンドからの資⾦提供を受けて、プロジェクト単位で完結しております。現状Unsubのみ
ユーザからのご要望を確認して、最低限の費⽤をいただいて開発を継続させていただいている状況
UnpaywallはOAを探すブラウザの 拡張機能のサービスで有名です。
このサービスを⾏うことで、利⽤者は、論⽂単位で、OAを取得する
とともに、版元は、利⽤者の分析とともにOAのDBを取得しUPDATE︕
http://ourresearch.org/
OpenScience活動のインパクトにハイライト
を当てた研究者のプロファイル
CrossrefのEvent Dataをベースにした
Altmericsデータのオープンソース
アカデミア外の⼈々のための
学術検索エンジン
元々 https://oadoi.org/としてDOIを⼊⼒してOAを探す
サービス
PMC, BASE, DOAJ, レポジトリ及び学術出版社のレコード
Impactstory、oaDOIを公開
2016年11⽉21⽇ | 北⽶・中南⽶
毎年10⽉に世界各国で開催されるオープンアクセスウィークにおいて、オープンソースの研究者
⽀援ツールImpactstoryはoaDOIを公開した。論⽂に付与される"doi.org/"を"oadoi.org/"に置き
換えると、オープンバージョンの論⽂にリダイレクトするもの。
このツールは以下のデータソースをあたって、オープンバージョンの論⽂を探し出す。
Directory of Open Access Journals(DOAJ)で、OAジャーナルとして収録されているか
CrossRefのライセンスメタデータフィールドで、オープンライセンスとなっているか
ImpactStoryのDOIプレフィックスリストで、プレプリントリポジトリがあるか
DataCiteで、オープンデータセットであるか
BASE OA検索エンジンで、グリーンOA版があるか
BASEでOAか否か決定できない場合はリポジトリに直接︖︖
ジャーナルの無料PDFリンク
研究ソフトのインパクトを提⽰するため
の分析プラットフォーム
OurResearch社の実績︓
Unpaywall-千葉⼤学附属図書館での案内
参考URL: https://www.ll.chiba-u.jp/openAccess.html
OurResearch社の実績︓
Unpaywall-Jairo cloudとの連携
図書館総合展
「機関リポジトリからみた管理・検索基盤」
2021年11⽉9⽇
国⽴情報学研究所
オープンサイエンス基盤研究センター
尾城 孝⼀
https://www.nii.ac.jp/event/upload/libfa
ir2021_forum1_1.pdf
NII様のJAIRO CloudもUnpaywall及び
OA発展にご協⼒いただいている状況かと思います。
OurResearch社︓現在仕掛かり中のプロジェクト
OpenAlex.org=アレクサンドリア図書館(⼈類の叡智の集積場所)からヒントを得たネーミング
Arcadia Fund(UK)の3年間、5億円弱のプロジェクト
Open+Closed (書誌とDOI)Databaseの構築
1⽉サービス開始予定
製品のプログラミング等のCodeはOpenソースで作成されており、全ての⼈がAPIを介して利⽤可能
今回ご紹介するunsub.orgの所属の著者データ、引⽤データ、及びOAの論⽂数も2022年1⽉以降はこのDBを
利⽤する予定です。
2.Unsub.org登場の背景情報
1.学術ジャーナルの値上げ
10
1. 背景
電⼦ジャーナルの普及に伴い、世界の図書館や図書館コンソーシアムはビッグディール(CA1586参照)と呼
ばれる包括的な購読契約を出版社との間で締結し、アクセス可能な学術雑誌の種類数を⾶躍的に増加させてき
た。しかしながら、電⼦ジャーナルの価格上昇は留まるところを知らず、図書館は経費の確保に腐⼼している。
こうした中、ビッグディールから離脱する図書館の数も増加している(1)。学術雑誌はなぜ値上がりを続けるの
か。さまざまな要因が考えられるが、購読契約というシステムが、競争の働かない不健全な市場を形成してい
るが故に、学術雑誌の価格上昇に⻭⽌めがかからないという指摘がある(2)(3)。学術雑誌の価格問題に対処する
ためには、購読という契約⽅式を⾒直すことが求められている。
CA1977 - 動向レビュー︓学術雑誌の転換契約
をめぐる動向 / 尾城孝⼀
カレントアウェアネスNo.344 2020年6⽉20⽇
https://current.ndl.go.jp/ca1977
https://www.asahi.com/articles/ASM6W5Q
NLM6WULBJ00R.html
シリアルズ・クライシス︕
2. Unsub.org登場の背景情報
2.値上げの対抗策1︓ビッグディールからの離脱
↑https://sparcopen.org/our-work/big-deal-cancellation-tracking/
→https://bigdeal.sparcopen.org/cancellations
2. Unsub.org登場の背景情報
2.値上げの対抗策1︓ビッグディールからの離脱
2. Unsub.org登場の背景情報
2.値上げの対抗策2︓Open Accessの推進
Paywall:学術雑誌の値上げで、論⽂が読めなくなってしまうこと
ソリューション1︓Open Access
Open Access 著者が投稿料を提供するパターン
従来は、学術雑誌は、購読料で⽀えられていた
例︓ OA2020とは,購読の壁に阻まれている今⽇の学術誌をOAへ転換することによ
り,世界的な OAへの転換を加速させようというグローバルなイニシアティブで,多
くの研究者,図書館員, 機関に⽀持されている。
https://www.nii.ac.jp/content/justice/overview/OA2020_FAQ-JP.pdf
OAの定義:オープンな学術コミュニケーションとは,研究成果がただオープンという
だけでなく,再利⽤可能で,その再配布コストに透明性があり,経済的に持続可能な
ものである。
• ⼤学のレポジトリもその⼀環で、著者最終稿の収集
EUを中⼼にOpenScienceと共に、世界的な流れ
USでは補助⾦からの論⽂は、基本OA(例外的に半年から1年間のエンバーゴ(出荷停
⽌期間)付きの論⽂)で提供。
PMC full text:PeerJ. 2018; 6: e4375.
Published online 2018 Feb 13. doi: 10.7717/peerj.4375
増えるOA論⽂
隠れOA論⽂(USの補助⾦関連の論⽂
1年間のエンバーゴ(出荷停⽌期間))
なぜGold OAが増えたか︖
上の図の通り、GoldOAの定義としてDOAJ収録誌を対象にしていたが、DOAJ以外に
もCreative Commons等で確認されたGoldOA誌がたくさんあったため、下図ではよ
り多くのGold OAが増えている。
2. Unsub.org登場の背景情報
3.OpenAccess推進の結果
1.OpenAccess化率
2. Unsub.org登場の背景情報
3.OpenAccess推進の結果
2.OpenAccess化率-現在
Open Access surpasses subscription
publication globally for the first time
https://www.dimensions.ai/blog/open-access-surpasses-
subscription-publication-globally-for-the-first-time/
2020年ついに、ClosedよりOAの⽅が
論⽂数が多くなった︖
↑
2021年11⽉17⽇時点の論⽂数
https://unpaywall.org/
OA and Subscription Journalsのトレンド-予測1
2. Unsub.org登場の背景情報
3.OpenAccess推進の結果
3.OpenAccess将来予測
doi: https://doi.org/10.1101/795310
https://vimeo.com/427553921
2. Unsub.org登場の背景情報
4.図書館の現状のまとめ
費⽤対効果︓
• 特にジャーナル経費の圧迫により、予算的に余裕のある図書館は少ない。
• 毎年、Cost per Downloadで測定している。(Download数も変わるのでCPDの測定が難し
い)
• すでに分析して、いくつかの出版社では、トランザクション⽅式の先払いで、PayperViewの
ような形で運⽤している。
購読ジャーナルの決定︓
• 毎年のアンケートで購読ジャーナルが決まる。
• 特定のニッチな研究分野でどうしても必要なジャーナルがあり、利⽤はともかく、仕⽅なく
購読している。
パッケージの解体︓
• パッケージを解体するためには、図書館の担当者が過去のCONTERレポート等様々な情報を
集約して、総合的な決断をくだす。
2. Unsub.org登場の背景情報
5.OAとSerials Crisis︓歴史は繰り返す︖
武器︓
⾃機関の利⽤情報
⾃機関のコンソーシアム価格
出版社の個別タイトル価格
武器︓
Ex: Elsevier社
OA DB情報︓
Sharing service
OAジャーナル
Scopus
他機関の価格情報
OAについての多⼤な情報
APCの価格設定
(現在サービス停⽌中)
2. Unsub.org登場の背景情報
5.OAとSerial Crisis︓より巨⼤な敵に、交渉し、どう戦う︖
出版社と同等の
情報︕
+
⾃機関についての深
い洞察
+
最終的に決断する時
のための準備
引⽤DB
OA出版ジャーナル
著者情報
OAについての多⼤な情報
APCの価格設定
コンソーシアム価格の設定
Project Manager談話︓多くの図書館から、unpaywallのデータを利⽤して、図書館の購読分析ツールを作成して欲しいと⾔われた。。。それがUnsub.orgとなりました。
https://www.charleston-hub.com/2021/04/unsub-part-2-jason-priem-on-the-past-present-future-of-unsub-and-scholarly-publishing/
ビッグディール
購読
個別タイトルの価格
パッケージの収録情報
出版社毎の
利⽤統計
分析
シミュレーション
Cost Per Useでの分析
・コストの最適化
・ビッグディールの価値の確認
・継続可能なジャーナル購読
意思決定
Unpaywallの25万⼈の利⽤の集計データ
ジャーナル毎のどの程度古い論⽂にアクセスしているか等「ダウンロード減衰曲線」を算出
し、同時に何%がOA論⽂にアクセスしているか算出
Open Access Database
3.Unsub.orgについて
1.unsub.orgのコンセプト
各出版社価格表
3.Unsub.orgについて
2. unsub.orgの計算⽅法
1. CPUの計算 (Cost➗Use)
+
購読した時のコスト
$3420ドル
ー
18141回の
ダウンロード
通常のCost Per Downloadの計算
3420ドル➗18141=0.188ドル
左記の計算への疑問︖
疑問1︓Lancetの中にあるOA論⽂の扱い、この割合は今後
多くなってくる、これも合わせてダウンロード・カウント
に含めて良いか︖
疑問2︓利⽤統計以外の他の要素の検討︓施設での引⽤数、
施設での著者数、Impact factor等のその他のジャーナルの
利⽤をどう加味するか︖
疑問3︓価格に対してダウンロードが多いジャーナルにつ
いて、本当に購読費だけで計算して良いか︖
もし価格に対してダウンロードが多いジャーナルを
購読停⽌したら、ILL、ドキュメントデリバリー、Pay Per
View等他の労務及びコストが発⽣する可能性がないか︖
Unsub.orgでのCPU-Costの計算⽅法
JournalのNetコスト=List PriceーILLコスト
JournalのNetコスト➗実効利⽤数(次ページ参照)
=CPU(Cost per use) at Unsub.org
+
購読した時のコスト
$3420ドル
ー
購読しなかった時のコスト
ILLコスト$9478ドル
(利⽤統計*5%*$17+複雑な計算式)
Journal Netコスト(本来のジャーナルコスト)
=購読(List Price)-ILLコスト(必要経費)
利⽤が少ないジャーナルについてはILLコストも少ない
ため、購読費⽤はNet Costに限りなく近い値となります。
価格に対して利⽤が多いジャーナルについては、ILLコ
ストが増⼤してしまうため、上記のようにマイナスにな
る可能性があります。
左記のケースでは
本当のコストは
-$6,058-
3.Unsub.orgについて
2. unsub.orgの計算⽅法
1. CPUの計算 (Cost➗Use)
3.Unsub.orgについて
2. unsub.orgの計算⽅法
1. CPUの計算(Cost➗Use)
Usageの計算=Paywall利⽤数(お⾦を⽀払わないと閲覧できない利⽤回数+引⽤*x+投稿
数*Y)
COUNTER 4 or5利⽤統計
+
該当ジャーナルの引⽤回数(掛け率はお客様設定: デフォルト=10)
+
該当ジャーナルへの投稿回数(掛け率はお客様設定:デフォルト=100)
|
該当ジャーナルのOA論⽂へのアクセス
||
Paywalled ジャーナルUsage
実際のJournal Usage
施設での引⽤としての利⽤
Citation Usage *x
COUNTER準拠の
利⽤統計
施設著者投稿回数
Author Articles *Y
Open Access
論⽂の利⽤
Counter準拠の利⽤統計+Citation利⽤*x
+著者論⽂数*Y-Open Access論⽂アクセス
=Paywalled Journal Usage
(実効Paywall利⽤数の算出=本当にお⾦を
払わないと⾒れないコンテンツ)
JournalのNetコスト(ジャーナルコストーILL)
➗実効Paywall利⽤数=CPU on unsub.org
LANCETのCPU⽐較︓
$0.188(通常 Cost➗Download)VS -$0.41(unsubのCPU)
OAの種別とOA対象
OAの対象
Gold OA
+
HyBride OA
+
遅延OA
+
Bronze OA
+
Green OA
+
Research Gate OA
デフォルトOA
対象
Research Gate
含める or 含めない
含める or 含めない
GoldOA等 画像利⽤︓
https://libguides.lib.keio.ac.jp/oa/what
Wikipedia
3.Unsub.orgについて
2. unsub.orgの計算⽅法
2. OAの対象
慶応義塾⼤学
倉⽥先⽣
https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/content/000030344.pdf
含める or 含めない
3.Unsub.orgについて
3.unsub.orgの機能
分析可能出版社(現状)
• Elsevier
• Wiley
• Springer Nature
• Sage
• Taylor & Francis
利⽤統計(Excel ⼜はCSV)
Counter5 TR_J2, TR_J3, TR_J4
Unsub.orgの保持している標準の
出版社の価格表に掲載されていな
いタイトルの価格表
Post termination Access情報
Cost per Use >$100 =125 Journals
5年間のトータル・コストの試算
購⼊無しの場合は、全Paywallの
利⽤の5%がILLと試算
何も購⼊しなくてもUsageの37%はOAでカバー︕
OA論⽂の数値の算出⽅法
Unpaywall利⽤の25万⼈の利⽤からのデータ
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/795310v1
-CPUの意味するところ購読費⽤が低く、多くのダウンロード、
ILLのコストの⽅が購読コストより⾼いことを意味します。
Cost per useの低いものから⾼いものへ
3.Unsub.orgについて
3.unsub.orgの機能
→
上記コストの詳細
5年間の利⽤予測(OA論⽂、購読論⽂)
バックファイルへのアクセス
Open Accessの詳細
(Bronze, Hibrid, Green, Research Gate等)
施設での利⽤(Citation, 著者情報)
購読コスト(価格の値上げ情報含む等)
総合的に勘案して、↑の数字を提⽰しております。
↗上記のILLの数値の計算は、ダウンロードの減衰曲線等も考慮
に⼊れた上で、複雑な計算式で⾦額を計算しております。
doi: https://doi.org/10.1101/795310
3.Unsub.orgについて
3.unsub.orgの機能
右記テーブルと
ヒストグラム(前ページ)の切り替え
Citations及びAuthorshipのデータはMicrosoft Academic Graph(MAG) から⼊⼿
MAGが2021年でサービス停⽌のため、別のOpenalexというサービス
(https://openalex.org/)で提供予定
3.Unsub.orgについて
3.unsub.orgの機能 購読タイトルの増減により、コストが増
加し、どの程度のUsageをカバーできる
かを把握する。
どの程度、ILLやDocument Deliveryで
対応できるかをシミュレーション
当然購⼊数を増やせば、購読費⽤は上が
り図書館員は楽になるが、現在のUsage
を確保するためには、ILLやDocument
Delivery等の労⼒は上がる可能性がある。
現状の図書館の労働⼒と⽀払うコストを
⾒ながら最適なポイントを⾒つける︕
著者の数やCitationの数により
選択した可能性があります。
3.Unsub.orgについて
3.unsub.orgの機能
論⽂利⽤ デフォルト︓1
施設のCitationによる重み付け デフォルト︓10
施設著者による重み付け デフォルト︓100
5%の根拠︓https://arxiv.org/abs/2009.04287
17ドルの根拠︓https://arxiv.org/abs/2009.04281
Bronze OAの収録
著者最終稿︓Preprint or 図書館レポジトリデータ
Research GateなどSNSにホスティングされているの論⽂
Citations及びAuthorshipのデータはMicrosoft Academic
Graph(MAG) から⼊⼿
MAGが2021年でサービス停⽌のため、別のOpenalexというサービス
(https://openalex.org/)で提供予定
3.Unsub.orgについて
3.unsub.orgの機能
APCの⽀払い費⽤の確認
3.Unsub.orgについて
4.unsub.orgの効果
2020年7⽉
State university of NYが7.7億円をセーブ
Unsub.orgを利⽤して2200のElsevier/$9Millionのタイトルのうち、
248titles/$2Millionが70%の利⽤を締めていることがわかり、
契約変更
https://www.sciencemag.org/news/2020/07/tool-saving-
universities-millions-dollars-journal-subscriptions
2020年9⽉
Unsub.org:ビッグディールからの離脱のためのパワフルなEvidenceツール
https://sparcopen.org/news/2020/unsub-gives-libraries-powerful-
evidence-to-walk-away-from-big-deals/
3.Unsub.orgについて
4.unsub.orgの効果
https://current.ndl.go.jp/node/43742
https://current.ndl.go.jp/node/43741
3.Unsub.orgについて
5.unsub.orgの注意事項
From Big deals to Real deals for Academic publishing & Libraries
https://www.charleston-hub.com/2021/04/unsub-part-1-from-big-deals-to-
real-deals-for-academic-publishing-libraries/
Eric Hartnett is Director of Electronic Resources at Texas A&M University Libraries.
The real value of scientific journals isn’t easy to determine. “I think journal value is
highly subjective,” Hartnett believes. “Faculty will tell us the Journal of X is the most
important journal in the field and we can’t possibly cancel it but then you look at
usage and it’s not being used. At this point, I think it’s still hard to beat citations,
faculty publications in the journal, and downloads, keeping in mind that these
metrics vary by discipline so you really need to combine the data with the expertise
for the field.”
科学雑誌の真の価値を判断するのは簡単ではありません。 「ジャーナルの価値は⾮常に主観的だと思います」と
ハートネットは信じています。 「研究者は、Journal of Xがこの分野で最も重要なジャーナルであり、キャンセル
することはできないと⾔っていますが、使⽤状況を確認すると、使⽤されていません。 現時点では、引⽤、ジャー
ナル内の教員の出版物、ダウンロードを打ち負かすのはまだ難しいと思います。これらの指標は分野によって異な
るため、データとその分野の専⾨知識を組み合わせる必要があることを忘れないでください。」
簡単に切れないタイトル︕︕
雑誌の価値の判断は主観的(客観的でない)
所属機関でのダウンロード数や引⽤数や著者情報などの客観的な
情報を持ってしても主観的な判断(どうしてもこのジャーナルが
必要というもの)を切り崩すことは難しい︕
例: この分野の研究は、このジャーナルがないと進まない。。。
(特定の⼈しか利⽤しない、ニッチなサブジェクトエリア
どうしても利⽤者が限られるため、利⽤数が上がらない。)
3.Unsub.orgについて
5.unsub.orgの注意事項 Unsub.orgの役割
中期的には、これらの費⽤対効果を測定するツールは必要だが、⻑期的
にはOAの増加とともに図書館の役割が変化してゆく︕
図書館の役割が、購読物の管理から、出版、教育、ワークフローツールの提供、研究
インパクトの評価、OAの評価に移⾏
https://www.charleston-hub.com/2021/04/unsub-part-2-jason-priem-
on-the-past-present-future-of-unsub-and-scholarly-publishing/
Open Access surpasses
subscription publication globally for
the first time
https://www.dimensions.ai/blog/open-access-
surpasses-subscription-publication-globally-for-the-
first-time/
• 現状北⽶中⼼に400以上の顧客
• 価格は500ドルから3000ドルまで図書館の予算規模により決定(世界共通価格)
• JISC(UKのコンソーシアム)、CAUL(オーストラリアのコンソーシアム)でも採⽤
• コンソーシアムのオーガナイザー向けにConsortium Managerという特別権限を付与可能
• 今年は年末に、EBSCO等のAggregator等のサポートを⾏う予定
• トライアル提供不可(Sandbox(ユーザが触れることができるサイトを⽤意しておりま
す。)
3.Unsub.orgについて
6.unsub.orgの追加情報
https://current.ndl.go.jp/node/43741
3.Unsub.orgについて
7.FAQ
Q.様々な出版社が⼩さなパッケージ等も提供しております。これらの⼩さなパッケージなどでもCPU(Cost Per Use)等の測定は可能でしょうか︖
A. unsubではパッケージの⼤⼩は関係なく測定することが可能です。
Q.購読誌以外をPayPerViewとして処理しているケースで、unsub.orgでCPU等を測定できますでしょうか︖
A,PayPerViewはILLコストとして処理することで同様な結果を得ることができると考えております。ただ、ILLコストは1論⽂あたりの平均の$費⽤とそ
の割合が対象になるため、正確な値を提⽰するのは難しいと思われます。やはり、購読雑誌のCPUを測定して、Excel等で出⼒したのち、各ジャーナルの
論⽂ごとの1ダウンロードあたりの費⽤を算出して、別途計算するしかないようです。
Q. 購読者のシナリオはいくつまで作成できますか︖
A.無制限に作成することができます。
Q.PTA (Post Termination Access)について
例えば、Elsevier社は、下記のようなサイトでオンラインの収録情報を提供しています。
https://www.sciencedirect.com/science/ehr PTAの情報として左記のファイル等は利⽤可能でしょうか︖
また、どのような情報を提供すれば良いのでしょうか︖
A.例えば、Elsevier社のFreedomコレクションのタイトル等の情報からは、PTAは取得することができません。正確なPTA情報を得るためには、出版社
に確認する必要があります。出版社は⼤学のPTA情報を所有していると思いますが、情報を提供することに躊躇する可能性があります。
Q.Cost Per useに関して、ドルが表⽰されていたが、円での表⽰はできないか︖
A.現状、ドルとポンドに対応しております、現状EUROについて購読者からの要望があることから、対応予定とのことです。開発には、6ヶ⽉から12ヶ
⽉程度かかるとのことでした。Yenに関しては、現在⽇本での購読者がいない点と対象の出版社5社全てがYen価格を提⽰しておらず、もう少し時間がか
かる可能性があります。
⼤学図書館様から頂いたご質問のまとめ
https://www.igroupjapan.com/unsub-org-faq/
4.終わりに︕
• 現状のビッグディールの購読料⾦だけでなく、今後の出版社のAPCと購読の包括契約で、
⼤学全体の予算としてメリットが得られるかどうかを検討する必要があります。
• Unsub.orgでは毎年値上げが発⽣するジャーナル及びビッグディールの経費に対して、
タイトルを削ってもユーザを満⾜させるための⽅策をエビデンスに基づいて、シナリオ
を作成できます。
• 様々な購読コレクションについては、これらのサービスを利⽤すると、節約すること
ばっかりになってしまうので、なぜビッグディールを維持しているかの理由について深
掘りする必要があるかもしれません。
• 他の⼤学が継続しているから
• 多くのタイトルにアクセスできる環境が重要(特に留学⽣や⼤学院⽣ 等)
• 予算に余裕があるから
• 今まで維持してきたから
• IFが⾼いタイトルが多いから
• 教員の要望が多いから。。
• 今年はコロナで⼤学にこれず、アクセスが少なくなった︕
VS. ダウンロード数
著者数
Citation数
OA化率
Back fileアクセス
ILL数
Library Material Budget (USD) Annual Cost (USD)
$0 - 500,000 $500
$500,000 - 1,000,000 $1,000
$1,000,000 - 1,500,000 $1,500
$1,500,000 - 2,000,000 $2,000
$2,000,000 - 2,500,000 $2,500
$2,500,000 and above $3,000
Please find UnSub pricing below.
代理店なしの条件です。
共通経費は除く図書館の資料予算が
対象となります。
価格について

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