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UIデザインの基本
AGENDA
1.UX/UIとは
2.UX/UIの関係性
3.良いUIとは何か
4.UIデザインの基本的な作成方法
5.UIデザインにおけるその他の重要事項:色の基本①~③
6. デバイス/ユーザー年齢の違いによるUIの注意事項
AGENDA
1.UX/UIとは
2.UX/UIの関係性
3.良いUIとは何か
4.UIデザインの基本的な作成方法
5.UIデザインにおけるその他の重要事項:色の基本①~③
6. デバイス/ユーザー年齢の違いによるUIの注意事項
UI
1.UX/UIとは
UX:ユーザーが感じる体験(コト)
UI :ユーザーと製品/サービスとの接点(モノ)
UX
本の表紙かっこいいな
値段は見やすいな
ごちゃごちゃしてて見にくいな
リンクいっぱいあるな
サイトの色がシンプルだな
どこが押せる場所なんだろう
UI=WEBサイトの見た目、操作性 UX=サイトへの感想、購入体験
読みたいな
ほしいな
例)楽天のWEBサイトを見るユーザーのUX/UI
AGENDA
1.UX/UIとは
2.UX/UIの関係性
3.良いUIとは何か
4.UIデザインの基本的な作成方法
5.UIデザインにおけるその他の重要事項:色の基本①~③
6. デバイス/ユーザー年齢の違いによるUIの注意事項
2.UXとUIの関係性
UIはUXの一部であり、UXを高めるための要素の一つでもある
例)WEBサイトのUI改善によるUX改善のイメージ
株式会社ベネッセコーポレーション Udemyメディア UIとUXの違いとは?Webデザイナー必見「UI/UXデザイン」をわかりやすく解説
https://udemy.benesse.co.jp/design/web-design/ui-ux.html
UI改善
・商品画像を見やすくする
・ユーザに必要な情報を整理する
・文字の色/サイズを見やすくする
・ボタン/リンクを押しやすくする
etc
UX改善
・欲しいものがすぐに買える
・他にも色々探したくなる
・使っていて楽しい etc
AGENDA
1.UX/UIとは
2.UX/UIの関係性
3.良いUIとは何か
4.UIデザインの基本的な作成方法
5.UIデザインにおけるその他の重要事項:色の基本①~③
6. デバイス/ユーザー年齢の違いによるUIの注意事項
3.良いUIとは何か
良いUI=ユーザーの目的達成を促し、認知的な負担が少ないデザイン
例)スマートフォンの化粧品購入サイト
✖ 「購入する」というユーザーの目的達成を阻害
✖ 情報の優先度が不明確なため、全ての情報を順番を
見る必要あり
→ ユーザーの認知的負荷が多大
〇 「購入する」というユーザーの目的達成を助長
〇 情報の優先度が明確。瞬間的に各情報の判断が可能
→ ユーザーの認知的負担が軽微
LISKUL,UIの基本と、設計方法│UI改善で成果6倍! https://liskul.com/ui-1777
〇良いUI
老若男女問わず使える!
断然お得!
全額保証付き!
うるおい力が当社比30%UP!
今だけ50%OFF!
さっと流せる!
天然成分配合!
圧倒的なうるおい!
購入
うるおいたっぷりの〇〇化粧水
購入する
30代の肌荒れには
今だけ50%OFF 2,980円
商品画像
✖悪いUI
AGENDA
1.UX/UIとは
2.UX/UIの関係性
3.良いUIとは何か
4.UIデザインの基本的な作成方法
5.UIデザインにおけるその他の重要事項:色の基本①~③
6. デバイス/ユーザー年齢の違いによるUIの注意事項
4.UIデザインの基本的な作成方法
デザインの四原則を用いてUIデザインを作成する
例)チラシのデザイン修正の流れ
元デザイン
RobinWilliams, The Non-Designer’s Design Book fourth edition,(株)マイナビ出版, 2016
①近接
関連情報を近づける
関連する情報を近づけ、
非関連情報を遠ざけた
②整列
垂直/水平方向に揃える
中央揃えを右揃えにする
ことで強い透明な線を作った
③反復
同じ構造を意図的に
繰り返す
点線という構造を繰り返した
④強弱
要素を大きく差別化
・点線を太くして細いテキスト
との差別化をした
・背景と文字の色を対照的に
することで差別化した
4.デザインの四原則 ①近接
近接:関連情報を近づけ、非関連情報は遠ざける
効果:情報のグループ化による、ユーザーの認知的負担軽減
近接のポイント
・関連している情報は修正前より近づける
・関連していない情報の間には大きく
余白を設ける
例)近接のポイントを抑えて、ポスターデザインを修正
どこに何が書いて
あるのかわからない
一目でどこに何が書いて
あるのかが認知可能に
RobinWilliams, The Non-Designer’s Design Book fourth edition,(株)マイナビ出版, 2016
4.デザインの四原則 ②整列
整列:テキスト/画像などの要素を、垂直/水平方向に揃える
効果:見た目の整理による、ユーザーの認知的負担軽減
整列のポイント
・近接を行った後に行う
・強い直線を作るイメージで各要素を結ぶ
・デザイン修正後に、強い直線が引けるか確認
右の例)強い直線(点線)を
綺麗に引くことができている
例)整列のポイントを抑えて、ポスターデザインを修正
RobinWilliams, The Non-Designer’s Design Book fourth edition,(株)マイナビ出版, 2016
4.デザインの四原則 ③反復 1/2
反復:同じ構造を意図的に繰り返す
効果① : ユーザーの視覚をそのページに留める
反復のポイント
・整列を行った後に行う
右の例)修正前の時点で既に整列されているので
どこに反復を用いるのかを決めやすい
・視線を誘導したい部分を、反復で挟む
右の例)タイトルと一番下のテキストに反復を用いた
ため、視線がカード内に留まるように
・反復を行うときは、以下の流れで行う
1.特徴的なものをみつける
2.意図的にそれを繰り返し使う
右の例)1.タイトルのフォントが特徴的
2.それを繰り返し使ってみよう
上から一番下の文まで見た後、
視線がカードの外に逸れてしまう
上から一番下の文まで見た後、
視線が反復を用いた要素
(タイトル)に戻る
例)反復のポイントを押さえて、カードデザインを修正
RobinWilliams, The Non-Designer’s Design Book fourth edition,(株)マイナビ出版, 2016
4.デザインの四原則 ③反復 2/2
反復:同じ構造を意図的に繰り返す
効果②:複数ページのサイトに一貫性を持たせる
反復のポイント
・複数ページにわたるサイトでは、各ページに
同じ構造を必ず入れ込む
右の例)赤い部分の反復が仮に無ければ、
同じ会社のサイトだと判断できない
・複数ページにわたるサイトでは、
色味/ボタンなどのデザインを揃える
右の例)両ページとも色は黒、白、青を主に
用いており、ボタンのデザインも
統一されている
例)Amazonの商品画面/Amazonビデオ
反復 反復
原田秀司, UIデザインの教科書, (株)翔泳社, 2019.
4.デザインの四原則 ④強弱 1/2
強弱:要素を大きく差別化すること
効果:情報の優先度が高いものを明確にし、視線を誘導する
強弱のポイント
・近接、整列を行ってから行う
詳細)スライド17へ
・各情報に優先度をつけてから行う
左の例)1.顔写真 2.プロフィール ~
・強弱を付けられる要素:
フォント、サイズ、太さ、色、形、など
左の例)・写真のサイズの差別化
・テキスト色の差別化
・プロフィール背景色と
その他の背景色との差別化
・曖昧ではなく、明確に差別化する
詳細)スライド16へ
強調されている情報が一つも
ないので、どこに何が書いて
あるのかが不明
優先度の高い顔写真/
プロフィール/職業が強調され、
視線が重要情報順に誘導
例)履歴書の一部に強弱を施した場合
RobinWilliams, The Non-Designer’s Design Book fourth edition,(株)マイナビ出版, 2016
4.デザインの四原則 ④強弱 2/2
強弱を付ける際には、曖昧ではなく明確に差別化する
理由:差別化が曖昧だと、優先度の高い情報を強調できないため
Q. 最優先情報が4だとしたとき、瞬時に4を見つけて数えられるか?
悪い例) 色の差別化が曖昧な場合 良い例) 色の差別化が明確な場合
Q. 他の情報より、ある情報を強調したいとき右図/左図のどちらの方が目を引くか?
悪い例) 形の差別化が曖昧な場合 良い例) 形の差別化が明確な場合
使用色が多すぎる使用色は少ないが、差が曖昧使用色が単色の場合 使用色が少なく、
明確な差がある
参考文献 : 原田秀司, UIデザインの教科書, (株)翔泳社, 2019.
Appendix. 反復/強弱をつける際に、留意すべき点
反復/強弱の前に、近接/整列を行うこと
理由:制作側がページのどこに反復/強弱をつけるかを決めやすくなるため
Q. ページのどの部分に反復/強弱をつけるとよさそうか?
反復を使う
どこに反復/強弱を
作れば効果的か不明
強弱を使って
コントラストを付ける
近接/整列を行う前 近接/整列を行った後
RobinWilliams, The Non-Designer’s Design Book fourth edition,(株)マイナビ出版, 2016
AGENDA
1.UX/UIとは
2.UX/UIの関係性
3.良いUIとは何か
4.UIデザインの基本的な作成方法
5.UIデザインにおけるその他の重要事項:色の基本①~③
6. デバイス/ユーザー年齢の違いによるUIの注意事項
5.色の基本 ①色を構成する要素
色を構成する3つの要素:色相/彩度/明度
 彩度…色の鮮やかさの度合い
低彩度
(視線を集めにくい)
高彩度
(視線を集める)
 明度…色の明るさの度合い
明度が低い
(黒に近い)
明度が高い
(白に近い)
 色相…赤、青、緑などの色みのこと
寒色
(視線を集めにくい)
暖色
(視線を集める)
5.色の基本 ②2~3つの色の代表的な組み合わせ方
調和のとれた配色:色相もしくはトーン(彩度や明度)を合わせた配色
伝わるデザインの基本 良い資料を作るためのレイアウトのルール,(株)技術評論社, 2014
1.同じ色相でトーンを変える(2~3色)
見かけの色数が増えないのでシンプルな配色
にしたいときに使える組み合わせ。
2.同じトーンで類似色を組み合わせる
トーンを変えずに類似色(色相環で隣合う
色同士)を組み合わせる方法。
1.と同様、色が増えた印象を与えにくいので
シンプルかつ鮮やかさを兼ね備えた資料を
作る際に有効。
3.同じトーンの補色を組み合わせる(2色)
トーンを変えずに補色(色相環で反対側の
色同士)を組み合わせる方法。
互いを引き立てる効果があるが、それぞれの
色を使う量には注意が必要。
次のスライドのメイン色/強調色を参照。
4.同じトーンで色相環を3等分する
ように組み合わせる(3色)
トライアドともいう。
3.と同じく互いに引き立てる効果があるが、
それぞれの色を使う量には注意が必要。
次のスライドのメイン色/強調色を参照。
5.色の基本 ③色の決め方
基本:背景色・文字の基本色・メインの色・強調の色、の4色で配色する
色を更に増やしたいとき:メインの色/強調の色、のトーンをずらす/類似色を用いる
例) 今回のスライドの配色(基本) 例)今回のスライドから色を更に増やしたいとき
背景色(約70%)
通常白が用いられる。
メインの色/強調の色
を引き立てる色。
メインの色(約25%)
全体を通じたイメージカラー
タイトル/小見出し
などに用いる色
文字の基本色
重要度の低い、
あるいは中低度の
文章/単語に用いる色
強調の色(約5%)
重要度の高い
単語や文章に用いる色
メインカラーの補色を選ぶ
背景色(約70%) メインの色(約12.5%ずつ)
元々の色からトーン(彩度や明度)
をずらした色を用いると調和を
維持できる
※元々の色の類似色を用いてもよい
文字の基本色 強調の色(約2.5%ずつ)
元々の色の類似色を用いると
調和を維持できる
※元々の色からトーンをずらした
色を用いてもよい
WEBクリエーターズマニュアル 配色の基本。メイン・サブ・アクセントカラーを極める!
http://creators-manual.com/main-sub-accent/
AGENDA
1.UX/UIとは
2.UX/UIの関係性
3.良いUIとは何か
4.UIデザインの基本的な作成方法
5.UIデザインにおけるその他の重要事項:色の基本①~③
6. デバイス/ユーザー年齢の違いによるUIの注意事項
6. 注意すべき事項 ①デバイスの違い
アプリやサイトを使うデバイスごとに最適なUIデザインは異なる
デバイスによるUIの違いで最も重要ものはホバーの有無からくる特徴
デバイス 入力手段 ホバーの有無 UIの特徴
PC
キーボード、マウス、
トラックパット
→細かい操作が可能
有
・要素が細かくても問題ない
・ホバーやスクロールを有効活用したデザインに
タブレット
スマートフォン
タッチパネル
→細かい操作には
神経を使う
無
・リンク、ボタンにある程度の大きさが必要
・リンク、ボタンを目視のみで選択の可否を判別
可能なデザインにする必要
原田秀司, UIデザインの教科書, (株)翔泳社, 2019.
6. 注意すべき事項 ②ユーザー年齢の違い
ユーザーの年齢層ごとに最適なUIデザインは異なる
年齢ごとのUIにおける注意事項
年少(約3歳~5歳) 年長(約6歳~12歳) 大人(13歳~49歳) シニア(50歳以上)
文字のサイズ 約14pt(19px) 約12pt(16px) 約10pt(13px)
12pt(16px)
~14pt(19px)
行間 不明 文字サイズの50%~100%前後 150%以上
形 各年齢ごとに最適なUIデザインにする
必要がある
(子供は1つの年齢の違いに
敏感なため)
特になし
一目でボタンだとわかる
デザインにする
色
コントラスト比
(背景色:対象色)
4.5:1以上
原田秀司, UIデザインの教科書, (株)翔泳社, 2019.
株式会社イード ニールセン博士のAlertbox 子供向けWebサイトデザイン時のユーザビリティ上の課題
https://u-site.jp/alertbox/20100913_childrens-websites
株式会社アーティス 可読性の高いデザイン作成のポイント(後編:行間&字間&行長)
https://www.asobou.co.jp/blog/web/text-design02

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