なぜ「ルール」を日本のビジネスパーソンは知るべきなのか？先生：青木高夫

なぜ、日本のビジネスパーソン
は「ルール」を知るべきなの
か？
５月１６日

なぜ、ルール変更を嫌うのか？
１．行動に関する美学
２．ルールに関する考え方
３．ルールとプリンシプルの混同

日本人の特性
ルールを守る
正々堂々
潔さ
ルール作り

目　次
１．ルールメーカーが勝者である
２． ルールを守る側が勝者になる
３．ルールとどう向き合うか

スキージャンプ
　1998年　長野オリンピック
　　　日本勢が活躍した長野オリンピックの後、国際
スキー連盟はスキーの長さに関する規定を変更
新ルールは低身長の日本人選手に不利とされた
日本叩
き！

柔道
柔道とＪＵＤＯ
08年北京五輪の国際試合（特に男子）を見て
　　「あれは柔道ではない」という声があった
国際柔道連盟（ルール・メーカー）
07年山下泰裕氏の落選で議決権を持つ
　　日本人理事はいなくなる

国際スポーツ組織における日本の地位
会長出身国
本部所在地
過去の日本
人の会長数
柔道
オーストリア
韓国
２
水泳
アルジェリア
スイス
０
レスリング
スイス
スイス
０
野球
米国
米国
０
バレーボール
中国
スイス
０
スキー
スイス
スイス
０
Ｆ－１
英国
フランス
０

1980　　ＵＡＷ・フォードが通商法提訴（否決）
1981-　対米輸出自主規制（91年まで）
1991　　Ｂｉｇ3ミニバンに対しＡＤ提訴（否決）
1993-　日米自動車協議（包括経済協議）　
1995　　輸入障壁に対し報復関税通達
日米貿易摩擦　（自動車）

1984　　インテルなどが日本企業を提訴
1985　　半導体工業会が日本企業を提訴
1986　　日米半導体協定
1989　　B-TRONが貿易障壁の対象となる
1991　　新半導体協定（96終結）
日米貿易摩擦　（半導体）

まとめ
•  欧米人には「ルールメーキング」もビジネ
スの一部
•  日本人は「ルール」に従順
•  「ルールメーカー」が勝者である？

日本
岡部孝信
165cm
スキージャンプとその後
　ポーランド　
アダム・マリシュ
169cm
健全な競
争環境作り

ＢＭＩ（正味）
BMI（装備）
板長（身長比）
18.5 ～
20.0 ～
146%
18.0～18.4
19.5～19.9
144%
17.5～17.9
19.0～19.4
142%
身長 + 80cm 以内
BMI = 体重(Kg) ÷　身長の2乗　　　　　　　　
※ BMIとは Body Mass Index 、体重（体格）指数
新ルール
旧ルール

•  ポイントランキング制の導入
•  国際大会のランク付け
•  「効果」の廃止
•  組み手の推奨（ズボンを掴めない）
•  「場外」処置の緩和
•  英語の使用
柔道とその後
マリウス・ビゼールの改革案

自動車とその後
•  米国生産の日本車は20万台から300万台
•  対米輸出台数は80年代から大きな変化なし
•  米国メーカーの主力はライト・トラックであり続けた

米国車　　
（米国生産）
日本車　　　　
（輸出）
日本車　　　　
（米国生産）
米国での自動車販売推移
Ward’s Automobile Year Book, Ward’s Automobile Reportの
データをグラフに加工

ライト・トラック
乗用車
米国車
日本車（輸入）
日本車（米国生産）
日本車（米国生産）
日本車（輸入）
米国車
輸入関税　
２５％

ルール・メー
カーの勝利？
２００９年　
ＧＭの経営が破綻

制
約
が
　
　
企
業
を
育
て
る
　
　
　
　
こ
と
も
あ
る
　
　
　
　
　
　
た
か
を

半導体とその後
•  米国企業がシェアを伸ばし、日本企業の
シェアは低下する
•  ＯＳ市場は米国企業の独占状態

OSのシェア
ﾃﾞ･ファクト
「収穫逓増」

街にパスタの店しかなかったら　　　　
食事は楽しいか？

•  「ルールメーカー」の勝利は短期的
•  ルールが企業を育てる
•  独占状態は社会を豊かにしない
まとめ

テーブルに着かないなら
　　　　　　メニューに載るしかない

高校生時代、民主主義国家では国民が主権
者だと教わった。
　法律制度は議員に与え
　られた特権ではない。
　われわれが考え、彼らに
　付託して実現するのである。
ロバート・ガルビン
1922-2011

・・・・われわれが日本に持ち込んだ
のは敵対関係ではなく競争である。
それがいかに社会全体の利益にな
るかは、その後の歴史が証明してい
る。

「ルール作り」をスコープに入れる
正々堂々
ルールを守る
潔さ
ルール作り

•  国際会計基準
•  ＩＳＯ
•  安全基準
「ルール作り競争」の時代

ビジネスにおける３つのステップ
STEP１
ルールを理解し、自社の現状　
を把握する
STEP２
問題点を改善し、新ルール下
でのチャンスの模索する
STEP３
競合他社をリードした上で
「ルール作り」に参画する

誰の利益を基礎におくか
社益
社益
公益
STEP3　　　　　　
　競合他社を
リードした上
で「ルール作
り」に参画す
る
　STEP1　　　　　　
　ルールを理解し、
自社の現状を
把握する
　STEP2　　　　　　
　問題点を改善し
新ルール下で
のチャンスの模
索する

「ルール作り」をスコープに入
れ・・・
ルールを守る
正々堂々
潔さ
「公益」と「社益」のバランスした姿勢を保つ
ルール作り

誰の利益を基礎におくか
社益
社益
STEP3　　　　　　
　競合他社を
リードした上
で「ルール作
り」に参画す
る
　STEP1　　　　　　
　ルールを理解し、
自社の現状を
把握する
　STEP2　　　　　　
　問題点を改善し
新ルール下で
のチャンスの模
索する
社益
我田引水

....Pictures審判.jpg....Pictures審判.jpg
It is fair !

ルールの意味をもっと深く　　　　
考える必要があるのでは
本当にルールを大切にするなら

おわり
参考文献・引用データ
‘Power of Less’ (Leo Babauta)
‘Presentation Zen’ (Gar Reynolds)
‘Climate Change’ (Andrew Hoffman 　
　 & John Woody)
‘Ward’s Automobile Year book’
‘Ward’s Automobile Report’
「PCガイドブック」（第10版）　
「R25」（2008年12月4日号）
「世界二輪車概況」（本田技研工業編）

なぜ「ルール」を日本のビジネスパーソンは知るべきなのか？先生：青木高夫

Recommended

Recommended

More Related Content

Viewers also liked

Viewers also liked (20)

More from schoowebcampus

More from schoowebcampus (20)

Recently uploaded

Recently uploaded (9)