「仕事って何だろう」 竹下 雄惺
「仕事って何だろう?」小学生の僕には今一つ実感がわきません。広辞苑で「仕事」と調
べても「しなければならない事。する事。特に職業や業務を指す」と書いてあるだけで全然
ピンときません。僕なりの解釈だと仕事とは自分の持つ時間や能力、労働力を対価として
の報酬を受け取るために使うこと。だと思っています。つまり基本は自分や家族が生活し
ていくためのお金を稼ぐこと。でも最近は働き方の多様性により、自分のやりがいを求め
て起業をしたり、ダブルワークトリプルワークをしたりしながらお金とやりがいの両方を
満たしている人もいると知りました。今回「ライター講座」を動画で見て、旅先でも仕事
ができる、子育てしながら東京の会社に函館から仕事ができる。とネット社会の仕事の多
様性を紹介してもらいました。パソコン1台あれば東京を脱出して好きな場所で好きなこ
とをしながら仕事ができます。
僕の父は税理士です。職業名だけ聞くと、在宅で仕事ができそうなイメージかもしれま
せんが、(実際、在宅で仕事をしている仲間もいるそうですが)父の顧客は70代~80
代の職人さんや自営業の人がたくさんいます。なかには、ネットやファックスを使うことに
あまり慣れていない人もいます。連絡は全て電話、毎月1回父は顧客先へ出掛けてそこの経
理や税務の仕事をしています。一方で若い世代の顧客はラインで夜中でも日曜でも質問や連
絡を送ってくるそうです。その世代のギャップに戸惑いつつ、父はやっと来月1回目のワク
チン予約ができた状況で今日も顧客先へ出かけて行きます。「そんなお客さん断ってしまえ
ばいいのに」と僕が言うと、「もう30年近くの付き合いのお客さんにこちらから断ることな
どできない。仕事は大切な信頼関係のもとで成り立っているんだ。」と言います。
日本には一次産業から三次産業まであると社会で勉強しましたが、農業や漁業、酪農は
働く場所を選べません。接客業や病院、お店、通信、交通、窓口業務などもリモートワー
クはできません。
仕事内容がどんなに大変とわかっていても「困っている人や弱っている人を助けたい
」、「平和のために貢献したい」、「お客様の喜ぶ顔が見たい、手助けをしたい」という強
い使命感で対面の仕事を選び頑張っている人に支えられて日本は、ここまで発達できたこ
とは決して忘れてはいけないと思います。
僕はリモートワークを否定するつもりは全くありません。逆に自分は将来そういう働き
方をしながら本当にやりたいことを突き詰めていくのもいいな。とさえ思っています。特
に優秀な女性が子育てと仕事の両立に断念して専業主婦になっていた一昔前に比べて選択
枠が広がったのはとても良いことだと思います。逆に日本独特の「空気を読め」の文化や
同調主義が悪い方に作用して会社に通勤したくなくても許されない働き方はどうかと思いま
す。ただ、人間が言葉を使い、気持ちや会話を成立させ、文化を作ってきた以上、対面での
直接目を見ながら触れながら働く仕事の大切さはこれからも強調されるべきだし、今以上に
給与を上げて支えてほしいと思います。
逆にネット社会の顔を出さない、名前を出さない、目を見て話さないが故の悪質な書
き込みや悪口などに対してはしっかり法律を作って厳正に裁けるようにしてほしいです。
ネット社会は情報が溢れかえっています。そして信ぴょう性のないものも多くあり、素人
がそれらの真偽を区別することができない状態です。コロナのワクチンに関してもある事
ない事様々な情報が出て翻弄されている人もたくさんいるのではないでしょうか。逆にネ
ットのアンケートやどこかのネット記事を鵜呑みにして若者がワクチン接種に消極的だと
思い込み、予約なしでの1日200人接種を始めた東京都は現実を見て大慌てになっていま
した。事実は直接現場を見ないと見えないことが僕にもよくわかりました。
「仕事って何だろう。」改めて僕は考えます。
その答えは改めて自分がどこでどのように働きたいか、何をしたいかを煮詰めていく必要
があることに気づきました。そして学生の間だからこそ失敗を恐れず興味のある事にチャ
レンジして社会を、現実を自分の目を通して見定める練習をしたいと思います。ネットで
はなく自分の目と自分を信じて。そして将来選んだ仕事に父のように誇りを持って打ち込
みたいと思います。

銀賞 「仕事って何だろう」 竹下雄惺