SlideShare a Scribd company logo
1 of 10
柔軟に構成を変更可能な
人流・交通流シミュレーション
に関する研究
情報・通信工学専攻 河口研究室
平野 流
背景:ビッグデータの流通とシミュレーションへの活用
平時:観光施設のおもてなしの向上や混雑緩和
有事:災害時の避難誘導の最適化
超スマート社会
マルチエージェントシミュレーション(MAS)
● 交通・防災・社会科学など社会における様々な場面で活用されている
● 特に、交通流・人流は人々のインタラクションによって形成される重要な現象の一つ
サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシ
ステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立す
る、人間中心の社会 (内閣府HPより抜粋)
IoTやオープンデータによ
るビッグデータの流通
シミ
ら実
イク
現状のシミュレーションの課題と関連研究
関連研究
課題
都市レベルの超大規模な人流・交通流シミュレーションに関する学術的研究は少ない
多くは、避難行動や交通流などのシミュレーション評価や異種シミュレータの統合と標準化など
首都高速で過去最大の規制実験(2019/7/24)
東京五輪本番での混雑緩和調査のための実験
しかし、本番での車両数を想定した実験は行えない
● 一つのコンピュータで行うことを想定しているため、エリアやオブジェクトの制限がある
○ 大規模なエリアで複数種類のオブジェクトを連携させてシミュレーションができない
● リアルタイムで実行できないため、実世界の状況に応じた対策がとれない
○ 避難誘導や混雑回避のための誘導など
大規模なシミュレータが必要
本研究の目的
今回はアーキテクチャの考案とその実装に関する内容となる
エリアやオブジェクトなどの構成を柔軟に変更可能でリアルタイム性のある
人流・交通流シミュレータの研究開発
● ビッグデータ活用を想定した都市レベルの超大規模なシミュレーション
● 商業施設や観光施設でのおもてなし向上を目的とした中・大規模なシミュレーション
● 災害時の状況に応じた避難誘導などを想定したリアルタイムなシミュレーション
想定される人流・交通流シミュレーション
本シミュレータに必要な要件
④拡張性
②人や乗り物などのオブジェクトのモデル
化
● 対象とするエリアの種類(屋内、屋外)や規模
(観光施設、都市)の制御
● オブジェクト毎のモジュール化による
結合度の低減
⑤利用する計算資源の柔軟性
③シミュレーションの可視化
①リアルタイム性
● 実世界データをリアルタイムで可視化、
シミュレーションする
● 任意の時間で人工オブジェクトを設置し、
シミュレーションする(パラレルワールド)
● 屋内空間地図の構成と可視化
● 3次元地図による立体表現
● スピードや更新間隔の制御
● 計算に必要なサーバ数の自動調整
機能要件 非機能要件
● 複数の粒度でモデルを表現できる
研究内容:プラットフォーム構成
データ交換
Platform
Area
Provider
Pedestrian
Provider
Vehicle
Provider
Sensor
Provider
Signal
Agent
Pedestrian
Provider
Pedestrian
Provider
Pedestrian
Agent
Car
Agent
Bus
Agent
Train
Agent
Clock/Scenario
Provider
Pedestrian
Provider
Vehicle
provider
必要な情報を交換して計算を行う
Area
Provider
可視化
Provider
1つのドメインの情報をプロバイダが扱い、
1つのモジュールとする
● プロバイダの分散が容易
○ ドメイン毎、エリア毎など
● 新ドメインのプロバイダの追加が容易
○ 他のプロバイダに影響を与えず拡張可能
可視化
Provider
他のプロバイダと
Agentのデータを
やりとりする
エリアA
エリアB
エリアA エリアB
Signal
Agent
Car
Agent
Bus
Agent
Train
Agent
できるだけ拡張性をもたせたい
依存関係をなくし、結合度を下げる設計
研究内容:エリア分割と重複エリアによる連携
時刻t+1での重複エリア内のエージェント
を計算する
管理エリア
重複エリア
他エリアの時刻t+1エージェント情報を取
得
時刻tに管理エリアにいなかったエージェ
ントであれば追加・更新する
エリアの大きさ、形などの構成は自由に変更可能
計算処理の負荷分散が可能となる
計算(時刻t)
更新
A B
CD
● スケーラビリティ向上や処理計算の分散のため、エリアを分割して連携できるようにする
○ 問題:隣接している
エリア境界近くの相互作用を考慮するため、重複エリアを考える
● エージェントの計算・更新例
取得
エリアA エリアB
現状の取り組み
RVO(Reciprocal Velocity Obstacle)
1. シミュレータのエリア分割や可視
化を含めた基本実装
2. 人流シミュレーションを想定した
衝突回避アルゴリズムの実装
ロボティクス分野で開発された移動物同士
の衝突回避を行うアルゴリズムを実装
● プロバイダ同士でデータをやりとり
し、次の時刻のエージェントを計算
● Hamoware-Vis(可視化ライブラリ)を
使用し、1秒おきに可視化
人らしい動きをするエージェントを作成可能にプロバイダ毎の連携と可視化が可能に
本シミュレータのデモ動画
RVOによる人らしい避難行動と複数のエリアが連携できているのが確認できる
1. 避難シミュレーション
a. エージェント数30, 半径40cm
b. ドアの幅80cm
2. 交差シミュレーション
a. エージェント数30, 半径40cm
まとめと今後の課題
● まとめ
○ 規模を柔軟に変更可能なシミュレーション基盤のアーキテクチャを考案した
○ メッシュ構造表現による計算量の抑制
○ エリア分割による計算量分散とエージェントの相互影響を考慮したエリア重複
● 今後の課題
○ 屋内の図面や3Dマップを可視化、シミュレーションできるようにする
○ 二次元メッシュ、三次元ブロック構造の実装
○ データをリアルタイムに反映させる
○ シミュレータのパフォーマンス評価

More Related Content

Similar to 柔軟に構成を変更可能な人流・交通流シミュレーション

20190605 jsai2019 kawashima
20190605 jsai2019 kawashima20190605 jsai2019 kawashima
20190605 jsai2019 kawashima茂生 河島
 
MaaSを見据えた地域交通の情報化の進め方
MaaSを見据えた地域交通の情報化の進め方MaaSを見据えた地域交通の情報化の進め方
MaaSを見据えた地域交通の情報化の進め方Masaki Ito
 
データビジュアライゼーションの地理空間情報分野への応用可能性
データビジュアライゼーションの地理空間情報分野への応用可能性データビジュアライゼーションの地理空間情報分野への応用可能性
データビジュアライゼーションの地理空間情報分野への応用可能性Yuichi Yazaki
 
オープンデータ・セミナー@八王子 関口
オープンデータ・セミナー@八王子 関口オープンデータ・セミナー@八王子 関口
オープンデータ・セミナー@八王子 関口Code for Hachioji
 
オープンデータカフェ@八王子20130301 横浜市(八王子)
オープンデータカフェ@八王子20130301 横浜市(八王子)オープンデータカフェ@八王子20130301 横浜市(八王子)
オープンデータカフェ@八王子20130301 横浜市(八王子)keiko-sakamoto
 
公共交通をデータで捉える: 東京都と全国の現状と可能性
公共交通をデータで捉える: 東京都と全国の現状と可能性公共交通をデータで捉える: 東京都と全国の現状と可能性
公共交通をデータで捉える: 東京都と全国の現状と可能性Masaki Ito
 
20190201_hiroshima_opedata
20190201_hiroshima_opedata20190201_hiroshima_opedata
20190201_hiroshima_opedataKenji Morohoshi
 
20210424 yurumoku shimane_plateau_pp
20210424 yurumoku shimane_plateau_pp20210424 yurumoku shimane_plateau_pp
20210424 yurumoku shimane_plateau_ppManabuEitsuka
 
街をコンパクトにする意義
街をコンパクトにする意義街をコンパクトにする意義
街をコンパクトにする意義徹 長谷川
 
北海道地理空間フォーラムin札幌2018-07-18_第2分科会 「観光」講演1「データ駆動型社会における 観光ビックデータ利活用の可能性」深田秀実
北海道地理空間フォーラムin札幌2018-07-18_第2分科会 「観光」講演1「データ駆動型社会における 観光ビックデータ利活用の可能性」深田秀実北海道地理空間フォーラムin札幌2018-07-18_第2分科会 「観光」講演1「データ駆動型社会における 観光ビックデータ利活用の可能性」深田秀実
北海道地理空間フォーラムin札幌2018-07-18_第2分科会 「観光」講演1「データ駆動型社会における 観光ビックデータ利活用の可能性」深田秀実hsgk
 
自動化の先にあるもの ースマート技術のアプローチと選択
自動化の先にあるもの ースマート技術のアプローチと選択自動化の先にあるもの ースマート技術のアプローチと選択
自動化の先にあるもの ースマート技術のアプローチと選択Takuro Yonezawa
 
自治体はMaaSとどう向き合うべきか
自治体はMaaSとどう向き合うべきか自治体はMaaSとどう向き合うべきか
自治体はMaaSとどう向き合うべきかMasaki Ito
 

Similar to 柔軟に構成を変更可能な人流・交通流シミュレーション (15)

20190605 jsai2019 kawashima
20190605 jsai2019 kawashima20190605 jsai2019 kawashima
20190605 jsai2019 kawashima
 
20150411 fukuda lab. introduction
20150411 fukuda lab. introduction20150411 fukuda lab. introduction
20150411 fukuda lab. introduction
 
MaaSを見据えた地域交通の情報化の進め方
MaaSを見据えた地域交通の情報化の進め方MaaSを見据えた地域交通の情報化の進め方
MaaSを見据えた地域交通の情報化の進め方
 
20160527_07_IoT勉強会 分析WG 配布用
20160527_07_IoT勉強会 分析WG 配布用20160527_07_IoT勉強会 分析WG 配布用
20160527_07_IoT勉強会 分析WG 配布用
 
データビジュアライゼーションの地理空間情報分野への応用可能性
データビジュアライゼーションの地理空間情報分野への応用可能性データビジュアライゼーションの地理空間情報分野への応用可能性
データビジュアライゼーションの地理空間情報分野への応用可能性
 
オープンデータ・セミナー@八王子 関口
オープンデータ・セミナー@八王子 関口オープンデータ・セミナー@八王子 関口
オープンデータ・セミナー@八王子 関口
 
オープンデータカフェ@八王子20130301 横浜市(八王子)
オープンデータカフェ@八王子20130301 横浜市(八王子)オープンデータカフェ@八王子20130301 横浜市(八王子)
オープンデータカフェ@八王子20130301 横浜市(八王子)
 
公共交通をデータで捉える: 東京都と全国の現状と可能性
公共交通をデータで捉える: 東京都と全国の現状と可能性公共交通をデータで捉える: 東京都と全国の現状と可能性
公共交通をデータで捉える: 東京都と全国の現状と可能性
 
20190201_hiroshima_opedata
20190201_hiroshima_opedata20190201_hiroshima_opedata
20190201_hiroshima_opedata
 
20210424 yurumoku shimane_plateau_pp
20210424 yurumoku shimane_plateau_pp20210424 yurumoku shimane_plateau_pp
20210424 yurumoku shimane_plateau_pp
 
街をコンパクトにする意義
街をコンパクトにする意義街をコンパクトにする意義
街をコンパクトにする意義
 
北海道地理空間フォーラムin札幌2018-07-18_第2分科会 「観光」講演1「データ駆動型社会における 観光ビックデータ利活用の可能性」深田秀実
北海道地理空間フォーラムin札幌2018-07-18_第2分科会 「観光」講演1「データ駆動型社会における 観光ビックデータ利活用の可能性」深田秀実北海道地理空間フォーラムin札幌2018-07-18_第2分科会 「観光」講演1「データ駆動型社会における 観光ビックデータ利活用の可能性」深田秀実
北海道地理空間フォーラムin札幌2018-07-18_第2分科会 「観光」講演1「データ駆動型社会における 観光ビックデータ利活用の可能性」深田秀実
 
南相馬のItについて
南相馬のItについて南相馬のItについて
南相馬のItについて
 
自動化の先にあるもの ースマート技術のアプローチと選択
自動化の先にあるもの ースマート技術のアプローチと選択自動化の先にあるもの ースマート技術のアプローチと選択
自動化の先にあるもの ースマート技術のアプローチと選択
 
自治体はMaaSとどう向き合うべきか
自治体はMaaSとどう向き合うべきか自治体はMaaSとどう向き合うべきか
自治体はMaaSとどう向き合うべきか
 

柔軟に構成を変更可能な人流・交通流シミュレーション

Editor's Notes

  1. 「柔軟に構成を変更可能な、人流・交通流シミュレーションに関する研究」について情報・通信工学専攻、河口研究室の平野が発表いたします。
  2. まず研究の背景です。Society5.0によって超スマート社会が提唱されました。内閣府HPでは超スマート社会を「サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会」と定義しています。将来的にIoTセンサデータやオープンデータの普及により、ビッグデータが流通することが想定されます。このようなビッグデータの活用法の一つとしてマルチエージェントシミュレーションが挙げられます。マルチエージェントシミュレーションは複数の自律したモデルを相互に影響させることで起こる現象をシミュレーションする技術で、交通や防災、社会科学など社会の様々な場面で活用されています。交通流や人流は人々のインタラクションによって形成される重要な現象の一つであり、MASによるシミュレーションは盛んに行われています。
  3. 現状のシミュレーションにはいくらか課題が存在します。 一つ目は、多くのシミュレーションは一つのコンピュータで行うことを想定しているため、小規模であり、エリアやオブジェクト数の制限があります。これには大規模なエリアで複数種類のオブジェクトを連携させてシミュレーションができないという欠点があります。 二つ目は、リアルタイムで実行できないシミュレータも多く、実世界の状況に応じた対策がとれない点です。 例えば、災害時の避難誘導や観光施設の混雑回避のための誘導などでは、その場の状況に応じて混雑予想をして避けるように誘導するということが重要になります。 2019/9/24に首都高速で東京五輪を想定した混雑緩和調査のために過去最大の規制実験が行われたのをご存知でしょうか? このくらいの大規模なエリアをシミュレータができないため、現実でシミュレーションしたのだと思いますが、これには一回ですら社会に影響を与えてしまう他、その日の車両数に限定されてしまうという課題もあります。そのため大規模なシミュレータは必要になっていると言えます。 しかし、このような都市レベルの超大規模な人流・交通流シミュレーションに関する学術的研究は少なく、多くの研究は避難行動や交通流などのシミュレーション評価や異種シミュレータの統合・標準化などになっています。 課題がせまい とれる地域とそうでない地域をどういう 大規模なシミュレーションを実施する枠組みが存在しない 首都高で大規模追う通気性
  4. 本研究の目的は「エリアやオブジェクトなどの構成を柔軟に変更可能なリアルタイム性のある人流・交通流シミュレータの研究開発」です。 想定するシミュレーションはビッグデータ活用を想定した都市レベルの大規模なシミュレーションや商業施設、観光施設でのおもてなし向上を目的とした小規模なシミュレーション、また災害時の状況に応じた避難誘導などを想定したリアルタイムなシミュレーションなどです。 今回の発表はシミュレーションのアーキテクチャの考案とその実装に関する内容になります。
  5. まず、本シミュレータに必要な要件について説明します。 大きく分けて5つの要件が必要だと考えています。 一つ目はリアルタイム性です。実世界のデータをリアルタイムで可視化、シミュレーションできるようにする必要があります。 二つ目は人や乗り物などをどのレベルの粒度でモデル表現をするかです。 三つ目はシミュレーションの可視化です、屋外だけではなく屋内空間の地図の構成と可視化、また三次元マップの可視化も行いたいと考えています。 四つ目はスケーラビリティです。屋内や屋外などのエリアの種類や規模を自由かつ容易にスケールできること、またオブジェクト毎の結合度を低減することによるスケーラビリティが必要になります。 五つ目は利用する計算資源の柔軟性です。計算に必要なサーバ数を自動で調整できる機能が必要となります。
  6. まず最初にプラットフォーム全体の構成について説明します。 本シミュレータではできるだけ拡張性をもたせたいため、依存関係をなくし、結合度を下げるような設計にする必要があります。 そのため、一つのドメインの情報を一つのプロバイダが扱い、それを一つのモジュール単位とします。 このプラットフォームではドメイン毎のAgent情報をもったProviderが複数存在します。Area, Pedestrian, Vehicle, Sensorはそれぞれエリア情報、歩行者情報、車両情報、センサ情報を管理します。 Clock/ScenarioプロバイダはScenarioの設定やクロック同期を行います。それぞれのプロバイダはクロックを進める際にデータ交換Platformから他のプロバイダの情報をやりとりして計算していきます。 このようなプロバイダはエリアによって分割することもできます。例えば右の図のようにエリアAとエリアBを担当するプロバイダがおりそれぞれのエリア内で計算を行い、可視化時に結合するということが可能になります。 このようなプロバイダ単位での扱いやエリアの分割によって、ドメインやエリア毎のプロバイダの分散が容易になり、新しいドメインのプロバイダを追加するときにも他のプロバイダに影響を与えず拡張することが可能となります。 以上が全体の構成のせつめいとなります。 なぜこの構成にしたか いくつか方法があるがこれを使った 機能単位を細かくすらい、 ○ Providerは実際複数でも作れる ○ 追加が容易 ○ 拡張性がある ○
  7. つづいてエリアの分割について説明します。 スケーラビリティの向上や処理計算の分散のためエリアを分割して連携しながらシミュレーションできるようにします。 この場合、問題となるのはエリアの境界近くでは自分のエリアのエージェントだけでなく隣のエリアのエージェントによる影響も考慮して計算する必要があるという点です。 右の図でいうとエリアAにいるエージェントはエリアBにいる人や信号の情報を持っていないため、相互の影響を考慮して計算することができません。 そこで、相互作用を考慮するため、重複エリアを設けます。右の図のように各エリアは重複エリアと管理エリアの二つのエリアをもちます。 重複エリア内の情報は重なっている両エリアがエージェントの情報をもちます。 エージェントの計算手順としては、時刻t+1での重複エリアないのエージェントを計算します。次に他エリアの時刻t+1のエージェント情報を取得します。 最後に時刻tに管理エリアにいなかったエージェントであれば追加更新します。こうすることで境界付近の相互作用を考慮したエージェント更新が行えます。 この重複エリアによってプロバイダは相互影響を考慮した計算を行えるようになります。
  8. 最後に現状の取り組みについて説明します。 シミュレータのエリア分割や計算処理、可視化などの基本実装をおこないました。 プロバイダ同士の連携を行い、計算をし、可視化するという一連の流れを実装しました。 図はHarmoware-Visという可視化ライブラリを用いて可視化したものになります。 また、人のモデルの衝突回避行動の再現のために衝突回避アルゴリズムを用いて人のモデルを実装しました。 用いたアルゴリズムはRVOといい、ロボティクス分野で開発された移動物どうしの相対速度や大きさを考慮して相互に衝突回避を行うアルゴリズムの一つです。 これにより、人らしい動きをするエージェントの作成に成功しました。