Successfully reported this slideshow.
We use your LinkedIn profile and activity data to personalize ads and to show you more relevant ads. You can change your ad preferences anytime.

MaaSを見据えた地域交通の情報化の進め方

662 views

Published on

2019年4月17日開催 交通インフラWEEK2019 八千代エンジニヤリング 出展者セミナー「地域交通計画から作り上げるMaaS」における発表資料です。

Published in: Technology
  • Be the first to comment

MaaSを見据えた地域交通の情報化の進め方

  1. 1. MaaSを見据えた地域交通の情報化の進め方 東京大学 生産技術研究所 伊藤昌毅 八千代エンジニヤリング出展者セミナー 地域交通計画から作り上げるMaaS 2019年4月17日 幕張メッセ
  2. 2. 伊藤 昌毅 (Twitter @niyalist) • 東京大学 生産技術研究所 特任講師 – ユビキタスコンピューティング – 地理情報システム技術 – ヒューマン・コンピュータ・インタラクション • 経歴 – 静岡県掛川市出身 – 2008-2010 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特別研究助教 – 2010-2013 鳥取大学 大学院工学研究科 助教 – 2013-2019 東京大学 生産技術研究所 助教 – 2019- 現職 • 委員など – くらしの足をみんなで考える全国フォーラム 実行委員 – 国土交通省 バス情報の効率的な収集・共有に向けた検討会 座長 – 国土交通省 公共交通分野におけるオープンデータ推進に関 する検討会 委員 – 経済産業省 官民データの相互運用性実現に向けた検討会 座長
  3. 3. Mobility as a Service (MaaS) • 移動の「所有から利用へ」を突き詰めた究極のサービス • ひとつのインタフェースから様々な交通手段を一貫して利用可能に – 「検索」「選択」「予約」「支払い」「チケット」などを総合的に扱うプラットフォーム – 統一的で利用しやすい料金制度 • 出発地から目的地まで、交通サービスを一人一人の利用者のために仕立て て提供 – 一人の快適だけでなく都市の渋滞解消なども視野に入れたサービス提供 徒歩 鉄道 カーシェアリング バス タクシー シェアサイクル
  4. 4. Whim by MaaS Global • ヘルシンキ(フィンランド)でMaaSを実現 • Whim というアプリを通して鉄道、バス、タ クシー、自転車などの組み合わせ検索や予約決 済を実現 https://time-space.kddi.com/digicul-column/world/20161209/1772
  5. 5. • 日本初の本格MaaS実証実験 – 2018年11月〜2019年3月 • バス・電車・タクシー・サ イクルシェア・ レンタカーの組み合わせ • 予約・支払がアプリで可能 • アプリにはコミュバスデー タも掲載(稲永先生) トヨタ+西鉄が新しいモビリティの実験開始
  6. 6. • 有識者 – 石田 東生【座長】 筑波大学 社会工学域 名誉 教授・特命教授 – 小川 紘一 東京大学 政策ビジョン研究セン ター シニア・リサーチャー – 猿渡 俊介 大阪大学大学院 情報科学研究科 准教授 – 戸嶋 浩二 森・濱田松本法律事務所 弁護士 – 中村 吉明 専修大学 経済学部 経済学科 教授 – 牧村 和彦 一般財団法人計量計画研究所 理 事 兼 研究本部企画戦略部長 • 事業者委員 14名 • 2018年10月中間整理を公表 経済産業省「IoTやAIが可能とする 新しいモビリティサービスに関する研究会」 https://www.meti.go.jp/press/2018/10/20181017005/20181017005.html
  7. 7. • MaaSをテーマにした懇親会 • 委員 – 石田東生 筑波大学特命教授 (座長) – 伊藤昌毅 東京大学生産技術研究所助教 – 鎌田実 東京大学大学院新領域創成科学研究科教授 – 川端由美 自動車ジャーナリスト、株式会社ローラン ド・ベルガー – 須田義大 東京大学生産技術研究所教授 – 高原勇 筑波大学未来社会工学開発研究センター長 – 森本章倫 早稲田大学社会環境工学科教授 – 矢野裕児 流通経済大学流通情報学部教授 – 吉田樹 福島大学経済経営学類准教授 • 2019年3月に中間とりまとめ公表 国交省 都市と地方の新たなモビリティサービス懇談会 http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/transport/sosei_transport_tk_000089.html
  8. 8. • 事務局 – 総合政策局公共交通政策部交通計画課 – 都市局都市計画課都市計画調査室 – 道路局企画課評価室 • 参加者 – 総合政策局 • 公共交通政策部 – 交通計画課 • 物流政策課 • 情報政策課 • 技術政策課 • 環境政策課 – 都市局 • 都市計画課 • 街路交通施設課 – 道路局 • 企画課 • 道路交通管理課 – 鉄道局 • 総務課 • 都市鉄道政策課 • 鉄道事業課 • 技術企画課 – 自動車局 • 総務課 • 旅客課 • 技術政策課 • 貨物課 • 安全政策課 – 大臣官房 • 技術調査課 – 国土交通政策研究所 国交省を挙げた体制(旧運輸省+旧建設省)
  9. 9. • 【第1回】2018年10月17日 – 新たなモビリティを巡る現状と懇談会の方向性 • 【第2回】2018年11月6日 – 臨時委員からのプレゼンテーション • 藤垣洋平氏(日本学術振興会特別研究員) – データ・システム連携のあり方について • 【第3回】2018年11月19日 – 臨時委員からのプレゼンテーション • 牧村和彦氏(一般財団法人計量計画研究所理事) – 運賃・料金施策について • 【第4回】2018年12月7日 – 臨時委員からのプレゼンテーション • 伊藤慎介氏( KPMGモビリティ研究所アドバイ ザー ) – まちづくり・インフラ整備の課題 • 【第5回】2018年12月13日 – 公共交通に係る競争政策に関する最近の動き – 中間整理及び今後の検討課題について • 【第6回】2019年1月17日 – 自動運転・グリーンスローモビリティについて – 地域別モデルの検討について • 【第7回】2019年2月19日 – 中間とりまとめ(素案)について – 関連事業予算について • 【第8回】2019年3月14日 – 中間とりまとめ(案)について – 新モビリティサービス推進事業の進め方 日程など
  10. 10. 本年度の 国交省事業
  11. 11. スマートモビリティチャレンジ(経産省・国交省)
  12. 12. スマートモビリティチャレンジ推進会議
  13. 13. • 2019年3月14日公表 都市と地方の新たなモビリティサービス懇談会 中間とりまとめ
  14. 14. • 選択肢の拡大や、ワンストップでシームレスなサービスにより、 利用者の利便性の向上 • 移動の効率化や運転者不足解消で、持続的・安定的な交通・物 流手段の確保 • 混雑緩和や空間利用の効率化 • 都市・地域の課題解決を目指すスマートシティの実現 – 移動データからニーズに対応した路線への再構築 – 移動データとAI、IoTの活用による都市内の移動の全体最適化 • 自家用車から公共交通へのシフトによる環境負荷の低減 日本が新たなモビリティサービスに取り組む意義
  15. 15. • 中長期ビジョンの不断の見直し – 絶えず変化が生じるため、不断の見直し • 地域の交通施策・まちづくり施策との整合 – 導入自体を目的としない – 地域が抱える課題を明確に設定し、課題への対応として新たなモビリティサービスを検 討するべき – 地方部では、地域の鉄道、バス、タクシー、旅客船等の従来の交通モードに加えて、新 型輸送サービスを含めて、地域生活を豊かにする交通のあり方やまちのあり方を検討す ることが必要 – 地域公共交通網形成計画の策定や見直しなど、地方自治体が持続可能な地域交通のあり 方を検討し支援することが必要 – 詳細の議論は「地域交通フォローアップ・イノベーション検討会」に委ねる 留意点
  16. 16. • 日本の特徴 – 交通サービスの多くが公的主体ではなく民間により提供されている – 関係者の多く調整の必要 • 日本版MaaS – MaaS相互の連携によるユニバーサル化 • 地域、対象者などで複数のMaaSが登場することを想定し、その連携を目指す – 移動の高付加価値化 • 移動円滑化や外出機会の創出 – まちづくりとの連携 • 交通結節点の整備など 目指すべき「日本版MaaS」
  17. 17. • 大都市型 – 日常的な渋滞や混雑 • 大都市近郊型 – 郊外の通勤エリア – ファースト・ラストマイルの交通の不足 • 地方都市型 – 公共交通の利便性・採算性が低下気味 • 地方郊外・過疎地型 – 自家用車への依存 – 地域交通の衰退 • 観光地型 – 観光向け二次交通の不足 – インバウンド増加 地域類型による実現シナリオ
  18. 18. 1. MaaS 相互、MaaS・交通事業者間のデータ連携の推進 – 標準化・オープン化・プラットフォーム 2. 運賃・料金の柔軟化、キャッシュレス化 – 事前確定運賃、サブスクリプション、ダイナミックプライシング – キャッシュレス決済 3. まちづくり・インフラ整備との連携 – 都市・交通政策との整合 – 交通結節点整備 – まちづくりへのデータ活用 4. 新型輸送サービスの推進 – オンデマンド交通・グリーンストーモビリティ・超小型モビリティ・自動運転 5. その他の取組の方向 地域横断的な取り組みの方向性
  19. 19. • MaaSの構築の容易化 • MaaS間の連携(ローミング)の実現 • 形式やAPIの標準化の推進 • 協調領域(オープン化)と競争領域の明確化 方向性1: データ連携のポイント
  20. 20. • 2018年現在、紙が前提 運輸局への届出
  21. 21. どこが 協調領域? • 現在は全てが競争・囲い込みの領域 議論: 協調領域と競争領域の線引き 統合された交通データベース データ統合・標準化 エラーチェック 正規化・表現修正 データ統合・標準化 エラーチェック 正規化・表現修正 データ統合・標準化 エラーチェック 正規化・表現修正 データ統合・標準化 エラーチェック 正規化・表現修正 経路検索ロジック Web アプリ アプリ どこまでが 交通事業者? どこが 競争領域? チケットや予約 の議論はまだ タクシーは今は 囲い込みか?
  22. 22. データフォーマット標準化の成功事例: 標準的なバス情報フォーマット • 世界で広く使われるGTFS形式を拡張して制定 • 乗換案内に必要な情報(バス停・駅+路線+時刻表+運賃)をまとめて格納 したファイル形式 バス停/駅+路線 時刻 運賃
  23. 23. 路線バスオープンデータにおける データ標準化・連携の実践事例
  24. 24. 地域の公共交通は乗換案内に出てこない
  25. 25. 地域の公共交通は乗換案内に出てこない データ整備にはコストが掛かるため 利用者数が少ない地域のバスにまで 手が回らない 交通事業者が自ら 標準形式のオープンデータを用意して 乗換案内に提供する
  26. 26. 海外の事例: 交通事業者がオープンデータを提供 • 路線図、時刻表、リアルタイム車両位置情報などのデータの利用を開放 • 自由に使ってもらうことで、アプリの作成や工夫を凝らした印刷物などの情 報提供を促進 • アメリカ、ヨーロッパでは当たり前になりつつある
  27. 27. GTFS形式 • 世界で広く使われる形式 • 乗換案内に必要な情報(バス停・駅+路線+時刻表+運賃)をまとめて格納 したファイル形式 バス停/駅+路線 時刻 運賃
  28. 28. • 大企業、ベンチャー−企業、個人がアプリ開発 オープンデータから様々なアプリが開発される
  29. 29. 背景 伊藤らの研究・普及活動をきっかけに 国交省を巻き込んだ動きに
  30. 30. JCOMM2014 構想発表 JCOMM2015 静岡で実証実験
  31. 31. • 交通の専門家は学会に結集している • ならばそこに参加してオープンデータ を訴える 学会発表を繰り返す
  32. 32. 「交通ジオメディアサミット 〜 IT×公共交通 2020年とその先の未来を考える〜」 開催 • 2016年2月12日開催(東大駒場第2キャンパス コンベンションホール) 195人来場 • 産(現場寄り): JR東日本、バイタルリード(出雲市の交通コンサルタント) • 産(IT寄り): ジョルダン、ナビタイム、ヴァル研究所(駅すぱあと) • 官: 国土交通省、学: 東京大学(私) • コミュニティ: Code for Japan、 路線図ドットコムなど
  33. 33. バス情報の効率的な収集・共有に向けた 検討会(2016年12月〜2017年3月) • 事務局: 総合政策局公共交通政策部交通計画課 • 外部委員 – 伊藤昌毅 東京大学生産技術研究所(座長) – ー川雄一 株式会社構造計画研究所 – 伊藤浩之 公共交通利用促進ネットワーク – 井上佳国 ジョルダン株式会社 – 遠藤治男 日本バス協会 – 櫻井浩司 株式会社駅探 – 篠原雄大 株式会社ナビタイムジャパン – 丹賀浩太郎 株式会社工房 – 別所正博 公共交通オープンデータ協議会 – 山本直樹 株式会社ヴァル研究所
  34. 34. 各社のエンジニアが集まった ワーキンググループを開催 • 東大生産技術研究所に 各コンテンツプロバイ ダのエンジニアなどが 集まり、バスデータの フォーマットについて 集中討議 • データ項目のひとつひ とつを徹底議論
  35. 35. 2017年3月31日 「標準的なバス情報フォーマット」公開
  36. 36. 2019年2月:90事業者
  37. 37. なぜこれだけの ムーブメントになったのか?
  38. 38. • GoogleはGTFS形式によるオープン データを推奨 – ほぼ選り好みせずデータを掲載 – 検索の統計情報も公開 • 乗換案内に掲載されていない自治 体やバス事業者が利用促進のため にデータ整備 • 訪日外国人が利用するのはGoogle Maps Google Mapsに載るから
  39. 39. 国内の乗換案内事業者もデータを採用 • オープンデータ化されたバスデータを経路探索に採用 https://ekiworld.net/personal/app/spec/info.html?style=pc
  40. 40. • ツールの開発が進む • 各地で勉強会を実施 • 運輸局が独自にマニュアル作成 自分でも出来そうだから
  41. 41. • 佐賀、富山、群馬、沖縄 • その他にも続々と・・・ 県が推進するから
  42. 42. 2019年2月:90事業者
  43. 43. • 時刻表だけでなくバスロケまで オープンデータに • 7月14日: 全国から111名を集 めた「公共交通オープンデータ 最先端都市フォーラム」開催 岡山: 民間バス事業者のオープンデータ競争 バス事業者 バスロケ 時刻表 オープン化 バスロケ オープン化 宇野バス バスまだ? /その筋屋 済 済 下電バス 済 両備グループ (岡電・両備) リオス (両備G) 済 済 中鉄バス 済(β版) 八晃運輸(めぐりん) - ? ?
  44. 44. 宇野バス –バスIT化のリーディングカンパニー – • ダイヤ編成支援システム「その筋 屋」とのコラボレーションにより、 GTFS、GTFS Realtimeによるオー プンデータ提供を実現 • 自前のWebに表示するだけでなく、 Google Mapsの検索結果に遅れが 反映される https://twitter.com/Sujiya_System/status/855220939637665794/photo/1https://twitter.com/sujiya_system/status/670240735615041537
  45. 45. • あ 両備バス・岡電バスもオープンデータ化
  46. 46. • a 市民発のアプリ・ノウハウも登場 GTFSリアルタイム表示 開発ノウハウ提供 https://qiita.com/hiroshi_toyoshima/items/ecac6d074390544b6e9ehttp://gtfs.boo.jp/
  47. 47. • 2018年11月号 Wedge記事掲載
  48. 48. バス事業者がデータを自ら持つことで、 「乗換案内に載せる」だけでなく 攻めのツールへ
  49. 49. ワンソース・マルチユース • データを使った様々なア プリ開発や交通分析が実 現 • データ分析やアプリ開発 によって公共交通の利便 性が向上 公共交通 オープンデータ 乗り換え案内 マイ路線図・マイ時刻表 交通分析 service_id 平日 route_name 250号線 [3102](片上→岡山駅) 行ラベル 計画 最小 中央値最大 06:52 83 92 102 106 08:40 78 78 83 90 10:35 76 76 80 84 15:11 75 79 81 88 17:05 85 87 98 111 総計 79.4 82 89 96 0 20 40 60 80 100 120 06:52 08:40 10:35 15:11 17:05 計画 最小 中央値 最大
  50. 50. Moovitが山梨県データに対応 • イスラエルのベンチャー企業が開発するMoovitが山梨県GTFSを採用
  51. 51. • デジタルサイネージへの採用が具体的に進行中 データ: 整備から活用へ
  52. 52. • 第1弾: バスロケ運行データとAIを用いた自動ダイヤ改正 – 2018年4月発表 バス事業改善プロジェクト@両備グループ
  53. 53. 66 倉敷市の会議での両備バスによる問題提起 倉敷市地域公共交通会議資料より
  54. 54. 67 倉敷市に乗り入れる下電バスも対策 今まで50分で一定だった所要時間が 時間帯により所要時間が50~60分に
  55. 55. • 概要: – 2018年10月13日(土)、岡山市にて、参加者約20名 • 実習内容: – アプリ開発(講師: 伊藤昌毅) Node.jsでWebアプリ – データ分析(講師: 太田恒平) QGISで路線図作成 公共交通オープンデータ技術実習 〜はじめよう!GTFSを使ったアプリ開発とデータ分析〜
  56. 56. • 公共交通オープンデータの紹介 や、それを利用したプログラミ ング方法を解説 – GTFSとODPTデータを紹介 – QGIS、SQL、Processing、Lineボット などで活用 • 122ページの書籍を300部以上 販売 技術書展6で同人誌を販売
  57. 57. • 便利になる – Google Maps、Yahoo! • 新しいサービス作りの土台 – 乗換案内、アプリ、パーソナライズ • 地域交通計画のための分析・活用 • 人材を惹き付ける – IT・AIエンジニアにとって公共交通は魅力的なフィールドにする MaaS: データを作り・活かす先に実現

×