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セミプロかかってこい!
セミプロに駆逐されるプロという構図勉強会
                 LT発表資料
             by GOMI Akiko
   五味明子 / GOMI Akiko
   フリーランス3年目の専業ライター、法人化して恵比寿にオフィスあり
   フィールドワークはクラウド、ビッグデータ、オープンソース、セ
    キュリティ、Webアプリケーションプログラミングなどエンタープラ
    イズITが中心
   EnterpriseZine(DB Onlineキュレータ)、クラウドwatch、IT
    Leaders、ITmedia、gihyo.jpなどWebメディア中心に執筆、まれに
    紙媒体も。その他、広告記事や企業コンテンツの執筆、リサーチのお
    手伝いなども
   年に10回以上、月に1、2回は米国中心に海外イベントの取材
   フリーになる前は技術評論社で雑誌、書籍などの編集→マイコミ
    ジャーナル(現マイナビニュース)でエンタープライズITチームのデス
    ク←ただし業務委託
   Twitterやってます→ @g3akk



自己紹介
   フリーランスになったきっかけは2011年3月8
    日、当時のマイコミの部長から3月中になるは
    やで荷物まとめて出て行けとクビを通達された
    ため
   その後、大地震
   とにかくあわただしく退職
   しばらくふてくされる
   ほかにできることがないので仕方なく2011年4
    月からフリーランスライターに
   約半年後の2011年11月に法人化

好きでなったわけじゃありませんが、それ
以来、仕事がない日は1日もありません
   尊敬する及川さんの記事ではありますが…
(http://d.hatena.ne.jp/takoratta/20121225/1356432593)

    結果、コンピューター関係の原稿のダンピングが進み、プロのテク
    ニカルライターというのは食えない職業となった。

    というのは言い過ぎかもしれないが、大量のセミプロがあふれたこ
    とにより、プロが厳しくなったのは事実だ。嘘だと思うのならば、
    知り合いのライター業の人を探して聞いてみると良い。ここ10年~
    15年くらいで原稿料はほとんどあがっていないどころか、下がって
    いるケースも多いはずだ。

    アマチュア並の能力しかないプロが淘汰されるのは構わないが、質
    の高いプロが食えなくなり、その市場から撤退するのは残念だ。


いや、食えてますから! つか、セミプロに
駆逐されるとかありえないですから!!
   ソフトウェアやハードウェアのレビュー記事、開発系の記事
    やインフラ運用の記事→専業ライターでは(いまは)ムリ
   ベンダ発表会のニュース記事→プロじゃないとムリ、ただし
    最近はライターがニュースを執筆できる媒体が減っており、
    需給バランスがくずれている
   インタビューやユーザ企業の事例など取材記事→セミプロ使
    うとか聞いたことない、取材スキルの訓練積んでいない人に
    はムリ
   企業コンテンツ、広告記事→セミプロとかありえない、むし
    ろある程度経験積んだプロのライターを使わないと信用問題
    にかかわる
   海外イベント取材記事→そもそもセミプロは参加できない
   セミナーや勉強会レポート→唯一ここだけ競合するが、同じ
    値段ならプロを選ぶ媒体が多い


セミプロに駆逐されない理由: 土俵が違い
すぎるので話にならない
   1つの媒体/出版社あるいは特定の編集者と太く長く
    繋がりすぎているライター
   英語が苦手なライター
   ソーシャルが苦手なライター
   似たものどうしのつるみグセが抜けないライター
   自分がいちばんイケてたときの技術にいつまでもこ
    だわって昔話ばかり、新しい技術の勉強をしないラ
    イター
   文章が下手→編集で手を加える必要が多いライター
   etc…


…ただしプロの間で淘汰がはじまってるの
はたしか
   ライターは儲かる仕事ではないが、専業でも十分に
    食っていける
   単価が上がるという幻想はもたない。デフレが終
    わったとしてもメディアの原稿料が上がることはま
    ず考えられない
   効率重視に走り過ぎない。一番大切なのはその原稿
    が読者にとって良いものかどうか
   セミプロに駆逐される程度のプロライターなら別の
    道を探したほうがいい
   食うために書く、というよりも良い仕事をした結果、
    報酬がもらえると考えたほうがよい

結論: 専業ライターの価値にセミプロの存
在は関係ない。世の中に必要とされる原稿
を提供できるか否か、ただそれだけ

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かかってこい

  • 2. 五味明子 / GOMI Akiko  フリーランス3年目の専業ライター、法人化して恵比寿にオフィスあり  フィールドワークはクラウド、ビッグデータ、オープンソース、セ キュリティ、Webアプリケーションプログラミングなどエンタープラ イズITが中心  EnterpriseZine(DB Onlineキュレータ)、クラウドwatch、IT Leaders、ITmedia、gihyo.jpなどWebメディア中心に執筆、まれに 紙媒体も。その他、広告記事や企業コンテンツの執筆、リサーチのお 手伝いなども  年に10回以上、月に1、2回は米国中心に海外イベントの取材  フリーになる前は技術評論社で雑誌、書籍などの編集→マイコミ ジャーナル(現マイナビニュース)でエンタープライズITチームのデス ク←ただし業務委託  Twitterやってます→ @g3akk 自己紹介
  • 3. フリーランスになったきっかけは2011年3月8 日、当時のマイコミの部長から3月中になるは やで荷物まとめて出て行けとクビを通達された ため  その後、大地震  とにかくあわただしく退職  しばらくふてくされる  ほかにできることがないので仕方なく2011年4 月からフリーランスライターに  約半年後の2011年11月に法人化 好きでなったわけじゃありませんが、それ 以来、仕事がない日は1日もありません
  • 4. 尊敬する及川さんの記事ではありますが… (http://d.hatena.ne.jp/takoratta/20121225/1356432593) 結果、コンピューター関係の原稿のダンピングが進み、プロのテク ニカルライターというのは食えない職業となった。 というのは言い過ぎかもしれないが、大量のセミプロがあふれたこ とにより、プロが厳しくなったのは事実だ。嘘だと思うのならば、 知り合いのライター業の人を探して聞いてみると良い。ここ10年~ 15年くらいで原稿料はほとんどあがっていないどころか、下がって いるケースも多いはずだ。 アマチュア並の能力しかないプロが淘汰されるのは構わないが、質 の高いプロが食えなくなり、その市場から撤退するのは残念だ。 いや、食えてますから! つか、セミプロに 駆逐されるとかありえないですから!!
  • 5. ソフトウェアやハードウェアのレビュー記事、開発系の記事 やインフラ運用の記事→専業ライターでは(いまは)ムリ  ベンダ発表会のニュース記事→プロじゃないとムリ、ただし 最近はライターがニュースを執筆できる媒体が減っており、 需給バランスがくずれている  インタビューやユーザ企業の事例など取材記事→セミプロ使 うとか聞いたことない、取材スキルの訓練積んでいない人に はムリ  企業コンテンツ、広告記事→セミプロとかありえない、むし ろある程度経験積んだプロのライターを使わないと信用問題 にかかわる  海外イベント取材記事→そもそもセミプロは参加できない  セミナーや勉強会レポート→唯一ここだけ競合するが、同じ 値段ならプロを選ぶ媒体が多い セミプロに駆逐されない理由: 土俵が違い すぎるので話にならない
  • 6. 1つの媒体/出版社あるいは特定の編集者と太く長く 繋がりすぎているライター  英語が苦手なライター  ソーシャルが苦手なライター  似たものどうしのつるみグセが抜けないライター  自分がいちばんイケてたときの技術にいつまでもこ だわって昔話ばかり、新しい技術の勉強をしないラ イター  文章が下手→編集で手を加える必要が多いライター  etc… …ただしプロの間で淘汰がはじまってるの はたしか
  • 7. ライターは儲かる仕事ではないが、専業でも十分に 食っていける  単価が上がるという幻想はもたない。デフレが終 わったとしてもメディアの原稿料が上がることはま ず考えられない  効率重視に走り過ぎない。一番大切なのはその原稿 が読者にとって良いものかどうか  セミプロに駆逐される程度のプロライターなら別の 道を探したほうがいい  食うために書く、というよりも良い仕事をした結果、 報酬がもらえると考えたほうがよい 結論: 専業ライターの価値にセミプロの存 在は関係ない。世の中に必要とされる原稿 を提供できるか否か、ただそれだけ