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SpO2と心拍センサー
クラウド対応の試作
Kohei Nishikawa , Twitter:kolinz 1
初版:2018/10/20
開発した人
 西川 浩平
 普段は、リックソフト社のプリセールスSE
 土日と夜は研究者の顔。
 IBM Champion for Cloud 2017 / 2018
 NPO法人 広域連携医療福祉システム支援機構 研究員
 マイトレンドは、ToT(Ticket driven Of Things)の提唱
Kohei Nishikawa , Twitter:kolinz 2
きっかけ
Kohei Nishikawa , Twitter:kolinz 3
✓ SpO2や心拍の測定機器、ケーブルが煩わしい
✓ SpO2(パルスオキシメータ)プロープ装着時の汗が気になる
✓ 指に挟むのではなく、もっと気軽に使えないのか
自分の入院や子供の入院で、毎度お馴染みのセンサーが、SpO2と心拍測定のセンサーです。入院中はずっとつけ
ているわけで、付き添い時に子供を抱っこするときは特にケーブルが邪魔になっています。
ということで、ケーブルが邪魔にならず、指に挟まず、データを特定のデータベースに転送し、後々分析しやすいことを
目標に試作してみることにしました。
試作システム概要(Prototype Overview)
Arduino Uno
SpO2 & Hear rate
sensor module
MAXREFDES117
Raspberry Pi
Zero WH
With Node-RED
USBによるシリアル通信
Serial Communication by USB
battery
MAXREFDES117を用い、
SpO2と心拍を測定
クラウド上でデータ保管
IBM Cloudant
クラウド以外にデータ保管の
場合は、CouchDB
MAXREFDES117の
サンプルプログラムを
投入
Node-RED上での処
理は自作。後述のス
ライドで解説します。https://www.maximintegrated.com/jp/design/referen
ce-design-center/system-board/6300.html/tb_tab2
Kohei Nishikawa , Twitter:kolinz 4
データ送信
Send data
HW構成
battery
Raspberry Pi Zero WH
with Node-RED
Arduino Uno
SpO2 & Hear
rate sensor
USB Connect: Arduino Uno
& Raspberry Pi Zero WH
Kohei Nishikawa , Twitter:kolinz 5
Node-RED Flow:Send to SpO2 and Heart rate data
センサーで取得したSpO2データとHeart-rateデータを、クラウド上の”IBM Cloudant”または指定のサーバー上の”Couch
DB”に送る処理を実行。(This program sends the SpO2 data and heart rate data acquired by the sensor to
“IBM Cloudant” or “CouchDB”.)
本プログラムでは、クラウド上にデータを保管する場合は、IBM Cloudantを想定
し、サーバー室内の指定のサーバーにデータを保管する場合は、CouchDBを想定
しています。
Kohei Nishikawa , Twitter:kolinz 6
ノードと
言います。
ノード解説 : inject
役割:フローを定期的に実行
毎秒実行など、定期実行のタイミ
ングを指定することができます。
Kohei Nishikawa , Twitter:kolinz 7
ノード解説 : serial request
役割:センサーから値を取得
Arduino UnoとRaspberry Pi
間のシリアル通信を用いて、セン
サーから測定値を取得します。
この段階では、カンマが入っている
けど区切られていない1つのテキス
トデータ。
Kohei Nishikawa , Twitter:kolinz 8
シリアルポートは、Raspberry Pi Zero WHにSSH接続し、下記コマンド使って調べたものを指定
します。
$ lsusb
$ dmesg
ノード解説 : CSV
役割: serial requestから取得した
データを配列に変換しています。
CSVノードを使うことで、 serial
requestから取得したときはテキスト
データだったものが、配列として扱えるよ
うになります。
Kohei Nishikawa , Twitter:kolinz 9
ノード解説 : switch
役割:SpO2が取得できた時、出来て
いない時の処理を分割します。
SpO2が正常に取得できたときは、
センサーで取得した「spo2vaild」が、
1を示すので、「spo2vaild=1」のと
きだけ、データを転送するように処理
が実行されるように条件を指定します。
Kohei Nishikawa , Twitter:kolinz 10
ノード解説 : function
役割:センサーで取得した値から、
SpO2とHRだけに絞ります。
Kohei Nishikawa , Twitter:kolinz 11
ノード解説 : cloudantplus out
役割:センサーで取得した値をデータ
ベースに転送。
この処理のために、「node-red-
contrib-cloudantplus」を追加インス
トールしています。
クラウド利用のときは、IBM Cludantを
指定し、オンプレミス運用など、クラウド
以外のときは、CouchDBを別途用意し、
そこにデータを転送します。
Kohei Nishikawa , Twitter:kolinz 12
データ保管結果:IBM Cloudant datastore
Kohei Nishikawa , Twitter:kolinz 13
測定装置別に、専用のデータベースにデータが保管されています。
心拍
SpO2
参考資料
 Raspberry Pi Zero WH上に、Node-REDをインストールし、運用しますので、下記をご覧ください。
https://nodered.jp/docs/hardware/raspberrypi
 センサーモジュール「MAXREFDES117」の仕様は、下記になります。
https://www.maximintegrated.com/jp/design/reference-design-center/system-
board/6300.html
 Arduino Uno 入門
https://www.arduino.cc/en/Guide/ArduinoUno
Kohei Nishikawa , Twitter:kolinz 14

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